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あなたと私のすれ違い
舞踏会②
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華やかなダンスホール。そして優雅な音楽。目の前には、取り分けられた豪華な食事と高そうなお酒。あと、お水。
舞踏会は昔観た映画の通りだった。
参列者よりも一段高い台座から、私は冷めた目で辺りを見回す。
盛装した男女が、音楽に合わせて楽しそうに軽快なステップを踏み、壁側では、幾つかのグループが飲み物を片手に談笑している。
───楽しそうで何よりですねぇ。はっ。
心の中で悪態を付きながら、せめてもの反抗で、パンプスを脱いで足の裏を伸ばす。どうせ、丈の長いドレスを着ているのだから誰にも見えないだろう。それにこんな無作法なことをしてても、私を咎めるものは誰もいない。
なぜなら一段高い台座に設えたご立派な椅子に座っているのは私一人だからだ。ハスキー領主は、さっきからひっきりなしにダンスを申し込まれ、くるくると楽しそうに踊っている。
そんな華やかな空気の中、私はついさっきまでの出来事を思い出してみる。
□■□■□■□■□■□■□■
ハスキー領主の手に触れたくなくて、両手でドレスの裾を掴んで会場まで歩いた私だったが、さすがに舞踏会の会場に入室するときは、無理、矢理手を取られてしまった。
既に舞踏会は始まっていたが、私とハスキー領主が入室した途端、ピタリと音楽が止みホールは静寂に包まれる。しんとしたまま、ハスキー領主が舞踏会を始める合図として着席すると、出席者全員が私たちに向かって恭しく礼を取った。そして再び音楽が奏で始め、再び賑わいを取り戻す。
「何か食べたいものはある?すぐに用意するからね」
ハスキー領主はそう言ってかいがいしく、すぐ側で控えているメイド達にあれやこれやと指示を始めたのもつかの間、わらわらと着飾った女性達がハスキー領主の元に群がって来た。
「領主様、一曲お願い致しますわ」
「あら、私もお願いしますっ」
「わたくしも、領主様と踊りたいです」
きゃあきゃあと黄色い声を上げながらはしゃぐ女性達の為に、私は体をずらしてスペースを空けてあげるささやかな気遣いを忘れない。
そんな私に、取り巻きの一人が【初めまして、花嫁様。私、フィリカと申します】と、ご丁寧に挨拶をしてくれた。牽制なのか威嚇なのかわからないけれど、興味のない私は曖昧に頷くだけ。それを見たフィリカは、不満げに唇を尖らせたが、私にはどうでもいいことなので気付かないことにした。
そして、ハスキー領主は私に、すぐ戻るからと囁いて、嫌々という感じで、立ち上がったけれど、結局一度も席には戻ってこなかった。
その一連の出来事を思い出しながら、私は無意識に首を捻る。
───あの……私、来た意味あるのでしょうか?
そんな疑問が浮き上がる。
っていうか、こんな結末になるなら、ここまでやつれる必要なんてなかった。目の前に用意された食事に視線を移す。もう、やけ食いでもしようかな?
やつれた花嫁が、一心不乱に食事をかき込む姿は、まさしくホラーだろう。
幸いなことに、ここにはアーシャはいない。私の側には護衛なのか逃亡防止の監視なのかわからないけれど、帯剣した騎士が一人いるだけ。少し既視感を覚えたが、ふいと目を逸らされてしまったので、それ以上見ることは叶わなかった。っていうか、私、あなたに何をしました?感じ悪いんですが。
と、そんな投げやりなことを考えていたら、ふいに頭上から聞き覚えのある声が降ってきた。
「楽しんでおられますか?」
「いいえ」
声を掛けてきたのはハスキー領主の側近であるリシャードだった。彼の愚問に私は食い気味に否定の言葉を吐く。
短いけれど棘のある私の言葉に、リシャードは気を悪くするどころか、低く笑い声をあげた。……フィラント領の人は全員が笑いのツボがズレているのだろうか。
訝しげに眉を歪めた私に、リシャードは穏やかな口調で話しかける。
「領主も災難ですね、あんなにダンスを申し込まれて」
「……………………」
どうだかねっ。
更に眉間に皺を寄せた私に、リシャードは何が面白いのかわからないけれど、くっくと折り曲げた指をあてながら笑い声をもらす。
「この領地では、女性からダンスを申し込まれたら断れないのですよ」
「……あ、そうですか」
そんなこと、どうでも良い。一生使うことのないフィラント領の豆知識を知っても何も嬉しくない。即刻私の記憶から消去させていただこう。
「……………………」
「……………………」
リシャードは、話のネタが尽きたのかそれ以上私に話しかけることはなかった。けれど、離れることもせず、その場に留まり続けている。つまり、ハスキー領主の居ない間は、リシャードも私の監視役になるらしい。
好きにすればいい。もっと愛想良くしろとか、踊ってこいなんて言われたら堪らないけれど、ここにいるだけなら気にしなければ良いだけのこと。
「失礼、花嫁様、リシャード殿」
突然、一見して軽薄そうな男性が私とリシャードの間に割り込んできた。
「初めまして。ザルスと申します。以後、お見知りおきを。ご挨拶がてら一曲いかがですか?」
「……………………」
無理です、嫌です、踊れません。そう言いたいけれど、目の前にいるザルスという男はかなり地位の高い者なのだろう。ハスキー領主の側近であるリシャードが、口を挟めず苦々しい顔をしているのだから。
対応次第では、厄介なことになりそうだ。とりあえず、憎まれ口は叩かないけど無視することにしよう。そう決めて、私は目の前の水が入ったグラスを取ろうとしたが────。
「今宵、あなた様をお目にかかれることを楽しみにしておりました」
そう言ってザルスはグラスに手を伸ばしかけた私の手を持ち上げ、自分の唇に押し当てようとした。
───ああ、もう勘弁してほしい。
この浮かれた空気も、ヘラヘラ笑う目の前の男にも我慢の限界だ。唇が触れた瞬間、握りこぶしを作って、そのままザルスにお見舞いしよう。これは正当防衛だ。ザルスの鼻が少々曲がったとしても、不可抗力ということにしよう。
そう決心して、タイミングを計っていたら、ぐいっと誰かに腰をさらわれた。次いで、全てを凍り付かせるような冷気を孕んだ声が、頭上から突き刺さる。
「出過ぎるな、ザルス。これは私の花嫁だ」
声の主は、ハスキー領主だった。
どうやらハスキー領主は色んな声色を持っているらしい。芸達者でございますね。……そんな、緩いことを考えていた私は、その後、とっても痛い思いをすることになる。
舞踏会は昔観た映画の通りだった。
参列者よりも一段高い台座から、私は冷めた目で辺りを見回す。
盛装した男女が、音楽に合わせて楽しそうに軽快なステップを踏み、壁側では、幾つかのグループが飲み物を片手に談笑している。
───楽しそうで何よりですねぇ。はっ。
心の中で悪態を付きながら、せめてもの反抗で、パンプスを脱いで足の裏を伸ばす。どうせ、丈の長いドレスを着ているのだから誰にも見えないだろう。それにこんな無作法なことをしてても、私を咎めるものは誰もいない。
なぜなら一段高い台座に設えたご立派な椅子に座っているのは私一人だからだ。ハスキー領主は、さっきからひっきりなしにダンスを申し込まれ、くるくると楽しそうに踊っている。
そんな華やかな空気の中、私はついさっきまでの出来事を思い出してみる。
□■□■□■□■□■□■□■
ハスキー領主の手に触れたくなくて、両手でドレスの裾を掴んで会場まで歩いた私だったが、さすがに舞踏会の会場に入室するときは、無理、矢理手を取られてしまった。
既に舞踏会は始まっていたが、私とハスキー領主が入室した途端、ピタリと音楽が止みホールは静寂に包まれる。しんとしたまま、ハスキー領主が舞踏会を始める合図として着席すると、出席者全員が私たちに向かって恭しく礼を取った。そして再び音楽が奏で始め、再び賑わいを取り戻す。
「何か食べたいものはある?すぐに用意するからね」
ハスキー領主はそう言ってかいがいしく、すぐ側で控えているメイド達にあれやこれやと指示を始めたのもつかの間、わらわらと着飾った女性達がハスキー領主の元に群がって来た。
「領主様、一曲お願い致しますわ」
「あら、私もお願いしますっ」
「わたくしも、領主様と踊りたいです」
きゃあきゃあと黄色い声を上げながらはしゃぐ女性達の為に、私は体をずらしてスペースを空けてあげるささやかな気遣いを忘れない。
そんな私に、取り巻きの一人が【初めまして、花嫁様。私、フィリカと申します】と、ご丁寧に挨拶をしてくれた。牽制なのか威嚇なのかわからないけれど、興味のない私は曖昧に頷くだけ。それを見たフィリカは、不満げに唇を尖らせたが、私にはどうでもいいことなので気付かないことにした。
そして、ハスキー領主は私に、すぐ戻るからと囁いて、嫌々という感じで、立ち上がったけれど、結局一度も席には戻ってこなかった。
その一連の出来事を思い出しながら、私は無意識に首を捻る。
───あの……私、来た意味あるのでしょうか?
そんな疑問が浮き上がる。
っていうか、こんな結末になるなら、ここまでやつれる必要なんてなかった。目の前に用意された食事に視線を移す。もう、やけ食いでもしようかな?
やつれた花嫁が、一心不乱に食事をかき込む姿は、まさしくホラーだろう。
幸いなことに、ここにはアーシャはいない。私の側には護衛なのか逃亡防止の監視なのかわからないけれど、帯剣した騎士が一人いるだけ。少し既視感を覚えたが、ふいと目を逸らされてしまったので、それ以上見ることは叶わなかった。っていうか、私、あなたに何をしました?感じ悪いんですが。
と、そんな投げやりなことを考えていたら、ふいに頭上から聞き覚えのある声が降ってきた。
「楽しんでおられますか?」
「いいえ」
声を掛けてきたのはハスキー領主の側近であるリシャードだった。彼の愚問に私は食い気味に否定の言葉を吐く。
短いけれど棘のある私の言葉に、リシャードは気を悪くするどころか、低く笑い声をあげた。……フィラント領の人は全員が笑いのツボがズレているのだろうか。
訝しげに眉を歪めた私に、リシャードは穏やかな口調で話しかける。
「領主も災難ですね、あんなにダンスを申し込まれて」
「……………………」
どうだかねっ。
更に眉間に皺を寄せた私に、リシャードは何が面白いのかわからないけれど、くっくと折り曲げた指をあてながら笑い声をもらす。
「この領地では、女性からダンスを申し込まれたら断れないのですよ」
「……あ、そうですか」
そんなこと、どうでも良い。一生使うことのないフィラント領の豆知識を知っても何も嬉しくない。即刻私の記憶から消去させていただこう。
「……………………」
「……………………」
リシャードは、話のネタが尽きたのかそれ以上私に話しかけることはなかった。けれど、離れることもせず、その場に留まり続けている。つまり、ハスキー領主の居ない間は、リシャードも私の監視役になるらしい。
好きにすればいい。もっと愛想良くしろとか、踊ってこいなんて言われたら堪らないけれど、ここにいるだけなら気にしなければ良いだけのこと。
「失礼、花嫁様、リシャード殿」
突然、一見して軽薄そうな男性が私とリシャードの間に割り込んできた。
「初めまして。ザルスと申します。以後、お見知りおきを。ご挨拶がてら一曲いかがですか?」
「……………………」
無理です、嫌です、踊れません。そう言いたいけれど、目の前にいるザルスという男はかなり地位の高い者なのだろう。ハスキー領主の側近であるリシャードが、口を挟めず苦々しい顔をしているのだから。
対応次第では、厄介なことになりそうだ。とりあえず、憎まれ口は叩かないけど無視することにしよう。そう決めて、私は目の前の水が入ったグラスを取ろうとしたが────。
「今宵、あなた様をお目にかかれることを楽しみにしておりました」
そう言ってザルスはグラスに手を伸ばしかけた私の手を持ち上げ、自分の唇に押し当てようとした。
───ああ、もう勘弁してほしい。
この浮かれた空気も、ヘラヘラ笑う目の前の男にも我慢の限界だ。唇が触れた瞬間、握りこぶしを作って、そのままザルスにお見舞いしよう。これは正当防衛だ。ザルスの鼻が少々曲がったとしても、不可抗力ということにしよう。
そう決心して、タイミングを計っていたら、ぐいっと誰かに腰をさらわれた。次いで、全てを凍り付かせるような冷気を孕んだ声が、頭上から突き刺さる。
「出過ぎるな、ザルス。これは私の花嫁だ」
声の主は、ハスキー領主だった。
どうやらハスキー領主は色んな声色を持っているらしい。芸達者でございますね。……そんな、緩いことを考えていた私は、その後、とっても痛い思いをすることになる。
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