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最終話.贅沢の無い・・・生活。
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・・グァァァァァァァ!
・・・グァァァァァァァァァ!!
今日もまた・・・
半径数十キロに響き渡るその鳴き声に人々は恐怖していた。
逃げ場の無い戦いに・・・
この世界に生きるもの全ては・・・
ただ、その日を明けることだけを見つめていた。
しかし!
明くる日も・・・
また明くる日も繰り返し・・・私たちは・・・
あの鳴き声に心臓を殺られるかの様な恐怖に襲われるのである。
「・・・うう・・・ねえママ? 鳴き声はもう止んだ?」
「ジャニスや・・もう少しの辛抱よ・・・もう少ししたら・・・甘い物でも食べようか?」
「うん! 食べたい? ..でもママ? 本当に食べれるかな?」
「ええ? 今日は食べれるよう...隊長さんにお願いしてみましょう?」
〘・・その時だ!〙
「大変だぁ! グ、グラトンが数百メートル付近まで近づいて来たぞ!」
「何だと!!」
「ママ!」
「ジャニス!」
~人類破壊兵器グラトン~
この兵器は、その役目が達成するまでは・・・
決して止まることは・・・・・・無い。
────
──
(ドスン! ・・・ドスン!)
・・グァァァァァァァ! ・・・グァァァァァァァァァ!!
~巨大な足音が響く・・・・・・砂漠と化した未来の街で俺は・・・仰向けになって倒れていた。
そんな俺の目が開いた瞬間・・・けたたましいバケモノが、俺の目に焼き付く。
・・・そして俺は・・・ベソをかいて・・・・・・口を開いた~
「・・・人は、簡単に・・・贅沢に飽きたなんて・・・言っちゃあ・・・・・・いけないんだ」
・・グァァァァァァァ! ・・・グァァァァァァァァァ!!
「・・・かっ・・・神さまぁぁぁ!? こ、こんな俺に・・・も、もう1度! あの・・・ヒィィィ! ・・・あ、あ、あの・・・生活を・・・うわぁぁぁぁぁ!!」
・・グァァァァァァァ! ・・・グァァァァァァァァァ!!
〘余裕をかまし笑って・・・この未来にやって来た彼はもう・・・・・・・・・〙
────人類破壊兵器グラトン────
・・・この巨大兵器は・・・決して・・・止まる事は・・・・・・無い。
(ドスン! ドスン!)
────────
────
──
~その10分後~
『・・・・・・ワカ・・・さま・・・ねえ・・・・・・ワカ様ってば?!』
~荒野の大地にスッポリと穴を開け埋まる青年に・・・恐らくエルフであろう幼女が心配そうに膝をついて声をかける~
「・・・・・・え? ・・・・・・えっ?! あっ! プ・・・プリンちゃん?」
『もう・・・心配しましたわ? 急にワカ旦那があの部屋から居なくなるんですから?』
~プリンと呼ばれる幼女は、その大地に埋まるワカ旦那を少し睨むようにして言った~
「・・・いやぁ・・・ちょっとね?」
『ちょっと・・・って何ですか?』
「・・・ああ・・・そのちょっとチート生活以外も経験したいなぁぁってね?」
『それで・・・大地に埋まったんですか?』
「・・・そう・・・そ、そうだよ!」
『ふぅーん』
「・・・でも死んでなくて良かったぁぁ。・・・もうダメかと思ったよ? ・・・本当?」
『・・・ワカ旦那?』
「うん?」
『・・・死ぬわけ・・・ないじゃないですか?』
「・・・」
『だって? ワカ旦那は・・・・・・明るくて・・・最強の?
・・・チート野郎なんだから?!』
「・・・そ、そうだよな?! 俺は・・・俺は、最強なんだからな?!」
~遠くの夕陽に見えるグラトンの姿を見るなり・・・プリンちゃんは~
『さあ、分かれば・・・ワカ旦那? あの・・・うるさいデッカイ怪獣・・・・・・倒しに行きましょう!』
「・・・・・・ヨォーし! アイツを・・・グラトンを・・・ぶっ倒すゾぉー!! そんで美味しもん・・・いっぱい食うゾォー!!」
~遠くの街を破壊しに行こうとしているグラトンを目指し・・・最強の2人は・・・走り始めた~
〘いやぁ・・・どうやら私の思い過ごしのようです(笑)
この世界の未来が暗く救いようの無い・・・・・・恐怖で覆われていると・・・〙
──おわり──
・・・グァァァァァァァァァ!!
今日もまた・・・
半径数十キロに響き渡るその鳴き声に人々は恐怖していた。
逃げ場の無い戦いに・・・
この世界に生きるもの全ては・・・
ただ、その日を明けることだけを見つめていた。
しかし!
明くる日も・・・
また明くる日も繰り返し・・・私たちは・・・
あの鳴き声に心臓を殺られるかの様な恐怖に襲われるのである。
「・・・うう・・・ねえママ? 鳴き声はもう止んだ?」
「ジャニスや・・もう少しの辛抱よ・・・もう少ししたら・・・甘い物でも食べようか?」
「うん! 食べたい? ..でもママ? 本当に食べれるかな?」
「ええ? 今日は食べれるよう...隊長さんにお願いしてみましょう?」
〘・・その時だ!〙
「大変だぁ! グ、グラトンが数百メートル付近まで近づいて来たぞ!」
「何だと!!」
「ママ!」
「ジャニス!」
~人類破壊兵器グラトン~
この兵器は、その役目が達成するまでは・・・
決して止まることは・・・・・・無い。
────
──
(ドスン! ・・・ドスン!)
・・グァァァァァァァ! ・・・グァァァァァァァァァ!!
~巨大な足音が響く・・・・・・砂漠と化した未来の街で俺は・・・仰向けになって倒れていた。
そんな俺の目が開いた瞬間・・・けたたましいバケモノが、俺の目に焼き付く。
・・・そして俺は・・・ベソをかいて・・・・・・口を開いた~
「・・・人は、簡単に・・・贅沢に飽きたなんて・・・言っちゃあ・・・・・・いけないんだ」
・・グァァァァァァァ! ・・・グァァァァァァァァァ!!
「・・・かっ・・・神さまぁぁぁ!? こ、こんな俺に・・・も、もう1度! あの・・・ヒィィィ! ・・・あ、あ、あの・・・生活を・・・うわぁぁぁぁぁ!!」
・・グァァァァァァァ! ・・・グァァァァァァァァァ!!
〘余裕をかまし笑って・・・この未来にやって来た彼はもう・・・・・・・・・〙
────人類破壊兵器グラトン────
・・・この巨大兵器は・・・決して・・・止まる事は・・・・・・無い。
(ドスン! ドスン!)
────────
────
──
~その10分後~
『・・・・・・ワカ・・・さま・・・ねえ・・・・・・ワカ様ってば?!』
~荒野の大地にスッポリと穴を開け埋まる青年に・・・恐らくエルフであろう幼女が心配そうに膝をついて声をかける~
「・・・・・・え? ・・・・・・えっ?! あっ! プ・・・プリンちゃん?」
『もう・・・心配しましたわ? 急にワカ旦那があの部屋から居なくなるんですから?』
~プリンと呼ばれる幼女は、その大地に埋まるワカ旦那を少し睨むようにして言った~
「・・・いやぁ・・・ちょっとね?」
『ちょっと・・・って何ですか?』
「・・・ああ・・・そのちょっとチート生活以外も経験したいなぁぁってね?」
『それで・・・大地に埋まったんですか?』
「・・・そう・・・そ、そうだよ!」
『ふぅーん』
「・・・でも死んでなくて良かったぁぁ。・・・もうダメかと思ったよ? ・・・本当?」
『・・・ワカ旦那?』
「うん?」
『・・・死ぬわけ・・・ないじゃないですか?』
「・・・」
『だって? ワカ旦那は・・・・・・明るくて・・・最強の?
・・・チート野郎なんだから?!』
「・・・そ、そうだよな?! 俺は・・・俺は、最強なんだからな?!」
~遠くの夕陽に見えるグラトンの姿を見るなり・・・プリンちゃんは~
『さあ、分かれば・・・ワカ旦那? あの・・・うるさいデッカイ怪獣・・・・・・倒しに行きましょう!』
「・・・・・・ヨォーし! アイツを・・・グラトンを・・・ぶっ倒すゾぉー!! そんで美味しもん・・・いっぱい食うゾォー!!」
~遠くの街を破壊しに行こうとしているグラトンを目指し・・・最強の2人は・・・走り始めた~
〘いやぁ・・・どうやら私の思い過ごしのようです(笑)
この世界の未来が暗く救いようの無い・・・・・・恐怖で覆われていると・・・〙
──おわり──
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