闇堕ち女帝マリア・痴女皇帝建国譚

すずめのおやど

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ショタに負けるも変態少年も痴女皇国の国是? 淋の森に保母さんは見た!・12.00

「しかしまた、とんでもない場所に行けと言われたもの…せんぱ…ジュリアーネ様、よく承知なさいましたね…」

周りをきょろきょろと見回しては不安そうな顔をしているのは、白薔薇騎士団痴女島防衛隊時代の後輩であるフアラウです。

で、私もフアラウも、ちょっと変わった格好になっているのですが、この件については後ほど。

とりあえずは、フアラウをなだめておきましょう。

「まぁまぁ、こんな場所なればこそ、長として任じられたようなもの…それにフアラウ、この永場とば王国の地だからこそ、私どもが要職要務を授かり過分な身分を与えられたと思いましょう…」

ええ、私たちは新装なったここポル=バジン宮殿の主として赴任した立場。

そして、真新しく美しく改装改築された宮殿の中を見て回っておるのです…。

漆喰らしい白の城壁の上には、瓦屋根…それも、城の中心を境目として左が赤、右が青の瓦に分けられております…が築かれ、その城壁に守られた城塞の中の建物のことごとくがその法則に従って…いえ、城塞の中心となる宮殿だけは、ひときわ輝く赤瓦と青瓦、そして中央部に緑色の瓦が配置されています。

そして、その建物は赤い屋根は青い柱、赤い屋根は青い柱が支える作りとなっております。

で、私どもが視察をしておる中央の宮殿なのですが、外に出るとですね、宮殿の最後部からはなんと、罰姦流の十字架を掲げた尖塔が突き立っておるのです…。

ええ、罰姦風の十字架と教会尖塔がこの宮殿に組み込まれているからには、宮殿中央部には聖堂が存在します。

そして一風変わった…魔尼まに宗慈母寺に祀られているという魔尼像にも似ておるのですが、破廉恥な破戒尼僧の姿をした聖母像がここの祭壇の中央で祀られている存在なのです…。

「魔尼慈母宗の魔尼車も置かれてますよ…」

この魔尼車もとんでもない代物でして、石の車に書き込まれた聖典の文言の利益を得るためには、男は湯田屋語でピンちんぽイタリア語でペーネ、女は股を開きおめこを擦り付けるようにして回すとされているのですっ。

(魔尼車の車軸の端の覆いもちんぽ型ですよ…)

(皆まで言わんでよろしい…)

なんでしょうか、この中原龍皇国と鬼汗国の様式に無理からに罰姦の教会を混ぜ込んだかのような建物。

しかし、その理由は判明しております。

この永場とば王国の宗教的な管轄、なぜか罰姦ばちかん聖母教会となっております。

(ジュリアーネさんが支部長だからですよ…)

(あのーベラ子陛下、卑魔羅夜支部から文句、来ないようにしてくださいよ…)

ええ、この界隈は元々は痴女皇国の卑魔羅夜ひまらや支部の管轄なのです。

しかし、永場支部開設にあたって、郷土色を出そうという話が本宮のどこかで出た結果、かつての比丘尼国にもあった「隠れ救世主教」といった体で聖母を崇める仏教風味の聖母教会一派という位置付けの「罰姦聖母教会・魔尼派」なる宗派が考案されたそうなのです…。

聖院暦105*年
永場王国・ポル=バジン島聖宮・聖母教会略図

///////////////|
←北・↑東・↓西・南→////|
 __________
|  =======  |/テ/|
| ||[王 宮]|| |/レ/|
| || ⬜︎  ⬜︎|| |/ホ/|
| || ⬜︎  ⬜︎|| |/リ/|
| ||  ↓※ || |/湖/|
| ||   ◼️ || |///|
| ||     || |///|
| ==|城 門|== |///|
|岸(テレホリ湖駅へ) |///|
|壁   陸地への橋→======→空港・敵
|___________|///|
////////////////|
※地下宝宮入口塔舎
------------------------------------------------

で、どれくらい僻地なのか。

具体的に申し上げますと、山の中。

これに尽きます。

<i1048619|38087>
------------------------------------------------
 スリュジャンカ・イルクーツク↗︎  |            
               |
←ウズベク方面        | →蒙古相撲国    
  ◯交都クズル      |  主都ウランバートル
◯    聖都ポル=バジン◎ |
↑鉱都悪奴部落あくどぶらく       |
______________|
卑魔羅夜王国/////////
企魔姦砂漠//////////

そりゃ、痴女皇国本国本宮がここに金庫を作るくらいだものなぁ、としか思えません。

しかし、この永場とばの山中から産出される鉱物資源が、永場王国の開国と痴女皇国属国化を決定づけたのだそうです。

(埋めたのは内緒で)

(用意したのも内緒で)

誰かが何かをつぶやいた気もしますが、気にしないでおきます。

で、悪奴部落あくどぶらくという集落、この永場王国の治める地として定められた西の果てに所在します。

そこの山中から出土する鉱石を加工することで作り出せる「燃えない布」こそ、遠く中原龍皇国や欧州にまで運ばれ珍重された不燃繊維…すなわち、石綿アミアントそのものだったのです。

「確かに西戎せいじゅうの地より出土したる火浣布かかんぷたるや非常な貴重品、その原石の一大鉱脈がここな永場の地にありますとは…」

で、この燃えぬ布の源となる繊維が取れる石ですが。

(普通の人間が繊維や粉塵を吸い込むと早死にするのがわかってる毒物なんだよね…)

(ただ、痴女種や偽女種には全く毒効が出ません。ですので、船…特に軍艦の断熱材として採用が始まっていますよ。もちろん、永場王国や卑魔羅夜王国のような寒暖の差が激しすぎる場所の建物の保温・断熱壁材として使用されています)

ええ、このポル=バジン聖宮でも壁や屋根板に埋め込まれているそうです。

そればかりか、ですね。

(ふっふーん、本当なら中国の雲南が一大産地のはず~~~~南米でも痴里に大鉱脈があるんだけど、そっちは淫化帝国の資産にしてるしねー)

(南洋王国界隈でも採れるぶんについては本宮の地下金庫室送りでしょ…)

で、室見理恵・国土局長とマリアリーゼ陛下のお話によれば、ですね。

(砲金や青銅はもちろん、防錆メッキ鋼板のための加工材料に必須。あと半田づけには絶対必要)

(つまり、光電子基盤はともかく、通常の電気回路や電子回路を組み上げる際には必ず使うことになる金属も、なぜか痴女皇国世界ではアク=ドブラク…悪奴部落あくどぶらくの近郊に巨大な鉱山が発見されましたっ)

(中原龍皇国の雲南ちほーに埋まってるはずの錫があらかたそっちに行ってるかも知れないんだけど、まぁ利用法もあまり広まってないし~~~)

(それよりは欧州か比丘尼国に送って工業資源として使う方がまだねぇ…錫はリサイクルもしやすい金属だしっ。いいわねっあずさんっ)

(室見先輩…南米の分はなるべく置いといた方がいいと思うんですけど…)

(意外と使うのよ、錫…)

ええ、人類が手にした金属としては古い部類であるこのスタンニョ…湯田屋語ではパーフと申しますが、柔らかく火に溶けやすいことから加工が容易であるのは知っておりました。

そして、マリアリーゼ陛下が言われている通り、他の金属と混ぜて性質を変えたり高めることにも重用されるため、資源としての価値は極めて高いそうです。

つまり、この永場王国の産物としては石綿と並ぶ、稼ぎ頭になるそうなのですよ。

「だからこそ、イルクーツクとウランバートルからこことクズルを経由してアク=ドブラクまでの鉄道を敷く、という無理難題を言われてエマちゃんや国土局建設部の人たちと必死で考えたわけよ、ルート…」

「まぁまぁ、おかげで中央アジアランドブリッジだっけ? 本来なら中原龍皇国を経由するはずの行程開拓も出来たんだしさ…」

で、この話をしておられるのは室見局長だけではありません。

マリアリーゼ陛下も、昨日行われた太子任命式にご出席なさった関係で、既にここなポル=バジンにお越しなのです。

その理由ですが。

テレホリ湖の東の岸辺に建設された門前町の更に先となる場所に作られた、駅と飛行場にあります。

ベラ子陛下によって錫太子ティンの名を授けられた触り魔小僧、即位式に伴って痴女島から飛行機でここに送られた、という演出にされたのです。

そして、飛行場でティンとフアラウを出迎えた私を乗せた車ですが、痴女侯国の絡むこうした公式行事で要人を運ぶ儀礼用のロールスロイス・シルバーゴーストなる屋根のない車を使って頂けたのです。

ちなみに昨日の儀式に先立ちまして、私がこのポル=バジン入りした際に使われたスケアクロウという黒い飛行機…ロールスロイスを運んで来たのもこれです…も飛行場におります。

「しかしベラちゃんも薄情よね…任命儀式が終わったらさっさと帰るなんて…」

「まぁ、ここの聖母像、ちょっと特殊だから仕方ねぇよ…それよりりええ、あたしたちも昼にはここを出るからな…」

ただ、帰り道はスケアクロウに車を乗せてそのままお帰りではなく、ですね。

北方帝国支部から借りたという、貴賓展望車とかいう車がテレホリ駅に停められております。

その前には既に、ロールスロイスを積み込んだ運搬車なる貨物車も繋がれておりまして、あとは今日の昼にテレホリ駅に着く、サマルカンド急行という列車がこの貴賓車と運搬車を牽かせてスリュジャンカからイルクーツクを目指すのだそうです。

(イルクーツクで別の列車に繋いだ後はウラジオストック経由で車を持って帰る行程です…)

(かなり無理して鉄道通したらしいから、その視察をしたいって、りええがね…)

(まりり…この辺の山って活断層多数なのよ? そもそも連邦世界のポル=バジンの放棄だって地震による火災発生で再建困難になったからって放棄されたわけだし…)

つまり、テレホリ湖の東の岸辺の門前町にある駅からは、北方帝国のスリュジャンカやイルクーツクを目指せる上に、そこを通っているシベリアの鉄の道に繋がっているのです。

更には、昼前にこのテレホリ駅でイルクーツク行きとサマルカンド行きがすれ違うという、サマルカンド急行。

サマルカンド行きは猫絨毯国のマシュハドやテヘランを経由してコンスタンチノープルまで行くペルシャ急行という列車に連絡しているそうです。

(一部の客車はウラジオストックからコンスタンチノープルまで直通しますよ…)

そうです。

今や遥か欧州の入り口まで、この鉄の道は繋がっています…いえ、コンスタンチノープルから更に乗り継げば、もはやローマやパリやモスクワはもちろん、欧州西端のリスボンやカディスにまでも行ける模様。

そしてこの道を往来するのは、人だけではありません。

農産物や家畜の飼料に肥料、そして様々な道具やら何やらが東を目指してやってくるのです。

そしてこちらからは、東の端で撮れた魚やシベリアはもちろん、この永場王国の特に北の山中に生きる獣の貴重な毛皮ですとか、時には生きた家畜すら。

(本当は悪奴部落あくどぶらくで産出する錫や石綿の輸送が主な目的なんですけどね…)

(それとシベリア発の木材もさ、代用石炭の材料で運ばせてるじゃん…)

ええ、我が永場支部の北の山々やイルクーツクの更に奥から、木の少ない卑魔羅夜支部界隈はもちろん絹の道と呼ばれた中央内陸部へと、大量の木材が運ばれております。

最初は日に1本もこの鉄の道を通ってくる荷車や人を乗せる箱の車列が来ればいい方かと思っておりましたが、いえいえ何の何の。

最低でも1時間に1回、混む時は10分に1本は、長大な蛇のごとき車列が北へ南へと、このテレホリ湖の湖岸を走り抜けて東西それぞれへ向かうのです、永場の北にある大きく広く高い山の下に掘られた長大な穴を通って。

(活断層多発地帯に複線断面の新幹線規格のトンネル掘らせた犯人がここに)

(掘ったのはエマ子じゃん…それに名目上はエマ子ってりええの部下だろ…)

(エマちゃんは泣いてました。どんだけ難工事だったか、マリアねーさんに鍋立山トンネルを一人で掘らせて教えたいって…)

(エマ子なら異常出水なしに関門も性感も丹那もシンプロンもドーバーもタタール海峡も対馬海峡も掘れるじゃんか…それも一瞬で竣工できるんだから…)

(そのための下準備や下調べに結構な時間を食うんでっせ、マリアねーさん…というわけで鍋立山はねーさんへの懲罰で敢えて残してますからな…)

(鬼悪魔エマ子ベラ子かーさん)

(ねーさん。なんであたしが関係しておるのですか…)

(こっちはそのティンゆう子を連れて行くためにベラ子と二人して痴女島からソニックファルコンを飛ばしてやったというのに、親の恩を知らぬ娘やな…)

まぁともかく、ですね。

その、サマルカンド急行とやらが到着するのを待って、マリアリーゼ陛下とシニョーラ・室見をお見送りすることになっておるのです、私とフアラウとティン。

と言っても、このポル=バジン聖宮の南の端から出ている橋を渡ってすぐの目抜き通りの先にあるのです、駅。

そして、遥か遠くから黒い煙を噴き上げて走ってくる車列が窺えるのです。

何せこの界隈でまともな集落、このテレホリ湖駅の近辺にしかありません。

ちょっと歩けば山間の原野が広がっておりまして、更には東西南北のどちらを見渡しても遥か遠くの山々が視界に入る有様なのです。

その原野の中に敷かれた鉄の道を辿ってやってくる、3つの灯。

昼間でもよくわかる白い光を灯した先頭のくるま、駅の手前で黒い煙を噴くのをやめて入ってきます。

そしてイルクーツク行きのサマルカンド急行に貴賓車を繋ぐ作業が終わった後で、マリアリーゼ陛下と室見さんが乗り込まれて、列車はイルクーツクを目指すのです。

その一方、先頭に近い荷車からは袋やら小箱を卸したり積んでおるようですが、更に先の方から来る灯りが見えます。

ええ、ここテレホリ湖駅で行き違うことになっている、イルクーツク発サマルカンド行きです。

(この1時間後だっけ…タシケント発のウランバートル行き蒙古急行も来ますからね…)

で、こうした車列が、陸続とこのポル=バジンに押し寄せる理由。

実は、ティンが公式に錫太子として就任する前から、永場とば王国と周辺には卑魔羅夜支部だけでなく、痴女皇国本国からの戦略行動も行われておりました。

(苗床の関係で、卑魔羅夜支部の管轄する魔尼まに慈母宗じゃなくて、罰姦聖母教会魔尼派として運用せざるを得ないんだよね、永場とば王国の国家宗教…)

つまり…あの日、茸島での光景を見せられた理由の一つ。

まさにこの永場王国での偽女種の運用の原型めいたことをしていたからなのです。

その種明かしの前に、マリアリーゼ陛下とシニョーラ室見がお乗りになる車の更に前方の車列カロッツァに乗り降りしている男女を観察してみましょうか。

まず、サマルカンド発のこの急行からは、日によって違いますが10人は下らぬ数の少年少女が引率の尼僧に率いられて降りて来るのです。

そして、入れ替わりに何組もの少女と少女…いえ、偽女種が乗り込むのです…少年少女を送って来た引率らしい尼僧は、今度はこのテレホリ駅で偽女種、そして同数の少女を引き取って客車に乗せていくのです。

更には、この急行と反対に、サマルカンドへ向かう西行急行からも、同じような人の乗り降りと流れが起きています。

そればかりか、テレホリ駅の候車室…待合室には、蒙古急行という列車が来ると言われましたが、その蒙古急行に乗り込むと覚しき偽女種と少女または女官が列車を待っているようなのです。

一体この少年少女と…そして偽女種は何なのか。

どこから来たのか、そしてどこへ行こうとしているのか。

素人目で見ても、この子たちが自分の意志で移動しているようには到底思えません。

いえ…なぜにこの子たちがいるのか、事情を知らざるを得ないのが今の私の立場、なのです…。

では、その事情をご説明…と参りたいところですが、そのためには今晩、そして明日の朝に行われる朝の勤行をご覧頂いた方が理解が早いと私、ジュリアーネは考えております。

そして、聖院学院の茸島神学部分校のその後についても、必然的に説明させて頂くことになると思いますので…。

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マリア「話は変わるけど、あたしゃ天の声に文句を言いたい。500回記念ったって、何もできねぇぞあたし…」

じゅりあ「それはそれとして、ですね…」

べらこ「茸島の時も大変だったんですよ、あの後…」

あると「なにがおきたかは、あたくしのほうの枠で、らしいのです…」

じゅりあ「オルレーニャの言うことはともかく、話はまだまだ続くそうです…」

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