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第46話 カオスにカオスが重なりカオスです(ФωФ)
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「はぁ、とにかく、そのシャロン侯爵家のマイクとやらがルイスの親衛隊だろうがルイスに非はないだろ?
俺たちは仕事をしてるんだよ。
邪魔しないでさっさと出てけ。」
シュナイダーはため息を付きながらシッシッと犬猫を追い払うようにリリアンヌに言った。
「私の恋路を邪魔するルイスが悪いのよ!!
私にはまだまだ文句が…」
「兄様ー。
げ。
なんか騒がしいと思ったらリリアンヌ姉様がいる。
おい、アンナ、リリアンヌ姉様がいるぞ。
出直すか?」
「げ。
ほんとだ。
でもルイスがいるから予定どおりでいいんじゃない?」
リリアンヌが騒いでいる途中で双子がズカズカシュナイダーの執務室に入ってきた。
「……まためんどくさいタイミングでめんどくさいやつらが来たな。」
「ちょっと!!
あなたたち姉に対してその言い方は何!?
私は今忙しいの!!
邪魔しないで!!」
「別に俺たちリリアンヌ姉様に用ないし。
俺たちが用があるのはシュナイダー兄様だよ。」
「そうそう。
姉様こそシュナイダー兄様の邪魔しないでよ。
これから私たちが邪魔するんだから。」
アンナはそう言って、ハンスと揃ってニヤリと笑った。
「……いやいや。全員俺の邪魔するなよ。」
「シュナイダー兄様がエヴァの居場所教えてくれないからだよ。」
「そうよそうよ。
エヴァの居場所教えてくれないくせにまた私たちに変な世話係つけて。」
「……エヴァ嬢についてはそのうち会わせてやるって言っただろ?
世話係はどうせすぐ辞めるかお前らが辞めさせるだろ?
お前らの世話係なんかエヴァ嬢以外つとまらないことを証明するためにもつけたの!
俺だって色々考えてるの!」
「……兄様、まだ俺たちにエヴァの居場所教える気ない?」
「……ない。」
「そう。
じゃあしょうがないな。
おい、アンナ!」
「はいはーい。」
アンナはいそいそ部屋を出ていって、一人の少女とがたいのいい男性をつれてまた部屋に入ってきた。
「………ルイス様!!!
お会いしとうございました!!
やはり私たちは結ばれる運命なのです!!」
「ルイス様!!!
おい、ナターシャ、軽々しくルイス様の名を呼ぶな!!!」
「お兄様!!
私たちの恋路を邪魔しないで!!
私たちは愛し合ってるの!!」
「ナターシャ!!
それはお前の妄想の話だろ!!?
ルイス様の美しさはもはや神の領域なのだ!!
軽々しく話しかけることすら『血の掟』に違反するぞ!!」
「………え?
ちょっと急に何!?
ってか誰?」
「マイク様!!!?」
「………え?」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「まさかリリアンヌ様の失恋相手のマイク様がアンナ様とハンス様の新しい世話係のナターシャ嬢の兄とはねー。」
リンツは秘密の部屋でシュナイダーとルイスと三人でエヴァの作ったサンドイッチを食べながら本日の出来事を回想して言った。
アンナが連れてきたのは、アンジェリカの次に双子の世話係になったナターシャ・シャロン侯爵令嬢とその兄のマイク・シャロンだった。
ナターシャは一見おとなしそうで、真面目そうに見えたが、挨拶がすむと、速攻でルイスとの大恋愛(妄想)をすごい勢いで双子に語り始めた。
双子はすぐに『これはまじでやばいやつだ』と思ってしばらくは大人しくナターシャの話を聞いていた。
ナターシャはルイスに懸想しており、その足掛りにするため双子の世話係になったようだった。
「アンナ、この女まじでやばいぞ。
どうする?」
「うーん。
私たちじゃ手に負えないわ。
うまいこと言って、シュナイダー兄様のとこに連れていくしかないわね。
それにこんなに会いたがってるならルイスに会わせてあげればいいんじゃない?」
双子は熱くルイスについて語っているナターシャに聞こえないようにこそこそ話始めた。
「さすがにルイスがかわいそうじゃないか?」
「ルイスは慣れてるでしょ?
それに、いい機会だと思って兄様を脅迫しましょうよ!」
「脅迫?」
「エヴァのことよ。
エヴァの居場所、兄様教えてくれないじゃない!!
このナターシャとかいう人を利用して、兄様を脅迫して、エヴァの居場所聞き出しましょうよ!」
「……さすがアンナ。
我が妹ながら末恐ろしい女。
よし。
じゃあ、その作戦でいくか。」
双子はそうきめて、ナターシャにそんなにルイスに会いたければ会わせてやると言った。
ナターシャは狂喜乱舞し、ルイスに会うために美容を磨くと言って速攻で家に帰ってしまった。
双子はとりあえず平穏を得て満足したが、翌日、ナターシャはきらびやかなドレスを着て、いかつい騎士と二人で双子の前に現れた。
「「……誰?」」
さすがの双子もいかつい騎士にはびっくりしたが、騎士はナターシャの兄のマイクで、ルイスの親衛隊の会員だと名乗った。
親衛隊には『血の掟』というルールがあり、ルイスについて色々細かい取り決めがあり、家に帰るなりルイスに会えることになったと騒いでいる妹を見てビックリしたマイクは、ナターシャが『血の掟』に違反しないように監視しにきたとマイクは言った。
「「………ルイスも大変だな。」」
双子は絶対マイクもルイスに一目会いたいだけだろと思ったが、追い返すのも面倒なので、一緒に連れていくことにした。
結果、ナターシャはルイスに会えたことに興奮のあまり泣き叫び、マイクは妹の無礼についての謝罪といいながらハァハァ言いながらルイスにつきまとい、そんなマイクの姿を見て、失恋の傷をさらに抉られたリリアンヌはルイスに対してぶちギレて、双子はその様子を見ながらケラケラ笑い、なんとかしてほしければエヴァの居場所を吐けとシュナイダーを脅迫するという地獄絵図が展開した。
「………疲れた。」
ルイスはサンドイッチをモグモグ頬張りながら今日の感想を口にした。
「はぁ、とりあえずこの部屋のことはリリアンヌも知らないから安心しろ。
明日はマルクス兄様が戻ってくるし、ほとぼりもさめてるだろうから、今日1日逃げ切ればなんとかなる。
………多分。」
シュナイダー達は地獄絵図から書類を抱えて命からがら逃げ出し、王族のなかでも、国王陛下とマルクスとシュナイダーしか知らないこの秘密の部屋に逃げ込んだ。
秘密の部屋には簡易な台所やトイレや風呂などがついていた。
三人はとりあえず今日はこの部屋で過ごすことにし、双子達の乱入により邪魔された分の仕事を泊まり込みで片付けることにたが、リンツだけはエヴァにルイスが帰れないことを伝えなければならないと言ってなんとか出かけて行ったのだった。
俺たちは仕事をしてるんだよ。
邪魔しないでさっさと出てけ。」
シュナイダーはため息を付きながらシッシッと犬猫を追い払うようにリリアンヌに言った。
「私の恋路を邪魔するルイスが悪いのよ!!
私にはまだまだ文句が…」
「兄様ー。
げ。
なんか騒がしいと思ったらリリアンヌ姉様がいる。
おい、アンナ、リリアンヌ姉様がいるぞ。
出直すか?」
「げ。
ほんとだ。
でもルイスがいるから予定どおりでいいんじゃない?」
リリアンヌが騒いでいる途中で双子がズカズカシュナイダーの執務室に入ってきた。
「……まためんどくさいタイミングでめんどくさいやつらが来たな。」
「ちょっと!!
あなたたち姉に対してその言い方は何!?
私は今忙しいの!!
邪魔しないで!!」
「別に俺たちリリアンヌ姉様に用ないし。
俺たちが用があるのはシュナイダー兄様だよ。」
「そうそう。
姉様こそシュナイダー兄様の邪魔しないでよ。
これから私たちが邪魔するんだから。」
アンナはそう言って、ハンスと揃ってニヤリと笑った。
「……いやいや。全員俺の邪魔するなよ。」
「シュナイダー兄様がエヴァの居場所教えてくれないからだよ。」
「そうよそうよ。
エヴァの居場所教えてくれないくせにまた私たちに変な世話係つけて。」
「……エヴァ嬢についてはそのうち会わせてやるって言っただろ?
世話係はどうせすぐ辞めるかお前らが辞めさせるだろ?
お前らの世話係なんかエヴァ嬢以外つとまらないことを証明するためにもつけたの!
俺だって色々考えてるの!」
「……兄様、まだ俺たちにエヴァの居場所教える気ない?」
「……ない。」
「そう。
じゃあしょうがないな。
おい、アンナ!」
「はいはーい。」
アンナはいそいそ部屋を出ていって、一人の少女とがたいのいい男性をつれてまた部屋に入ってきた。
「………ルイス様!!!
お会いしとうございました!!
やはり私たちは結ばれる運命なのです!!」
「ルイス様!!!
おい、ナターシャ、軽々しくルイス様の名を呼ぶな!!!」
「お兄様!!
私たちの恋路を邪魔しないで!!
私たちは愛し合ってるの!!」
「ナターシャ!!
それはお前の妄想の話だろ!!?
ルイス様の美しさはもはや神の領域なのだ!!
軽々しく話しかけることすら『血の掟』に違反するぞ!!」
「………え?
ちょっと急に何!?
ってか誰?」
「マイク様!!!?」
「………え?」
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「まさかリリアンヌ様の失恋相手のマイク様がアンナ様とハンス様の新しい世話係のナターシャ嬢の兄とはねー。」
リンツは秘密の部屋でシュナイダーとルイスと三人でエヴァの作ったサンドイッチを食べながら本日の出来事を回想して言った。
アンナが連れてきたのは、アンジェリカの次に双子の世話係になったナターシャ・シャロン侯爵令嬢とその兄のマイク・シャロンだった。
ナターシャは一見おとなしそうで、真面目そうに見えたが、挨拶がすむと、速攻でルイスとの大恋愛(妄想)をすごい勢いで双子に語り始めた。
双子はすぐに『これはまじでやばいやつだ』と思ってしばらくは大人しくナターシャの話を聞いていた。
ナターシャはルイスに懸想しており、その足掛りにするため双子の世話係になったようだった。
「アンナ、この女まじでやばいぞ。
どうする?」
「うーん。
私たちじゃ手に負えないわ。
うまいこと言って、シュナイダー兄様のとこに連れていくしかないわね。
それにこんなに会いたがってるならルイスに会わせてあげればいいんじゃない?」
双子は熱くルイスについて語っているナターシャに聞こえないようにこそこそ話始めた。
「さすがにルイスがかわいそうじゃないか?」
「ルイスは慣れてるでしょ?
それに、いい機会だと思って兄様を脅迫しましょうよ!」
「脅迫?」
「エヴァのことよ。
エヴァの居場所、兄様教えてくれないじゃない!!
このナターシャとかいう人を利用して、兄様を脅迫して、エヴァの居場所聞き出しましょうよ!」
「……さすがアンナ。
我が妹ながら末恐ろしい女。
よし。
じゃあ、その作戦でいくか。」
双子はそうきめて、ナターシャにそんなにルイスに会いたければ会わせてやると言った。
ナターシャは狂喜乱舞し、ルイスに会うために美容を磨くと言って速攻で家に帰ってしまった。
双子はとりあえず平穏を得て満足したが、翌日、ナターシャはきらびやかなドレスを着て、いかつい騎士と二人で双子の前に現れた。
「「……誰?」」
さすがの双子もいかつい騎士にはびっくりしたが、騎士はナターシャの兄のマイクで、ルイスの親衛隊の会員だと名乗った。
親衛隊には『血の掟』というルールがあり、ルイスについて色々細かい取り決めがあり、家に帰るなりルイスに会えることになったと騒いでいる妹を見てビックリしたマイクは、ナターシャが『血の掟』に違反しないように監視しにきたとマイクは言った。
「「………ルイスも大変だな。」」
双子は絶対マイクもルイスに一目会いたいだけだろと思ったが、追い返すのも面倒なので、一緒に連れていくことにした。
結果、ナターシャはルイスに会えたことに興奮のあまり泣き叫び、マイクは妹の無礼についての謝罪といいながらハァハァ言いながらルイスにつきまとい、そんなマイクの姿を見て、失恋の傷をさらに抉られたリリアンヌはルイスに対してぶちギレて、双子はその様子を見ながらケラケラ笑い、なんとかしてほしければエヴァの居場所を吐けとシュナイダーを脅迫するという地獄絵図が展開した。
「………疲れた。」
ルイスはサンドイッチをモグモグ頬張りながら今日の感想を口にした。
「はぁ、とりあえずこの部屋のことはリリアンヌも知らないから安心しろ。
明日はマルクス兄様が戻ってくるし、ほとぼりもさめてるだろうから、今日1日逃げ切ればなんとかなる。
………多分。」
シュナイダー達は地獄絵図から書類を抱えて命からがら逃げ出し、王族のなかでも、国王陛下とマルクスとシュナイダーしか知らないこの秘密の部屋に逃げ込んだ。
秘密の部屋には簡易な台所やトイレや風呂などがついていた。
三人はとりあえず今日はこの部屋で過ごすことにし、双子達の乱入により邪魔された分の仕事を泊まり込みで片付けることにたが、リンツだけはエヴァにルイスが帰れないことを伝えなければならないと言ってなんとか出かけて行ったのだった。
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