34 / 38
ほつれていく糸
二人で眺める月
しおりを挟む
パタンと閉まった扉の音が妙に大きく聞こえた。そして二人っきりになった部屋は、暖炉に薪を追加したわけではないのに、ひどく暑く感じてしまう。
本当にクリフは私と一緒に寝るつもりなのだろうか。いや同じ部屋で寝るのが避けられないなら、せめてベッドとソファに別れて寝てもらえないだろうか。そうクリフに伝えたい言葉が浮かんでくるけれど、結局、私は言葉を無くしてただその場に立ち尽くすだけ。
クリフといえば、鼻歌交じりに上着を脱ぐ。次いでベストを脱ぎ、襟元の装飾を外す。それらをソファの上に放るように置き捨てると、シャツのボタンを2つ程緩めて、てくてくとベッドへと歩を進めた。その間、全て無言で。
そして、ベッドの掛布を持ち上げながら、くるりと私の方を向く。そこで、やっと口を開いた。
「どっち側で寝る?」
その質問は、一緒に寝るのが当然ということで………さすがにこれは、すんなり受け入れられないので、思いついたまま逃げる口実を口にしてみる。
「私、ソファで寝ま───」
「駄目だよ」
「でも、狭いですし……」
「僕たちがあと2人いても余裕で寝れるよこのベッド」
「クリフはお疲れだから一人でゆっくり寝たほうが………」
「君と一緒の方が良く寝れるよ」
ことごとく聞き入れて貰えなかった。
そして途方に暮れた私より、更に途方に暮れた顔でクリフはこう私に問いかけた。
「サーヤ、そんなに僕と一緒に寝るのが嫌?」
逆にはっきりとそう問われてしまうと、嫌だとは言えない。ゆるゆると小さく首を横に振ることしかできない。
「で、もう一回聞くけど、サーヤどっち側で寝る?」
口調は柔らかいけれど、目は笑っていない。蒼氷色が心なしか色濃く感じられる。せっかくわだかまりが解けたのに、また軋轢を生むのは絶対に避けたい。
「………どちらでも良いです」
そう蚊の鳴く様な声で答えれば、クリフは嬉しそうに、左側を選んだ。そして私に早くこっちにおいでと手招きをする。
退路を断たれた私は、ふらつきながらベットへと進み、のろのろとガウンを脱ぐ。そして少し離れてクリフの隣に横たわる。
「せっかくだから、一緒に月を見よう」
そう言うとクリフは横たわったまま、掛布から手を出し中指と人差し指を立てると、くるりと円を描いた。
そうすれば初夜の晩と同じように、ベッドの部分だけ天井板がパッと消えて、透明になった。あの晩と同じように雲一つない夜空に二つの月がぽっかり浮かんでいる。
「おやすみ、サーヤ」
「…………おやすみなさい、クリフ」
就寝の挨拶を返しても、目は冴えきっていて眠れそうにない。そして、見るともなしに2つ月を眺めていれば、否が応でも初夜の晩のことを思い出してしまう。
クリフが低いテンションで部屋に入ってきたこと。突然リシャードへの愚痴が始まって困惑したこと。それから初めて魔法を目にしてびっくりしたこと。
そういえばクリフはあの日、5時間も説教されていた。一体何をしてしまったのだろう。
そんな取り留めもないことをつらつらと考えていたら、不意にクリフが口を開いた。彼もまだ起きていたことに少し驚く。
「あの晩、僕が嫌で泣いてた訳じゃないって言ってくれたよね?」
「………はい」
あの晩がどの晩かは聞かなくても分かる。きっとクリフも私と同じように初夜の晩を思い出していたのだろう。
「じゃ、何で泣いていたか聞いても良いかな?」
「……………」
その問いでクリフがわざわざ一緒に月を見ようといった理由がわかった。でも答えることなんてできるわけがない。
私は無言のまま、きゅっと掛布を握りしめる。それはこれ以上聞かないで欲しいという私の意思表示だったけれど、クリフには残念ながら伝わらなかったようだ。
「フィラント領へ来る間にバイザックに嫌なことをされた?辛かった?それを思い出して泣いていたの?」
「…………違います」
「そう、じゃ何で泣いてたの?」
「……………」
はいかいいえの質問なら答えることはできるけれど、何でと具体的なことを問われると何も言えなくなってしまう。何も答えられない私に、クリフは小さな溜息と共に再び口を開いた。
「帰りたいって言っていたよね」
「………………」
無言のまま息を呑む。あの時、クリフはずっと起きていたんだ。
寝たふりをされていたことに腹は立てないけれど、どんな気持ちだったかは気になってしまう。
「サーヤは、今でも故郷が恋しい?」
「………………」
やっぱりこの質問も答えることなんてできない。だって、恋しいなんてものじゃない。絶対に戻りたいって思っている。私の未来は、ここではなく元の世界にあるものだ。
でもそんなこと言えない。それを言ってしまえば、この婚姻自体がバイザックとの契約だということを知られてしまうから。
無言を選んだ私を、クリフは肯定と受け取ったのだろう。
「………そっか」
そう少し寂しそうに呟いた後、彼も沈黙した。
それから部屋は静寂に包まれる。けれど横からは寝息は聞こえない。
怒らせてしまったのだろうか。胸に浮かんだ恐怖心から、ちらりとクリフを伺い見れば、がっつり目が合ってしまった。どうやらクリフはずっと私を見つめていたようだ。驚いて息を呑む。
クリフも少し驚いたようだ。けれど、ふっと笑みを浮かべて私へと手を伸ばした。
「…......あ、あの」
そう言いながら身を固くしてしまう。だって、クリフは私を抱きしめているから。
「これだけだから。怖がらないで」
拒もうと両手をクリフの胸に当てた途端、その言葉と同時に彼の長い指が私の髪を梳く。そして、素早い動きで私の耳元に唇を寄せた。
「あの晩、泣いていた君がこうして僕に抱かれたら、すぐに寝てくれた。あの時すごく嬉しかったんだ」
「……………」
慈しみと、愛しさが込められた優しい声音だった。
クリフのその言葉に、きゅっと目を強く閉じる。これ以上何も言わないで欲しい。うまく言えないけれど、クリフの言葉に溺れてしまいそうになる。
無言で目を閉じた私をクリフは寝いと勘違いしたのだろう。掛布をそっと私にかけ直してくれた。そして、私が寝やすいように抱き直す。
「おやすみ、サーヤ」
その言葉と同時にクリフは小さな欠伸を漏らした。明日はクリフは早朝から視察と言っていた。もう本当に寝てもらわないと身体を壊してしまう。
「おやすみなさい、クリフ」
くぐもった声でそう返せば、クリフは回した腕に少しだけ力が入った。けれど、それ以上は何もしなかった。
そしてクリフは、私をそっと抱きしめたまま寝息を立て始めた。そしてそれにつられるように、私もとろりと瞼がおちる。
二つの月に見守られながら眠りに落ちる。あの時とはまた違う別の感情を抱いて。
その時はまだ気付いてなかった。私の中に生まれた小さな感情に。
本当にクリフは私と一緒に寝るつもりなのだろうか。いや同じ部屋で寝るのが避けられないなら、せめてベッドとソファに別れて寝てもらえないだろうか。そうクリフに伝えたい言葉が浮かんでくるけれど、結局、私は言葉を無くしてただその場に立ち尽くすだけ。
クリフといえば、鼻歌交じりに上着を脱ぐ。次いでベストを脱ぎ、襟元の装飾を外す。それらをソファの上に放るように置き捨てると、シャツのボタンを2つ程緩めて、てくてくとベッドへと歩を進めた。その間、全て無言で。
そして、ベッドの掛布を持ち上げながら、くるりと私の方を向く。そこで、やっと口を開いた。
「どっち側で寝る?」
その質問は、一緒に寝るのが当然ということで………さすがにこれは、すんなり受け入れられないので、思いついたまま逃げる口実を口にしてみる。
「私、ソファで寝ま───」
「駄目だよ」
「でも、狭いですし……」
「僕たちがあと2人いても余裕で寝れるよこのベッド」
「クリフはお疲れだから一人でゆっくり寝たほうが………」
「君と一緒の方が良く寝れるよ」
ことごとく聞き入れて貰えなかった。
そして途方に暮れた私より、更に途方に暮れた顔でクリフはこう私に問いかけた。
「サーヤ、そんなに僕と一緒に寝るのが嫌?」
逆にはっきりとそう問われてしまうと、嫌だとは言えない。ゆるゆると小さく首を横に振ることしかできない。
「で、もう一回聞くけど、サーヤどっち側で寝る?」
口調は柔らかいけれど、目は笑っていない。蒼氷色が心なしか色濃く感じられる。せっかくわだかまりが解けたのに、また軋轢を生むのは絶対に避けたい。
「………どちらでも良いです」
そう蚊の鳴く様な声で答えれば、クリフは嬉しそうに、左側を選んだ。そして私に早くこっちにおいでと手招きをする。
退路を断たれた私は、ふらつきながらベットへと進み、のろのろとガウンを脱ぐ。そして少し離れてクリフの隣に横たわる。
「せっかくだから、一緒に月を見よう」
そう言うとクリフは横たわったまま、掛布から手を出し中指と人差し指を立てると、くるりと円を描いた。
そうすれば初夜の晩と同じように、ベッドの部分だけ天井板がパッと消えて、透明になった。あの晩と同じように雲一つない夜空に二つの月がぽっかり浮かんでいる。
「おやすみ、サーヤ」
「…………おやすみなさい、クリフ」
就寝の挨拶を返しても、目は冴えきっていて眠れそうにない。そして、見るともなしに2つ月を眺めていれば、否が応でも初夜の晩のことを思い出してしまう。
クリフが低いテンションで部屋に入ってきたこと。突然リシャードへの愚痴が始まって困惑したこと。それから初めて魔法を目にしてびっくりしたこと。
そういえばクリフはあの日、5時間も説教されていた。一体何をしてしまったのだろう。
そんな取り留めもないことをつらつらと考えていたら、不意にクリフが口を開いた。彼もまだ起きていたことに少し驚く。
「あの晩、僕が嫌で泣いてた訳じゃないって言ってくれたよね?」
「………はい」
あの晩がどの晩かは聞かなくても分かる。きっとクリフも私と同じように初夜の晩を思い出していたのだろう。
「じゃ、何で泣いていたか聞いても良いかな?」
「……………」
その問いでクリフがわざわざ一緒に月を見ようといった理由がわかった。でも答えることなんてできるわけがない。
私は無言のまま、きゅっと掛布を握りしめる。それはこれ以上聞かないで欲しいという私の意思表示だったけれど、クリフには残念ながら伝わらなかったようだ。
「フィラント領へ来る間にバイザックに嫌なことをされた?辛かった?それを思い出して泣いていたの?」
「…………違います」
「そう、じゃ何で泣いてたの?」
「……………」
はいかいいえの質問なら答えることはできるけれど、何でと具体的なことを問われると何も言えなくなってしまう。何も答えられない私に、クリフは小さな溜息と共に再び口を開いた。
「帰りたいって言っていたよね」
「………………」
無言のまま息を呑む。あの時、クリフはずっと起きていたんだ。
寝たふりをされていたことに腹は立てないけれど、どんな気持ちだったかは気になってしまう。
「サーヤは、今でも故郷が恋しい?」
「………………」
やっぱりこの質問も答えることなんてできない。だって、恋しいなんてものじゃない。絶対に戻りたいって思っている。私の未来は、ここではなく元の世界にあるものだ。
でもそんなこと言えない。それを言ってしまえば、この婚姻自体がバイザックとの契約だということを知られてしまうから。
無言を選んだ私を、クリフは肯定と受け取ったのだろう。
「………そっか」
そう少し寂しそうに呟いた後、彼も沈黙した。
それから部屋は静寂に包まれる。けれど横からは寝息は聞こえない。
怒らせてしまったのだろうか。胸に浮かんだ恐怖心から、ちらりとクリフを伺い見れば、がっつり目が合ってしまった。どうやらクリフはずっと私を見つめていたようだ。驚いて息を呑む。
クリフも少し驚いたようだ。けれど、ふっと笑みを浮かべて私へと手を伸ばした。
「…......あ、あの」
そう言いながら身を固くしてしまう。だって、クリフは私を抱きしめているから。
「これだけだから。怖がらないで」
拒もうと両手をクリフの胸に当てた途端、その言葉と同時に彼の長い指が私の髪を梳く。そして、素早い動きで私の耳元に唇を寄せた。
「あの晩、泣いていた君がこうして僕に抱かれたら、すぐに寝てくれた。あの時すごく嬉しかったんだ」
「……………」
慈しみと、愛しさが込められた優しい声音だった。
クリフのその言葉に、きゅっと目を強く閉じる。これ以上何も言わないで欲しい。うまく言えないけれど、クリフの言葉に溺れてしまいそうになる。
無言で目を閉じた私をクリフは寝いと勘違いしたのだろう。掛布をそっと私にかけ直してくれた。そして、私が寝やすいように抱き直す。
「おやすみ、サーヤ」
その言葉と同時にクリフは小さな欠伸を漏らした。明日はクリフは早朝から視察と言っていた。もう本当に寝てもらわないと身体を壊してしまう。
「おやすみなさい、クリフ」
くぐもった声でそう返せば、クリフは回した腕に少しだけ力が入った。けれど、それ以上は何もしなかった。
そしてクリフは、私をそっと抱きしめたまま寝息を立て始めた。そしてそれにつられるように、私もとろりと瞼がおちる。
二つの月に見守られながら眠りに落ちる。あの時とはまた違う別の感情を抱いて。
その時はまだ気付いてなかった。私の中に生まれた小さな感情に。
1
あなたにおすすめの小説
最愛の番に殺された獣王妃
望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。
彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。
手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。
聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。
哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて――
突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……?
「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」
謎の人物の言葉に、私が選択したのは――
そんなに義妹が大事なら、番は解消してあげます。さようなら。
雪葉
恋愛
貧しい子爵家の娘であるセルマは、ある日突然王国の使者から「あなたは我が国の竜人の番だ」と宣言され、竜人族の住まう国、ズーグへと連れて行かれることになる。しかし、連れて行かれた先でのセルマの扱いは散々なものだった。番であるはずのウィルフレッドには既に好きな相手がおり、終始冷たい態度を取られるのだ。セルマはそれでも頑張って彼と仲良くなろうとしたが、何もかもを否定されて終わってしまった。
その内、セルマはウィルフレッドとの番解消を考えるようになる。しかし、「竜人族からしか番関係は解消できない」と言われ、また絶望の中に叩き落とされそうになったその時──、セルマの前に、一人の手が差し伸べられるのであった。
*相手を大事にしなければ、そりゃあ見捨てられてもしょうがないよね。っていう当然の話。
冷徹公爵の誤解された花嫁
柴田はつみ
恋愛
片思いしていた冷徹公爵から求婚された令嬢。幸せの絶頂にあった彼女を打ち砕いたのは、舞踏会で耳にした「地味女…」という言葉だった。望まれぬ花嫁としての結婚に、彼女は一年だけ妻を務めた後、離縁する決意を固める。
冷たくも美しい公爵。誤解とすれ違いを繰り返す日々の中、令嬢は揺れる心を抑え込もうとするが――。
一年後、彼女が選ぶのは別れか、それとも永遠の契約か。
【完】まさかの婚約破棄はあなたの心の声が聞こえたから
えとう蜜夏
恋愛
伯爵令嬢のマーシャはある日不思議なネックレスを手に入れた。それは相手の心が聞こえるという品で、そんなことを信じるつもりは無かった。それに相手とは家同士の婚約だけどお互いに仲も良く、上手くいっていると思っていたつもりだったのに……。よくある婚約破棄のお話です。
※他サイトに自立も掲載しております
21.5.25ホットランキング入りありがとうございました( ´ ▽ ` )ノ
Unauthorized duplication is a violation of applicable laws.
ⓒえとう蜜夏(無断転載等はご遠慮ください)
夫に顧みられない王妃は、人間をやめることにしました~もふもふ自由なセカンドライフを謳歌するつもりだったのに、何故かペットにされています!~
狭山ひびき
恋愛
もう耐えられない!
隣国から嫁いで五年。一度も国王である夫から関心を示されず白い結婚を続けていた王妃フィリエルはついに決断した。
わたし、もう王妃やめる!
政略結婚だから、ある程度の覚悟はしていた。けれども幼い日に淡い恋心を抱いて以来、ずっと片思いをしていた相手から冷たくされる日々に、フィリエルの心はもう限界に達していた。政略結婚である以上、王妃の意思で離婚はできない。しかしもうこれ以上、好きな人に無視される日々は送りたくないのだ。
離婚できないなら人間をやめるわ!
王妃で、そして隣国の王女であるフィリエルは、この先生きていてもきっと幸せにはなれないだろう。生まれた時から政治の駒。それがフィリエルの人生だ。ならばそんな「人生」を捨てて、人間以外として生きたほうがましだと、フィリエルは思った。
これからは自由気ままな「猫生」を送るのよ!
フィリエルは少し前に知り合いになった、「廃墟の塔の魔女」に頼み込み、猫の姿に変えてもらう。
よし!楽しいセカンドラウフのはじまりよ!――のはずが、何故か夫(国王)に拾われ、ペットにされてしまって……。
「ふふ、君はふわふわで可愛いなぁ」
やめてえ!そんなところ撫でないで~!
夫(人間)妻(猫)の奇妙な共同生活がはじまる――
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる