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7話
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「あの暴君トカゲが今回の件を握っているだと!?確かに動いているリザードマンの数が多いのは事実でではあるが……」
リザードマンキング。リザードマンの頂点に立つ者。その見た目はリザードマンのただでさえおぞましい顔つきを射さらにおぞましくした風貌で体の大きさは何倍もある化け物だ。
バレンスタ王国領土内辺境の地にあるかつて闘技場。かつては武道大会や本当に見せ物として猛獣と戦うパフォーマンスに使われていたが今はもはや使われておらず、廃墟のコロシアムがリザードマン達の根城となり、その中心の闘技場にその暴君トカゲが君臨している。
リザードマンキングの力の高さは計り知れず、体に数えきれないほどの武器をつけている。
何度かバレンスタ王国の冒険者で腕に自信のあるものが討伐に向かったそうだが、今実在しているという時点で結果は察しが付くと思う。
レイの話によるともう辺境の地で特に近くに村や集落すらもない上に、暴君自身あそこから出てくることはないらしいので、もはや放置気味であるということはちょこちょこ聞いてはいたのだが……。
「あの闘技場付近はリザードマン達が多く生息しているといるということは君も知っているはず。そのリザードマン達が一斉にいなくなったと同時にこの事態が発生した。あまり考えたことのなかったことだが、どうやらこれで確定のようだ」
「そうか……」
「まずは目の前に迫っているあの大軍を何とかしなくてはならない。あの数だし、なかなかリザードマンは倒すのに骨が折れる。他の冒険者に損害を出すわけにはいかない」
「了解だ」
「今の速さなら明日の昼にはこのグスゲル高原の中心の荒野までたどり着く。そこで勝負をかけようと思う。君には言うまでもないだろうが、もちろん中にはNMもいるだろう。注意してくれ」
一通りレイからの掘り下げた話を聞いた後、今日は一晩明かすためにもこのパーティ内のメンバーと一夜を過ごすわけになるのだが……。
何ともこれが俺にとってかなりの億劫になる案件だった。
なぜなら……
「あ、リーダーとの話終わったぁ?」
「話長いよね、いっつも二人って。そんなに話すことある?」
レイが他の用事をしに行って離れたと同時に俺に詰め寄ってくる二人の美少女。響きだけなら最高だろう。だが、俺にとってはそうではないのだ……。
「今日はもちろん泊まるよね、ここで!」
はい、”いつもの確認”が来た。
「ああ、そのつもりだ」
「まぁ当り前よね」
俺の回答が肯定であることを確認するとルーシアはサラの方にクルリと向いた。
「じゃあ、サラ。これから仁義なき戦いってことになるのかな?」
「当たり前ね、この一夜でもしかしたらすべてが決まるかもしれないのだから」
二人の周りに物々しい雰囲気が漂う。
「お、おい……。言っておくが俺は……」
俺の言葉など全く聞くことなくルーシアは言葉を続ける。
「いい?サラ。今回の戦いで勝った方がシーザーたんといちゃらぶで今日一夜一緒に寝ることが出来る。これでいいね?」
「もちろん」
この俺から見てもこの二人は本気でこのよく分からないどころか、俺が一切承諾していない案件をかけて戦うつもりのようだ。
サラは槍を構えて、ルーシアは何かつぶやくと手から杖へと魔力を蓄積し始めた。
まずい。止めなくては。
「やめなさい!二人とも一緒に俺と寝るんじゃダメなのか!?」
その言葉に二人は戦闘の準備を進める手を止めて、こちらを見た。まるで草食動物を見つけた肉食動物のような目で。
「欲張りだなぁ、シーザーたんって」
「不純だと怒りたくなるが、ま、まぁ許してあげてもいいかな?」
何が欲張りなのか分からないが、それで二人がものすごい激闘をこのリザードマンとぶつかり合おうかという前日に繰り広げられることだけは避けられたようだ……。
しかし、この発言が俺にとって後々大変な思いをさせることになり、後悔したということはもちろん言うまでもない。
その話はまた後日ゆっくりと落ち着いて話す機会があればすることにしよう……。
夜も見張りを交代で見ながら一夜を明かした。
食事の時間はルーシアとサラに交互にあーんされたり、してあげたりと。ほのぼのとした時間が流れた。
特に何もなく、嵐の前の静けさという言葉がまさにぴったりと似あう一夜となった。
夜が明けて日が昇る。
朝になって高原を拠点の小高い位置から見渡すとかなりの大群がずんずんと迫ってきているのが見える。
どれくらいこのメンバーで削ることが出来るのか。削れなくてもまずは止めること。
この進軍は大きな損害や混乱を間違いなく与えるに違いない。今回はそれを止めることが大事だ。
「いつも言っているが無理だけはしないように。今回のこの進軍は辺境集落や村にまで到達するまでに止められたらそれでいい。無理をして僕たちがケガをしたんじゃあ本末転倒だからね」
リーダーであるレイのいつもの言葉を聞いて戦いの準備に入る。今回のメンツは四人。レイ、ルーシア、サラ、俺という布陣ということになりそうだ……
「がうがうがー!」
「あ?お前は大人しくしてろ。前回は何とかなったかもしれんが今回はレベルが違う。出て行ったら今度こそ助からんかもしれんぞ」
「がうっがうがー!」
吠え方からして俺の言葉を聞くつもりはないらしい。
もう言い出したら聞かないという性格みたいなので、今回も見守りながらのサポートになりそうだ……。
「シーザーたん。どうせこの人らけがしないからその子のサポート私が優先的にするから安心していいよ」
億劫になっていた俺の様子を見てルーシアが気を遣ってくれたようで
「すまんが頼む。どうもこいつ無茶をする性格らしい。はっきりと言ってあまり強いわけではない。補助と回復頼む」
そのルーシアの配慮に甘えることにした。
ルーシアは軽くウインクをして了承の意を示した。
そして刻々と時間は過ぎて決戦の時が来た。
グスゲル高原の中心の荒野地帯。
待ち構える四人+一体の目の前にリザードマン達が現れた。
リザードマン達は目の前の存在に気が付くと、特有の鳴き声をあげながら剣、槍、斧、ハンマーなど各々の武器を抜いて構え始めた。
「間違いない。彼らの着ている鎧のマークや、体に入っている紋章からリザードマンキング直属のリザードマンだ。通常のものより手ごわいぞ」
一斉にリザードマン達がこちらに押し寄せてくる。
その押し寄せる大軍にレイの剣の一振りが衝撃波と旋風を呼んでたちまち複数体のリザードマンを吹き飛ばす。
サラは槍に雷の力を宿し、薙ぎ払うと電撃が地を走り、たちまち複数の敵を捕らえる。
そして俺は大剣で地を大きく叩きつけ、地面に剣を突き刺して思いっきり地面をえぐりあげると地面が大きく割れて、割れ目に落とし、ものすごいせりあがった地面に吹き飛ばす。
ここまではよかった。前線3人の攻撃は計算通り圧倒的だった。
ルーシアの補助呪文のおかげでかなり無茶をしてもケガもしないし順調だったが……。
あいつだけはやはりこれも予想通りで苦戦をしていた。
攻撃力が足らず、毒を宿した爪攻撃もかすり傷でもつかない限りは効力を発揮できない。しかし、そのかすり傷も付けられない。
ルーシアの補助が効いていてあまり大きくダメージを受けることはなくても、蓄積していくと侮れないダメージにはなってしまっていて気を抜くことはできない。
「シーザーたんの言う通り、ちょっと無理があるかもね……」
必死に補助をするルーシアだが、相手の数の多さに自分自身も接近してくれる相手に光呪文で対抗しながらのカバーでなかなか余裕がない。
そんな時だった。
前線武器を持ったリザードマン達のはるか後方に魔法使いであるメイジが控えていた。
あまりの前線の数の多さに全くメイジの存在に気が付けなかったため、ルーシアに魔法防御の補助をかけてもらわなかった。
まだレイやサラ、俺はいいが、呪文をおそらく受けたことがないあいつに当たれば間違いなく致命傷だ。
すでにメイジが魔法を唱える演唱に入っている。ルーシアの演唱スピードならばまだ間に合う。
「ルーシア!あいつにマジックバリア張ってくれ!あいつ間違いなく耐性がない。当たるとまずい!」
しかし、その考えは甘かった。ルーシアも自分に接近してくる相手の対処に今精一杯でそんな余裕はなかった。
メイジの演唱が終わる。そして__。
ルーシアの回復と補助が追いつかないまま、強烈な氷魔法が直撃した。
「しまった……!」
当たると同時に苦しそうな声が響き渡った。
明らかに俺のミスだ。どうにかして止めて置けばこんなことにはならなかったのに。
しかし___。
苦しそうな声、体の一部が氷ついた痛々しい光景とは裏腹にあいつの目は、闘志は光を失っていなかった。
ダメージを受けてはいるものの、死ぬほどの致命傷には至っていない。
メイジは各種属性の中級レベルの強烈な呪文が唱えられるにもかかわらず、それをもろに食らっていたのに。
しばらくして、回復魔法が唱えられた。
ルーシアが肩で息をしながら急いで唱えてくれたのだ。彼女の周りには力尽きたリザードマンの姿があった。
体力が回復して、また元気に自由に動けるようになった体。しかし、あいつは先ほどから動こうとしない。
それどころか、なにやらぶつぶつと呟くように声を出している。
それはまるで__。
俺がそう思った時だった。
そのつぶやきから一転、
「がううわあああああああああああ!」
一声この荒野全体に響き渡るような声を一声あげた時。
俺の、俺たちの、そしてあいつを取り囲んでいたリザードマン達に覆い尽くす大きな氷。
その氷の刃はこの荒野にいたすべてのリザードマンを貫き、凍り付かせた。
リザードマンキング。リザードマンの頂点に立つ者。その見た目はリザードマンのただでさえおぞましい顔つきを射さらにおぞましくした風貌で体の大きさは何倍もある化け物だ。
バレンスタ王国領土内辺境の地にあるかつて闘技場。かつては武道大会や本当に見せ物として猛獣と戦うパフォーマンスに使われていたが今はもはや使われておらず、廃墟のコロシアムがリザードマン達の根城となり、その中心の闘技場にその暴君トカゲが君臨している。
リザードマンキングの力の高さは計り知れず、体に数えきれないほどの武器をつけている。
何度かバレンスタ王国の冒険者で腕に自信のあるものが討伐に向かったそうだが、今実在しているという時点で結果は察しが付くと思う。
レイの話によるともう辺境の地で特に近くに村や集落すらもない上に、暴君自身あそこから出てくることはないらしいので、もはや放置気味であるということはちょこちょこ聞いてはいたのだが……。
「あの闘技場付近はリザードマン達が多く生息しているといるということは君も知っているはず。そのリザードマン達が一斉にいなくなったと同時にこの事態が発生した。あまり考えたことのなかったことだが、どうやらこれで確定のようだ」
「そうか……」
「まずは目の前に迫っているあの大軍を何とかしなくてはならない。あの数だし、なかなかリザードマンは倒すのに骨が折れる。他の冒険者に損害を出すわけにはいかない」
「了解だ」
「今の速さなら明日の昼にはこのグスゲル高原の中心の荒野までたどり着く。そこで勝負をかけようと思う。君には言うまでもないだろうが、もちろん中にはNMもいるだろう。注意してくれ」
一通りレイからの掘り下げた話を聞いた後、今日は一晩明かすためにもこのパーティ内のメンバーと一夜を過ごすわけになるのだが……。
何ともこれが俺にとってかなりの億劫になる案件だった。
なぜなら……
「あ、リーダーとの話終わったぁ?」
「話長いよね、いっつも二人って。そんなに話すことある?」
レイが他の用事をしに行って離れたと同時に俺に詰め寄ってくる二人の美少女。響きだけなら最高だろう。だが、俺にとってはそうではないのだ……。
「今日はもちろん泊まるよね、ここで!」
はい、”いつもの確認”が来た。
「ああ、そのつもりだ」
「まぁ当り前よね」
俺の回答が肯定であることを確認するとルーシアはサラの方にクルリと向いた。
「じゃあ、サラ。これから仁義なき戦いってことになるのかな?」
「当たり前ね、この一夜でもしかしたらすべてが決まるかもしれないのだから」
二人の周りに物々しい雰囲気が漂う。
「お、おい……。言っておくが俺は……」
俺の言葉など全く聞くことなくルーシアは言葉を続ける。
「いい?サラ。今回の戦いで勝った方がシーザーたんといちゃらぶで今日一夜一緒に寝ることが出来る。これでいいね?」
「もちろん」
この俺から見てもこの二人は本気でこのよく分からないどころか、俺が一切承諾していない案件をかけて戦うつもりのようだ。
サラは槍を構えて、ルーシアは何かつぶやくと手から杖へと魔力を蓄積し始めた。
まずい。止めなくては。
「やめなさい!二人とも一緒に俺と寝るんじゃダメなのか!?」
その言葉に二人は戦闘の準備を進める手を止めて、こちらを見た。まるで草食動物を見つけた肉食動物のような目で。
「欲張りだなぁ、シーザーたんって」
「不純だと怒りたくなるが、ま、まぁ許してあげてもいいかな?」
何が欲張りなのか分からないが、それで二人がものすごい激闘をこのリザードマンとぶつかり合おうかという前日に繰り広げられることだけは避けられたようだ……。
しかし、この発言が俺にとって後々大変な思いをさせることになり、後悔したということはもちろん言うまでもない。
その話はまた後日ゆっくりと落ち着いて話す機会があればすることにしよう……。
夜も見張りを交代で見ながら一夜を明かした。
食事の時間はルーシアとサラに交互にあーんされたり、してあげたりと。ほのぼのとした時間が流れた。
特に何もなく、嵐の前の静けさという言葉がまさにぴったりと似あう一夜となった。
夜が明けて日が昇る。
朝になって高原を拠点の小高い位置から見渡すとかなりの大群がずんずんと迫ってきているのが見える。
どれくらいこのメンバーで削ることが出来るのか。削れなくてもまずは止めること。
この進軍は大きな損害や混乱を間違いなく与えるに違いない。今回はそれを止めることが大事だ。
「いつも言っているが無理だけはしないように。今回のこの進軍は辺境集落や村にまで到達するまでに止められたらそれでいい。無理をして僕たちがケガをしたんじゃあ本末転倒だからね」
リーダーであるレイのいつもの言葉を聞いて戦いの準備に入る。今回のメンツは四人。レイ、ルーシア、サラ、俺という布陣ということになりそうだ……
「がうがうがー!」
「あ?お前は大人しくしてろ。前回は何とかなったかもしれんが今回はレベルが違う。出て行ったら今度こそ助からんかもしれんぞ」
「がうっがうがー!」
吠え方からして俺の言葉を聞くつもりはないらしい。
もう言い出したら聞かないという性格みたいなので、今回も見守りながらのサポートになりそうだ……。
「シーザーたん。どうせこの人らけがしないからその子のサポート私が優先的にするから安心していいよ」
億劫になっていた俺の様子を見てルーシアが気を遣ってくれたようで
「すまんが頼む。どうもこいつ無茶をする性格らしい。はっきりと言ってあまり強いわけではない。補助と回復頼む」
そのルーシアの配慮に甘えることにした。
ルーシアは軽くウインクをして了承の意を示した。
そして刻々と時間は過ぎて決戦の時が来た。
グスゲル高原の中心の荒野地帯。
待ち構える四人+一体の目の前にリザードマン達が現れた。
リザードマン達は目の前の存在に気が付くと、特有の鳴き声をあげながら剣、槍、斧、ハンマーなど各々の武器を抜いて構え始めた。
「間違いない。彼らの着ている鎧のマークや、体に入っている紋章からリザードマンキング直属のリザードマンだ。通常のものより手ごわいぞ」
一斉にリザードマン達がこちらに押し寄せてくる。
その押し寄せる大軍にレイの剣の一振りが衝撃波と旋風を呼んでたちまち複数体のリザードマンを吹き飛ばす。
サラは槍に雷の力を宿し、薙ぎ払うと電撃が地を走り、たちまち複数の敵を捕らえる。
そして俺は大剣で地を大きく叩きつけ、地面に剣を突き刺して思いっきり地面をえぐりあげると地面が大きく割れて、割れ目に落とし、ものすごいせりあがった地面に吹き飛ばす。
ここまではよかった。前線3人の攻撃は計算通り圧倒的だった。
ルーシアの補助呪文のおかげでかなり無茶をしてもケガもしないし順調だったが……。
あいつだけはやはりこれも予想通りで苦戦をしていた。
攻撃力が足らず、毒を宿した爪攻撃もかすり傷でもつかない限りは効力を発揮できない。しかし、そのかすり傷も付けられない。
ルーシアの補助が効いていてあまり大きくダメージを受けることはなくても、蓄積していくと侮れないダメージにはなってしまっていて気を抜くことはできない。
「シーザーたんの言う通り、ちょっと無理があるかもね……」
必死に補助をするルーシアだが、相手の数の多さに自分自身も接近してくれる相手に光呪文で対抗しながらのカバーでなかなか余裕がない。
そんな時だった。
前線武器を持ったリザードマン達のはるか後方に魔法使いであるメイジが控えていた。
あまりの前線の数の多さに全くメイジの存在に気が付けなかったため、ルーシアに魔法防御の補助をかけてもらわなかった。
まだレイやサラ、俺はいいが、呪文をおそらく受けたことがないあいつに当たれば間違いなく致命傷だ。
すでにメイジが魔法を唱える演唱に入っている。ルーシアの演唱スピードならばまだ間に合う。
「ルーシア!あいつにマジックバリア張ってくれ!あいつ間違いなく耐性がない。当たるとまずい!」
しかし、その考えは甘かった。ルーシアも自分に接近してくる相手の対処に今精一杯でそんな余裕はなかった。
メイジの演唱が終わる。そして__。
ルーシアの回復と補助が追いつかないまま、強烈な氷魔法が直撃した。
「しまった……!」
当たると同時に苦しそうな声が響き渡った。
明らかに俺のミスだ。どうにかして止めて置けばこんなことにはならなかったのに。
しかし___。
苦しそうな声、体の一部が氷ついた痛々しい光景とは裏腹にあいつの目は、闘志は光を失っていなかった。
ダメージを受けてはいるものの、死ぬほどの致命傷には至っていない。
メイジは各種属性の中級レベルの強烈な呪文が唱えられるにもかかわらず、それをもろに食らっていたのに。
しばらくして、回復魔法が唱えられた。
ルーシアが肩で息をしながら急いで唱えてくれたのだ。彼女の周りには力尽きたリザードマンの姿があった。
体力が回復して、また元気に自由に動けるようになった体。しかし、あいつは先ほどから動こうとしない。
それどころか、なにやらぶつぶつと呟くように声を出している。
それはまるで__。
俺がそう思った時だった。
そのつぶやきから一転、
「がううわあああああああああああ!」
一声この荒野全体に響き渡るような声を一声あげた時。
俺の、俺たちの、そしてあいつを取り囲んでいたリザードマン達に覆い尽くす大きな氷。
その氷の刃はこの荒野にいたすべてのリザードマンを貫き、凍り付かせた。
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