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「あ、みぃ!こんばんはー」
コウ君と話すことが嫌だというわけではないのだが、みぃが来たことで少しホッとした。
『…みぃさんっていつもタイミングいいですよね』
『は?どういうこと?何?』
何か言いかけたコウ君はみぃが気に入らなかったのか、少し皮肉交じりの言葉を投げる。
それにみぃもイラっとしたのか低い口調で返した。
『いや別に…』
『あっそ』
ほんと、仲良くしろよ…
と言いたいが、そこはぐっと堪え、私は苦笑いを浮かべた。
それからすぐキラ君も合流し、4人で楽しくゲームをしていたのだが、もうそろそろ終わる時間かという時、キラ君とみぃから相談があると言われた。
『これはキラ君とできたらいいなっていう話になったんだけど』
みぃが何だか言いにくそうに言葉を並べる。
私はいつもハキハキものを言うみぃにしては珍しいなと思いつつ、次の言葉を待った。
『うちら一緒にゲームするようになって2年くらいじゃん』
「うん」
みぃの言いにくそうな雰囲気を感じていた私は、もしかして何かよくない話なのかと変に緊張してくる。
『…でさ、そろそろ…会ってみない?』
「…へ?」
『実は今度みぃと旅行で東京行くんだよ。それでリノとコウも東京に住んでるの思い出してさ、会えたらいいのになって話になってさ。要はオフ会の提案だな!』
不安そうなみぃとは正反対に明るい口調のキラ君が続ける。
みぃとキラ君は愛知に住んでいるので、今まで会いたいねという話はしてきたのだが、なかなか予定も合わないし、愛知と東京、近いと言えど何か用がなければ行くような所でもないので、会う可能性はないと思っていた。
「なるほど…」
『無理にとは言わないよ!』
私がんーっと唸っていると、みぃが急いで訂正するかのように大きな言葉で言う。
『僕は別にいいですよ』
私が返事に悩んでいると、何も気にしていないのかコウ君はさらっと返事をした。
こうなっては悩んでいるのは私だけ。
別に嫌というわけではないけど、会って自分にマイナスイメージを持たれたらどうしようという不安もある。
もちろんみぃやキラ君、コウ君がそういう人ではないというのは分かっているし、私がネガティブなだけというのも理解しているのだが、ちょっと緊張はする。
「…仕方ないなぁ。いつ?」
明らかに私の返答を待っている3人の無言の圧に負け、私も応えた。
もうこうなってはやけくそな部分もある。
イメージと違うとか、どう思われても仕方ない!
私は大きく溜息をついたが、みぃはよほど嬉しかったのか、声が割れる程大きな声でやった!!!!と叫んだ。
キラ君の話では、みぃとキラ君が来るのは来月の長期休み。
私もカレンダー通りの休みなので、一緒に過ごすことはできそうだ。
キラ君は夜なら会えるということで、私たちはその後の話し合いで、東京に来た日の夕方に私と会い、そのまま夜コウ君も合流しようという話でまとまった。
話をしている内に、先ほど感じた不安は少し和らぎ、当日が徐々に楽しみになる。
みんなに初めて会えるんだ。
もっと仲良くなれたらいいな。
仲良くなったら、そのうち旅行とか…
あ、でも旅行はやり過ぎか。
なんて色んな事が頭に浮かぶ。
そうして私たちは日が近くなるまで、どこで何を食べるかとか、みぃは東京のどこに行きたいのかなど、話をしながら日々を過ごした。
しかし、みぃたちと会える数週間前から私の仕事が急に忙しくなってしまい、あまりゲームにインできないまま会う前日を迎えてしまった。
いつも長期休みに入る前は、みんな仕事を詰めるので、どうしても忙しくなりがちで、休みを迎える頃はその忙しさを少しでも癒すかのようになるのだが、今回の休みはいつもと違う。
仕事最終日の日にちょうどみぃから連絡が入り、東京に何時に着くとか、ハチ公前に何時に集合とかワクワクしているみぃの文面が一気に私を癒した。
私は会える前日には不安なんてものは一切なくなり、楽しみだけが残った。
コウ君と話すことが嫌だというわけではないのだが、みぃが来たことで少しホッとした。
『…みぃさんっていつもタイミングいいですよね』
『は?どういうこと?何?』
何か言いかけたコウ君はみぃが気に入らなかったのか、少し皮肉交じりの言葉を投げる。
それにみぃもイラっとしたのか低い口調で返した。
『いや別に…』
『あっそ』
ほんと、仲良くしろよ…
と言いたいが、そこはぐっと堪え、私は苦笑いを浮かべた。
それからすぐキラ君も合流し、4人で楽しくゲームをしていたのだが、もうそろそろ終わる時間かという時、キラ君とみぃから相談があると言われた。
『これはキラ君とできたらいいなっていう話になったんだけど』
みぃが何だか言いにくそうに言葉を並べる。
私はいつもハキハキものを言うみぃにしては珍しいなと思いつつ、次の言葉を待った。
『うちら一緒にゲームするようになって2年くらいじゃん』
「うん」
みぃの言いにくそうな雰囲気を感じていた私は、もしかして何かよくない話なのかと変に緊張してくる。
『…でさ、そろそろ…会ってみない?』
「…へ?」
『実は今度みぃと旅行で東京行くんだよ。それでリノとコウも東京に住んでるの思い出してさ、会えたらいいのになって話になってさ。要はオフ会の提案だな!』
不安そうなみぃとは正反対に明るい口調のキラ君が続ける。
みぃとキラ君は愛知に住んでいるので、今まで会いたいねという話はしてきたのだが、なかなか予定も合わないし、愛知と東京、近いと言えど何か用がなければ行くような所でもないので、会う可能性はないと思っていた。
「なるほど…」
『無理にとは言わないよ!』
私がんーっと唸っていると、みぃが急いで訂正するかのように大きな言葉で言う。
『僕は別にいいですよ』
私が返事に悩んでいると、何も気にしていないのかコウ君はさらっと返事をした。
こうなっては悩んでいるのは私だけ。
別に嫌というわけではないけど、会って自分にマイナスイメージを持たれたらどうしようという不安もある。
もちろんみぃやキラ君、コウ君がそういう人ではないというのは分かっているし、私がネガティブなだけというのも理解しているのだが、ちょっと緊張はする。
「…仕方ないなぁ。いつ?」
明らかに私の返答を待っている3人の無言の圧に負け、私も応えた。
もうこうなってはやけくそな部分もある。
イメージと違うとか、どう思われても仕方ない!
私は大きく溜息をついたが、みぃはよほど嬉しかったのか、声が割れる程大きな声でやった!!!!と叫んだ。
キラ君の話では、みぃとキラ君が来るのは来月の長期休み。
私もカレンダー通りの休みなので、一緒に過ごすことはできそうだ。
キラ君は夜なら会えるということで、私たちはその後の話し合いで、東京に来た日の夕方に私と会い、そのまま夜コウ君も合流しようという話でまとまった。
話をしている内に、先ほど感じた不安は少し和らぎ、当日が徐々に楽しみになる。
みんなに初めて会えるんだ。
もっと仲良くなれたらいいな。
仲良くなったら、そのうち旅行とか…
あ、でも旅行はやり過ぎか。
なんて色んな事が頭に浮かぶ。
そうして私たちは日が近くなるまで、どこで何を食べるかとか、みぃは東京のどこに行きたいのかなど、話をしながら日々を過ごした。
しかし、みぃたちと会える数週間前から私の仕事が急に忙しくなってしまい、あまりゲームにインできないまま会う前日を迎えてしまった。
いつも長期休みに入る前は、みんな仕事を詰めるので、どうしても忙しくなりがちで、休みを迎える頃はその忙しさを少しでも癒すかのようになるのだが、今回の休みはいつもと違う。
仕事最終日の日にちょうどみぃから連絡が入り、東京に何時に着くとか、ハチ公前に何時に集合とかワクワクしているみぃの文面が一気に私を癒した。
私は会える前日には不安なんてものは一切なくなり、楽しみだけが残った。
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