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178:拘束されたイリス
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滅多と感情を現わすことのないヴェリエルであったが、今は誰が見ても憤慨しているのは見てとれた。まさにイリスは竜の逆鱗に触れたのだ。しかし、そんなイリスを透明の球体が包み込んだ。それは結界であった。
「待つのじゃ、ヴェリエル!気持ちはわかるが急いていかん。」
イリスを今にも殺しかねないヴェリエルをアンティエルが止めた。そして球体を放ったのはカイエルであった。今殺すのは簡単ではあったが、今回の動機を知る必要があることと同時にイリスを逃がさないようにとカイエルが結界に閉じ込めたのだ。
『で、ですが大姉君!!』
ヴェリエルは納得できないとばかりに、抗議をしかけたがカイエルが口を挟んだ。
「兄貴、俺の中では姉弟の中ではあんたが一番冷静だと思ってたんだけどな。ただでさえこの時点でいろいろやらかしてる自覚があるんだろ?だったら姉貴のいうとおり、ちょっと待ったほうがいいんじゃねぇの?ま、やらかしたことのある俺が言うのもなんだけどな。」
『・・・そうだな。』
ヴェリエルはカイエルに言われたことで、少し冷静になろうと深呼吸をした。そして、ヴェリエルも竜の姿から人型へと姿を変えた。人型のヴェリエルはダンフィールやカイエルほどいかつくはなく、中肉中背ながら引き締まった筋肉を持つ身体で、長い真っ直ぐな藍色の髪と青い瞳を持った、冷たい印象の美青年であった。
(姉弟とは言っても、目の縦型の瞳孔以外は似ていないのね。それにカイエルが少し注意しただけで、あんなに激高していたのに、もう落ち着気を取り戻している。姉弟の中で一番冷静ってカイエルが言っていた通りなのね。)
セレスティアは今回初めてヴェリエルに対面したのだが、それが第一印象であった。
「ヴェリエル、お主の番じゃが、妾たちがすでに結界内に閉じ込めておる。結界の中であれば、魔王化の進行は止められるからのぉ。捕えるときに多少の小競り合いはあったが大事はない。安心するがよいぞ。」
「大姉君・・・お気遣い痛み入ります。」
ヴェリエルは己の番の安否がわかりホッとした。そしてアンティエルに頭を下げた。
そしてその時『竜の祖』のイシュタルが飛んできた。その背にはユージィンが乗っていた。
「叔父様!じゃなくって団長!」
仕事の時は基本的に団長と呼ぶが、うっかり叔父様呼びが抜けないセレスティアであった。
「やぁやぁ、大方片が付いた感じかな?」
ユージィンは降りると、周りを見回し結界に閉じ込められているイリスに目をやった。
「いい格好だね。本当はイシュタルを傷付けた報いを僕自身の手でつけてやりたいところだけど・・・」
ユージィンはチラリとヴェリエルに視線をやり、
「ま、その役は別の者にお任せしよう。僕よりも憤っているだろうからね。」
イリスはユージィンを見て、ほとんど無傷なことに気がついた。
「馬鹿な・・・アレを使って、その程度だと?」
イリスは明らかにユージィンの様子を見て驚いていた。そしてハッとしたように
ヴェリエルを見た。だがヴェリエルはイリスを冷たい眼差しで見据えていた。
「・・・はっ、なるほど、使わなかったってことか」
イリスは、ヴェリエルの眼差しの意味が分かったのだ。
「どういうこと?」
セレスティアは疑問に思ったので聞いてみると、イリスの返ってきた言葉に驚いた。
「待つのじゃ、ヴェリエル!気持ちはわかるが急いていかん。」
イリスを今にも殺しかねないヴェリエルをアンティエルが止めた。そして球体を放ったのはカイエルであった。今殺すのは簡単ではあったが、今回の動機を知る必要があることと同時にイリスを逃がさないようにとカイエルが結界に閉じ込めたのだ。
『で、ですが大姉君!!』
ヴェリエルは納得できないとばかりに、抗議をしかけたがカイエルが口を挟んだ。
「兄貴、俺の中では姉弟の中ではあんたが一番冷静だと思ってたんだけどな。ただでさえこの時点でいろいろやらかしてる自覚があるんだろ?だったら姉貴のいうとおり、ちょっと待ったほうがいいんじゃねぇの?ま、やらかしたことのある俺が言うのもなんだけどな。」
『・・・そうだな。』
ヴェリエルはカイエルに言われたことで、少し冷静になろうと深呼吸をした。そして、ヴェリエルも竜の姿から人型へと姿を変えた。人型のヴェリエルはダンフィールやカイエルほどいかつくはなく、中肉中背ながら引き締まった筋肉を持つ身体で、長い真っ直ぐな藍色の髪と青い瞳を持った、冷たい印象の美青年であった。
(姉弟とは言っても、目の縦型の瞳孔以外は似ていないのね。それにカイエルが少し注意しただけで、あんなに激高していたのに、もう落ち着気を取り戻している。姉弟の中で一番冷静ってカイエルが言っていた通りなのね。)
セレスティアは今回初めてヴェリエルに対面したのだが、それが第一印象であった。
「ヴェリエル、お主の番じゃが、妾たちがすでに結界内に閉じ込めておる。結界の中であれば、魔王化の進行は止められるからのぉ。捕えるときに多少の小競り合いはあったが大事はない。安心するがよいぞ。」
「大姉君・・・お気遣い痛み入ります。」
ヴェリエルは己の番の安否がわかりホッとした。そしてアンティエルに頭を下げた。
そしてその時『竜の祖』のイシュタルが飛んできた。その背にはユージィンが乗っていた。
「叔父様!じゃなくって団長!」
仕事の時は基本的に団長と呼ぶが、うっかり叔父様呼びが抜けないセレスティアであった。
「やぁやぁ、大方片が付いた感じかな?」
ユージィンは降りると、周りを見回し結界に閉じ込められているイリスに目をやった。
「いい格好だね。本当はイシュタルを傷付けた報いを僕自身の手でつけてやりたいところだけど・・・」
ユージィンはチラリとヴェリエルに視線をやり、
「ま、その役は別の者にお任せしよう。僕よりも憤っているだろうからね。」
イリスはユージィンを見て、ほとんど無傷なことに気がついた。
「馬鹿な・・・アレを使って、その程度だと?」
イリスは明らかにユージィンの様子を見て驚いていた。そしてハッとしたように
ヴェリエルを見た。だがヴェリエルはイリスを冷たい眼差しで見据えていた。
「・・・はっ、なるほど、使わなかったってことか」
イリスは、ヴェリエルの眼差しの意味が分かったのだ。
「どういうこと?」
セレスティアは疑問に思ったので聞いてみると、イリスの返ってきた言葉に驚いた。
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※この作品は「小説家になろう」「カクヨム」「アルファポリス」にも掲載しています。
※2021/09/03 改題しました。(旧題:刷り込みで竜の母親になった私は、国の運命を預かることになりました。)
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