猫目の伯爵令嬢は今日も今日とて労働に従事する(ФωФ)

てん

文字の大きさ
52 / 56

第52話 心情は筆跡にあらわれるものです(ФωФ)

しおりを挟む
「………」





『試用期間が終わっても働く気はあるか』





「………簡潔すぎるか?」





~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「おや(ФωФ)

もうそんなに日がたったかな(ФωФ)

なんだか慌ただしかったのであっという間だったな(ФωФ)」





『ゴミは大分片付きましたが、修繕がまだ途中なので、可能であれば働きたいと思っています。』





エヴァがルイスの自宅で働き始めたのはクリスハルト侯爵を頼るとカルロと結婚させられそうなのを回避するためだった。

アーノルドがクリスハルト侯爵に諸々報告にいったとき、改めてカルロとのことは断ってくれ、もう心配するなとは言われたが、エヴァはまだ油断できないと思っていた。

いずれはアンナとハンスの世話係に戻りたいが、一度引き受けたルイス宅の仕事を途中で投げ出すのは嫌だったし、シュナイダーからほとぼりがさめるまではエヴァを双子の世話係に戻すことは難しいとリンツを通して言われていた。

貴族社会では色々ややこしいしがらみもあり、当分は様々なご令嬢が双子の世話係になってはクビか辞職するを繰り返すだろうと聞かされていた。

つまりはエヴァは当分の間、ルイス宅以外に行き場所はないのだ。







「……大丈夫かな?(ФωФ)?」




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「………修繕が終わってないしな。」






『では本採用になる。

給金や雇用条件について要望を書くように。』






「………簡潔すぎるか?」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「おお!(ФωФ)!

本採用になった(ФωФ)

兄上に報告しないと♪♪(ФωФ)♪♪

………要望か(ФωФ)

フム(ФωФ)

お給料あげてもらえるかな?(ФωФ)?」




『・……………………

・……………………

・……………………

……………………………

以上が要望ですが、ご意見をお願いします。

公爵様からも何か要望があればお願いします。』





「フム(ФωФ)」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「……要望か。」






『要望は全て承認する。

掃除と修繕以外の仕事について引き受けるつもりはあるか。』





「……………別に嫌ならいい。」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「おお(ФωФ)

お給料上がった上がった♪♪(ФωФ)♪♪

??(ФωФ)??

掃除と修繕以外??(ФωФ)??

まぁできることならいいけど、さらにお給料あげてもらえるかな?(ФωФ)?

さすがにがめついか??(ФωФ)??

でも仕事増えるんだしな(ФωФ)

悩ましいな(ФωФ)」







『掃除と修繕以外とは具体的にはどのような業務でしょうか?』






~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「……書くの忘れた。」







『朝食と洗い物。

ただし顔は会わせないことは変わらない。

【朝食について】

・使用人は朝食を2階で作る

・雇用主は朝の7時に階段のドアを開けて合図をして私室に戻る

・使用人は階段のドアを開けて雇用主が私室にいることを確認したら朝食をダイニングテーブルに置いたらすぐに2階に戻る

・雇用主が朝食を食べ、出かける合図をするまで使用人は降りてきてはいけない

・雇用主が出掛けたあと食器を洗い、片付ける



大体のルールは以上。

何か意見があれば書くように。

朝食は毎日サンドイッチだけでよい。

給金は仕事が増える分上乗せする。』






「……会いたくはない。」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「おお!(ФωФ)!!

給金が大分上がるな♪♪(ФωФ)♪♪

食事も洗い物も、どうせ自分の分もやらなきゃいけないから大した業務量じゃないのに悪いかな?(ФωФ)?

でもまぁいいか(ФωФ)

その分頑張ろう(ФωФ)」





『かしこまりました。

どうぞよろしくお願いします。

好きな食材や苦手な食材などがあれば教えてください。

サンドイッチ以外もある程度は作れますので何か要望があれば言ってください。』





「………公爵様はサンドイッチ好きなんだな(ФωФ)

でも毎日サンドイッチ食べたら飽きるよ(ФωФ)

まぁ、具を変えればなんとかいけるかな?(ФωФ)?

フフ(ФωФ)

………やっぱり変な人だな(ФωФ)」





~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「…………サンドイッチだけでいい。」




『サンドイッチだけでよい。

ニンジンが嫌いだ。

好きなものは特にない。』






「…………サンドイッチ食べたい。」




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「ニンジン(ФωФ)

……………あのソース、ニンジンをすりおろしたものを使ってるんだけどな(ФωФ)

前に『美味かった』って書いてあったけど、ニンジンだってわからなかったのかな?(ФωФ)?

明らかにあのソースニンジンの色してるんだけどな(ФωФ)

公爵様は生粋のお坊っちゃんらしいから、わからないのかな?(ФωФ)?

………いや、きっと公爵様はあれだな、天然ってやつだな(ФωФ)

そして大分おかしい(ФωФ)」







『以前リンツ様に渡したサンドイッチに使われているソースにはニンジンが入っていますが、今後は使わない方がよいでしょうか?』






「……まぁ、今後のこともあるし、正直に言った方がいいよね(ФωФ)

他にも何種類かソースあるからなんとかなるだろう
(ФωФ)」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「…………………………ニンジン」






『あれは美味かったので別によい。

具としてニンジンは入れるな。』





「………………………ニンジン」




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「……ニンジンが入っていたことにショックを受けたのかな?(ФωФ)?

筆跡が乱れている(ФωФ)

フフ(ФωФ)

公爵様は分かりやすいな(ФωФ)」





こうしてエヴァはルイスの朝食作りも行うことになった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

今、目の前で娘が婚約破棄されていますが、夫が盛大にブチ切れているようです

シアノ
恋愛
「アンナレーナ・エリアルト公爵令嬢、僕は君との婚約を破棄する!」  卒業パーティーで王太子ソルタンからそう告げられたのは──わたくしの娘!?  娘のアンナレーナはとてもいい子で、婚約破棄されるような非などないはずだ。  しかし、ソルタンの意味ありげな視線が、何故かわたくしに向けられていて……。  婚約破棄されている令嬢のお母様視点。  サクッと読める短編です。細かいことは気にしない人向け。  過激なざまぁ描写はありません。因果応報レベルです。

婚約破棄された令嬢、気づけば王族総出で奪い合われています

ゆっこ
恋愛
 「――よって、リリアーナ・セレスト嬢との婚約は破棄する!」  王城の大広間に王太子アレクシスの声が響いた瞬間、私は静かにスカートをつまみ上げて一礼した。  「かしこまりました、殿下。どうか末永くお幸せに」  本心ではない。けれど、こう言うしかなかった。  王太子は私を見下ろし、勝ち誇ったように笑った。  「お前のような地味で役に立たない女より、フローラの方が相応しい。彼女は聖女として覚醒したのだ!」

幽閉王女と指輪の精霊~嫁いだら幽閉された!餓死する前に脱出したい!~

二階堂吉乃
恋愛
 同盟国へ嫁いだヴァイオレット姫。夫である王太子は初夜に現れなかった。たった1人幽閉される姫。やがて貧しい食事すら届かなくなる。長い幽閉の末、死にかけた彼女を救ったのは、家宝の指輪だった。  1年後。同盟国を訪れたヴァイオレットの従兄が彼女を発見する。忘れられた牢獄には姫のミイラがあった。激怒した従兄は同盟を破棄してしまう。  一方、下町に代書業で身を立てる美少女がいた。ヴィーと名を偽ったヴァイオレットは指輪の精霊と助けあいながら暮らしていた。そこへ元夫?である王太子が視察に来る。彼は下町を案内してくれたヴィーに恋をしてしまう…。

夫が妹を第二夫人に迎えたので、英雄の妻の座を捨てます。

Nao*
恋愛
夫が英雄の称号を授かり、私は英雄の妻となった。 そして英雄は、何でも一つ願いを叶える事が出来る。 そんな夫が願ったのは、私の妹を第二夫人に迎えると言う信じられないものだった。 これまで夫の為に祈りを捧げて来たと言うのに、私は彼に手酷く裏切られたのだ──。 (1万字以上と少し長いので、短編集とは別にしてあります。)

夫の妹に財産を勝手に使われているらしいので、第三王子に全財産を寄付してみた

今川幸乃
恋愛
ローザン公爵家の跡継ぎオリバーの元に嫁いだレイラは若くして父が死んだため、実家の財産をすでにある程度相続していた。 レイラとオリバーは穏やかな新婚生活を送っていたが、なぜかオリバーは妹のエミリーが欲しがるものを何でも買ってあげている。 不審に思ったレイラが調べてみると、何とオリバーはレイラの財産を勝手に売り払ってそのお金でエミリーの欲しいものを買っていた。 レイラは実家を継いだ兄に相談し、自分に敵対する者には容赦しない”冷血王子”と恐れられるクルス第三王子に全財産を寄付することにする。 それでもオリバーはレイラの財産でエミリーに物を買い与え続けたが、自分に寄付された財産を勝手に売り払われたクルスは激怒し…… ※短め

お飾り王妃の死後~王の後悔~

ましゅぺちーの
恋愛
ウィルベルト王国の王レオンと王妃フランチェスカは白い結婚である。 王が愛するのは愛妾であるフレイアただ一人。 ウィルベルト王国では周知の事実だった。 しかしある日王妃フランチェスカが自ら命を絶ってしまう。 最後に王宛てに残された手紙を読み王は後悔に苛まれる。 小説家になろう様にも投稿しています。

【完結】皇太子の愛人が懐妊した事を、お妃様は結婚式の一週間後に知りました。皇太子様はお妃様を愛するつもりは無いようです。

五月ふう
恋愛
 リックストン国皇太子ポール・リックストンの部屋。 「マティア。僕は一生、君を愛するつもりはない。」  今日は結婚式前夜。婚約者のポールの声が部屋に響き渡る。 「そう……。」  マティアは小さく笑みを浮かべ、ゆっくりとソファーに身を預けた。    明日、ポールの花嫁になるはずの彼女の名前はマティア・ドントール。ドントール国第一王女。21歳。  リッカルド国とドントール国の和平のために、マティアはこの国に嫁いできた。ポールとの結婚は政略的なもの。彼らの意志は一切介入していない。 「どんなことがあっても、僕は君を王妃とは認めない。」  ポールはマティアを憎しみを込めた目でマティアを見つめる。美しい黒髪に青い瞳。ドントール国の宝石と評されるマティア。 「私が……ずっと貴方を好きだったと知っても、妻として認めてくれないの……?」 「ちっ……」  ポールは顔をしかめて舌打ちをした。   「……だからどうした。幼いころのくだらない感情に……今更意味はない。」  ポールは険しい顔でマティアを睨みつける。銀色の髪に赤い瞳のポール。マティアにとってポールは大切な初恋の相手。 だが、ポールにはマティアを愛することはできない理由があった。 二人の結婚式が行われた一週間後、マティアは衝撃の事実を知ることになる。 「サラが懐妊したですって‥‥‥!?」

処理中です...