268 / 342
竜魔決戦編
小休止
しおりを挟む
森で小休止を挟んだヴァイオレット達は再び地図を広げ周辺の地理を確認した
『予定通りならこの大きな橋を進んで近くにある街の脇を進む予定なんだけど……』
『敵もこの橋を渡ってくることは想定しているだろうな』
『多分ね。何かしらの仕掛けがあると思っていいけど、他の橋で進むとなると魔動車でも大幅に時間を無駄にしちゃうからこの橋を避けて通ることは出来ないんだよね』
『考えられるのは橋を渡っている途中に両端から挟み撃ちにする攻めか。一番手っ取り早いのは敵が橋の真ん中に来た瞬間に橋もろとも崖に落とすやり方だな』
前者であればこちらの戦力の方が勝っていると思うので無理矢理突破することは可能だ
しかし後者となると向こう側まではおよそ百メートル近くあるようなので飛び越えることは困難
橋を破壊されてしまったらまず全員が渡り切るのは不可能と考えていいだろう
『橋を壊されないようにすることを考えた方が良さそうですね』
『そうだね……ん?……静かに!』
ヴァイオレットが口に指を当てて全員に静まるよう命じる
『どうしたんですか?』
『何かこっちに向かって来てる……』
耳を澄まして音に集中してみると、上空から翼を羽ばたかせている音が微かに聞こえてきた
音は徐々に大きくなってきてこちらに近づいてきているのが分かった
地上から覗き込んで確認しているとその正体がワイバーンということが判明
そしてその背中には兵士と思われる者が乗っているのが見えた
『あの方角は我々が目指していた街がありますね。どうやら関所のある方角に向かっているようです。もしかしてもうバレたのでは』
『いや、それだったら単騎だけ来るんじゃなくてもっと大軍を率いて来るんじゃないかな。多分あれは様子を見に来たんだと思う』
関所は現在壊滅状態で連絡を取ることは出来ない状態
連絡がつかないことに違和感を覚えて偵察を向かわせたのかもしれない
仮にあのワイバーンを倒したとしても偵察に行かせた者がいつまで経っても帰って来なかったら勘づかれるだろう
万が一逃がしてしまったら元も子もないので、ここは敢えて見逃して先へ進むことを選択することに
そうと決まればワイバーンが去っていくのを見送ってからヴァイオレット達は早速行動に移し始めた
『よしっ休憩終わり!急いで橋に向かうよ』
『おお!』
限られた時間の短い休息ではあったが全員完全に体力は回復していた。これも特訓の成果だろう
休憩をおえたヴァイオレット達は、森の中を進んでいき大橋がある場所を目指した
『予定通りならこの大きな橋を進んで近くにある街の脇を進む予定なんだけど……』
『敵もこの橋を渡ってくることは想定しているだろうな』
『多分ね。何かしらの仕掛けがあると思っていいけど、他の橋で進むとなると魔動車でも大幅に時間を無駄にしちゃうからこの橋を避けて通ることは出来ないんだよね』
『考えられるのは橋を渡っている途中に両端から挟み撃ちにする攻めか。一番手っ取り早いのは敵が橋の真ん中に来た瞬間に橋もろとも崖に落とすやり方だな』
前者であればこちらの戦力の方が勝っていると思うので無理矢理突破することは可能だ
しかし後者となると向こう側まではおよそ百メートル近くあるようなので飛び越えることは困難
橋を破壊されてしまったらまず全員が渡り切るのは不可能と考えていいだろう
『橋を壊されないようにすることを考えた方が良さそうですね』
『そうだね……ん?……静かに!』
ヴァイオレットが口に指を当てて全員に静まるよう命じる
『どうしたんですか?』
『何かこっちに向かって来てる……』
耳を澄まして音に集中してみると、上空から翼を羽ばたかせている音が微かに聞こえてきた
音は徐々に大きくなってきてこちらに近づいてきているのが分かった
地上から覗き込んで確認しているとその正体がワイバーンということが判明
そしてその背中には兵士と思われる者が乗っているのが見えた
『あの方角は我々が目指していた街がありますね。どうやら関所のある方角に向かっているようです。もしかしてもうバレたのでは』
『いや、それだったら単騎だけ来るんじゃなくてもっと大軍を率いて来るんじゃないかな。多分あれは様子を見に来たんだと思う』
関所は現在壊滅状態で連絡を取ることは出来ない状態
連絡がつかないことに違和感を覚えて偵察を向かわせたのかもしれない
仮にあのワイバーンを倒したとしても偵察に行かせた者がいつまで経っても帰って来なかったら勘づかれるだろう
万が一逃がしてしまったら元も子もないので、ここは敢えて見逃して先へ進むことを選択することに
そうと決まればワイバーンが去っていくのを見送ってからヴァイオレット達は早速行動に移し始めた
『よしっ休憩終わり!急いで橋に向かうよ』
『おお!』
限られた時間の短い休息ではあったが全員完全に体力は回復していた。これも特訓の成果だろう
休憩をおえたヴァイオレット達は、森の中を進んでいき大橋がある場所を目指した
16
あなたにおすすめの小説
積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!
ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。
悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
異世界の片隅で、穏やかに笑って暮らしたい
木の葉
ファンタジー
『異世界で幸せに』を新たに加筆、修正をしました。
下界に魔力を充満させるために500年ごとに送られる転生者たち。
キャロルはマッド、リオに守られながらも一生懸命に生きていきます。
家族の温かさ、仲間の素晴らしさ、転生者としての苦悩を描いた物語。
隠された謎、迫りくる試練、そして出会う人々との交流が、異世界生活を鮮やかに彩っていきます。
一部、残酷な表現もありますのでR15にしてあります。
ハッピーエンドです。
最終話まで書きあげましたので、順次更新していきます。
長女は家族を養いたい! ~凍死から始まるお仕事冒険記~
灰色サレナ
ファンタジー
とある片田舎で貧困の末に殺された3きょうだい。
その3人が目覚めた先は日本語が通じてしまうのに魔物はいるわ魔法はあるわのファンタジー世界……そこで出会った首が取れるおねーさん事、アンドロイドのエキドナ・アルカーノと共に大陸で一番大きい鍛冶国家ウェイランドへ向かう。
魔物が生息する世界で生き抜こうと弥生は真司と文香を護るためギルドへと就職、エキドナもまた家族を探すという目的のために弥生と生活を共にしていた。
首尾よく仕事と家、仲間を得た弥生は別世界での生活に慣れていく、そんな中ウェイランド王城での見学イベントで不思議な男性に狙われてしまう。
訳も分からぬまま再び死ぬかと思われた時、新たな来訪者『神楽洞爺』に命を救われた。
そしてひょんなことからこの世界に実の両親が生存していることを知り、弥生は妹と弟を守りつつ、生活向上に全力で遊んでみたり、合流するために路銀稼ぎや体力づくり、なし崩し的に侵略者の撃退に奮闘する。
座敷童や女郎蜘蛛、古代の優しき竜。
全ての家族と仲間が集まる時、物語の始まりである弥生が選んだ道がこの世界の始まりでもあった。
ほのぼののんびり、時たまハードな弥生の家族探しの物語
ぽっちゃり女子の異世界人生
猫目 しの
ファンタジー
大抵のトリップ&転生小説は……。
最強主人公はイケメンでハーレム。
脇役&巻き込まれ主人公はフツメンフツメン言いながらも実はイケメンでモテる。
落ちこぼれ主人公は可愛い系が多い。
=主人公は男でも女でも顔が良い。
そして、ハンパなく強い。
そんな常識いりませんっ。
私はぽっちゃりだけど普通に生きていたい。
【エブリスタや小説家になろうにも掲載してます】
S級冒険者の子どもが進む道
干支猫
ファンタジー
【12/26完結】
とある小さな村、元冒険者の両親の下に生まれた子、ヨハン。
父親譲りの剣の才能に母親譲りの魔法の才能は両親の想定の遥か上をいく。
そうして王都の冒険者学校に入学を決め、出会った仲間と様々な学生生活を送っていった。
その中で魔族の存在にエルフの歴史を知る。そして魔王の復活を聞いた。
魔王とはいったい?
※感想に盛大なネタバレがあるので閲覧の際はご注意ください。
ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
余命半年のはずが?異世界生活始めます
ゆぃ♫
ファンタジー
静波杏花、本日病院で健康診断の結果を聞きに行き半年の余命と判明…
不運が重なり、途方に暮れていると…
確認はしていますが、拙い文章で誤字脱字もありますが読んでいただけると嬉しいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる