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第40話 誰にでも取り柄はあるものです(ФωФ)
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「……もう2階が片付いたのか。」
「そうですね。
エヴァ嬢はとても手際がよかったので。
午後は鍵つきのドアの手配をすると言って、街に出かけて行きましたよ。」
午後、王宮に戻ったリンツはルイスとシュナイダーに状況報告をした。
「……あの女、本当に自分でドアをつけられるのか?」
「なんか『職人に知り合いがいるからちょうどいい大きさのドアを手に入れてみせますよ(ФωФ)キリ』って言ってましたから大丈夫なんじゃないんですか?」
「………なんで元王宮の侍女に職人の知り合いがいるんだ。」
「王宮の修理に来てた職人のお爺さんを手伝ってたら仲良くなったそうです。
『お前は見込みがあるから弟子にならないか?』とまで言われたそうですよ。」
「……………変な女。」
「おやおや。
あんなごみ屋敷を片付けてくれているエヴァ嬢に対して随分な言い方ですね。」
「………金は払う。」
「私もエヴァ嬢の給金確認しましたが、『試用期間』は相場より大分安いじゃないですか?
『女性を安い給金で劣悪な環境で働かせる』、いやはやなんとも………」
「…………俺は雇いたくて雇っている訳じゃない。
…………シュナイダーがうるさいから。」
「エヴァ嬢が片付けてくれなかったらルイス様は王宮に住むしかないんですよ?
この王宮に。
この王宮に。」
「………………鍵つきのドアができ次第、2階に住んでもいい。
鍵についてはお前が受け取って俺に渡せ。」
「はいはーい。
最初から素直にそう言えばいいのにー。」
「リンツ、そのくらいにしとけ。
あんまりルイスをいじめるな。」
「はいはーい。
ルイス様、曲がりなりにもこれからエヴァ嬢と一緒に住むわけですから、あんまりひどい態度とらないでくださいよ!
エヴァ嬢が可哀想ですからね!
もしエヴァ嬢に酷いことをしたら…………」
「………酷いことをしたらも何もあの女とは顔を合わせない。」
「……まぁそうですけど。
とにかく!
エヴァ嬢に何か失礼なことをしたら私の口が軽くなりますからね!
とりあえずアンナ様とハンス様の前で、エヴァ嬢のこと喋ってしまうかも。」
「……………書庫に行く。」
ルイスは不機嫌そうに言って部屋を出ていった。
「あー。もう!
都合が悪くなるとすぐ逃げる!!」
「まぁ、そう怒るな。
書庫に用があったのは本当だよ。
カブサフタカス語の辞書を探しにいかなきゃいけなくなったからな。」
ルイスは少年時代から家に引きこもっていたので自然と本の虫になった。
特に外国語にひいでており、シュナイダーやマルクス、国王陛下の仕事で翻訳が必要な仕事はルイスが重宝されていた。
ルイスは外国語も流暢に話すが、外交に連れていくとルイスの美貌が原因で騒動になるので専ら部屋にこもっての翻訳仕事が多かった。
「1階もほとんど外国の本やら資料やらが溢れてるんですよ。
あー。あれを選別しないといけないなんて!!
今から気が重い。。」
「………ほんとごめん。」
項垂れるリンツの背中をシュナイダーがポンと叩いた。
「……まぁいいですけど。
ああ、シュナイダー様、エヴァ嬢がハンス様とアンナ様に会いたそうにしていました。
すぐには無理でもルイス樣のお宅の掃除に目処がついたらお休みの日に会うくらい、なんとかなりませんかね?」
「……そうだな。
双子もエヴァ嬢に会いたそうにしてるしな。
あんまりあの双子をエヴァ嬢に会わせないと爆発しそうだしな。
まぁちょっと考えるよ。
はぁ、双子の世話係だが、カスケード侯爵の3女が辞めたと聞いて他の貴族が是非自分の娘をと何人か名乗りをあげてきたよ。
なんであの悪魔の世話係になんかなりたいのか?
普通の貴族の令嬢の手に負えるようなやつらじゃないのがなんでわかんないんだろうな?」
「そうですねー。
エヴァ嬢みたいな普通じゃない貴族の令嬢じゃないとお二人の世話係は無理かもしれないですね。」
リンツはそう笑って言ってシュナイダーのためにお茶の準備をし始めた。
「そうですね。
エヴァ嬢はとても手際がよかったので。
午後は鍵つきのドアの手配をすると言って、街に出かけて行きましたよ。」
午後、王宮に戻ったリンツはルイスとシュナイダーに状況報告をした。
「……あの女、本当に自分でドアをつけられるのか?」
「なんか『職人に知り合いがいるからちょうどいい大きさのドアを手に入れてみせますよ(ФωФ)キリ』って言ってましたから大丈夫なんじゃないんですか?」
「………なんで元王宮の侍女に職人の知り合いがいるんだ。」
「王宮の修理に来てた職人のお爺さんを手伝ってたら仲良くなったそうです。
『お前は見込みがあるから弟子にならないか?』とまで言われたそうですよ。」
「……………変な女。」
「おやおや。
あんなごみ屋敷を片付けてくれているエヴァ嬢に対して随分な言い方ですね。」
「………金は払う。」
「私もエヴァ嬢の給金確認しましたが、『試用期間』は相場より大分安いじゃないですか?
『女性を安い給金で劣悪な環境で働かせる』、いやはやなんとも………」
「…………俺は雇いたくて雇っている訳じゃない。
…………シュナイダーがうるさいから。」
「エヴァ嬢が片付けてくれなかったらルイス様は王宮に住むしかないんですよ?
この王宮に。
この王宮に。」
「………………鍵つきのドアができ次第、2階に住んでもいい。
鍵についてはお前が受け取って俺に渡せ。」
「はいはーい。
最初から素直にそう言えばいいのにー。」
「リンツ、そのくらいにしとけ。
あんまりルイスをいじめるな。」
「はいはーい。
ルイス様、曲がりなりにもこれからエヴァ嬢と一緒に住むわけですから、あんまりひどい態度とらないでくださいよ!
エヴァ嬢が可哀想ですからね!
もしエヴァ嬢に酷いことをしたら…………」
「………酷いことをしたらも何もあの女とは顔を合わせない。」
「……まぁそうですけど。
とにかく!
エヴァ嬢に何か失礼なことをしたら私の口が軽くなりますからね!
とりあえずアンナ様とハンス様の前で、エヴァ嬢のこと喋ってしまうかも。」
「……………書庫に行く。」
ルイスは不機嫌そうに言って部屋を出ていった。
「あー。もう!
都合が悪くなるとすぐ逃げる!!」
「まぁ、そう怒るな。
書庫に用があったのは本当だよ。
カブサフタカス語の辞書を探しにいかなきゃいけなくなったからな。」
ルイスは少年時代から家に引きこもっていたので自然と本の虫になった。
特に外国語にひいでており、シュナイダーやマルクス、国王陛下の仕事で翻訳が必要な仕事はルイスが重宝されていた。
ルイスは外国語も流暢に話すが、外交に連れていくとルイスの美貌が原因で騒動になるので専ら部屋にこもっての翻訳仕事が多かった。
「1階もほとんど外国の本やら資料やらが溢れてるんですよ。
あー。あれを選別しないといけないなんて!!
今から気が重い。。」
「………ほんとごめん。」
項垂れるリンツの背中をシュナイダーがポンと叩いた。
「……まぁいいですけど。
ああ、シュナイダー様、エヴァ嬢がハンス様とアンナ様に会いたそうにしていました。
すぐには無理でもルイス樣のお宅の掃除に目処がついたらお休みの日に会うくらい、なんとかなりませんかね?」
「……そうだな。
双子もエヴァ嬢に会いたそうにしてるしな。
あんまりあの双子をエヴァ嬢に会わせないと爆発しそうだしな。
まぁちょっと考えるよ。
はぁ、双子の世話係だが、カスケード侯爵の3女が辞めたと聞いて他の貴族が是非自分の娘をと何人か名乗りをあげてきたよ。
なんであの悪魔の世話係になんかなりたいのか?
普通の貴族の令嬢の手に負えるようなやつらじゃないのがなんでわかんないんだろうな?」
「そうですねー。
エヴァ嬢みたいな普通じゃない貴族の令嬢じゃないとお二人の世話係は無理かもしれないですね。」
リンツはそう笑って言ってシュナイダーのためにお茶の準備をし始めた。
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