お義父さん、好き。

うみ

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第一話

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母から勧められ、大学在学中にお見合いをした。

相手は銀行を起こした、旧財閥系の御曹司だった。

年上で銀行に務めていて、真面目で優しくて良い人で、結婚の話が進んだ。

大学を卒業して結婚した。


同居する事になった、義父に私は恋をした。

一瞬で恋に落ちた。


義父は頭取の役職に就いていた。

私は専業主婦になった。


家事と夫の身の回りのお世話。

それから、義父の身の回りのお世話も、私が。



「失礼します。お茶をお持ちしました。」

書斎のドアをノックすると、返事があり開けて中に入った。


「ありがとう。」

パソコンで作業していた義父は、画面から顔を上げ私に視線を向けた。

今は眼鏡を掛けていて、良くお似合いで素敵だった。


湯呑みを置くと、義父はお茶を飲んだ。


お仕事の邪魔をしてはいけないけど、


「どうしたんだい?」

おぼんを置いて、義父の首に腕を回した。


首筋に顔を埋めると、良い香りが鼻を擽った。

香水と整髪剤、義父の体臭が微かにして。

胸いっぱいに吸い込みたくなる。


私は首筋に唇を落として、リップ音を鳴らした。


「甘えん坊だな。」

背中に手が回されて、ブラウスの上からブラジャーのホックが外された。

胸の締め付けが緩んで、ブラウスの中に手が入って来た。

「あっ。」

声が漏れた。

胸を直接大きな手で揉まれて、乳首を摘まれて指先で擦られる。

興奮して勃ち上がり、硬くなる乳首を、爪で引っ掻かれて感じてしまう。


「……お義父さん。」

体の力が抜けて、立っていられなくなった。

義父の体にしがみ付いた。


「ベッド、行こうか。」

義父は書斎の椅子から立ち上がった。


夫の雅成さんは、銀行員で総合職をしていた。

雅成さんは大学の法学部を卒業して、乙藤銀行に就職した。

現在は幹部候補生として、営業の仕事をしてるそう。


夫の生家、乙藤は旧財閥系で銀行やホテルを経営する総合グループだった。

義父の弟で夫の叔父に当たる人は、ホテルを経営する会社の代表取締役を務めていた。

義父の父で夫の祖父に当たる人は、グループ全体のトップ総帥であった。


私の年の離れた兄は、ソフトウェア・通信会社の社長をしていて、父は早くに亡くなり、母子家庭で育った。

母は女手ひとつで育ててくれて、大学まで行かせてくれた。

私は女子大学の文学部を卒業して、雅成さんとお見合い結婚した。



「雅成の父の乙藤成信です。宜しくね、詩乃さん。」

お見合いの席で仕事で遅れて来た義父は、そう私に自己紹介をした。

「御厨詩乃です……。よろしくお願いします。」

……一目惚れ。

私は心奪われて、義父に恋をした。



義父の寝室のベッドに腰掛けた。

ベッドサイドのテーブルに、義父は眼鏡を外して置いた。

頬を撫でられて、顔が近付いた。

目を閉じるとキスをされた。


柔らかい唇の感触、角度を変えられて啄まれて。

舌で唇をノックされて、唇を開けると舌が入って来た。

歯列をなぞられて、頬の内側と上顎を擦られた。

奥にある舌が絡め取られた。


唾液が絡み、水音が響き。

耳を犯して、義父のキスに溺れた。


肩を優しく押されて、ベッドにゆっくりと押し倒された。

義父を見上げると、見下ろされた。


「……好き、好きです。」

首に腕を回して、抱き付いた。


「可愛いね、詩乃さんは。」

そう、囁いてくれた。


雅成さんと私は、一緒の寝室を使っていた。

雅成さんはセックスが、そんなに好きじゃないみたい。

淡白と言うか、新婚なのにあまり誘われないし、子供を欲しがって無かった。

……私を抱く気にはならないだけかも。

仕事なのは嘘で、外に女がいるとか……。

いつも帰りが遅かった。


私は子供が好きで将来は、子供達に関わる仕事がしたいと、漠然と考えてて。

保育士さんとか、良いなぁ。

そう、ぼんやりと頭の中にあった。

大学時代はサークルで、絵本の読み聞かせや、折り紙教室を開催する活動に参加していた。


母は私の将来を心配していて、安心させてあげたいとお見合いをした。

お見合いの話は母の姉、伯母経由からで母の勧めでもあった。

良い人がいるから、会ってみない?と。

その席でまさかお見合い相手の父親である、義父を好きになるとは想像もして無かった。


ある日突然、恋に落ちた。


ブラウスのボタンを外されて、キャミソールとブラジャーを脱がされた。

「んっ。」

乳首を口に含まれて、舌で転がされる。

「あッ!」

甘く歯を立てられた。

我慢しようとしても、感じて声が漏れてしまう。


スカートの中に手を入れられて、太腿を撫でられて。

「凄い濡れてるね。」

ショーツの上から秘部に触れられて、意地悪な事を言われた。

愛液が膣内から溢れて、濡れてるのが自分でも分かった。

スカートと一緒にショーツを脱がされた。


「あっ、だめ。汚い、ですからッ。」

「汚くない。綺麗だよ。」

私の脚の間に、義父は顔を埋めた。


「あァっ、んぅ。」

興奮して硬くなる秘豆に、吸い付かれて私は絶頂に達した。

「やッ、あっ。」

イッたばかりで敏感で溢れて止まらない、愛液を舐め取られて膣内に舌が侵入して来た。

掻き混ぜられて、卑猥な水音が響いた。



「……欲しい、早く下さい。」

呼吸を整えながら、脚を大きく開いた。


「煽るのが上手だね。」

義父は私の中に入って来た。

大きくて熱くて。


「気持ちい、気持ち良いですっ。」

腰を激しく打ち付けられて、私は義父を感じながら喘いだ。



私の子宮に、義父は精液を注いだ。

……お義父さんの子を孕みたい。

そう、私は思っていた。
 

朝ご飯は私が作り一緒に食べて、お昼は社食か外で食べてるみたい。

夜ご飯は接待や付き合いで、食べない時は連絡を入れてくれた。

接待で夜のお店に行く機会があり、スーツのポケットに、名刺が入ってるのを見つけて、世の奥様方は一体、どうしてるんだろうと、頭を悩ませた。

お仕事の邪魔をしたい訳では無いので、そっと戻して置いた。


雅成さんは真面目で優しくて、仕事の出来る人。

良い人だと、伯母や母に勧められただけあって、高身長、高学歴、高収入で、文句の付けようが無かった。

私の結婚相手には、勿体無いくらいの人であった。


頭取の義父は役員会議に出席したり、自ら現場に出向いて、営業する事もあるそうで。

株主や投資家、行員からの信頼が厚いと、お見受けした。


義父は奥様と死別していて、現在は独身だった。

……格好良くて包容力があって、女性から好かれて、再婚を迫られたりして来たんだろうな。

雅成さんが中学生の頃に、ご病気で他界していた。

写真でお顔を拝見したら、とても綺麗で美人な方で、義父の若い頃も格好良かった。


美男美女でお似合いのご夫婦だったんだと、私は嫉妬した。


「悪い、起こしたか。」

寝室のドアが開き、雅成さんが帰って来た。

「……いえ、大丈夫です。」

物音で目が覚めて、ベッドから起き上がった。

仕事で遅くなると連絡があり、義父とご飯を食べてお風呂に入った。

ベッドサイドに置いてる時計を確認すると、午前零時を過ぎていた。

私は先にベッドに入り、休ませてもらい微睡んでいた。


「お仕事、お疲れ様です。」

ベッドから出て雅成さんのジャケットを預かり、ハンガーに掛けた。

スーツをクローゼットにしまい、雅成さんはお風呂に入りに行った。


義父は一階の部屋を使っていて、雅成さんと私の寝室は二階にあった。

雅成さんは寝室の隣の部屋を、書斎として使っていた。


庭付きの一軒家で三人暮らしだ。


雅成さんの帰りが遅くなると、私は義父に抱かれに書斎を訪ねた。

義父は家にいる時は、殆ど書斎で過ごしていた。

お仕事を持ち帰ったり、ジャズのレコードを掛けて、お酒を楽しんでたり、難しそうな本を読んでらした。


“……お義父さんが好きなんです。抱いて下さい……。”

私は義父に抱いて欲しいと懇願した。


“良いよ、おいで。”

義父の寝室に招かれた。

掃除以外で入るのは、初めてだった。


義娘である私に、男の人の顔を見せてくれた。



私は女子校育ちで男の人と、あまり接した事が無かった。

私が小学校に上がる前に亡くなった父は、公認会計士をしていた。

父の生家は老舗の料亭を経営してるが、父は次男なので家業を継がなかった。

大学に進学して資格を取得した。


年の離れてる兄は、高校から寮生活で早くに家を出た。

大学在学中に起業して、社長になった。


母は出版社に勤めていて、今も編集者の仕事をしていた。

伯母はタクシー会社の二代目社長で、大黒柱である父を亡くした、母や兄、私を気に掛けてくれて、何かと世話を焼いてくれた。


兄は仕事が楽しいみたいで、結婚する気配が全く無かった。

彼女はいたり、いなかったり。

ベンチャー企業の社長だから、彼女には困って無かった。


結婚相手を探すのは、苦労しそうだった。


大学時代、私は母が勤める出版社で事務のアルバイトをしていた。

主にデータ入力、ファイルの整理、メール対応をしていて、来客があればお茶出しをした。



雅成さんにキスをされながら、ベッドに押し倒された。

パジャマの上から胸を触られて、お風呂上がりでブラジャーを付けてないので、勃ち上がる乳首を摘まれた。

パジャマを脱がされて、ショーツ一枚になった。


ショーツをずらされて、二本の指が入って来た。

長い指で雅成さんは、膣内の壁を擦った。

ゆっくりと解されて、愛液が卑猥な水音を響かせた。

膣内から抜かれた雅成さんの指は、私の愛液で淫らに濡れていた。


ベッドのシーツに縋り付き、腰を動かす雅成さんを見上げた。

眉を顰めて、苦しげな顔をしていた。


雅成さんは私の中で果てた。

引き抜かれると、精液が溢れた。


薄暗い夫婦の寝室で行われる行為は、愛を感じられなかった。

……夫婦だから、義務で私を抱いてるみたい……。



「申し訳ありません。仕事の都合で遅れておりまして……。」

父親の到着が遅れる非礼を、雅成さんは詫びた。

「気にしてませんから。一足先に、頂きましょう。」

隣に座る母が座卓に用意された、懐石料理を見て言った。

お見合いの席は、父の生家が経営する料亭で設けられた。

父の兄の伯父さんが社長を務めていた。


見た目から味まで完璧で、美味しい料理を堪能した。

対面して座ったお見合い相手の雅成さんは、お見合い写真で見た通り、端正で整った顔立ちをしていて、格好良い人だと思った。

会話は母と雅成さんがして、私はただ相槌を打った。

食事が終わりに差し掛かった頃、個室の襖が開けられた。


「すみません、大変遅くなりました。」

視線を向けると、目が合った。

恋に落ちた瞬間を自覚したのは、生まれて初めてだった。



雅成さんの顔は、親子なだけあって義父と似通った顔立ちをしていた。

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