闇堕ち女帝マリア・痴女皇帝建国譚

番外編・カザノヴァ被害者友の会ジェノヴァ支部より・11.7

でまぁ、息子さんたちの影武者役の少年を偽女種の姿に変えて絶賛頑張り中らしい、イタリア教和国の新しい総統閣下となったオlクタヴィアーナ・ディ・メディシスさんと、罰姦教皇の実母ということで副教皇かつ教母という尊勝で呼ばれることもあるルイーサ・ボルジアさん。

この二人は、一体全体何を頑張っておるのでしょうか。

いえ、少しばかり未来のルイーサちゃんだけではありません。

オクタヴィアさんも、罰姦教皇カルロス２世ことカルロくんそっくりの愛人いえ影武者兼従者と、しっぽりとお楽しみなのです。

で、イタリア教和国総統官邸と罰姦教皇公邸が合体した罰姦宮殿。

ここは連邦世界のバチカン宮殿とは、かなり違った外観と構造です。

例えて言えば、同じ作りの建物二つを完全に密着する形で並べて片方の外観を色違いにしたような姿なのです。

いえ、総統官邸と罰姦教皇邸の玄関は共通で、丸太騎士団の衛兵と国家憲兵隊儀仗兵の組み合わせで警備されています。

ま、罰姦宮殿の構造はともかくですね。

（あああああ、未来の私はなんちゅうことを…いえ、これ、オクタヴィアーヌが寝ているから良いようなものの、あの女が起きていたひには大騒ぎですよ…）

（でもでもルイーサちゃん、肝心の教皇のカルロくんとですね、あと国家憲兵の名誉隊長でしたっけ、オクタヴィアさんの息子さんのジョバンニくん。あの子たちはどうしてんでしょうか）

（言われてみればシニョーラ室見が申される通りですね…むむむむむ、シニョーラ室見、そしてシニョーラ・フラメンシア…えらいことをやっとりますわ、未来の私…一言で言えば、スパルタ教育です…カルロとジョヴァンニには、なんと…私かオクタヴィアの許しがなくば、罰姦宮殿内でのおめこを禁じてます…なんちゅうことしとるのよ私…）

（いやいやルイーサ猊下、どうもこれは罰姦の教皇と国家憲兵…つまりイタリア支部の頂点でもある二人に、変な虫がつかないようにする意味もあるんちゃいますか…）

（フラメンシア殿下、それはどういうことで…）

（ほれほれ、わしにも弟らがおりますけどな、弟たちもオリエンテ宮殿の中では簡単にそこらの女とおめこすんなってことになってますんや…まぁ、マドリードは苗床運用都市ですから子供できても苗床送りにしたら一件落着ですけどな、今拝見さしてもろとるイタリアでは、教皇猊下やったら教皇猊下の子供を孕んでしもたら実際に出産ですやんか。それか、フランスか東欧行政局の管内に連れて行って苗床に放り込むか）

なるほど。

つまり、罰姦宮殿の中の侍従女官たちをホイホイとお手付きにするなということで、未来のルイーサちゃんは厳しい制限を息子さんたちに敷いているようです。

（それもありますけど、女の方から色仕掛けを仕掛けて誘惑する対策でもあるようでっせ…）

（あー、フラメンシア殿下にそう言われますと、なんとなーく未来の私の意図が掴めますね…あと、女欲しかったら外で捕まえてこいって事でしょう。どうも私、カルロには「教皇たるもの慈善と慈悲の心を涵養すべし。何よりあなたとジョヴァンニはそれぞれ、どこの馬の骨とも知れぬ賎民の小僧とセッソして産むべきという聖母の教えに従った結果で生まれた子…逆に、どことも知れぬ賤しい出自の女にペーネで犯される喜びを与えるべきでしょう」とか言って聞かせてるみたいですね…）

なるほど。

（まぁ、それやったら一理ありますわ。ほんまはシャルルくんとジョセフくんですけど、建前ではあれ、パリ市内で彷徨いてた乞食の子を連れて来ておめこしたゆうことになってますからな…）

（そのパリ市内ってのに、ベルサイユ宮殿の庭も含まれるんですよね…）

（そうそう、あそこの庭ゆうか愛の宮殿のあたりで遊んでたシャルルくんとジョセフくんをオスカー団長が拉致して連れて来たという、苦しい話にしてますな…）

で、フラメンシアちゃん、実はルイーサ副教皇猊下が子供を産む段取りをつけるコーディネーターとして動いた過去があるので、カルロくんが生まれた経緯もよーく知ってるのですよね…。

（で、乞食の子供がベルサイユの中をうろちょろしてええものか、警備大丈夫なんかという話ですねんけど…これは問題がないんですわ。そもそもあそこの女中の数は常時数百名。で、侍女たちのおめこ相手の偽女種、市内の娯楽館を経由して調達した子が来てますからな。勝手に潜り込んだわけやなしに、女中のおめこ相手として招かれた偽女種の中に乞食の子もおったという話ですわ）

なるほど。

で、この「教皇は男児から」と「なるべく片方は賤しい身分」という件、初代罰姦教皇であるチェーザレさんの強い意向でそう定められたそうなのです。

（ああ、これ父の出自がそうだからですよ。ヴァノッツァ・カタネイという平民女を気に入った祖父に孕まされて生まれたのがチェーザレ父様やルクレツィアおばさまです…というかボルジア四兄妹、全員がシニョーラ・ヴァノッツァとの間の庶子です…ロドリーゴお祖父様も何しとんねやと思いますけどねぇ…）

そして、早々と実の母親から離されて育ったチェーザレさんやルクレツィアさん、内心では結構怒ってたようなんですけどね…。

（それと、これはシニョーラ室見が父と親しかったからよくご存知とは思いますけど、父の生まれた当時のフィレンツェは貧困に喘ぐ貧民が街に溢れておった有様でしたから、父はそのカイゼンを強く考えておりました…聖隷騎士団創立の件や愛染隣保会館設立他、罰姦聖母教会の福祉政策ってなにも痴女皇国本国からの押し付けだけではなくて、父が強く推進したり聖女様…マリアリーゼ陛下に直接に提案して費用を出してもらったりで実現したものも多いはずですよ）

（うん言ってた言ってた。貧民孤児たちに夢と希望を与えるためにも、平民や賎民と貴人の間の子を私の後継にしたいって…）

そう、チェーザレさんなりの思想や理念があった結果でもあるのです、罰姦の次期教皇は男児かつ、片親が貧民賎民であることを条件とした件…。

そして、この条件だと純粋な王族や貴族の出の子弟は教皇に選ばれることがなくなります。

少なくとも罰姦の頂点、上級国民（）による独占支配とはいかなくなるわけです。

（で、仮にシャルルくんの子供やったのがバレたとしても、イタリアとフランスの関係を考えてみいやとなるわけですわ…でっしゃろ？）

（そうですね殿下…父が甲冑を身につけて剣を取って馬に乗っておった頃など、真剣にフランス王国軍兵を傭兵として借りておったのですし…）

なるほど、フランス側が乞食の少年だと差し出した相手が実はイタリアに血筋を送り込むことを企まれた結果、何も知らない王太子のシャルルくんがルイーサちゃんのおめこ相手でしたという言い訳？も成り立つと。

（まぁ、滅多に会いませんけど、王太子殿下が偽女種状態の時には逆にけつあなを頂いたりも…んふふ）

つまり、このうっかり発言だけでも、ルイーサちゃんがどういう女性かを悟って頂けるかも知れません。

そしてこの室見理恵、彼女がまだ痴女島聖母教会にいた頃からの知り合いでもあります。

ええ…彼女、結構言うし手もちんぽも出す部類です。

そして、自分の子と甥っ子に厳しい躾をしそうなのも、なーんとなくわかります。

しかし、年頃の男の子であるのはもちろん、その青く旺盛な性欲を数百倍にまで高めて一晩中おめこしまくる事も可能な指導偽女種の体を与えられた息子さんたちですよ。

その旺盛な対策たるや、いかに。

（では息子とジョバンニの思考や意識を覗かせてもらう方が、話が早いかと…シニョーラ吉村、申し訳ありませんが…）

（しゃーないわね…ルイーサ・ボルジア…でもね、あんたの子供よりもジョバンニ・ボルハ・メディシスだったっけ？おクタヴィアーナ・カタリネ・ボルハの産んだ少年の方がしっかりしてるっぽいわね…）