21 / 23
第21話 どうなったんだ?
しおりを挟む
「シエロ……おい、シエロ!」
「………」
「死んでしまったのか?おい!」
「……あれ?……俺」
「おお、生きとったかシエロ!」
声がすると思い、目を開けると、そこには青白く光る天井と涙目で顔を覗くヨヨの姿があった。
俺は確か黒スライムと戦って、そうだ黒スライム!
「スライム……黒スライムは!?」
俺はさっきまで黒スライムとやり合っていたはずだ。
でも黒スライムを飲み込んだ所から記憶が全く無い。
あいつはどうなったんだ?倒したのか?
黒スライムがどうなったかとヨヨに聞くが、雨水が洞窟内に浸水してきた時には、テレポートで一時離脱していたヨヨ。
俺の言ってることは、状況を見ていなかったヨヨには理解出来なかったのだ。
慌てふためく俺をヨヨは落ち着かせ、別れてから何があったのかを事細かに聞くのであった。
雨水で浸水してきてから黒スライムを食べた話までを一部始終話す。
「お前、よく生きてたな」
「……おっしゃる通りです」
俺はヨヨから呆れ顔で称賛される。
ヨヨが呆れていたのは俺の最後の手段、スライムを胃で消化するということについてだ。
俺のアーツであるアシッドは、酸をどこからでも出せるというのだから、胃の中にも出せるだろうという思い付きだけで、黒スライムを飲み込む決断をしたのだ。
何の確証も無く、それを実行したことについてヨヨは
「そんなことばっかりしてたら命がいくつあっても足りんぞ!」
と叱って来たのだった。
それに対して俺はその手段しか考えられなかったとヨヨに伝えた。
しかしヨヨから指摘されたことで自分でもその手段が間違いだったかも知れないと思うのであった。
「胃で酸を大量に出したら、胃と繋がってる食道や腸が酸で溶けるとは思わなかったのか?」
ヨヨの指摘はかなり的を得ていた。
確かに胃を元に戻すアーツで、胃はなんとか回復できるはずである。
だが食道や腸に流れ込んだ酸は回復不可能。
俺が今普通にヨヨと会話出来ているのは奇跡としか言いようが無かった。
「酸を胃だけに止めるアーツだったとか?」
「そんな説明文あったか?」
「……いや、無かったです」
俺はヨヨに自分が助かった理由を色々と提示してみたが、ことごとく無理な話だと言われてしまう。
なら何で今ピンピンしているのだ?
そういえばスライムと戦ってた際に受けた痛みも、今は全くないのだ。
一体何があった?
「体が無事なのは不思議ですけど……生きているということは黒スライムは倒せたと思って良いんでしょうかね?」
もし黒スライムが生きていたなら俺は容赦なく八つ裂きにされていただろう。
だから、今無事なのはスライムを倒したか、有り得ないと思うが、黒スライムが何もせずに逃げたかぐらいしか考えられなかった。
「倒したかどうかを確かめる方法ならあるぞ」
「え、そんな方法あるんですか?」
「Lvを見てみればいい」
「あ、そうか!」
ヨヨの一言で、俺も倒したかどうかを確かめる方法に気づくことが出来た。
今回戦った黒スライム。
あれの強さはスライムの中でもダントツに強かったらしい。
スライムという種族について完全に知っているわけでは無いヨヨでも、人を壁際まで吹き飛ばせるほどのスライムなど、聞いたことが無いと言う。
そんな極悪最強スライムを倒したと言うなら、さぞLvも爆上がりしていることだろう。
そう思って俺はステータスプレートを開き、自分のレベルを確認した。
「あれ、ヨヨ様。これは?」
「んー、変わっとらんな」
ステータスプレートを一緒に覗いていたヨヨは、Lv5のままであることを確認する。
上位のスライムと戦って、元々Lv5だったところからLvが1も上がらないなんてのはおかしいことだ。
ヨヨはシエロが嘘を言っているか、もしくは夢でも見たのではと思うのであった。
「何も変わって無いではないか」
「…………」
「夢でも見てたんじゃないか?」
「いや、ヨヨ様。変わってるじゃないですか。これ見てくれませんか。なんですか、これ?」
ヨヨはLvが変わってないことを指摘するが、俺はLvとは違う場所に目がいっていた。
ヨヨに指で指し示していたのは自分の持っているスキルが記載されている場所。
「ヨヨ様、これってなんかのスキルなんですか?」
「……はい?」
スキルを見ながらヨヨに質問するが、ヨヨには何を言っているのかさっぱりわからなかった。
「何を言ってるんだ?どこ指差してる?」
「ここですよ、ここ。この黒塗りのとこ」
俺は自分のスキルに新たに表示されている謎の黒塗りを指し示す。
「だから、どこを指しているんだ?何も変わっとらんじゃないか」
ヨヨは自分を馬鹿にしとるのかと怒鳴るのだった。
何度その黒塗りををヨヨに問いただしても、見えん!の一言。
ヨヨが冗談を言ってるようには見えない。
俺しか見えていないのだろうか?
何なんだこの黒塗りは?
俺はステータスプレートをじっと見つめて考える。
あの黒いスライムと出会う前は無かったはず。
黒スライムを倒したからスキルゲット?
いやLvは変わって無いし、倒せては無いんだろうけど……でも、変わってるよな。
考えても考えても答えが出ない。
まぁ、分かんないからいいや!
生きてるから問題無し。
なんか動き回って腹減った。
そうだ、ヨヨ!コイツ、俺を置いて逃げたこと忘れてた!
俺は考えるのをきっぱりと辞め、ヨヨが逃げたことについて言及して行くのであった。
(………ダイジョウブカ?)
「………」
「死んでしまったのか?おい!」
「……あれ?……俺」
「おお、生きとったかシエロ!」
声がすると思い、目を開けると、そこには青白く光る天井と涙目で顔を覗くヨヨの姿があった。
俺は確か黒スライムと戦って、そうだ黒スライム!
「スライム……黒スライムは!?」
俺はさっきまで黒スライムとやり合っていたはずだ。
でも黒スライムを飲み込んだ所から記憶が全く無い。
あいつはどうなったんだ?倒したのか?
黒スライムがどうなったかとヨヨに聞くが、雨水が洞窟内に浸水してきた時には、テレポートで一時離脱していたヨヨ。
俺の言ってることは、状況を見ていなかったヨヨには理解出来なかったのだ。
慌てふためく俺をヨヨは落ち着かせ、別れてから何があったのかを事細かに聞くのであった。
雨水で浸水してきてから黒スライムを食べた話までを一部始終話す。
「お前、よく生きてたな」
「……おっしゃる通りです」
俺はヨヨから呆れ顔で称賛される。
ヨヨが呆れていたのは俺の最後の手段、スライムを胃で消化するということについてだ。
俺のアーツであるアシッドは、酸をどこからでも出せるというのだから、胃の中にも出せるだろうという思い付きだけで、黒スライムを飲み込む決断をしたのだ。
何の確証も無く、それを実行したことについてヨヨは
「そんなことばっかりしてたら命がいくつあっても足りんぞ!」
と叱って来たのだった。
それに対して俺はその手段しか考えられなかったとヨヨに伝えた。
しかしヨヨから指摘されたことで自分でもその手段が間違いだったかも知れないと思うのであった。
「胃で酸を大量に出したら、胃と繋がってる食道や腸が酸で溶けるとは思わなかったのか?」
ヨヨの指摘はかなり的を得ていた。
確かに胃を元に戻すアーツで、胃はなんとか回復できるはずである。
だが食道や腸に流れ込んだ酸は回復不可能。
俺が今普通にヨヨと会話出来ているのは奇跡としか言いようが無かった。
「酸を胃だけに止めるアーツだったとか?」
「そんな説明文あったか?」
「……いや、無かったです」
俺はヨヨに自分が助かった理由を色々と提示してみたが、ことごとく無理な話だと言われてしまう。
なら何で今ピンピンしているのだ?
そういえばスライムと戦ってた際に受けた痛みも、今は全くないのだ。
一体何があった?
「体が無事なのは不思議ですけど……生きているということは黒スライムは倒せたと思って良いんでしょうかね?」
もし黒スライムが生きていたなら俺は容赦なく八つ裂きにされていただろう。
だから、今無事なのはスライムを倒したか、有り得ないと思うが、黒スライムが何もせずに逃げたかぐらいしか考えられなかった。
「倒したかどうかを確かめる方法ならあるぞ」
「え、そんな方法あるんですか?」
「Lvを見てみればいい」
「あ、そうか!」
ヨヨの一言で、俺も倒したかどうかを確かめる方法に気づくことが出来た。
今回戦った黒スライム。
あれの強さはスライムの中でもダントツに強かったらしい。
スライムという種族について完全に知っているわけでは無いヨヨでも、人を壁際まで吹き飛ばせるほどのスライムなど、聞いたことが無いと言う。
そんな極悪最強スライムを倒したと言うなら、さぞLvも爆上がりしていることだろう。
そう思って俺はステータスプレートを開き、自分のレベルを確認した。
「あれ、ヨヨ様。これは?」
「んー、変わっとらんな」
ステータスプレートを一緒に覗いていたヨヨは、Lv5のままであることを確認する。
上位のスライムと戦って、元々Lv5だったところからLvが1も上がらないなんてのはおかしいことだ。
ヨヨはシエロが嘘を言っているか、もしくは夢でも見たのではと思うのであった。
「何も変わって無いではないか」
「…………」
「夢でも見てたんじゃないか?」
「いや、ヨヨ様。変わってるじゃないですか。これ見てくれませんか。なんですか、これ?」
ヨヨはLvが変わってないことを指摘するが、俺はLvとは違う場所に目がいっていた。
ヨヨに指で指し示していたのは自分の持っているスキルが記載されている場所。
「ヨヨ様、これってなんかのスキルなんですか?」
「……はい?」
スキルを見ながらヨヨに質問するが、ヨヨには何を言っているのかさっぱりわからなかった。
「何を言ってるんだ?どこ指差してる?」
「ここですよ、ここ。この黒塗りのとこ」
俺は自分のスキルに新たに表示されている謎の黒塗りを指し示す。
「だから、どこを指しているんだ?何も変わっとらんじゃないか」
ヨヨは自分を馬鹿にしとるのかと怒鳴るのだった。
何度その黒塗りををヨヨに問いただしても、見えん!の一言。
ヨヨが冗談を言ってるようには見えない。
俺しか見えていないのだろうか?
何なんだこの黒塗りは?
俺はステータスプレートをじっと見つめて考える。
あの黒いスライムと出会う前は無かったはず。
黒スライムを倒したからスキルゲット?
いやLvは変わって無いし、倒せては無いんだろうけど……でも、変わってるよな。
考えても考えても答えが出ない。
まぁ、分かんないからいいや!
生きてるから問題無し。
なんか動き回って腹減った。
そうだ、ヨヨ!コイツ、俺を置いて逃げたこと忘れてた!
俺は考えるのをきっぱりと辞め、ヨヨが逃げたことについて言及して行くのであった。
(………ダイジョウブカ?)
0
あなたにおすすめの小説
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
『異世界ガチャでユニークスキル全部乗せ!? ポンコツ神と俺の無自覚最強スローライフ』
チャチャ
ファンタジー
> 仕事帰りにファンタジー小説を買った帰り道、不運にも事故死した38歳の男。
気がつくと、目の前には“ポンコツ”と噂される神様がいた——。
「君、うっかり死んじゃったから、異世界に転生させてあげるよ♪」
「スキル? ステータス? もちろんガチャで決めるから!」
最初はブチギレ寸前だったが、引いたスキルはなんと全部ユニーク!
本人は気づいていないが、【超幸運】の持ち主だった!
「冒険? 魔王? いや、俺は村でのんびり暮らしたいんだけど……」
そんな願いとは裏腹に、次々とトラブルに巻き込まれ、無自覚に“最強伝説”を打ち立てていく!
神様のミスで始まった異世界生活。目指すはスローライフ、されど周囲は大騒ぎ!
◆ガチャ転生×最強×スローライフ!
無自覚チートな元おっさんが、今日も異世界でのんびり無双中!
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
爺さんの異世界建国記 〜荒廃した異世界を農業で立て直していきます。いきなりの土作りはうまくいかない。
秋田ノ介
ファンタジー
88歳の爺さんが、異世界に転生して農業の知識を駆使して建国をする話。
異世界では、戦乱が絶えず、土地が荒廃し、人心は乱れ、国家が崩壊している。そんな世界を司る女神から、世界を救うように懇願される。爺は、耳が遠いせいで、村長になって村人が飢えないようにしてほしいと頼まれたと勘違いする。
その願いを叶えるために、農業で村人の飢えをなくすことを目標にして、生活していく。それが、次第に輪が広がり世界の人々に希望を与え始める。戦争で成人男性が極端に少ない世界で、13歳のロッシュという若者に転生した爺の周りには、ハーレムが出来上がっていく。徐々にその地に、流浪をしている者たちや様々な種族の者たちが様々な思惑で集まり、国家が出来上がっていく。
飢えを乗り越えた『村』は、王国から狙われることとなる。強大な軍事力を誇る王国に対して、ロッシュは知恵と知識、そして魔法や仲間たちと協力して、その脅威を乗り越えていくオリジナル戦記。
完結済み。全400話、150万字程度程度になります。元は他のサイトで掲載していたものを加筆修正して、掲載します。一日、少なくとも二話は更新します。
異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。
久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。
事故は、予想外に起こる。
そして、異世界転移? 転生も。
気がつけば、見たことのない森。
「おーい」
と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。
その時どう行動するのか。
また、その先は……。
初期は、サバイバル。
その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。
有名になって、王都へ。
日本人の常識で突き進む。
そんな感じで、進みます。
ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。
異世界側では、少し非常識かもしれない。
面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。
レベルアップは異世界がおすすめ!
まったりー
ファンタジー
レベルの上がらない世界にダンジョンが出現し、誰もが装備や技術を鍛えて攻略していました。
そんな中、異世界ではレベルが上がることを記憶で知っていた主人公は、手芸スキルと言う生産スキルで異世界に行ける手段を作り、自分たちだけレベルを上げてダンジョンに挑むお話です。
異世界に転生した俺は英雄の身体強化魔法を使って無双する。~無詠唱の身体強化魔法と無詠唱のマジックドレインは異世界最強~
北条氏成
ファンタジー
宮本 英二(みやもと えいじ)高校生3年生。
実家は江戸時代から続く剣道の道場をしている。そこの次男に生まれ、優秀な兄に道場の跡取りを任せて英二は剣術、槍術、柔道、空手など様々な武道をやってきた。
そんなある日、トラックに轢かれて死んだ英二は異世界へと転生させられる。
グランベルン王国のエイデル公爵の長男として生まれた英二はリオン・エイデルとして生きる事に・・・
しかし、リオンは貴族でありながらまさかの魔力が200しかなかった。貴族であれば魔力が1000はあるのが普通の世界でリオンは初期魔法すら使えないレベル。だが、リオンには神話で邪悪なドラゴンを倒した魔剣士リュウジと同じ身体強化魔法を持っていたのだ。
これは魔法が殆ど使えない代わりに、最強の英雄の魔法である身体強化魔法を使いながら無双する物語りである。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる