谷武高校の先生たちの生活

ナツメ・カオ

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20日目 大戸先生の喜色4 幸せの4

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あのどきまぎした空間の中不思議に思ったるかちゃんは、千代先生に聞いた。

〈瑠花〉ねぇ、ささねえたん?な、えーとなにて、おかお、まっかにしてりゅの?

〈千代先生〉え!、いやなにもないよ?

千代先生はるかちゃんに対して曖昧な返事をした。

〈千代先生〉そ!そうだ!なにかのみますか!うっかり飲み物を用意するのを忘れてたので!

〈瑠花〉ココアがいいー

〈大戸先生〉で、ではお茶で

すると、千代先生はお茶とココアを入れた。

〈大戸先生〉ありがとうございます

〈千代先生〉いえいえ。あの..さきほどはすみません

〈大戸先生〉え?あ、いや僕が悪いので、大丈夫ですよ!

〈千代先生〉ははは...(どうしよ?恥ずかしい...あんなこと、されたことないから...なに話そう?)

千代先生はすごく恥ずかそうに顔を下に向ける。

〈瑠花〉おいちー!

〈千代先生〉ふふふ、ありがと!

昼食を食べおわり再び大戸先生と瑠花はブロックであそんでいた。

千代先生は食器を洗っている。もう周りから見たら夫婦かのような感じだ。

だんだん瑠花ちゃんは眠くなってきたみたいだ。

大体夕方15時ちょっと前あたりだった。

〈千代先生〉もう、眠くなってきちゃった?

〈瑠花〉うん...

〈千代先生〉寝ようか?

〈瑠花〉うん...

瑠花ちゃんは眠くて目をこすっている。

とろーんとした顔をしていた。本当に眠たそうだ。今日はいっぱい遊んで食べたから疲れたみたいだ。

〈千代先生〉大戸先生、ちょっとベッドで寝かせてくるので、待っててください

〈大戸先生〉あ、はい。わかりました

千代先生は瑠花ちゃんを抱っこして、寝室で瑠花ちゃんを寝かせに向かった。

大戸先生は、その間ソファーに座りお茶を飲みながら、スマホをかまっていた。

20分ぐらいで、千代先生は戻ってきた。

〈千代先生〉ごめんなさい!お待たせました!

〈大戸先生〉いえいえ!大丈夫ですよ!

〈千代先生〉大戸先生!みてください!さっきるかちゃんの寝顔が可愛くて、写真とっちゃいました!

〈大戸先生〉え?どれ? あ!本当だ!可愛い!可愛いな~

その瞬間大戸先生は気づいた。千代先生の顔が近いことに。そして!大戸先生の腕にある柔らか~い感触。大戸先生はパッとそこをみると...そこには男の大好きなおっぱい!おっぱいがあった。

〈大戸先生〉あ、あの千代先生?もう少し離れてもらえると(ああ、柔らかい!)...

〈千代先生〉え?あら!やだ!ご、ごめんなさい!

と、パッと大戸先生から離れた。

そこから数分二人は沈黙していた。すると、大戸先生から慌てて、時計を見てから話した。

〈大戸先生〉あ、あ、あの、もう!こんな時間なので!おいとましますね!

〈千代先生〉え、あ、はい!わかりました!瑠花ちゃんいるので!玄関まで送りますね!

と、二人はロボットみたいなガチガチな緊張した歩き方で玄関まで行った。

〈大戸先生〉デ、デハ!カエリマス!ありがとうございました!

〈千代先生〉あ、はい!

すると、大戸先生は背を向け玄関の扉を開け、外にでた。

〈千代先生〉では、今日はありがとうございました。また、よかったら来てください!

〈大戸先生〉はい!わかりました!

その瞬間大戸先生は思いとどまった。なにかを言わなくてはいけないことがある。そんなことを思った。そして、ついに、大戸先生は千代先生のほうを振り返って、話を切り出した。

〈大戸先生〉あの!僕は千代先生に一目惚れしました!付き合ってください!

と、とっさになにも考えずに告白した。

この言葉を聴いた千代先生はキョトンとした驚いた顔を見せて、恥ずかしくなって急に扉をバタンッ!と勢いよく閉めてしまった。さらに鍵をガチャンと閉めた。

〈大戸先生〉え?おれ!なにいってんの!?しかも鍵も閉められた!やばい!

と、大戸先生は落ち込んだ。

〈大戸先生〉はあ~、まあこうなるよね?今思えばそんなに仲良くないし、今日はたまたま遊びにきただけだし

そんなことを思いながら、とぼとぼと細々と帰ろとした時だった。ガチャ...と千代先生の703号室の扉が少しだけ空いた。チェーンをしたまま。そして、大戸先生は不思議に思い近づいた。隙間からは千代先生が扉に背もたれして立っていた。

その姿はおっとりしたかわいいスラッとして、大戸先生の目を釘付けにした。

〈大戸先生〉あの、千代先生?どうしました?

〈千代先生〉あ、ご、ごめんなさい!私!どうしたらいいかわけがわからなくなって!慌てて、隠れてしまって!

〈大戸先生〉いえ、こちらに非があるので、そんなこと千代先生は気にしなくてもいいんです。今日は楽しかったです。瑠花ちゃんにもまた来るねって言っといてください。では、失礼し...

大戸先生が帰ろうとした瞬間千代先生はひき止めた。

〈千代先生〉まって!!

〈大戸先生〉え?

〈千代先生〉あの...今から言うことは恥ずかしいので、このまま...聴いてください

〈大戸先生〉どうしたんですか?

〈千代先生〉あの...その...

千代先生は背もたれしたまま、大戸先生の顔をみず、話した。

そして、意を決して千代先生は口を開き話した。

〈千代先生〉私も...好き、です...あの、お願いします...

と、告白した。

大戸先生はなにが起きたのかわからない。固まっていた。そして、やっと理解したのか、物凄く喜んだ。

〈大戸先生〉ええ!!?本当ですか!?付き合ってくれるのですか!?僕でいいのですか!?

〈千代先生〉は、はい...

〈大戸先生〉やった!!!幸せだ~!!よかった!

と、大声で扉の前で喜んでいた。

〈千代先生〉ちょっ!大戸先生!瑠花ちゃんが起きちゃうから、静かに!

〈大戸先生〉あ、すみません!あまりにも嬉しくて嬉しくて...

〈千代先生〉まったく、もう...

〈大戸先生〉今日はこれで帰ります!またきていいですか?

〈千代先生〉ふふふっ。きていいもなにも学校で毎日会えるでしょ?

〈大戸先生〉あ、そうでした、ははは!

と、二人で笑っていた。こうして、千代先生と大戸先生は付き合うことになった。息がぴったりの二人ならこのまま愛しあえば、今後、もしかして……?

ー 20 大戸先生の喜色4 幸せの4 ー つづく

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