真面目だと思っていた幼馴染は変態かもしれない

火野 あかり

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第三十話 湯けむり温泉旅館 後編


 イッてしまってすっかり骨抜きになってしまったサクヤは俺の方へべったりと倒れこむ。
 力を全く感じない重みだ。
 俺を信頼してくれているのだろう。
 ゆっくり布団の方へ下ろす。今のサクヤは後ろで手を縛られている状態なので俺の介助なしだと布団に倒れこむのでさえ難儀する。

 息をするのでさえ精一杯なのか、背中が小刻みに上下していた。
 うつぶせで倒れこんでいるので胸がつぶれてはみ出ている。触りたいけど今はダメだろう。またイカせてしまう。

「ユ、ユウ、もっと触って……♡ 全部ぐちゃぐちゃにして♡」

 俺の配慮もいざ知らず、サクヤは次を求めてくる。
 どうせなら目隠しを利用してさっきと同じように触れないようにしてみる。
 全身をなぞるようにするのだ。

「今敏感だからそれだめ……!♡ ぞわぞわするっ♡」

 自分のしたいことを抑えてあえて触らないようにしたが、きついものがある。
 触りたいし触られたいのだ。
 ついに我慢できず背中を首元からゆっくりなぞってみる。

「ひぃぃぃっ!?♡ いいぃ、イク、イクイクっ!♡」

 あああっ、と大きな声を上げながら、左右にごろごろ転がる。
 足をバタバタさせ、自分の手を握り締めていた。
 普段はイク時に何かにしがみ付いているのに、今日は手を縛られているからやり場がないのかもしれない。
 どうしてこんなに感度がいいのだろう。──俺だから?
 自信過剰か、それとも真実か。だといいけど。
 今はにやけていてもサクヤに見られることもない。なので盛大ににやけておく。

 はぁはぁと大きな息遣いで震えるサクヤが可愛い。
 これだけ気持ちよさそうだと何でもしてあげたいと思う。
 こんな体をずっと隠していたとは微塵も思わなかった。変態なのも無理はない。

 最初は演技なのかとも思った。なにせ俺は初めてなわけで、お世辞にもうまいとは思えない。何度しても早漏は治らないし、回数ができるくらいしか強味がないとも思う。
 しかし、サクヤにしても初めてなわけで演技であるとするならば大女優すぎる。

「はぁっ、はぁっ♡ 何されてもきもちぃよぉ……♡ 今日死んじゃうかも……♡ 頭の中ぐっちゃぐちゃ……♡」

「大丈夫か……?」

「大丈夫、もっとして、おちんちん欲しい……♡ おまんこ寂しいの、ユウのおちんちんでずぼずぼってして欲しいの……♡ 子宮がきゅんきゅんしてるの、ユウの精液欲しいって……♡ 種付けして欲しいにゃあ♡」

 猫耳をつけていることを思い出したのかとってつけたように「にゃあ」とつけ始めた。
 うつぶせのままお尻を突き上げ、見せつけるように腰を振っている。
 すっかり充血しているように見えるそこは、普段の桃のような色合いのものとは違ってピンク色が赤くなっていて、際限なく流れる愛液は勃起したクリトリスに当たって、そこで引っ掛かりバスタオルの上に落ちていた。
 普段より少し開いた割れ目の奥には膣口があって、パクパクとした誘う動きをしている。
 こんなものを見せられて我慢できるわけがない。
 すでに勃起は限界を超えていて、このままいくと触らずとも射精してしまいそうな状態なのだ。
 サクヤほどじゃなくても、俺の我慢汁は溢れてバスタオルに落ちていた。

 入れたい。絶対気持ちいいに決まっている。
 完全に、十分すぎるほど準備はできているのだ。
 ──五日我慢した。この日のこの時の為に。サクヤもそうだ。
 きっと頭が溶けるくらい気持ちいい。

 本当は生でしたい。
 サクヤを孕ませたくて仕方ないのだ。
 状況を考えれば絶対にダメだ。問題が多すぎる。
 
 ──コンドームを使おう。仕方ない。仕方ないんだ。
 せっかくあれだけ持ってきたんだから。
 
 名残惜しい気持ちはあったけど立ち上がって荷物を漁る。
 しかし見つからない。
 ──ない? カバンの中にいれていたはずなのに。
 忘れた? ──そんなはずはない。今朝も確認したのだ。その時は確かに入っていた。

「サ、サクヤ、ゴムどこにあるか知らないか?」

「知ってる、知ってるけれど教えない……♡ 今日は、今日はそのままして……♡ 我慢してたの全部中に出してっ!♡」

「まさか……」

 金庫の方を見る。
 
「そう、その中よ……♡」

 見えてはいないはずだ。しかし俺が気づくのに気づいたのだ。

「ちょ、番号は!?」

「教えない……絶対♡ 子宮ぱんぱんになるまで中出ししてくれないといや♡」

「で、でも……」

 サクヤはこうなることを予期していたのだ。
 誘われたら俺が我慢できないこともすべて把握して。
 全部掌の上だったというわけだ。何とも恐ろしい。
 ──しかし、変に覚悟はできた。

 ──もう我慢できない。頭がのぼせたみたいだ。
 突き上げているお尻を掴んで、もう片方の手でチンポを割れ目にあてがう。

「うっ!」

 割れ目がにゅるん、と亀頭を包む。ほんの少し挟まれているだけなのに射精しそうになり、思わず腰を引く。
 これは逆に挿入できない。一センチも我慢できない気がする。
 膣口にすらたどり着けない。ぷにぷにの割れ目だけでも射精するのに十分すぎる気持ちよさ。
 いくらなんでも情けなさすぎる。それにどうせ出すのなら奥に出したいのだ。

「焦らさないで♡ 奥まで一気に欲しいの♡ ごつんってすごいのしてっ♡ おまんこぱこぱこ種付けえっちしたいにゃあ♡」

「焦らしてるんじゃなくて、すぐ出ちゃいそうで……奥まで持たないかも……」

「大丈夫、それでも嬉しいにゃ♡ 私のおまんこでおちんちんびゅっびゅってしてくれれば嬉しくてすぐイッちゃうにゃあ♡」

 恥ずかしい。これだけ回数をしているのに挿入すら満足にできない。
 しかし気持ちよすぎるのだ。
 俺もサクヤとしていたり触られたりすると異様に感度が高い。
 我慢しているとキスしているだけでも射精しそうになる。

「──途中で出ちゃったらごめん」

 うつぶせのままのサクヤの上に乗り、バックと寝バックの中間のような体勢で挿入を試みる。
 くちゅりと膣口が吸い付いて、それだけで射精しそうな刺激が腰に響く。
 亀頭を押し付けただけでもう出そう。ぬるついた肉はぺっとりと亀頭に吸い付いて物欲しげにしゃぶりつく。
 我慢しすぎは逆に良くないのかもしれない。気持ち良すぎてダメだ。

 サクヤも期待しているのか声を上げる。
 それが余計に興奮を煽ってしまうのに。

 何とか少し入れてみる。亀頭を包まれる感触だけで精液が尿道を上がってきているのがわかる。
 じょりじょりと、俺のチンポにしがみ付くように動く肉の壁。

「やばいやばい、出そう、もう!」

 限界が近いので宣言はする。
 どんなに頑張っても往復できる気がしない。運がよくても奥まで行けるかどうかというところ。

 頑張って頑張って半分くらいをねじ込んだあたりで限界がやってきた。
 
「あ、出る……」

 ねちょねちょの膣内は本当に射精させるための場所なんだと思わされるほど刺激にあふれている。
 ざらざらしていて、それでいてうねうねもしている。
 ひだの複雑さは信じられないほどだ。
 何にも例えがたい刺激。締まりまで強いのだからもう我慢がどうのの話じゃない。
 射精するしかないのだ。ここはそのための場所なのだ。
 
 俺が半分くらいで情けなく射精しそうになっていると、サクヤのほうが腰を突き上げ、一気に奥まで挿入させられる。
 ごつん、と奥の硬いところの感触が亀頭に伝わり、肺を握りつぶされでもしたのかというような勢いで空気が抜けた。
 
「──っ!」

「あがっ、き、きたっ!♡ 精液、おちんちんびくびくってっ♡ い、い、イグっ、孕む、孕むっ!♡ すごいいっぱいっ!♡ 絶対孕む孕む孕むっ!♡ 熱い熱いっ!♡」

 ──頭が真っ白だ。
 目もちかちかする。
 びゅるるというよりぶちゅぶちゅという擬音が似合うような出方。
 尿道からビー玉でもひりだしているような刺激に何も考えられない。精液が寒天で固められでもしているかのような硬さ。
 全身が痙攣していて、力が抜けてサクヤの上に完全にのしかかってしまう。下にいるサクヤはぷるぷる震えていて、喘ぎが全身に響く。
 時間の感覚も何もかもがわからない。脳みそを射精でもしているのだろうか。
 どれだけの時間射精していたのかもわからないが、相当な量をサクヤの奥に吐き出した。
 気持ちいいなんてレベルじゃない。本当に死ぬのではないかと思うほどの快感。
 俺は今どんな顔をしているんだろう。きっと誰にも見せられない。サクヤ以外には見せちゃいけない顔だ。
 
 無意識にサクヤの体を押さえつけていた。
 布団に押し付けるように腰を打ち付け、身動きをとれないようにしている。

 サクヤは足を俺の背中の方へ張り付けるようにして、声にならない声のようなものをあげて悶絶している。
 膣内はグニャグニャと変な動きで、完全にイッているのは明白。
 俺の体がサクヤを孕ませようとしているのが自分でもわかる。
 自分が動物なのだということを自覚させられる。オスとして、自分のメスを孕ませるようにできているのだと。
 
 なんとか息を整えて二回目を始める。収まる気配はみじんもない。
 寝そべったままだ。寝バックの体勢である。
 サクヤはこの体位が好きなのだ。押し付けられて身動きをとれないようにされるのが好きらしい。
 正常位の時も俺が完全に上になる状態を好む。
 俺がサクヤを逃がさないようにしているというのが精神的にくるらしいのだ。
 
 二回目でも長持ちする気がしない。
 一回目よりは腰が動かせるようになったけど、それでも気持ちよすぎる。
 
「あっ、あっ、あんっ!♡ きもちぃにゃ、おちんちんかちかち♡ もっともっといっぱいごりごりして、いっぱい種付けして欲しいにゃ♡」

「もう出ちゃいそう……」

 煽られると本当にダメだ。
 サクヤがしゃべるたびに、喘ぐたびに俺の全身にも振動が響く。きっとサクヤもそうなんだろうと思う。
 ありとあらゆるところが気持ちいい。俺がしがみ付いている肩も柔らかいし、はき続けている生温かい息も刺激的だ。
 鼻も耳も全身が刺激されている。
 オナニーなんかとは全然違う気持ちよさ。好きな人と密着しているというだけでこうも気持ちよさが変わるとは以前は思わなかった。
 サクヤの中は熱い。とても人体とは思えないくらい。
 熱湯に挿入でもしていると錯覚するほどの温度だ。

「出して出して出してっ!♡ 一緒にイキましょう、私はずっとイッてるけれど、おっきいのくるからっ!♡」

 一突きごとに腰に当たるお尻の弾力が心地いい。
 柔らかく反発してきて俺の腰振りをサポートしてくれているよう。
 
「あああ、出る、出るっ! 好きだ好きだっ!」

 急激にやってきた射精感で腰が激しくなってしまう。

「ひゃぁっ!♡ 激しい、激しっ!♡ あああっ、奥すごい、硬いっ!♡ ──イクイクイクイグっ!♡ 精液欲しい、孕ませてっ!♡ 好き、好きっ!♡」

 どすん、と思い切り突き入れて射精する。
 二回目であっても出る量は変わっていないように思う。
 奥の奥に向けて、サクヤのおまんこの限界までチンポをねじ込む。
 
「どっくんって、またすごい出てるっ!♡ 嬉しい、私のおまんこで気持ちよくなってくれてるっ!♡ あああっ、幸せ、良かった、ちゃんと気持ちよくなってくれてっ!♡ おまんこきもちぃぃぃっ!♡」

「気持ちよすぎ……俺も死にそうなくらいっ!」

 久しぶりの射精は異常なほど気持ちいい。本当に体に力が入らなくなる。
 愛情がないのならば違うのだろうか。──違う気がする。
 サクヤとしているからの感覚なのだろう。それにサクヤ以外とはしたいとも思わない。

 射精しても虚無感はない。それどころか満たされている。
 自分の一部を注ぎ込んでいる。受け入れてもらっている。溶けあう感覚が幸せ。

「きもちぃきもちぃっ!♡ やっぱり種付けえっち好き、きもちぃっ!♡ ユウの赤ちゃん孕むのきもちぃよぉっ!♡」

 自分の子供。
 そんなことを聞かされるともっともっとしたくなる。
 ──ダメだ。やっぱり孕ませたい。
 起こるであろう問題は山積みだけど、それでももう我慢できない。
 俺とサクヤの揺るがない証明が欲しい。
 唯一無二の共通点を、二人にとっての絆を。

 寝そべっているサクヤの腰を持ち上げ、バックのような体勢から突き上げる。
 胸の辺りに両手を回し、背中に顔を押し付けて。
 絶対に逃がさないためにしがみ付く。
 両手を縛られているサクヤは顔を布団に押し付けられている状態だ。しかしそれがいいのか嬉しそうに喘いでいた。
 
 外から見れば俺たちのしているのはセックスと言うよりは交尾に見えるだろう。
 必死で突いて孕ませようとしているのだから。体勢も動物のようだ。
 いつもそうと言えばそうだが、今日はいつも以上に余裕はない。
 本能だけで動いているのがわかる。それに快楽まで付随しているのだからもう止まれない。

「動物えっち好きっ、きもちぃっ!♡ 種付けするための体位っ!♡ してして種付けっ!♡ 精液どぴゅどぴゅしてっ!♡ 妄想と全然違う、本物おちんちんすごいっ!♡ オナニーなんて話にならないわっ!♡」

 多少乱暴でも腰を振るのを我慢できない。
 玉がクリトリスに当たって変な感じだ。
 
 ぐちゅぐちゅという、サクヤのおまんこから噴き出る愛液や精液の音と、腰を打ち付けるぱんぱんという音、それにサクヤの喘ぎ声と自分の変な息が部屋に響く。
 こんな時間から盛っている。他の部屋に声が響いてはいないだろうか。
 気にはなっても止まれはしない。
 狭い膣内を強引にこじ開けて引き抜いて。
 絡みつく肉は出し入れのたびに形が変わっているように思える。
 サクヤの言っている射精させるための場所と言うのは本当だ。
 こんな場所に挿入して射精しない男はいないと断言できる。

 カリの引っ掛かりで身震いしそうになる。
 息は荒れるし、声も出てしまう。

「出る、出すぞ、またいっぱい!」

「にゃああっ!♡ 死ぬ死ぬ死ぬっ!♡ 頭おかしくなるっ!♡ おまんことおちんちんしか考えられないっ!♡ きもちぃ、気持ちよすぎっ、心臓爆発しそうっ!♡ んんんーっ!♡」

「うううっ! 締め過ぎっ! はぁっ、出る……!」

 無理やり押し付け、体を固定する。
 チンポが引きちぎられそうなほどきつい締まりでもう我慢できない。
 どくんどくんと精液が飛び散るように出ていく。
 全然勢いが衰えない。持ってきたコンドームをすべて使い切ることもできるのではないかと思うほど射精したい。
 たった三回で満足できるわけがない。──五日も我慢したんだ。
 その分はすべて出さないと収まらない。

 射精が終わって体の力が抜ける。
 押さえていたサクヤを解放すると、力なく布団に落ちた。
 見るからにぐったりとしている。
 サクヤも力が抜けているのか、チンポを引き抜くとおまんこから勢いよく精液が流れ出す。
 どろっとしたものがバスタオルにぼたぼた流れていた。濃度が濃すぎる。真っ白でゼリーみたいなものだ。
 本当にバスタオルを持ってきておいてよかった。持っていなかった場合、最悪布団は弁償だ。
 俺も腰が抜けてしまってサクヤの横に倒れこむ。

「きもちぃきもちぃきもちぃ♡ ずっとイッてるっ!♡ もっとしたい、もっと欲しい……♡ ずっと我慢してたから♡」

「ちょっと、ちょっと休憩……喉乾いた……」

 腰が立たないので這いずるようにテーブルの方へ向かう。さっき買った飲み物があるからだ。

「サクヤは? 喉乾いてないか?」

「乾いた……飲ませて、ユウの精液♡」

「──喉は潤わないだろ? 普通の方の飲み物」

 俺と違って叫びっぱなしだったのだから当然乾いているだろう。
 お互いに汗もすごい。
 サクヤの顔には乱れた髪が張り付いている。

 頬を大きく膨らませて、むくれた顔でこちらの方を見ている。目隠ししているので見えてはいないだろうけど。
 俺の反応が思ったよりノリの悪いものだったのが不満だったようだ。少し声のトーンが下がった感じだった。

「あ、うん、飲みたい。さっき買ったの」

「そろそろほどくぞ? 腕。痛いんじゃないか?」

「少し痛いけれど……もっと道具みたいにしてくれていいのよ?♡ ユウが精液を出すための道具みたいに♡」

「……俺はもっといちゃいちゃしたい、キスしたりとか、抱き合ったりとか」

「らぶらぶえっちね♡ 私もちゅうしながらしたい♡」

 顔だけをこちらの方へ向け、うつ伏せのまま碌に身動きできない状態のサクヤを見ているのが心苦しい。目隠しも嫌だ。──俺の方を見て欲しい。
 目を合わせたままいちゃつきたいのだ。

 足をパタパタさせているサクヤの紐をほどくと、自分で目隠しと猫耳を外して手を前の方へおいた。布団にしがみ付き、物欲しそうな表情でこちらを見ている。
 目はとろんとしていて、まだ理性がないように見えた。
 蠱惑的、というのはこういうことなんだろう。逃げられない。逃げる気もないけど。
 
「続きは飲み物飲んでから。こっちの方に来なよ」

「──腰が抜けているの。立ち上がることもできないわ。──だからね、飲ませて♡」

 手だけをこちらに伸ばし、持って来いというようなポーズをする。
 普段はリードしていても、こういう時は甘えたがりだ。
 ──俺にだけ。
 気づいてしまうとにやけてしまう。

 俺の彼女はこんなに可愛いんですよ! と外に出て叫びたい。

「仕方ないなぁっ!」

「嬉しそうね……?」

「頼られるのは好きだからな」

「じゃあもっと甘えちゃおうかしら……♡ 赤ちゃんに飲ませるみたいにしてっ!♡」

「ど、どういうこと?」

 俺の膝の上にずり乗ってくると、膝枕のような体勢になる。ただ一つ違うのは背中を丸ごと膝の上に乗せているということ。
 よくわからないのでとりあえず背中を支えておく。
 
 はい、とペットボトルを渡されるもどうすればいいのか謎だ。

「飲ませて♡ 赤ちゃんに哺乳瓶で飲ませるみたいに♡ 予行演習よ、子育ての前借♡」

「むせたりしないか……? 哺乳瓶とペットボトルでは結構違うと思うけど?」

「大丈夫よ、飲ませて♡」

 少し釈然としない気持ちだった。それでもやるまで止まらないだろうからお茶のふたを開ける。
 そしてゆっくり、傾けすぎないように飲ませてみる。
 考えてみればサクヤが何かを食べたりしているところを凝視したのは初めてかもしれない。
 
「んっ、んっ♡」

 とサクヤはわざとらしく喉を鳴らす。
 ──幼児プレイのようだ。意外だと思う。どちらかと言えばサクヤは甘やかす方なイメージだからだ。──甘やかされているからそう思うのだけど。
 お互いに全裸のまま何をやっているのか、と言う気持ちがないわけじゃないがサクヤはとても幸せそうな顔をしているので黙る。
 目元にはさきほどの目隠しのあとが少し残ったままだ。そんなに強く顔を布団に押し付けていたのだろうか。

 普段一回に飲んでいるくらいの量を飲ませて口から離す。
 すると口から少しこぼれて胸の谷間をゆっくり流れてしまった。

「冷たっ!♡ ユウ、舐めてぇ♡」

 完全に猫なで声だ。
 なんだか変な気分だったが、サクヤの言う通り舐めとる。体勢がかなり不自然で背中が痛い。
 谷間に沿って舌を這わせて舐めとってみた。お茶の味だけではなく、サクヤの汗の味もする。
 すこししょっぱいお茶という風味。

 体勢がきついので膝から下ろし、上に覆いかぶさって舐め続ける。
 
「あんっ♡ 次はユウが甘える番?♡ いいわよ、いい子いい子してあげる♡」

 サクヤが俺の顔を挟むように胸を両手で潰す。
 汗ばんだ肌のせいかいつもよりも圧迫感を覚えた。
 呼吸が苦しいと思うのに離れようとは思えない。

 胸を揉みながら顔を乳首の方へ移動させ、舌で転がしてみる。
 グミのような硬さで、なぜだか知らないが落ち着く。これも幼児退行なのだろうか。
 俺が胸を揉むので手の行き場を失ってしまったサクヤは、俺の背中を撫で、そして頭を撫でる。
 ──子ども扱いされている。自分はさっきまで赤ちゃんのようなことをしていたのに。
 なんとなく癪に触ったので、胸を揉んでいた左手をサクヤの股間へ伸ばす。

「ああっ♡ まだだめぇっ!♡ 敏感なままなのっ!♡」

 外側の感触が悩ましいほど気持ちいい。
 左右にぐにぐにと動かしてみると喘ぎを上げ、それが胸に振動している。
 ねとついた感触は俺のものかサクヤのものかはもうわからない。
 指を一本だけねじ込んでみると中がヒクついているのがわかった。
 ざらざらしていて、指に絡みついてくる。
 指じゃなくてチンポで感じたい。

「サクヤ、いい……?」

「ずるい聴き方……♡ 私が拒否しないの知っているくせに……♡」

 上に乗ったままサクヤの足の間に入る。サクヤは対応するように少し足を開いてくれた。
 一番している体位、そして一番好きな体位、正常位だ。亜種のような気もする。挿入そのものは上からくい打ちのようにしているものなのだ。
 サクヤと抱き合ってキスしながらできるのが好きだ。
 キス魔、と言うほどじゃないが、──サクヤほどじゃないが、俺もキスは好きだ。
 セックスの気持ちよさだけでなく心が触れ合っている気がしてたまらない。
 だから挿入前にキスをする。──舌を絡ませ合ういやらしいもの。人前でしていいものじゃないやつだ。
 お互いの顔をべたべたと触りあいながら、口の周りをだ液まみれにして。

 腰をサクヤの股間に近づけてチンポを擦り付ける。
 これから挿入するという合図だ。
 
「入れるよ……」

「うん……♡ らぶらぶえっちでいっぱい種付けして……♡」

 本日四度目でも萎える気配は全然ない。いつまでもサクヤの中にいたい。
 腰を突き入れると迎え入れるように包み込んでくれる。
 奥に進むにつれて切なげな声を上げて俺にしがみ付いてきた。奥に行けば行くほど腕や足の力も強まる。

「サクヤの中熱い……気持ちいい」

「ユウのおちんちんも熱くてかちかち……♡ おまんこきもちぃよ♡」

「そういうこと言われると我慢できなくなるんだって……」

「我慢なんてしなくていいの♡ 好きな時に出してっ♡ ずぼずぼってユウが気持ちよくなれるように動いて♡ 私はおちんちん入ったときからずっとイッてるから、何されてもきもちぃのっ♡ 頭悪くなっちゃいそうなくらいびりびりするっ!♡」

「ああ、もう、無理っ! ちょっと激しくするぞ!」

 必死に腰を打ち付ける。
 引き抜こうとするとおまんこがそれを拒否するようにへばりついてきて声が出てしまう。
 どうしてこんなに気持ちいいのか、我慢できるわけがないじゃないか。
 ぞくぞくと精液が尿道を上り始めて腰の動きを速めてしまう。
 気持ちいい。気持ちいい。
 ざらざらもぞりぞりも、ぐちゅぐちゅもにゅるにゅるも全部気持ちいい。全部が全部俺を気持ちよくする。
 声も言葉も俺の心に突き刺さる。

「はぁっ♡ きもちぃよぉっ!♡ ユウえっち上手っ!♡ おまんこきゅんきゅんしちゃう♡ 赤ちゃん欲しいよぉ……♡ 子作りも子育ても一緒にしたい……♡ だからね、種付けしてっ!?♡ 私の中にユウの遺伝子刻み付けて♡ 二人の絆が欲しいのっ!♡」

「うぐっ!」

 サクヤがしがみ付いてキスをしてきて、その後に両足で自分の奥へ突き刺せようとするような動きで押さえつけられる。
 奥のごりっとした場所に亀頭を押し付けられ、その刺激に耐えきれずあえなくびゅるるっと射精してしまう。
 サクヤの奥の感触は殺人的な快感をくれるのだ。
 それに二人の絆なんていう嬉しいことを言われては我慢なんてできるわけがないのだ。
 俺が思っていたことをサクヤも思っているということが嬉しい。

 サクヤの子宮へ向けてどくどくと。狭い膣内でチンポが跳ね上がって、それに対応するかのようにサクヤが締め付けたり緩めたりしているように思えた。
 逃げられないようにされてすべてを吐き出させようとしているようだった。
 射精中で頭が真っ白だ。俺の体は自動的にサクヤの奥に精液を吐き出すことしかできない。
 逃がさないようにしているつもりだったのに、その実俺の方が捕まっていたのかもしれない。

「精液あったかい……♡ 赤ちゃんの素いっぱい出てる……♡ ああっ、愛してるわ……♡」

「うっ、俺も愛してる……ホントに今日孕ませるかも……全然収まんないよ」

 射精していても萎える気配がない。体が壊れてしまっているのかも。
 もっともっとしたい。──一晩中。

「よしよし♡ おちんちんきもちぃのよね?♡ もっともっとしましょう?♡ 赤ちゃん作っちゃう、高校生がしちゃいけないえっち♡」

 頭を撫でられていると少し恥ずかしい。
 射精して褒めてもらっているのだからなおさらだ。
 普段から早漏である自覚はあるが、今日はよりひどい。初めての時と大差ない気がする。

 勃起自体はしっぱなしだったけど、精神的にムラムラし始め少しずつ腰を動かし始める。
 ぐちょぐちょの中のせいでチンポがふやけてしまいそうだ。
 カリに当たるぞりぞりは絶叫しそうになるほど刺激的。

 俺のチンポはあえなく陥落し、サクヤの中に再び精液を吐き出してしまった。
 
 射精した後も汗ばんだ体を擦り付けあって、語彙の少ない愛を囁いて過ごす。
 帰ったら言葉を勉強しよう。──サクヤに気取られないように。
 サクヤが悶絶するような愛の言葉を、いきなりかけてやるのだ。
 その時の顔を想像するだけで気持ちがたぎる。

「ユウ、せっかくだから露天風呂に入りましょう……ちょっと、ちょっと休憩……」

 二回ほど連続でした後、サクヤは疲れ切った様子で言う。
 
 自分自身も相当消耗している。それにお互い汗まみれだ。
 休憩と回復も兼ねて入るべきだろう。
 残っていた飲み物を二人で一気飲みして外の風呂場へ向かう。

「寒っ!」

「ほ、本当にもう冬ね!」

 体自体が火照っているからか、外の温度は思ったよりも冷たい。
 急いでシャワーの方へ行き、頭から浴びる。

 俺の方が洗う部位が少ないので一足先に風呂に入った。
 お湯から出っぱなしの肩が冷えるのでしっかり顔の下までつかる。

 サクヤの方を見ると、排水溝に流れていく精液を残念そうに見ていた。
 足の間からボタボタ落ちていくのを見ていると、我ながらすごい量だと感心する。──というかちょっと引く。俺はいったいどこにしまっていたんだ。

「なんで私のおまんこは精液をちゃんとしまっておけないのかしら……
ユウ、もしかして私のおまんこ……ゆるい?」

 心底心配した様子で振り返りながら言う。
 
「いや……むしろきついよ。──俺いっつもすぐ出ちゃうだろ」

 恥ずかしいけど事実だ。
 ぎちぎちに締め付けられてすぐに射精してしまう。

「良かったぁ♡ 心配していたの、私の体だめだったらどうしようって。ほら、おまんこってきついほうがきもちぃんでしょう? スクワットしたりして鍛えていたのよ。少しでもユウが気持ちよくなってくれるように♡ どう? 私のおまんこちゃんときもちぃ?」

「その……なんていうか……すごい気持ちいいよ。思ってたより何倍も」

 にまぁ、と嬉しそうに笑う。
 恥ずかしい。

「それにしてもそんなことしてたのか……サクヤはその、いいのか、俺ので? 俺はそんな努力もしてないし、──そもそも努力ででかくなるのかはわかんないけど、うまくもないのに」

 風呂に入りながら、ゆっくりとこちらの方へ近寄ってきて俺の顔を撫でながらサクヤは笑った。

「ユウについているんだからいいに決まってるじゃない。えっちも上手よ♡ 奥の方優しくとんとん、ってしてくれるでしょう? 思い切りされると少し痛いけれど、あのとんとん、は気持ちよすぎて死にそうなくらいよ♡ ──それに、ユウのおちんちん、多分おっきいほうよ? 長さが十六センチは平均よりおっきいわ。最近成長しているみたいね」

「え、みんなが言うには小さいっぽいんだけど……」

「──それはおそらく見栄よ。平均値、──まぁそれも真偽は怪しいと思うけれど、から言っても考えにくいわ。それに、私のおまんこじゃあユウのおちんちん根元まで入りきらないじゃない。これ以上大きいと困るくらいよ。太さも限界」

「見栄、かぁ……」

 あるかもしれない。実際に見たことも見ることもないのだから言いたい放題ではあるのだ。
 俺は小さい方だとなんとなく思っていた。良くて普通くらいだと。
 確かに最近大きくなってきている気もしたが事実だとは思わなかった。単に興奮から判断で来ていないだけだと。

 ん?

「──なんで知ってるんだ、俺のチンポのサイズ」

「──誘導尋問は卑怯よ。その、ね? 測っていたの、時々。寝ているときに。時々、時々よ!?」

「──どれくらいの頻度?」

「つ、月に一回くらい……ノートに記録しているわ、他にも色々」

「帰ったら見せてね、それ」

「それは……」

 明らかに嫌そう。
 
「ほかになに書いてるんだ、そのノート」

「な、何も?」

 目が泳いでいる。明らかに嘘だ。
 サクヤは嘘が下手なのだ。こういう細かいところからすぐにわかる。
 それにさっき他にも色々と口走っていた。あからさまに動揺してもいる。

「嘘だろ、それ」

 俺の追及に、はぁ、と小さくため息を吐く。

「ええ、嘘よ。──これだけは隠そうと思っていたけれど、全部見せてあげる。感想とか、そう言うのが書いてあるのよ。あとはしてみたいプレイだとか。最近はユウとしたえっちの記録も。覚えている限りの回数とか、体位とか、ユウが言ってくれたこととか」

「ずいぶんと興味深い内容だな……というかマメだな」

「当然よ。忘れたくないもの」

 完全に開き直った様子。
 日記……みたいなものなのだろうか。
 それにしてもサクヤの二十四時間と俺の二十四時間はどうにも違う気がする。いつ寝ているんだろうかと思うほどだ。

「サクヤは俺のことが大好きだな?」

「何を当たり前のことを。酸素がないと生きていけないのと同じくらい当たり前のことよ。あ、私にとっての酸素がユウということよ?」

「俺にとってもそうだな。いつもそばにいるのが当たり前、みたいな意味でも」

 普段なら言えないようなこともこういう時になら言える。
 全裸だからだろうか。服を脱いだのと同じように恥ずかしいという気持ちが脱げているのかもしれない。

 俺の言葉を聞いたサクヤは切なげな顔のまま俺の額にキスをした。

「──また甘やかしたくなった?」

「うん……♡ 心臓が痛いわ……♡ きゅーん、ってしてる……♡」

「俺はいっつもだぞ。笑った顔とか見ると心臓が爆発しそうになる」

「嬉しい♡ ユウの赤ちゃんを早く産みたいわ。男の子でも女の子でもきっと可愛いわよ♡」

「──俺たちみたいに変態にならなきゃいいけどな」

「いいじゃない、変態でも♡ 隠し方は私が教えてあげられるわ」

 自分の子供が変態と言うのは複雑だ。──俺たちの親もそうだったりするんじゃないか?
 毎日毎日盛りっぱなしなのだから。

 サクヤは俺の足の上に乗って、対面座位のような状態になる。
 
「あっ、ユウ、温泉の中はまずいわ♡ 上がってからにしましょう?♡」

「我慢できないよ……それに外でするのが好きなんじゃないのか?」

「それはそうだけれど……ここだと流石にね? まずいわっ──あんっ!♡」

 サクヤがしゃべっている途中で我慢できず挿入する。
 驚いたように背中にしがみ付いてきて、胸が顔に押し付けられる。
 
 温泉の中のため、水が波立ってちゃぷちゃぷと音がする。
 サクヤの背中は半分くらい外に出てしまっているので、時々お湯をかけながら腰を上下する。

「あっ、あっ♡ だめよ、ここじゃ、あっ♡ どんどん気持ちよくなっちゃうっ、我慢できなくなっちゃうっ♡」

「我慢、なんてしなくてっ、いいだろっ!」

 お湯の中だからか中の感触が違う。少し硬めというか滑りが悪い。
 引っ掛かりがいつもより強いため当然のように刺激も強い。
 温泉よりもサクヤの中のほうが温かい。

 外のせいでお互いの声がよく響いてしまう。
 露天風呂の外は山なので誰かに見られる心配はないが、隣室には声が響いている可能性がある。しかし体は刺激を求めてサクヤを上下させてしまう。

「ほ、本当にだめよ、お湯の中はだめっ!♡」

「じゃあお湯の外ならっ!」

 サクヤを抱きかかえたまま立ち上がり、そのまま腰を振る。──つもりだったが自身の非力さを思い知った。

「刺さってるっ!♡ この体勢だめっ!♡ 子宮持ち上がってるっ!♡」

 持ち上げたままの状態なので、チンポでサクヤを支えている状態になる。気を抜くとチンポがへし折れてしまいそうなので少し怖くなり、ゆっくりとサクヤを立たせることにした。

「抜いちゃうの……?♡」

 ダメだといっていたのは自分なのに。

「ごめん、ちょっと自信ない……あれできる人力ありすぎ」

「じゃあ部屋に戻りましょう?」

 ここだと体が冷える。サクヤの提案には無条件に賛成だ。

 部屋の中で体を拭いているサクヤの姿を見て無性にムラムラする。
 足の方を拭くときにおまんこが丸見えなのだ。
 そもそもがさっき途中だったというのもある。
 後ろから抱き着くようにして挿入する。立ちバックだ。
 抵抗はほとんどなかったものの、流石に驚いた声を上げた。

「ま、まだ体っ! 拭き終わってないっ!♡」

「大丈夫」

「ユウが大丈夫でも私はっ!♡」

 普段ベッドでしているためほとんどしたことのない体位。
 お湯の中と違ってサクヤの中はぬめりがある。
 乱暴にされるのが好きなだけあって、挿入すると嬉し気に喘いでくれる。

「ああっ、だめだめっ!♡ 立ってられないっ!♡」

 膝ががくついていて、苦しげな声をあげている。
 サクヤを持ち上げるようにしながら壁の方へ行き、壁に手を着かせる。
 ほとんど直立にも近い状態にさせ、一心不乱に腰を振る。
 サクヤの長い黒髪は水にぬれていて俺の体にもへばりついてくる。
 自分の口に何かが垂れていて、それがよだれであることに気づくのに少し時間がかかった。
 はっはっ、という、犬の呼吸のような音が自分の呼吸音だということにも同時に気づいた。
 チンポの感覚だけが妙に鋭い。
 
 もう他に何もいらないと思える。
 サクヤがいてくれさえすればそれだけで。

「は、激しいっ!♡ おまんこ壊れちゃうっ!♡」

「だってっ! 子作りっ! するんだろ!?」

「あひっ!♡ あああ、本当!?♡ 本当に作ってくれるの!?♡」

「ああっ! 今日は絶対孕ませるっ! 全部出すからな!」

 どっちみちもう何回もすごい量を出している。
 もう我慢できないし、我慢する気も理由もないのだ。

 立ったまま壁に押し付けるように突き入れる。
 そのうちにチンポがぞわぞわし始め、自分の限界が近いのだと理解させられていく。

「ま、また出る……」

 妊娠したらそれまで。俺たちはここで子供を作る運命と言うだけだ。
 それに今回妊娠しなくてもいつかはすることになると思う、このままの生活を続けていれば。
 
「妊娠妊娠妊娠っ!♡ 孕ませてっ!♡ 子宮ぱんぱんにしてぇっ!♡」

 真上に突き上げるようにして射精する。
 どぷどぷと注ぎこむのが気持ちいい。
 孕ませているのだと思うと失神しそうになる。
 膝はがくがく震え、立っていられない。

 挿入したまま二人して床にへたりおち、振り返ったサクヤとゆっくりねばついたキスをする。
 足腰の感覚が戻ってきて、布団の方へ二人で行った。

 その後は正常位で両手を絡ませ合ったり、しがみ付きあったりしながら何回も、何回も交わった。
 激しくするものじゃなく、一突きを大事にするねっとりとしたものだ。
 密着している股間が溶けあったようになっていて、もうどちらがどちらなのかわからなくなっている。
 本当に一つになったような気持と感覚。

「ユウ……♡ えっちきもちぃね……♡ 本当に幸せ……♡ こんな風になれるなんて思ってなかったもの……♡」

「俺も……時々死ぬのかと思うよ、幸せ過ぎて……あ、また出そう……」

「あっ、びゅってしてる……♡ ユウの精液あったかくてきもちぃ……♡ このあったかさ、愛を感じるの♡」

 サクヤが俺の背中や尻を撫でまわしながら、耳元で囁く。
 
 もう何回したのかもわからない。
 途中で数えるのをやめてしまったのだ。余裕がなくなったのである。

 サクヤは明らかに疲弊している。声はかすれ切って、目はうつろ。
 時計の方を見るととっくに日付は変わっていて、深夜をまわっていた。
 
「休むか……?」

「ごめんなさい、ちょっと休みたいかも……喉乾いちゃった」

「あー、もう飲み物ないんだよな……冷蔵庫のはあれだし」

 冷蔵庫にあるのはビールや炭酸ばかりだ。俺はともかくサクヤは炭酸を飲まない。喉に走る痛みが苦手らしい。

「もう売店も閉まっているだろうし、それにこんな状態じゃあいけないし……」

「多分自販機くらいあるだろうから俺が行ってくるよ、──もうちょっとしたら」

「──ユウも腰抜けちゃってる?」

「うん……それにまだサクヤの中から出たくない……」

「私も出て欲しくない……♡ ユウが出て行くとき寂しくてたまらないの……♡」

 ぎゅ、とサクヤの中が締め付けてくる。チンポが潰されて尿道に残っていたものが押し出されてしまう。

「サクヤ、締めないで……またしたくなる……」

 腰が抜けているだけでまだまだしたい。
 だがその前に補給しなくてはいけないのだ。
 家とは違ってこういうところは不便である。

「ご、ごめんなさい、気持ちが盛り上がっちゃって……♡」

 腰に力が入るようになってきて、名残惜しいが引き抜く。
 おまんこがべっとりと張り付いて突き入れたい衝動が強くなる。

「あっ、あっ、あっ♡ おまんこもってかれちゃう♡」

「中きつすぎ……」

 完全に密着していたようだ。引き抜くときにちゅぽん、と少し大きな音がした。

 服を着て部屋を出なければならないわけだが、非常におっくう。
 全身が汗だくだし、体もだるい。
 時間が時間なので誰かに会うこともないだろうから、浴衣だけ羽織って、千円札を握り締めて自販機へ向かう。
 昼間は全然見ていなかったので場所はわからない。
 
 部屋を出るときサクヤはごろごろしながらこちらを見ていた。
 自分の髪を口で咥え、寂しいと言わんばかりの顔だ。
 すぐに戻る、とだけ言って急いで部屋を出た。そうでないと布団の上に戻ってしまいそうだったから。

 廊下は人の通りも気配もない。
 髪もボサボサだと思うのでできることなら誰にも会いたくない。
 しかし、自販機は見つからず、ロビーのほうまで来てしまった。
 思ったよりも時間が経ってしまい、サクヤを待たせてしまっているのだろうと思うと少しだけ心苦しい。
 行為中はともかく止まってしまうと汗が渇いて冷えるのだ。

 千円札を自販機にねじ込み、買えるだけ飲み物を買って、一本はその場で飲み干してゴミ箱に捨てる。
 冷えた液体が喉を通る感覚が心地いい。
 風呂上がりに飲むビールと言うのはこんな感じなのかもしれない。
 だとしたら飲んでみたい。しかし……サクヤの言っていたことが頭をよぎってしまう。

 四本お茶を抱え部屋に戻る。緑茶と烏龍茶の組み合わせだ。
 観光地だというのに価格は普通だった。良心的である。

 部屋に戻るとサクヤがいない。
 焦って探すも、露天風呂の方に人影があった。

「あ、ユウ。ごめんなさい、先に休んでいたの」

「いいけどさ、はい、お茶。焦ったよ、どっか行っちゃったのかと思った」

「行くわけないじゃない……私の方こそ帰りが遅かったから心配したわ」

「自販機見つかんなくてさ。結局ロビーまで行ったよ」

「? どっちに行ったの? すぐそばにあったでしょう?」

「え、マジ……?」

「マジよ。多分エレベーターの方に行ったでしょう? 反対に行けばすぐそばにあったわ。私は避難経路を含めて最初に把握していたから」

 ありがとう、と言いながらふたを開けていた。よほど喉が渇いていたのだろうと思う飲みっぷりだ。
 浴槽の縁に頭を乗せて浮かぶように体を伸ばしてお湯につかっていた。
 俺も同じように、反対側で浮かんでみる。脱力すれば温泉でも十分に体が浮くのだ。
 
「染みる……」

「それ、おじいちゃんみたいよ」

「そうかもしれないけどさ、実際染みる」

 顔だけは外に出ているので少し寒い。
 澄んだ空気は肺に優しく染み入っている。
 空は月の明かりで黄色く輝いていて、月輪が目に痛い。
 こんなに早く見ることになるのなら星座を調べておけばよかった。

「月が綺麗ね」

「告白みたいだな。夏目漱石だっけ」

「私が思うに、好きな人と月を見ているという状況がすでに愛の告白に近いものだと思うわ。だってこんなにロマンチックなのよ」

 月下美人。
 ただでさえ綺麗なサクヤがより輝いて見える。
 お湯の中で揺らめく髪は水流に流されて膨らんでいた。
 白い肌は月の光を反射して美しい。この場面も写真に撮りたいけど、流石に嫌がるだろう。
 
「もう。私じゃなくて月を見る場面でしょう、ここは」

「サクヤのほうが綺麗だ。──月みたい」

「嬉しいことを言ってくれるわね。でもね、ユウが照らしてくれているから、今こんな見た目なのよ。ユウに好かれたくて色々やったんだから」
 
「照らす、ねぇ……見てはいたけど、そこまで何かしたわけじゃあ」

「見られていれば綺麗になりたいと思うものよ。ユウに可愛くないところも汚いところも見せたくないから。ユウが思っている以上に、私の人生はユウが中心にいるの。ユウだって色々頑張ってくれていたでしょう。負けるわけにはいかなかったのよ」

 自分のために頑張ってくれていた。
 さすがに全部が全部ではないだろうけど、それでも嬉しい。
 
「おちんちんおっきくなってるわよ」

「え、あ、なんでだろ、嬉しかったのかな」

 サクヤの方を見ているといつの間にか勃起していた。
 どうしてこんな状況で。空気が台無しじゃないか。
 いつも俺の言うことを聞かないやつだ。もはや別な生き物の気さえする。

「部屋に戻ってえっちする?♡ まだまだ色々持ってきているのよ。ユウが一晩中かちかちのままでいられるように♡」

 サクヤの言葉でスイッチが入ってしまう。

 風呂場から強引にサクヤを連れ出し、布団の上に押し倒す。
 うつぶせの状態にし、体全体で押さえつけて。
 両腕を掴んで布団に押し込み、お尻のあいだの割れ目にに腰を突き入れる。
 とろついたおまんこは俺をあっさりと受け入れ、迎え入れるようにへばりつく。

「ユ、ユウ、だめっ!♡ まだいろいろしたいことが──あんっ!♡ いきなり奥ぅっ!♡ 激しっ、激しいっ!♡ どうしたの急にっ!♡」

 びちゃびちゃの体がぬるついてべったりとくっついている。
 しがみ付いたまま腰だけを動かして、サクヤの中を穿り回す。
 動くたびにお互いの髪から水がこぼれて布団が濡れてしまうので、浴衣を顔の下にねじ込んで腰を振り続ける。
 
「わかんないけどっ! 我慢できない!」

 どんなコスチュームよりもプレイよりもサクヤそのものを味わいたい。
 素材の味と言うか、素材だけでも十分すぎるほどのごちそうなのだ。
 上下する腰を止められない。
 ぱちゅぱちゅと、水のはじけるような音のリズムに合わせて腰を振る。
 何度しようとも慣れることはないであろう快感に口を閉じていられない。
 
 寝バックで、サクヤが足を開いているかどうかくらいの違いしかないままで一晩中サクヤの中に出し尽くした。
 途中、悶絶して逃げようとするサクヤを捕まえて、執拗なほどに種付けをしたのだ。
 休憩は一回もしなかった。ただただひたすらに交尾に励む獣になっていたのだ。
 おかしくなる、死ぬ、と連呼し続けていたサクヤであったものの、後半は泣きながら必死で布団を掴み喘いでいた。
 おまんこの中はグニャグニャし続け、サクヤがずっとイキっぱなしであることを俺に教えてくれていた。


「うっ!」

 っと最後の射精を終えたとき、時間を見ると朝の九時だった。
 ホテルのチェックアウトの時間は十一時。準備を考えるとほとんど限界の時間までしていたらしい。
 俺が上から降りると、サクヤはびくびく痙攣して変な声を上げていた。
 おまんこはぽっかりと穴が開き、そこから俺が出したのであろうものが噴き出すように流出する。
 震えるお尻を見ているとまたしたくなるが、目をそらして我慢した。

「い、ぃひっ!♡ ひっ♡ おちんちんまだずぼずぼされてるっ!♡」

 もうサクヤの中から引き抜いているがサクヤの中にはそんな感覚があるらしい。
 海から出た後も波の感覚が体に残っている気がするようなものかもしれない。

「だ、大丈夫か?」

「だめっ、大丈夫じゃないっ♡ あああっ!♡ まだえっちしてるっ!♡」

 腰を突き上げて、しがみ付いた布団に顔をうずめて何かを叫び続けていた。
 こうなってしまうと俺にできることはもうない。触るわけにはいかないし、落ち着くまで見ていることしかできないのだ。
 腰が抜けて放心状態のまま、サクヤを眺めていた。片付けたり用意をしなければならないと分かっていても、体も頭も動かない。

 サクヤが落ち着いた後、夜中に買っておいた飲み物を飲み干して、風呂に入った後急いですべてを片付ける。朝食の時間はとうに過ぎてしまっているようだったので、そのままチェックアウトだ。
 結局金庫にしまってあったものの正体はわからないままだ。といっても、それは俺のせいである。

 送迎バスに何とか乗り込み、一番後ろの席に座る。行きと違い、帰りのバスは空いていた。

「おまんこひりひりする……」

「俺もだ……」

 いくら濡れていても一晩中擦り付けあっていたためじんわり痛い。
 サクヤはバスの中で太ももを擦り付けあうような動きをしていた。
 異常な性欲だったと自分でも思う。それに一晩中するときは最後の方は何もでないことが多いのに、今日は少量であってもずっと射精できていた。
 出しながら製造でもしているのだろうか。そうかもしれない。

「ユウ、今日は夜のお相手は遠慮するわ。一生分イカされた気がするし」

「俺も今日はもう元気ないよ……俺も一生分出した気がするし」

「あら、それはだめよ。もっともっと出してもらわなきゃ」

「いや、誇張表現だけどさ……」

 サクヤが言ったことに乗っかっただけだ。どうせ明日には元気になってしまう。

「──ユウ、今回はありがとう。楽しかったわ、すごく」

「俺の方こそ。結局楽しませてもらっちゃった気がする」

「お互いに楽しめたのならいいじゃない。──夜は本当に死にそうだったけれど。ユウったらあんなに激しく何度も何度も。気づいているかはわからないけれど、途中何度か失神していたのよ、私。でもすぐに起こされちゃうの、おちんちんでどんっ! って。恐ろしい目覚ましだったわ」

「それは……ごめん。正直俺もよくわかんなくなってて」

「ちょっと怖かったわ。──でもすごく嬉しかった。ユウが私を逃がさないようにしてくれて。本気で孕ませようとしていたでしょう? 今日のが命中していればいいけれど」

 下腹、多分子宮の辺りを撫でている。
 サクヤは良い母親になりそうな気がする。これだけ愛情深いのだから。
 不思議とまずい気持ちにはならない。妊娠させていたらそれはそれでいい気がするのだ。──修羅場になることは確定なので、その時のことは考えないといけないけど。
 俺としては産ませたい。サクヤもそうだろう。
 両親は意外と反対しない気もする。

「妊娠したらさ、どうする?」

「? 産むに決まっているでしょう?」

「それはそうだろうけど、学校とかさ。──俺と違ってサクヤはできることも多いだろ? そういうのを捨てるのってどうなのかなって」

「割とどうでもいいと思っているわ。確かに私は医者も弁護士も、多分官僚にもなれると思うけれど、どれも欲しいものやなりたいものじゃないもの」

「……すごいな」

「私がなりたいのはユウのお嫁さんだけよ。医者や弁護士は何人でもなれるけれど、ユウのお嫁さんは一人しかなれないでしょう? だから先にそれになりたいの。倍率を考えると合理的な判断よ」

「──俺は定員割れしてそうなんだけどなぁ」

「だったら尚更そっちでしょう。大学は子育てがひと段落してからでも遅くはないわ。──それに私にとって一年や二年は大してブランクにならないのよ」

 す、すごい自信だ……
 全国の受験生を敵に回すような発言。しかしサクヤにおいていうなら事実でもある。入ろうと本気で思えばどんな大学も入学できるのだから。

「問題は両親の説得ね。そっちの方が面倒、──じゃなくて憂鬱よ」

「面倒って言ったな?」

「ユウ、貴方疲れてるのよ」

「聞き間違いってことにしろ、って意味だな」

「ええ。──多分ね、反対されないと思うのよ。どうにも私たちの子供用の資金もあるようだし。想定済みと言うか、私たちがこうなるのから何から何まで掌の上みたいな感覚があるの」

 子供用の資金については聞いていた。しかし高校生のうちはダメだとも言っていた。
 
「大丈夫よ。出来ちゃったら既成事実みたいなものだもの」

 男らしい。俺より覚悟ができている。
 
 子供ができたら名前は俺が決めよう。
 相談はするが、サクヤに任せると変な名前になりそうな気がする。
 
 サクヤは楽観的だ。でもそんな考え方に救われてもいる。

 
 それにしても眠い。
 なんとなくこうなること自体は予期していた。
 サクヤも明らかに眠そうな顔をしている。
 寝ていないどころかずっと動いていたわけだし、快感の波が過ぎ去ると一気に眠気に変わってしまう。

 小刻みに揺れるバスはゆりかごのように思えた。
 結局、次に目が覚めたのはバスの運転手に起こされてのことだった。

 
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