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第78話 僕が

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結局たいした収穫はなかったが、

アデリアは

「マリアンナにも聞いたんだけど、

あの子も何があったかは話さなかったの!

私はシャルロット様が何かしたとは思わないから、

きっとあの性悪女が何かしたのね!

そう考えると私も気になってきたわ!」

アデリアはちょっと探りをいれてみるわと言ってやる気を出した。

アーノルドはアデリアに頼むことにした。

「でもそんなに気になるなら、

シャルロット様に直接聞けばいいんじゃない?」

アデリアはそう言ったが、

アーノルドは返事をしなかった。






『聞けるんだったらもう聞いてるよ』








アーノルドは相変わらずチキンハートだった。

アーノルドはシャルロットにジョージアにお菓子を作ったことがあるか聞いたとき、

もう結構限界だった。






『リーゼロッテ嬢か。

どんな人かな?』

アーノルドはジョージアがあれほど悪く言うリーゼロッテがどんな人か気になった。

しかもジョージアによると、

リーゼロッテはシャルロットや自分に何かしてくるかもしれないらしい。

『ちょっと自分でも調べてみるか。』

母親の情報は正妃への私怨が混じっているので、

役にはたたないし、

兄の言葉は抽象的すぎてよくわからなかった。








『シャルロットは僕が守らないと…』









アーノルドは完全に婚約破棄について失念している!
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