絵描き魔王の冒険

うたたね

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第4節:魔王、仕事をする

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 少女が目を覚ましてから1日が過ぎた。

 砂漠の民の少女は名をシャムスと名乗った。
 太陽を意味するその名をエンリルが誉めるとシャムスははにかんでいた。

 そして、エンリルはシャムスに捕まった後のことを詳しく聞いた。
 だが、捕まった後、顔に魔術を刻まれた後の事はおぼろげらしく、これと言った収穫は無かった。

 エンリル達はシャムスを太陽の砂漠の民が住む水の都に返そうと冒険者ギルドに行き、その事を相談した結果………………………………


「――――――で、そっちが噂の太陽の砂漠の民の行方不明になっているヤツか?」
「はい。彼女はシャムスというそうです」
「行方不明になっている太陽の砂漠の民の名だな………………兄ちゃん、すまねぇが、ちぃっとばっかし翻訳者として冒険者ギルドに縛られちゃくれねぇか?
 兄ちゃんが受け持っている依頼書はこっちでなんとかする。翻訳者として行動している間は冒険者ギルドこっちで給料も出すし、アンタの経歴にも点数を加えるぜ」

「それはかまいませんよ」
「しゃっ!契約は成立だな!
 にしても、太陽の砂漠の民の言語を話せるとはな………………冒険者ランクがCくらいになれば、兄ちゃん、王族に引っ張られるから今の内から色々準備しといた方が良いぜ」
「おや、それ程までに太陽の砂漠の民の言葉を知らない者が多いのですか?」
「ほとんどいねぇと言った方が良いな………………太陽の砂漠の民は魔王を精霊と呼んで崇めているため、神殿の連中が敵視しているのさ」
「成る程………………」

「んな訳で、太陽の砂漠の民の言葉を話せるヤツは例えCランクになろうとも王族に引っ張られるからな」
「はぁ………………今の内からそれなりに見栄えする衣装を容易しなければいけない、という事ですか………………私達はまだ初心者冒険者だと言うのに!
 家を買う資金だってそんなに貯まっていないというのに………………」
「ガハハハハッ!家くらいなら俺のツテで何とか探してやろうか?終わった後、受付で要望出しておいてくれ!」
「おや、それは助かります」


 豪快に笑う眼前の獅子の獣人の大男を見た。
 彼はこの街の冒険者ギルドのギルドリーダーのイサーク・モランテだ。

 冒険者ギルドはギルドマスターを頂点に7人の幹部、そしてギルドリーダーによって冒険者ギルドは成り立っている。


「んじゃ、2人共、ちょっとギルドの奥に来てくれ」
「ええ、いいですよ………………<シャムス、申し訳ございませんが、私についてきてくれませんか?>」
「<ああ、いいぞ>」


 シャムスとエンリルは大人しくギルドリーダーの後ろをついて行った。
 ギルドリーダーが案内した場所は何やら巨大な魔道具が置かれている場所だった。

 まるで漫画の中に出てきそうな人体実験の場のような内容の部屋にエンリルはシャムスを庇うように立った。
 それにきづいたギルドリーダーは苦笑を浮かべながら「違う」と言った。


「この部屋にあるのは記憶を読み取る魔道具だ。 これで攫ったヤツの記憶を読み取ろうと思ってな」
「成程、そういう事だったのですね」
「ああ、読み取っている間、読み取られている方は眠るだけだから、肉体に影響はねぇぜ」
「解りました………………<シャムス、少しよろしいですか?>」
「<なんだ?>」


 エンリルはシャムスに部屋に置いてある魔道具の説明をしてから、シャムスの記憶を見せてもらえないかと頼んだ。

 シャムスは即座に了承し、その早さにエンリルは目を丸くした。
 彼女は臆することなくスタスタと歩いて、部屋にある魔道具がつながれた椅子に座った。

 その様子にエンリルとギルドリーダーは驚いた顔をしていた。
 シャムスはそんな2人をきょとんとした目で見ていた。

 ギルドリーダーはそんなシャムスの頭に魔道具を取り付けた。
 エンリルはシャムスがなるべく不安にならないようにその手を握った。

 エンリルのその行動にシャムスは目を見開き、ギルドリーダーはまるで性犯罪者を見るような目になった。

 彼らのその目に怯むことなくエンリルはにこりと笑うだけだった。
 ギルドリーダーが魔道具のスイッチを入れ、シャムスはスッと眠りに落ちた。

 シャムスが眠りについたのを確認して、エンリルはシャムスの手を放して、映像が映し出されると思われる板の前に座っているギルドリーダーの隣に立った。

 そんなエンリルにギルドリーダーは思っていた事を尋ねた。


「なあ、アンタ、あれくらいの歳の子に興奮する性質か?」
「はあ?私の好みは出る所出た家庭的な女性です。幼子はちょっと………………」


 そう即答したエンリルにギルドマスターは逆にどうなんだと太陽の砂漠に住むと言われる狐の獣人と瓜二つの顔をした。

 そんなやり取りをしている内に映像を映し出す準備が完了したらしく、魔道具が板に映像を映し出した。
 映像は先ほどのやり取りから始まっていた。


「――――ふむ、こうして再生されるのですね」
「ああ、此処から過去にさかのぼって件の記憶を調べるんだが―――――」


 ギルドリーダーがそう言葉を口にした所で、彼は口を閉ざした。
 エンリルも同じように眉間に皺を刻んでいた。


「――――――――やっぱりか、」
「記憶に関する隠蔽魔術、ですか?」
「魔法の可能性もあるが………………どっちにしろ、あの子の頭の中をいじくるワケにはいかんからな」
「そうですね………………」


 魔道具に映し出された光景は、人物だけを執拗に粉々に叩き割っているようなものになっていた。

 その異様な光景に2人は溜息を吐いたが、ふとエンリルは背後にあるものを見て、そこにあるものがエンリルの記憶に引っかかった。


「――――――――これ、古代に流行っていた神を模った像ではありませんか?
 当時の上流階級の者達の間で流行っていたもので、多くの人族が崇めている“創造の女神”ですよ」
「それは本当か?」
「ええ――――――他にも似たようなものがごろごろしていますね………………
 こちらは女神の紋章を集めたタペストリーですね。かなり古いものを中心的に集めているようです。 というか、これだけの女神に関するものを集めている所を見るに――――――」

「黒幕は――――人族の“女神教”か………………?」


 たどり着いた答えに部屋の空気が酷く重いものになった。

 人族の女神教――――――それは、件の人間を創造した女神だ。
 この世界を作った創造神は別にいるが、人間を作った大地の女神の末の娘を人族は“創造の女神”と呼んでいる。

 そして、その創造の女神を崇めているのが人族なのだ。
 お気に入りの人族に崇められて、気を良くしている女神は人族に数々の奇跡を与え、そうしてまた崇められるという危ういループが出来上がっているのだ。

 さらに、マズイ事にその女神は人族の間では、かなりポピュラーな女神であり、信仰者はかなりの数に昇る。
 そのため、他に対する影響力が高い女神とも言えるだろう。

 ギルドリーダーは溜息を吐いて、天を仰いだ。
 その様子にエンリルは苦笑した。


「弱りましたね………………女神教が主犯格とすると、証拠が無ければ捕える事はできませんよ」
「あ゛あ゛~~~~!ホンッット!厄介な事になったよ!!!!」


 エンリルは眠っているシャムスを見てから、口を開いた。


「………………………………彼らはシャムスを使って、何をしようとしていたのでしょうね?」
「それもそうだな………………ヤツらのそこらへんの思惑も探らんといけんな」
「私と彼女が会った時、彼女は私達を襲おうとしていました………………………………」
「襲ってきたのか!?」
「ええ。それから、ギルドリーダー、もしかしたら冒険者全体に向けて警告を出した方が良いかもしれません。

 考えたくはありませんが………………彼女のような存在がとは思えません」
「ああ、そうだな。彼女と同じような違法奴隷を使って同じ事をしないとは限らん………………………………冒険者全体に警告を出そう。それから、大っぴらに出来ない代わりに俺の方から女神教団に気を付けるように噂を流そう」
「それが良いでしょうね」


 エンリルとギルドリーダーはそこで会話を打ち切って、シャムスを起こした。
 結果を放したところ、シャムスが少し落ち込んでいたが、黒幕は粗方特定出来たので大丈夫だと言っておいた。

 ギルドリーダーはそこでエンリル達を解放し、帰りにエンリルが受付けに部屋の要望をサラサラと書いた紙を受付けに出しておいた。

 エンリルがルンルン気分で寝床にしている宿にシャムスと帰っていると、リチャードが宿の前で姫騎士風ツンデレツインテール美少女と元気っ娘風獣人(猫)スレンダー低身長美少女に挟まれていた。

 素早く自身の風の魔法を使って近くの家の屋根の上にシャムスと共に上がって、リチャード達を観察し始めた。

 やがて、リチャードと何やら約束を取り付けたらしい2人はそこでリチャードと別れていった。
 両膝を付いて、しくしく泣くリチャードの背中に静かにエンリルとシャムスは降りた。

 シャムスはしくしくと泣くリチャードに対してオロオロしていたが、逆にエンリルはニヤァっと厭らしい笑みを浮かべて、リチャードに声をかけた。

 背後にいたエンリルとシャムスに気が付いたリチャードは、エンリルが先程の自分を助ける事なく面白がって見ていた事に気づき、自分の愛用の剣を持ってエンリルを追いかけ始めた。

 エンリルはそんなリチャードに追いかけられつつも、その顔は満面の笑みだった。





***





 あれから数日が経ち、太陽の砂漠の民について解った事は、今は彼らの都に入れない事だった。

 どうやら、シャムスが攫われた後、他の民が攫われないように都を閉じたらしい。
 太陽の砂漠の民が都を閉じるという事は、彼らの都が砂嵐の向こうに消えるという意味だ。

 その砂嵐を突破する事は難しく、何日も何日も続く上に途切れるとしても、灼熱の太陽が天に昇っている時間帯にしか途切れないうえに都の周囲には太陽の砂漠の民が飼い慣らしている魔物を放っているので迂闊に近づく事すら出来ない。

 そのため、今、太陽の砂漠の民の都に入る事は、今は無理だった。

 ギルドマスターは申し訳なさそうにシャムスに以上の事を伝えていた。
 エンリルはシャムスにその事を伝えたが、シャムスは「<覚悟はしていた>」と語った。


「<最近、異国の者が我が民を攫う事件が相次いでいたからな。大抵は都を出る前に阻止していたが、何時また発生しても可笑しくない状況だった>」
「<え、そんな状況で都の外に出たんですか?>」
「<事件の所為で妹達の事を延期し続けていた上に、事件に関係していた組織の者達を処刑したばっかりだったからな>」
「<ああ、それで………………>」


 シャムスの言葉にエンリルは納得した顔をした。
 処刑したのに攫われたなら、疑心暗鬼になって閉じ籠るだろう。
 そうエンリルは心の中で考えた。

 シャムスの言葉をギルドリーダーに伝え、シャムスがそれ程ショックを受けていない所を見たギルドリーダーはエンリルにシャムスの面倒を見るように頼んだ。

 エンリルはその言葉に頷き、ギルドリーダーはホッとしていた。

 一連の事がひと段落すると、ギルドリーダーはついでとばかりにシャムスの冒険者登録を行い、シャムスも冒険者として活動する事が出来るようになった。

 言葉の解らないシャムスの翻訳が出来るエンリルは常にシャムスと共に行動していたが、絵本を時折購入しては、シャムスに言葉を教えていた。

 また、リチャードを巻き込んで幼児向けの絵本の朗読などもしていた。
 狭いベッドの中に2人を魔王特有の怪力で引き込み、絵本を読み聞かせたりしていた。

 さらに、シャムスの言葉の練習で、シャムスが知っている神話や寓話をゆっくり喋らせたりしていたのだが………………


「………………………………………………………………リルさんって、かなり強い魔王だったんですか?」
「あの時代は神々がぶいぶい言わせていましたからね………………イラついてよく引き裂いて地に蹴り落としていました」
「うっわぁ………………」


 エンリルの言葉にリチャードはドン引きした。
 そんなリチャードに気づかず、エンリルは鼻歌を歌いながら、リチャードと共に新しい住居に家具を運んでいた。

 ギルドリーダーはエンリルの要望通りの物件を見つけてきた。
 その物件は、数十年前に学院の寮として使っていたらしき物件だった。

 学院自体は別の街に引っ越しており、現在はその寮を使う事は無かった。
 ギルドリーダーはその物件をドワーフの職人に頼んでリフォームしてエンリルに売った。

 売られた当時はギルドリーダーが見せた金額にエンリルは本気でギルドリーダーを八つ裂きにしてしまおうと考えたが、ギルドリーダーがエンリルに差し出した複数の依頼の内容と金額に納得して物件を購入した。

 どうやら、魔法を研究する機関では、太陽の砂漠の民の言語は、最近では重要なものになってきているらしい。

 彼らの魔法に関する遺跡や古文書には彼らが見た事無い程の原始的な要素が多く、近頃は太陽の砂漠の民は最初に魔法に触れた民族ではないかという考察が学会で広まってきているらしい。

 だが、太陽の砂漠の民は閉鎖的な民族であり、その言語を話せる者は非常に少ない。
 また、女神教が彼らを異教徒として見ているため、大っぴらに活動が出来ない事も理由に含まれるらしい。

 そんな中で、太陽の砂漠の民の言語を知るエンリルは貴重な翻訳家だった。

 依頼達成時に払われる金額は今の翻訳家の適正金額よりも下がるが、それでも莫大な金額にエンリルは目を丸くし、瞬時に請け負った。

 ギルドリーダーはニカッと笑ってから「それが達成されれば、アンタを学者達に売れるぜ」と言っていた。

 エンリルは請け負った依頼の翻訳を1週間で終わらせた。
 流石にギルドリーダーは真顔になった。

 そこから、エンリルは学者達に重宝される翻訳家の冒険者になった。
 エンリルの偽名である「リル」という名で、エンリルは魔法学会に瞬く間に広がって行った。

 そうして、エンリル達は念願の家を手に入れ、それぞれの部屋に新しい家具を運んでいた。


「シャムス、そちらは大丈夫ですか?」
「だいじょうぶ、はこぶ、おわった、わたし、もの、へや」
「わかりました。こちらも運び終わったので、そろそろ夕食にしましょう」
「わかった」


 たどたどしい口調だがシャムスは順調に言葉を覚えていた。
 ある程度なら、リチャードとも意思疎通が出来るようにもなった。

 エンリルは常に着ていた絵具塗れの白いエプロンを外して、簡易なシャツとズボンだけになって家具を運んだり、竈の準備などもしていた。

 竈の方は火属性の魔石をセットすればすぐに使えそうだ。
 何から何まで状態の良い家にエンリルはほくほくとした顔をしていた。

 新しい家の準備は夜までかかった。

 夕食は作る気力が無かったので、冒険者がよく利用する食事処で夕食を取り、早めに就寝する事となった。

















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