猫目の伯爵令嬢は今日も今日とて労働に従事する(ФωФ)

てん

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第22話 どうも話が噛み合わない気がします(ФωФ)

「…………ありがとうございます(ФωФ)」







エヴァはそれだけ言うとネックレスを見つめたまま黙ってしまった。






「……それを二人から預かったのは、一昨日だ。

君の退院日が昨日に決まった日だ。

君が退院できることを双子に言ったら喜んでね。

でもあいつらには兄上が外交から帰ってくるまでの間、謹慎するように言い渡してあってね。

君には退院してからしばらくは仕事は休んでゆっくり治療に専念してしてもらうつもりだったし、今回の騒動を反省させる意味もあって、誕生日に君に会いにいってはいけないと言ったらこれを今日君に渡して欲しいと頼まれた。」








「??(ФωФ)??

そうなんですか??(ФωФ)??」








「実はまだあいつらには君が世話係を辞めることを伝えられていないんだ。

君の退職が正式に決まったのは昨日だからね。

いくらためとは言え、君が世話係を辞めることになって、あいつらがどうなるか。」







「……………………??(ФωФ)??」


「……………………???????」









「??

二人とも、どうかしたか?」








「いえ、あの~、シュナイダー殿下、先程からなんか変だな~とは思っていたのですが聞けずにいたんですが………(ФωФ)」








「??

なんだい?

なんでも聞いてくれて構わないよ。」









「…………私は『アンナ様とハンス様に怪我をさせてしまった責任を取って本日を持ってクビ』ではないんですか??(ФωФ)??」








「…………………はい?」









~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

シュナイダーはカスケード侯爵にエヴァをクビにするように責め立てられても、もちろんエヴァをくびにするつもりはさらさらなかった。

連日騒ぎ立てるカスケード侯爵をのらりくらりとかわしていたが、一昨日シュナイダーが双子からプレゼントを預かった後、カスケード侯爵が飽きもせずシュナイダーに対してわめき散らしているところにクリスハルト侯爵がやってきた。







「お取り込み中のところ失礼します。

カスケード侯爵、シュナイダー殿下がお困りだ。

いい加減にしたらどうだ?

シュナイダー殿下がお忙しいことくらいわからないか?」






「クリスハルト!!

まだ私がシュナイダー殿下と話しているのにどういうつもりだ!!

私の邪魔をするな!!」







「……そっちこそシュナイダー殿下に面会の申請もせずに無理矢理押し掛けてどういうつもりだ?

私は正式にシュナイダー殿下に面会の申請をして、決まった時間にお伺いしているのだ。」







「………くそ!!

さては私がお前が後見をしている娘をハンス様とアンナ様の世話係をクビにしようとしていることを聞き付けて私を止めようと駆けつけたんだな!?」






「……カスケード、相変わらず思い込みが激しすぎるな。

確かに私がシュナイダー殿下に面会の申請をしたのはエヴァのことだが、君を止めるためではない。」






「はっ!!

虚勢をはるとは見苦しい!!

じゃあ何のために来たのだ!!」







「……シュナイダー殿下、お忙しいところ、お時間を頂いているのに申し訳ありません。」







「いえ。クリスハルト侯爵、本来であれば私の方から貴方にご挨拶に行かなければならないのに……」







「殿下!!

なぜ殿下がクリスハルトのところに挨拶に行かなくてはいけないのですか!!?」






「……カスケード、君は少し黙っていろ。

話が進まない。」






「なんだと!?

お前が私に命令するな!!」






「……カスケード侯爵、申し訳ありませんがクリスハルト侯爵は正式に面会を申請して頂いているのです。

少し黙っていていただけませんか?」




カスケード侯爵はシュナイダーにそう言われ不服そうにしながらも黙った。






「はぁ、シュナイダー殿下、ありがとうございます。

カスケード、本来はとっとと出ていってもらいたいところだが、これ以上いたずらに殿下の貴重なお時間を奪うわけにもいかない。

そこにいてもいいから黙っていてくれ。

シュナイダー殿下、今日は私が後見をしているエヴァについて、お話があってきました。

端的に申しあげます。

エヴァをハンス様とアンナ様の世話係から外していただきたい。」









「!?」








「クリスハルト!!

お前にしては殊勝な申し出だ!!

エヴァとかいう小娘、本来は厳罰に処してもおかしくはないのだがな!!

お前の殊勝な申し出に免じてクビで許してやる!!

おっと、男が一度口にしたことだ!!

撤回なぞできないからな!!」








「はぁ、カスケード、なぜエヴァが罰を受けなければいけないのかも、なぜお前にゆるしてもらわなければならんのかわからん。

それにクビではなく、辞職だ。」








「ふん!!

どっちでも同じようなものだ!!

シュナイダー殿下、クリスハルトもこう申しております!!

つきましてはこのことは私にお任せください!!

何、後任の世話係のことは心配いりません!!

私の娘がしっかり勤めさせていただきます!!

そうとなったらこうしてはいられない!!

御前失礼します!!」






「え!!

ちょっと!!

話を勝手に決めないでください!!」







カスケード侯爵はシュナイダーが止めるのも聞かず、部屋を飛び出していってしまった。







「~~~~!!

クリスハルト侯爵!!

いったいどうするんですか!!」






こうなったらもうカスケード侯爵を止められませんよとシュナイダーはクリスハルトを責めた。






「……私はただ、エヴァを世話係から外していただきいと申しあげただけです。

カスケード侯爵は昔から人の話を聞かず、思い込みが激しい男ですから。」








「~~~!!

なぜですか?

確かにランディール嬢に怪我をさせてしまったのは申し訳ありませんでした。

しかしいきなり辞めなくても。」








「………エヴァの額の怪我が残ることは?」






「……聞きました。

怪我のことは謝っても謝りきれません。

退院してもしばらくは双子の世話も休んでゆっくり治療に専念してもらうつもりです。

治療についてもこちらとしてもできる限りのことは……」








「いえ。

謝罪をしていただきたいわけでも、慰謝料を請求したいわけでもありません。

私はエヴァの見舞いにいって、怪我の状態を見てきました。

本人は前髪を下ろせばわからないなどと呑気なことを申していましたが、あれでは王族の方の世話係など勤まりません。

それに、私は元々エヴァをこんなに長く勤めさせるつもりはありませんでした。

あの子は、少し、いやかなり変り者です。

本人がどうしても働きたいと言うので王宮勤めを紹介しましたが、すぐにうまくいかなくなると思ってました。

しかしあの子は私の想像以上に強かった。

王宮勤めを辞めるどころか、ハンス様とアンナ様の世話係にまでなってしまって。

最初は私も心配していましたが、エヴァが楽しそうにお二人の話をするのを見て、安堵もしました。

しかし今回病院で頭に包帯を巻かれているあの子を見て、これ以上は王宮勤めをさせたくないと思いました。

ハンス様とアンナ様には申し訳ありませんが、エヴァには世話係を辞めてもらって、しかるべき相手と結婚させたいと思っています。」

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