伝説のル・ラーブを一目でも見ようとしたのは、何もこの異世界の熱狂的ファンだけじゃなく下界からわざわざ来る人たちも多数いた

お家へ帰ろう(☃️)

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音楽の庭に住むリラルの日記①

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~異世界の首都アルルダードの音楽の庭と言われる建物に住む住人リラルの日記より~

8月27日 AM4:20~4:37

ダンスルーム(西館6F)で異世界エレクトロ・ユニットによるライブを僅かながら楽しむ。

8月27日 AM10:04 

建物内の清掃作業を開始(西館4Fから下へ)...朝早くからライブを見た為に眠気が襲って来る...それを我慢して作業する......ふわぁぁぁん...

PM13:42 一旦、作業を止め 

ダンスルーム(西館6F)で午後の異世界ダンスパーティーを楽しむ

PM15:02 フォノグラフィア・ディスク下界で言うCDに近いもの.略してFD置き場(西館1F)に行って店主のアズさんとバトンタッチ。

するとアズさんが何故か生きる伝説のロックバンド

そして...この"音楽の庭"の主

《ル・ラーブ》

による今日と明日のライブチケットを持っているので、あげると言ってくる。コレはむちゃくちゃ貴重

(ちなみにライブはPM19:00から)

PM15:17

FD置き場で作業をしていると恐らく下界からやって来たと思われる女性が1人で...何かよそよそしながら入って来る。

*(下界では、最近ちょっとした異世界ブームになっていて、こうして下界から遊びにやって来る人が多い)     

話しを聞けば彼女は、この西館2階にあるフォノグラフィア・ディスク売り場で気になるものがないか探していたら

このFD置き場を教えてもらったと言う。ちなみにこのFD置き場は気に入ったものがあれば"ただ"で何枚も持って帰れる。だから彼女はここに来たと言う。

それから彼女が異世界に遊びに来た本当の理由は、友達に連れられて今日19:00からのロックバンド

《ル・ラーブ》のライブを見る為...

ただ音楽には疎いとのこと。

ボクは彼女に自分もPM19:00からのル・ラーブのライブを見に行くことを話すと

「一緒だ!」と言って盛り上がる。

それから"どんな音楽"が好きか聞くと「下界のクラシックはいいなと思う程度で、異世界の音楽は本当に分からない」と

「じゃあボクが1曲1曲あれこれかけるから、いいなと思ったら何の曲か教える」と言って異世界の首都アルルダードの"ジャズ"や"ポップ"、それから異世界の音楽都市としても知られる街イルモニカの"アンビエント"と言われる音楽をかけた。

彼女は「こういう音楽って落ち着きたいときとかに聞くといいかも」と言い

ボクが「それって相当の異世界音楽好きかも」と返すと

彼女は「えっ!本当に!」と笑顔を浮かべた。

──

しばらくすると何故ボクがここに居るのか聞いてくる。

ボクはここ"音楽の庭"のオーディションを受けたが関係者からここの"主"が雑用係か家に帰るかどっちがいいか聞いていると言うので、ボクは雑用と答えた。


それからこの建物の清掃や物の整理などの雑用係をやりながらここで生活していることを彼女に話した。

「それって楽しい?」と彼女は聞いてくる。

「うん...まぁ楽しいことは楽しいよ、ここに居れば音楽はいっぱい聴けるし、ライブもけっこう見れるし、たまにすっごい貴重なヤツも見れるしね」と言い、例のル・ラーブのライブのチケットを見せる。

「ふーん...ここ気に入った!」と彼女は、少し間をおいてそう言った。

「うん...またおいで..いつでも15:00から17:00くらいまではここに居るから、異世界の音楽で気になることがあるなら聞いて」と言いながらボクは、

彼女を出入り口まで送り

彼女に手を振った。

室内の奥にあるイスに座って、

1枚のFDを棚から取り出す。

「へぇー...これもただか..」と見つめるジャケットからフォノグラフィア・ディスクを取り出してフォーノFD再生装置にセットするとアルルダードで2年前にヒットしたエル・シエルの「クロウ」が鳴った。

ボクは誰もいないFD置き場で窓ガラスから入ってくる異世界の太陽の光を浴びながら踊った。

踊っていると横から笑い声が微かに聞こえたボクはその微かな声のするほうに目を遣ると出入り口にさっきの彼女が笑いながら立って居た。

「また来ちゃった!」

ボクは「えっ!」と間を置くことなく恥ずかしいさで顔が真っ赤になった。
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