私が聖女とかって笑うしかないんですけど!

Erie

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第2章:いきなり魔王討伐ですか?

カイル様と作戦会議

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大天使ミカエルが大天使らしく何の力にもなってくれなかったので、多分この国で一番(腹黒だから)頭が良いだろうカイル様に相談しようと決めて、使いの手紙を出したのが朝ごはんの時だったのに、カイル王子は返信もせずに直接私のところにいらっしゃった

「ライラ、前触れもなしにすみませんでした。だけどこういうことはできるだけ早いほうがいいと思いましてね」

今日もカイル様は金髪超美形王子ルックでその空間だけキラキラしていた。

「え、はい。ありがとうございます。でも、執務は」

「国が滅ぶかもしれない危機が迫っているのに執務も何もないでしょう」

私の部屋は人払いがされていて、カイル様と二人っきり。まあ実質婚約者だから別にいいんだけど。

「ええ。で、大天使ミカエルは私の使命は魔王から国の滅亡を防ぐことだと伝えられました」

「で、その方法は教えられなかったわけですね?」

「ええ。だた私は勇者ではないので、魔王を倒すわけじゃないみたいですわ」

「あなたのような可憐なご令嬢にそのようなことができるとは私も思いませんよ」

「で、具体的に何をすればいいのかわからないんです。聖女といえど、私には魔力はありませんし」

「とりあえず、魔王に関する情報をあなたに教える事が先決ですね。敵を知らずにして討伐は無理ですから」

「討伐って?」

「もちろんこの国の王太子である私が行くのですよ。あなたが数千年に1度現れる聖女で、魔王と関わる者ならば、あなたが目覚めたのと同じように魔王も現れるでしょう?」

「ええ」

「ならば、その対策を今からでも打っておかないと。勇者なる者は預言されていませんから。魔王を倒すのは私の役目です。大天使ミカエルの伝言の意味は聖女であるあなたも討伐に参加するということではないですか?」

カイル王子は自信満々に言い放った。

「王家の歴史の授業で魔王関係を増やしてもらうように言っておきますが、とりあえず、前知識としては前回魔王が現れたのは5000年前のことだそうです。その当時は我が国も小国で血塗られた戦いが多く繰り広げられた時代でした。血が魔王を目覚めさせたのでしょう」

「で、魔王が国を侵略した?」

「ええ、我が国の周りの国はすでに魔王の支配下で、残るは我が国と隣国のみで絶望に彩られたいたそうですよ。で当時の王が魔王を聖剣で倒して国を救い、支配下だった国を従えて我が国がこんなにも大国になったということは、建国史で習いましたよね?」

いえ、その話は上の空で聞いてきたので、覚えてません。

「なので、その時代から魔王が現れた際は王もしくは王太子が討伐に行くという習わしがあるのですよ」

「そうだったんですね」

「ええ。その当時は聖女はいないようでしたが」

「え?」

「どこにも記載がなかったのでそうなんでしょう」

「とりあえず、前回の魔王討伐のみの情報を歴史の時間に倣ってもらうことにして。討伐の方は私に任せておけばいい。聖女の力が必要なら、あなたは私のそばで祈りでも捧げてくれればいいのではないかと思いますよ?」

「そ、それなら私にもできるわ」

「なら、討伐に行けるだけの体力作りをしておく、ということでいいのではないでしょうか?後は宮廷の魔術師に魔法を習ってみては?」

「はい。そうしますわ。ありがとうございます。カイル様」

「では、執務があるので、晩餐にまた会えるのを楽しみにしていますよ」

カイル様はニコッ笑って、私の手を取って指先にキスをすると、部屋を出て行ったのでした






































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