【R-18】ラクトスフィア~異世界転生したらミルクタンクとしてサキュバスに搾られる日々~

こころ さづき

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AMS:オートミルクシステム

001 伝統を守る牧場

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 首都の喧騒が遠い夢のように感じられる、静かな丘陵地帯。夜明けの光が広大な牧草地「エナジーフィールド」を黄金色に染め上げ、朝露がきらめく。澄んだ空気には土と青草の匂いが混じり、遠くでは四足歩行のミルクタンクたちが草を食む姿が見える。現代では非効率とされる放牧スタイルを、牧場主エリッサは信念をもって守り続けていた。そのこだわりが生むミルクは比類なき品質を誇るが、経営は常に厳しい。

 そんな静かな朝、一台の黒い流線型の自動車が土埃を上げて牧場に入り、管理棟の前で停まった。ドアが開き、現れたのはスティレットヒールに黒のスーツを纏ったサキュバス、リリアナ。艶やかな黒髪、陶器のような白い肌、そして全てを見透かすような深紅の瞳を持つ彼女は、最新鋭の営業主任として、この牧場に新たな風を吹き込むために訪れたのだ。ヒールが地面を叩く硬質な音を響かせ、彼女は管理棟へと向かう。

 管理棟の扉が軋みながら開き、牧場主のエリッサが姿を現した。若草色の髪を束ね、作業着の上に深い紫色のローブを羽織っている。その佇まいには長年の苦労と、揺るぎない意志の力が感じられた。薄緑の瞳がリリアナを静かに見据え、周囲には牧草とミルクの匂いが漂う。

「ほう、あなたが『オートミルクシステム』とかいう、最新の機械を推奨しに来たという、噂の営業の方ですわね。このような辺境の牧場まで、遠路はるばる、ご苦労なことですわね。わざわざお越しになったのは、わたくしの、時代に逆行するかのような、この古風な放牧スタイルをご覧になって、内心で笑いにいらしたのかしら? それとも、このエリッサが守り続ける、誰にも理解されぬこの信念の中に、真の価値を見出すことのできる、世にも稀有な慧眼をお持ちだと、そうおっしゃるおつもりなのかしら?」

 エリッサの声は低く、落ち着き払い、女王のような威厳を湛えていた。

 リリアナは完璧な微笑みを浮かべ、優雅に応じた。

「エリッサ様、お初にお目にかかります。リリアナと申します。まあ! 笑うなどと、そのような不敬なこと、ありえませんわ! むしろ、その全くの逆でございます。あなたのその崇高なまでのこだわり、ミルクタンクたちが本来持つべき尊厳を守り続けていらっしゃる、その気高いご意志こそ、わたくしが今日、この聖域とも呼ぶべき場所に参上した理由なのでございますから。」

 リリアナの言葉には、エリッサの信念への深い敬意が込められていた。

「この美しい光景を拝見できただけで、わたくしの魂は至上の喜びに打ち震えておりますわ。本当に、素晴らしい…!」

 エリッサはリリアナの真摯な言葉に、僅かに表情を和らげた。

「……ふん。口先で人を魅了するのは、あなたの才能なのでしょうけれどね。まあ、よろしいでしょう。中へお入りなさい。ただし! わたくしの大切な子供たちを、ただの数字や効率でしか見ないような心ない話をするならば、その時は…容赦なく追放いたしますわ。その覚悟でおいでなさい。」
 そう言って、エリッサはリリアナを管理棟の中へと促した。

 管理棟の中は木の温もりが感じられる落ち着いた空間で、壁には牧場の歴史を示すスケッチやメモが飾られている。中央のテーブルにはティーセットが用意されていた。

「まあ、お掛けになる前に…よろしいかしら?」エリッサは立ち止まり、リリアナに向き直った。「あなたに、このエナジーフィールドが誇る、真のもてなしというものをお見せしましょう。言葉や数字よりも雄弁なものが、ここにありますから。」
 そう言うと、エリッサは外へ出て行った。「しばしお待ちになって。わたくしの愛し子を一人、連れてまいります。」

 エリッサは近くで草を食んでいたミルクタンクに声をかけた。「ミルキー! こちらへいらっしゃい!」しかし、ミルキーは草に夢中で反応がない。

「あらあら、聞こえぬふりかしら。仕方のない子ですわね。」エリッサは近づき、ミルキーの首輪についた金属の取っ手を掴んだ。「さあ、こちらへいらっしゃい、ミルキー。」優しく、しかし逆らえない力で引くと、ミルキーは少し抵抗を見せたものの、おとなしく管理棟の入り口までついてきた。

「さあ、リリアナ様。どうぞ特等席でよくご覧なさい。これが、エナジーフィールドのミルクが生まれる瞬間ですわ。」
 エリッサは白い絹の手袋をはめ、透明なガラスのピッチャーを用意すると、ミルキーの傍らに屈み込んだ。

 エリッサの指が、ミルキーの下腹部から伸びる一本の管状器官にそっと触れた。直径4センチほどの、健康的な桜色をしたそれは、触れると驚くほど滑らかで、しっとりとした生体特有の温かみを帯びている。指の腹で軽く圧すと、柔らかな、しかし確かな弾力があり、皮膚の下で力強い生命の脈動が、どく、どくと規則正しく伝わってくる。まさに生命エネルギーが凝縮されているかのような感触だ。エリッサはガラスのピッチャーをその先端の下に正確に構え、もう片方の手を管の根元に、しっかりと、しかし優しく添えた。ひとつ、静かに深呼吸をする。

「さあ、ミルキー…良い子ですわねぇ…?」エリッサの声色が、それまでの威厳ある響きから一変し、とろけるように甘く、慈愛に満ちた囁きに変わった。その声がミルキーの耳に届くと同時に、エリッサの指が動き出す。根元から先端へ向かって、滑るように、しかし内部に満ちているであろうミルクを確実に先端へと送り出すような、絶妙な力加減で、管をしごき上げる。指の動きは驚くほどリズミカルで、一定の速度と圧力を保ち、決して途切れることがない。それは単なる作業ではなく、長年の経験と深い愛情によってのみ到達しうる、一種の芸術の域に達していた。

 数回、その優雅な刺激が繰り返されると、ミルキーの大きな体が、快感の兆しを示すように、ぶるりと微かに震えた。喉の奥からは、グルグルという低い、明らかに満足げな音が漏れ始める。普段は穏やかなその大きな瞳は、早くもとろんと潤み始め、僅かに細められている。呼吸が、通常よりも少しだけ速く、浅くなっているのが見て取れた。エリッサは囁きを止めない。「あなたのその、珠玉とも呼ぶべき素晴らしい恵みを…そこにいらっしゃる、美しくて賢いお客様にも、誇らしくご覧に入れて差し上げましょう…? ねぇ…? その命の雫を、たぁっぷりと、わたくしに与えなさい…?」その声には、母のような優しさと、抗うことのできない女王の命令が、不思議なほど自然に同居していた。

 囁きと、絶え間なく続けられる指先の刺激が最高潮に達した、まさにその瞬間。管状器官の先端から、まるで内部で高まっていた圧力が一気に解放されたかのように、純白の液体がほとばしり出た。「びゅっ! びゅるるっ!」と、勢いのある、少し湿った音を立てて、太く力強いミルクの軌跡が、ピッチャーの内壁に叩きつけられ、白い飛沫を上げた。それは水のように希薄ではなく、まるで上質な生クリームのように、とろりとした豊かな粘性を持ち、部屋に差し込む朝の光を受けて、象牙のように艶やかに輝いている。

 エリッサは、その甘い囁きを子守唄のように続けながら、リズミカルな搾乳の手つきを決して止めない。「そうよ……とてもお上手……ああ、きっと心地よいのでしょう……? もっと…もっとですわ……さあ……」ミルクは、もはや途切れることなく、とぷ、とぷ、と重く濃厚な音を立ててピッチャーの中に注がれ続ける。ガラスの内部には、見る見るうちに白い液体が溜まっていく。部屋の中には、濃厚なミルクの甘い香りの中に、刈りたての新鮮な青草を思わせる爽やかなグリーンノートが繊細に混じり合った、官能的とさえ言えるほどの芳醇な香りが急速に満ちていく。最初は純白に見えたミルクは、搾り進むにつれて、わずかに温かみのあるクリーム色がかって見えてきた。これは、放牧によって育まれた、質の高い脂肪分が豊富に含まれている証左であろう。

 ミルキーは、もはや完全にエリッサの熟練した手に身を委ね、全身で快感を表現しているかのようだった。うっとりと目を細め、時折、快感の波に身をよじらせるように、その大きな体をゆらりと揺らす。短く、甘えるような「ンムゥ…」という鳴き声を漏らし、全身の毛が総毛立つかのように、小刻みにぷるぷると震え続けている。その様子は、苦痛とは全く無縁の、純粋な心地よさに満たされていることを示していた。

 リリアナは、腕を組んだまま、その一部始終を、瞬きも忘れたかのように鋭い深紅の瞳で見つめていた。エリッサの驚くべき手技、囁き一つでミルクの出をコントロールする技術、流れ出るミルクの色、粘度、香り、そしてピッチャーに溜まっていく量。さらに、何よりもミルクタンクが見せる、これほどまでに露骨な快感の反応。その全てを、彼女は冷静に、しかし強い興味を持って観察し、自身の知識データベースにデータとしてインプットしているようだった。(驚くべき品質と、搾乳効率の両立…しかし、これは完全にこの『女王』個人の技量と、ミルクタンクとの間に築かれた特殊な関係性に依存している。再現性、拡張性という点では極めて低い…だが、この『快感』そのものを管理し、利用するという発想は…極めて興味深いわ…)

 やがて、ガラスのピッチャーが目的の量で満たされ、表面にこんもりと白い泡が盛り上がると、エリッサは囁きを止め、最後にもう一度だけ、管に残ったミルクを絞り出すように優しくしごき、そっと手を離した。「よく務めを果たしましたね、ミルキー。大変結構でしたわ。」エリッサは立ち上がり、ミルキーの額を労うように優しく撫でた。ミルクタンクは満足げに一声低く鳴くと、名残惜しそうにしながらも、再び牧草地へと戻っていった。

 エリッサは手袋を外し、搾りたてのミルクが入ったピッチャーを手に、キッチンへと向かった。ミルクはすぐに銅鍋で人肌に温められ、丁寧に淹れられた紅茶と合わせられる。完璧な色合いのミルクティーが二つのカップに注がれた。
「さあ、どうぞ。お待たせいたしましたわね。」エリッサは湯気を立てるカップをテーブルに運び、一つをリリアナの前に置いた。「これが、エナジーフィールドの誇りそのもの…生命の雫ですわ。あなたのその優れた感覚で、本物の力が持つ味わいを、じっくりと確かめてみるとよいでしょう。」

 濃厚で甘美な香りが漂う中、いよいよ二人のサキュバスによる本格的な対話が始まろうとしていた。
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