異世界の恋

ジャム

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決意

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六か月後

「準備はできてるの?」

獅子丸「ああ、あとは業者がやってくれる」

狼原「獅子丸のほうはもう大丈夫ぽいね!遥斗くんも順調そうだね!」

「はい!時々お腹を蹴ります!」

狼原「獅子丸みたいに元気そうでなによりだね!あ、でも、見た目は遥斗くんに似るといいね!」

「・・・できれば、証に似ててほしいですが」

獅子丸は遥斗の頭を撫でた

狼原「検査でも異常はないらしいから、その辺は問題ないね!」

獅子丸「でも、よく口封じできたな」

狼原「顔が利くって言っただろう?それにみんな信用できる人たちばかりだから」

「たしかに、最初は珍しそうに見てきましたが、優しかったです」

獅子丸「感謝しないとな」

狼原「そろそろいこうぜ!」

そういうと三人はある場所へ向かった
そこには小さな喫茶店があった
名前は「喫茶店 シシマル」と書かれていた
そう。ここは獅子丸 証の喫茶店だ

「でも、最初聞いたときはびっくりしたよw」

狼原「俺もw相談があるっていうから聞いたら、まさか『殺し屋をやめてほかの仕事をしたい』だもんなw」

獅子丸「言った俺も自分に驚いてるよwでも、後悔はしてない」

「なら、いいけどね!」

そうなのだ
獅子丸は殺し屋をやめ喫茶店のマスターになったのだ

狼原「でも、お前がコーヒーマイスターの資格を持ってるとは知らなかった」

獅子丸「殺し屋になった時に気分でとったやつがまさかここで役に立つとは」

狼原「そんな簡単に取れないだろう・・・」

獅子丸「学生の時からコーヒーには興味あったからな」

狼原「それも初耳・・・」

獅子丸「そうか?」

「でも、甘い物が大好きなのに苦いコーヒーに興味あったんだね」

獅子丸「・・・遥斗・・・お前にコーヒーの良さを教えてやるよ!入りな!」

獅子丸は楽しそうに笑いながらお店に招いた
そこで、コーヒーとケーキを出してきた

獅子丸「甘味とコーヒーは相性がいいんだ。この組み合わせは定番だ」

遥斗はケーキとコーヒーをいただいた

「!!コーヒーが甘く感じる!」

狼原「!ほんとだ!」

獅子丸は嬉しそうに笑っている
開店は一か月後なので設備はまだ整っていないがとてもいい内装だ

「開店が楽しみだね!」

獅子丸「ああ」

狼原「私はすでに常連として予約してるから!」

獅子丸「そんな話は聞いていない」

「いいな~僕もこういうところで働きたい!」

獅子丸「帽子、フード、マスクでバレないからその格好でなら働けるか?」

狼原「怪しいだろう・・・」

獅子丸「日光アレルギーってことで働けないかな?」

狼原「どうだろう・・・でも、しばらくは子育てで忙しいだろう」

獅子丸「だな!元気な子供を育ててくれ!それ以外で不自由させないから!」

「うん!」

そして夕方
二人は公園の小山の上にいた
夕日に照らされた獅子丸の横顔はとてもかっこよく見えた
もとからかっこいいけど

獅子丸「遥斗・・・」

「なに?」

獅子丸は遥斗の前にきて膝をついた
そしてポケットから指輪を出した
その指輪は青色に輝きちょっと高価そうだった

獅子丸「今更だけど、これを受け取ってほしい・・・」

「・・・」

獅子丸「もう少し早く用意するべきだったんだが、色々考えてたらなかなか選べなくて・・・」

「ありがとう!」

遥斗は獅子丸に抱き着いた

獅子丸「お、おいwお腹の子が危ないだろうw」

「嬉しくて・・・ついw」

獅子丸「喜んでくれてよかった!俺、やっと足洗えたし、前向きになれた。これもすべて遥斗・・・お前のおかげだ!これからも、ずっとそばにいてくれよ?」

「当たり前じゃん!ずっと、いるよ!」

獅子丸は涙を流しながら遥斗を抱きしめた
遥斗はそれを見たが知らないフリをして抱きしめ返した
そして二人は手を繋ぎながら家に帰ったのだった・・・
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