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1章 模擬戦そしてチーム
22話
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「ちょ…ちょまってや! エマが王女やで!?」
ユーリが、いきなりの事で、思わず大声を出すのもうなずける。いきなり王女とか言われたら、誰だって驚く。正直俺も、頭の整理が追いついてない。
「つまり……エマ…様が王女で、クリスが時期王族だと?」
「いえ、そこは少し違いますね。私がクリスの家に嫁ぐので、クリスの家に継承権はほぼ無いと同じです。ですが、王族の一員という点では合ってますね」
「だとしたら……俺と決闘に負けたってなったら……」
今までの話を繋げると、俺が勝ったせいで、クリスは俺の盾や剣となってしまう……つまり、王族の人間が他国の人間にそれをするって問題で、そもそもクリスとエマの婚約すらなくなる可能性すらあるんじゃ……
「レイジさんが今想像してる事が現実になるかもしれませんね」
まるで俺の頭を覗いたかのように、エマは答えてきた。
「それなら俺が、手袋を返せば問題なくなるんだよな?」
「常に何人か見てしまってますからなんとも……しかし、返していただけるならそれに越したことはないですね」
「それじゃ、返します」
俺はエマにクリスの手袋を渡した。エマはそれを受け取りクリスに渡した。
「これで解決だよな?」
「そうですね♪ それでは、改めてもう1つお願いがあります」
「なんだ? 流石に俺が負けたってことにはできないぞ?」
「いえいえ、そんな無粋な事は言いませんわ♪ 以前お話したグループのお話です。私達の秘密も知ってしまってますし、出来れば、組んでいただけると安心するんですけど? クリスもそう思うわよね?」
そう言ってクリスの方に、視線を向けた。
「も……もちろんです!! それに、レイジの実力はさっき戦ってわかりました」
そう言ってクリスも同意していた。
「という訳ですので、前回断られた理由は解決しましたけど如何ですか?」
確かに、あの時の事はちゃんと解決したみたいだが……でもこの流れって……
「さっきから、すまし顔で話進めてるけど、全てエマの筋書き通りとちゃうんか?」
「あら? ユーリさんはなんでそう思うのかしら?」
「こんなん誰だってわかるやろ? 前回レイジに断られたから、エマはクリスを焚き付けたんとちゃうんか? 焚き付けられたクリスは、必ずレイジと決闘するってわかっとったんやろ? 勝てば、それを理由にウチらとチーム組めるし、負けたら、今みたいに秘密を話せば、ウチらが断れないって、最初からわかってたんやろ?」
「うふふっ♪ そんな事ないわよ? それに私がそこまで考えてたって証拠もないでしょ? 全てはその場の流れで偶然にこうなっただけよ?」
確かに……証拠は無いが…これは流石に……
俺はそう思いながら、チラッとユーリの方を見た。ユーリも、あからさまに、しらばくれてるエマに驚き奥歯を悔しそうに噛み締めてた。
「せやな……証拠が無いと何言っても水掛け論やしな」
「話が早くて助かりますわ♪ それでは…「せやけどな」…はい?」
「せやけど、ウチらがチーム組むとは言っとらんよ? そうやろレイジ?」
「え? ……あぁ、そうだな別に秘密を言うつもりもないし、それが理由なら組む必要は無いだろな」
ユーリは、俺が何を目指してるのかわかってるから、あえて俺に話を降ってきたのを、すぐにわかった。
「あら? ではどんな理由なら組んでいただけるのでしょうか?」
「エマもクリスも卒業と共に、自国へ帰るんだろ?」
「そうなりますね。国に帰って私達は国を守りながら、夫婦として営みを育むと思います」
「エマ様! 営みなんて言葉つかっては……」
「ならば、素直に子供を授かると言った方が良かったかしら?」
「ですから! その辺は言わなくても……」
「あら? 確かにそうですね」
クリスが慌ててエマに言葉を返すが、エマはさほど気にしてはいない感じだった。
「レイジさん、それがどうかしましたか?」
「つまり上位20位に入んなくても帰れるんだよな?」
「あぁ! その事ですか。それなら私達も20位に入らないといけませんよ? と言うより20位以内なんて、余裕でなってみせますけどね♪」
「それだけ自信があるってことでいいんだな?」
「もちろんです。その為にも私とクリスは、上位に入りそうな人を探してるんです。だって、知らないところに、派遣されるのは嫌ですもの♪」
どうやら目的は俺と同じって事か……
「ユーリ、俺はこの2人と組もうと思うんだけど、いいか?」
「レイジならそう言うと思とったわ……ええで、その代わり、必ず20位以内に皆で入るんやからね? それ守ってくれるんやったらウチはかまへんで♪」
「という訳で、よろしくな。エマとクリス」
「どうやら目的は、同じだったみたいですね♪ こちらこそよろしくお願いします」
「レイジとユーリ本当にありがとう。これからよろしく頼む」
「みんなよろしくやで♪ ほな早速、親睦会とゆうことで、[方舟の休息]へ行こか♪」
「あら? 私達あそこで、食事したことないんですよ♪」
「勿体ないで! レイジのお姉さんも、お気に入りやったみたいやし、ウチもオススメやで♪」
「それは、とても楽しみですね♪」
楽しそうに話しながら、2人は教室を出ていった。俺とクリスは、置いてかれないように、2人を追いかけ教室を後にした。
それにしても、エマとユーリが打ち解けあってくれて良かった。
ユーリが、いきなりの事で、思わず大声を出すのもうなずける。いきなり王女とか言われたら、誰だって驚く。正直俺も、頭の整理が追いついてない。
「つまり……エマ…様が王女で、クリスが時期王族だと?」
「いえ、そこは少し違いますね。私がクリスの家に嫁ぐので、クリスの家に継承権はほぼ無いと同じです。ですが、王族の一員という点では合ってますね」
「だとしたら……俺と決闘に負けたってなったら……」
今までの話を繋げると、俺が勝ったせいで、クリスは俺の盾や剣となってしまう……つまり、王族の人間が他国の人間にそれをするって問題で、そもそもクリスとエマの婚約すらなくなる可能性すらあるんじゃ……
「レイジさんが今想像してる事が現実になるかもしれませんね」
まるで俺の頭を覗いたかのように、エマは答えてきた。
「それなら俺が、手袋を返せば問題なくなるんだよな?」
「常に何人か見てしまってますからなんとも……しかし、返していただけるならそれに越したことはないですね」
「それじゃ、返します」
俺はエマにクリスの手袋を渡した。エマはそれを受け取りクリスに渡した。
「これで解決だよな?」
「そうですね♪ それでは、改めてもう1つお願いがあります」
「なんだ? 流石に俺が負けたってことにはできないぞ?」
「いえいえ、そんな無粋な事は言いませんわ♪ 以前お話したグループのお話です。私達の秘密も知ってしまってますし、出来れば、組んでいただけると安心するんですけど? クリスもそう思うわよね?」
そう言ってクリスの方に、視線を向けた。
「も……もちろんです!! それに、レイジの実力はさっき戦ってわかりました」
そう言ってクリスも同意していた。
「という訳ですので、前回断られた理由は解決しましたけど如何ですか?」
確かに、あの時の事はちゃんと解決したみたいだが……でもこの流れって……
「さっきから、すまし顔で話進めてるけど、全てエマの筋書き通りとちゃうんか?」
「あら? ユーリさんはなんでそう思うのかしら?」
「こんなん誰だってわかるやろ? 前回レイジに断られたから、エマはクリスを焚き付けたんとちゃうんか? 焚き付けられたクリスは、必ずレイジと決闘するってわかっとったんやろ? 勝てば、それを理由にウチらとチーム組めるし、負けたら、今みたいに秘密を話せば、ウチらが断れないって、最初からわかってたんやろ?」
「うふふっ♪ そんな事ないわよ? それに私がそこまで考えてたって証拠もないでしょ? 全てはその場の流れで偶然にこうなっただけよ?」
確かに……証拠は無いが…これは流石に……
俺はそう思いながら、チラッとユーリの方を見た。ユーリも、あからさまに、しらばくれてるエマに驚き奥歯を悔しそうに噛み締めてた。
「せやな……証拠が無いと何言っても水掛け論やしな」
「話が早くて助かりますわ♪ それでは…「せやけどな」…はい?」
「せやけど、ウチらがチーム組むとは言っとらんよ? そうやろレイジ?」
「え? ……あぁ、そうだな別に秘密を言うつもりもないし、それが理由なら組む必要は無いだろな」
ユーリは、俺が何を目指してるのかわかってるから、あえて俺に話を降ってきたのを、すぐにわかった。
「あら? ではどんな理由なら組んでいただけるのでしょうか?」
「エマもクリスも卒業と共に、自国へ帰るんだろ?」
「そうなりますね。国に帰って私達は国を守りながら、夫婦として営みを育むと思います」
「エマ様! 営みなんて言葉つかっては……」
「ならば、素直に子供を授かると言った方が良かったかしら?」
「ですから! その辺は言わなくても……」
「あら? 確かにそうですね」
クリスが慌ててエマに言葉を返すが、エマはさほど気にしてはいない感じだった。
「レイジさん、それがどうかしましたか?」
「つまり上位20位に入んなくても帰れるんだよな?」
「あぁ! その事ですか。それなら私達も20位に入らないといけませんよ? と言うより20位以内なんて、余裕でなってみせますけどね♪」
「それだけ自信があるってことでいいんだな?」
「もちろんです。その為にも私とクリスは、上位に入りそうな人を探してるんです。だって、知らないところに、派遣されるのは嫌ですもの♪」
どうやら目的は俺と同じって事か……
「ユーリ、俺はこの2人と組もうと思うんだけど、いいか?」
「レイジならそう言うと思とったわ……ええで、その代わり、必ず20位以内に皆で入るんやからね? それ守ってくれるんやったらウチはかまへんで♪」
「という訳で、よろしくな。エマとクリス」
「どうやら目的は、同じだったみたいですね♪ こちらこそよろしくお願いします」
「レイジとユーリ本当にありがとう。これからよろしく頼む」
「みんなよろしくやで♪ ほな早速、親睦会とゆうことで、[方舟の休息]へ行こか♪」
「あら? 私達あそこで、食事したことないんですよ♪」
「勿体ないで! レイジのお姉さんも、お気に入りやったみたいやし、ウチもオススメやで♪」
「それは、とても楽しみですね♪」
楽しそうに話しながら、2人は教室を出ていった。俺とクリスは、置いてかれないように、2人を追いかけ教室を後にした。
それにしても、エマとユーリが打ち解けあってくれて良かった。
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