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28. 豪華な顔ぶれにお父様は置き物になる
「ヴィオレット!ワシの我儘のせいで辛い思いをさせてすまなかった!」
「辺境伯様、頭を上げてくださいな。」
あれから辺境伯様へとお手紙をしたためて、フェルナンド様との婚約破棄をお伝えいたしました。
私がお父様にお願いしても、きっとなかったことにされるでしょうから。
辺境伯様は我が家のドローイングルームで、大きな体躯をカバっと伏せて謝罪を繰り返しておいでです。
「レオナール、もういい加減になさいな。貴方がやるべきことは円滑に婚約破棄の手続きを行い、ヴィオレットの新しい門出を応援してあげることでしょう?」
「うう……。ヴィオレットを娘にすることはワシの悲願であったというのに。全く、あの馬鹿息子は!」
「もうそれはいいのよ。貴方も諦めなさい。ヴィオレットはこれから愛するアルフォンスと幸せになるのだから。」
辺境伯様の隣で、ポンポンと肩を叩いて宥めていらっしゃるのはフォスティーヌ夫人。
お父様は……この錚々たる顔ぶれに、相変わらず置き物のように存在を消してらっしゃるわ。
「ブラシュール伯爵、この度は突然の申し出にも関わらず私とヴィオレット嬢の婚姻を認めて下さりありがとうございます。」
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