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第80話 聞きたいこと

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「…えーっと。

将軍、申し訳ない。

侍女に将軍の居場所を探してもらって、

こちらから会いに行くつもりだったのだが……」


【意訳】『なんでいきなり本人が来んだよ?』







「いやいや!

侍女殿に殿下がわしを探しているときいてな!!

やっと脂肪とさよならする気になったかと思って馳せ参じました!!

さて!!

善は急げ!!

早速稽古に!!」


「いやいやいやいやいやいや!!!

違う違う!!!」


ジャハマール将軍はアーノルドの首根っこをつかんで引きずっていこうとしたので、

アーノルドは必死に抵抗した。

ちなみにこの国最強のジャハマール将軍に怖いものはなにもない。

「違う??」

ジャハマール将軍はアーノルドの首根っこをつかんだまま小首をかしげた。

「違う違う!

僕は稽古をつけてもらいたいんじゃなくて、

将軍に聞きたいことがあって探してたんだ!!」

とりあえず首根っこを離してとアーノルドが言うと、

ジャハマールはやっとアーノルドを離して、

「ふ~~~~む。

残念!!

で、聞きたいこととは?」

「将軍、あなたのお孫さんにあたるクリスティー様は、

兄上の婚約者候補でしたよね?」

「いかにも!!

クリスティーはジョージア殿下の婚約者候補ですが、

あやつには務まらないのではないかと案じているのです!」

「えーっと。将軍、あなたを信頼して聞くのですが
………」

アーノルドは正直に、

自分はジョージアの元婚約者候補のシャルロットと婚約していているので、

婚約者候補のことについて、

色々知っておきたいのだが、

なんでもいいから知っていることを教えてくれないかと言った。
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