崩壊した世界を共に

ジャム

文字の大きさ
19 / 91

忘れられない恐怖

しおりを挟む
激しい戦闘が起こっていた

カリム「な、なにが起きてるんだ!?」

「クルスさんが・・・助けに来てくれた・・・」

カリム「助け?わざわざミュータントの巣窟にか!?」

しばらくすると

ジェット「坊ちゃん!」

「ジェット!!ここだよ!」

ジェットが来てくれた

ジェット「やっと見つけました。心配しましたよ・・・」

その時

「!?後ろ!」

ジェットの後ろには鉄の棒を持ったミュータントが居た
ミュータントはジェットに棒を振り下ろした

カンッ!

鉄の棒は音を立てて折れた

ジェット「そのような貧弱な棒では私を壊すことはできませんよ!」

そういい備え付けのマシンガンでミュータントを撃った

ミュータント「グガッ!」

ミュータントは倒れた

ジェット「坊ちゃん。今お出しします!」

そういい火炎放射を使って金網を焼き切っている
そして・・・

クルス「ハルト!!」

「クルスさん!」

クルス「無事でよかった・・・すまない・・・すまない・・・」

クルスさんは金網越しに僕に触れよう指を隙間に入れてきた
僕はクルスさんの指を握った

「助けに来てくれてありがとうございます!」

クルス「約束したじゃないか!守るって!」

クルスさんの目から大粒の涙が落ちる

ジェット「もうすぐです・・・はい!切れましたよ!」

僕は牢屋からでた

「っ!?」

クルス「ハルト・・・ハルト・・・!」

クルスさんは僕を強く抱きしめてきた
その力はすごかった

「ク、クルス・・・さん・・・苦しい・・・よ・・・」

クルス「うぅ・・・ハルト・・・」

クルスさんはただ強く抱きしめてくれた

カリム「おい!俺も出してくれよ!!」

クルス「・・・誰だ?」

カリム「自己紹介はここを出てからでいいだろう!?」

クルス「・・・お前は信用できない」

カリム「そんな・・・頼むよ!!俺をここに置き去りにはしないだろう?な?」

クルス「・・・」

「クルスさん・・・」

クルス「なんだ?」

「この人・・・悪い人じゃないですよ?」

カリム「そうだ!そうなんだよ!俺は悪い奴じゃない!」

クルス「・・・お前・・・ギャング・・・だろう?」

カリム「・・・」

「ギャング・・・?」

クルス「クリスタルシティに手配書があった。こいつは手配犯だ」

「・・・」

カリム「・・・た、確かに俺はギャングだ。悪い事もたくさんしてきた。でも、少しくらい情けで助けてくれてもいいだろう!?」

クルス「お前を助けて俺たちに刃を向けて来ないって保証がない」

カリム「そんな事しない!!助けられた恩は必ず返す!!」

クルス「『死』と言う恩返しでか?」

カリム「・・・」

「・・・」

僕はカリムさんの牢屋の前に屈んだ

カリム「・・・」

「・・・」

カリム「な、なんだよ」

「・・・ジェット。出してあげて」

カリム「!?」

クルス「!?本気か!?」

「はい」

クルス「だが・・・」

「もし、僕が一人でここに居たら・・・きっと自殺を考えたと思います」

クルス「・・・」

「少なくとも、この人が居たから・・・死ぬ隙がありませんでした。いえ、そんな事を考える暇もありませんでした」

クルス「だがな・・・」

「いいんです。出してあげましょう」

クルス「・・・わかったよ」

カリム「助かる!!恩に着るよ!」

ジェット「では少し離れてください。やけどしますよ?」

ジェットが金網を焼き切る

カリム「早く!早く!」

そして・・・

カリム「う~~ん!!!やっと出られた~」

と、カリムさんは伸びをする

クルス「・・・」

カリム「そんな睨むなって!俺は嘘は言わねぇよ!」

クルス「・・・」

カリム「さ!早くここを出ようぜ!」

クルス「もう安全だ。全員殺した」

カリム「それはどうかな」

クルス「?どういうことだ?」

カリム「あんたも知らないのか?ミュータントは至るところに居るんだよ。ここの奴らは所詮下っ端・・・端くれだ」

クルス「・・・と、言うことは・・・」

カリム「騒ぎを聞きつけてやってくるかもな?」

クルス「それはまずいな・・・」

カリム「だろう?なら駆け足!!」

そういうとカリムさんは階段を下りて行った

クルス「・・・行くぞ」

「はい・・・っ!?」

クルスさんは僕を抱きかかえると走り出した

「じ、自分で歩けます!」

クルス「俺が抱えた方が早い」

「・・・」

クルスさんの手はとても力強かった
そして・・・

カリム「ん?なんだよ~お姫様抱っこされてんのか~妬けるね~」

クルス「黙れ」

カリム「怖い熊さんだな~」

外に出てバイクの所まで行き僕は降ろされた

カリム「二輪の乗り物か・・・動いてるの初めてみたな・・・」

「クルスさんが直したんです」

カリム「へ~直せるんだ?この機械」

クルス「・・・」

クルスさんは無言でエンジンを掛けた

カリム「お!いい音!心臓に響く感じがいいな!」

クルス「・・・さっさと行け」

カリム「そうだな。自由になったし俺は帰るよ!あ!もし俺の町に来ることがあるなら俺の名前をいいな!そうすれば入れてもらえるからさ!」

クルス「行かない」

カリム「え~ぜひ来てくれよ~」

クルス「行かない!そもそも場所もわからない」

カリム「場所はここから東に行ったところにある。まぁ・・・治安はよくないがいい場所だぞ?」

クルス「・・・」

カリム「まぁ来るか来ないかはそっちで決めてくれ。じゃ、そういうことで!助けてくれてサンキューな!」

そういうと走って行ってしまった

クルス「・・・行くぞ」

「はい」

ジェット「私は先に帰ってお茶とお風呂の用意をしておきます!」

「うん」

そして僕達は家に向かった
バイクに乗りながら僕はあの光景を思い出してしまった

「・・・」

クルス「・・・どうした?」

「いえ・・・何でもありません・・・」

クルス「・・・」

しばらく走り、家に着いた

ジェット「お帰りなさいませ!お風呂があと少しで用意できます!それまでお茶でも飲んでいてください!」

「ありがとう・・・」

僕はお茶を受け取り椅子に座った

「・・・」

犠牲者『た、すけて・・・』

「・・・」

犠牲者『お、ねがい・・・たすけ・・・ぎぎゃぁぁぁぁぁ!!!』

「っ!?」

僕はお茶を床にこぼしてしまった

「う・・・うげぇぇ・・・」

そして・・・吐いてしまった

「はぁ・・・はぁ・・・」

クルス「ハルト!!大丈夫か!?」

「はぁはぁはぁ・・・うっ・・・うげぇぇ・・・」

ジェット「坊ちゃん!!」

「はぁはぁ・・・だ、大丈夫・・・」

ジェット「極度の緊張状態です。お部屋でお休みになってください」

「・・・うん・・・」

僕は部屋に向かった

「・・・うっ・・・」

忘れたくても・・・忘れられない・・・

「うっ・・・」

あの匂い・・・

「ウグッ・・・」

あの・・・光景・・・

「うっ・・・う・・・」

あの・・・叫び・・・

「うっ・・・」

クルス「ハルト・・・」

「・・・クルスさん・・・」

クルスさんが僕の部屋に来た

クルス「なにがあったんだ?」

「・・・」

クルス「なぁ?」

「思い・・・出したくない・・・」

クルス「・・・」

「思い・・・出したくないのに・・・」

僕はその場で泣き崩れた

クルス「ハルト!」

クルスさんが僕を支えてくれた

「忘れたい・・・忘れたいよ・・・でも・・・何度も何度も・・・頭に・・・」

クルス「・・・」

「あんなの・・・酷すぎる・・・」

クルス「・・・」

クルスさんは僕を優しく抱きしめてきた

クルス「よしよし・・・」

「血の匂い・・・鉄の・・・」

クルス「・・・」

「あいつら・・・生きたまま・・・食べてたんです・・・」

クルス「・・・もう話すな」

「怖かった・・・死ぬかと思った・・・」

クルス「ハルト・・・」

「僕も・・・生きたまま食べられるのかと・・・思った・・・」

クルス「ハルト・・・もう・・・」

「あの叫び声が・・・頭から離れないんです!」

クルス「ハルト!もういいんだ!」

そういい強く抱きしめてきた

クルス「もう終わったんだ!もう・・・」

「クルスさん・・・僕・・・怖い・・・」

クルス「すまない・・・約束したのに・・・」

「クルスさん・・・」

クルス「大丈夫。もういない・・・」

「・・・わがまま・・・言っていいですか?」

クルス「何でも言ってくれ」

「・・・今日・・・今日だけでいいので・・・一緒に寝てください・・・傍に・・・居てください・・・お願いします・・・」

クルス「ああ。傍にいるよ」

僕はクルスさんに抱えられ一緒にベッドに入った

クルス「・・・」

「・・・寝るまで・・・」

クルス「ああ。お前が寝るまで傍にいるよ。いや、寝ても傍にいる。安心して寝ろ」

「・・・はい・・・」

僕はクルスさんに甘えながら眠りについた・・・
しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

番に見つからない街で、子供を育てている

はちも
BL
目を覚ますと、腕の中には赤ん坊がいた。 異世界の青年ロアンとして目覚めた「俺」は、希少な男性オメガであり、子を産んだ母親だった。 現世の記憶は失われているが、 この子を守らなければならない、という想いだけははっきりと残っている。 街の人々に助けられ、魔石への魔力注入で生計を立てながら、 ロアンと息子カイルは、番のいない街で慎ましく暮らしていく。 だが、行方不明の番を探す噂が、静かに近づいていた。 再会は望まない。 今はただ、この子との生活を守りたい。 これは、番から逃げたオメガが、 選び直すまでの物語。 *本編完結しました

番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か

雪兎
BL
第二性が存在する世界。 Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。 しかし入学初日、彼の前に現れたのは―― 幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。 成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。 だが湊だけが知っている。 彼が異常なほど執着深いことを。 「大丈夫、全部管理してあげる」 「君が困らないようにしてるだけだよ」 座席、時間割、交友関係、体調管理。 いつの間にか整えられていく環境。 逃げ場のない距離。 番を拒みたいΩと、手放す気のないα。 これは保護か、それとも束縛か。 閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。

【完結済】極上アルファを嵌めた俺の話

降魔 鬼灯
BL
 ピアニスト志望の悠理は子供の頃、仲の良かったアルファの東郷司にコンクールで敗北した。  両親を早くに亡くしその借金の返済が迫っている悠理にとって未成年最後のこのコンクールの賞金を得る事がラストチャンスだった。  しかし、司に敗北した悠理ははオメガ専用の娼館にいくより他なくなってしまう。  コンサート入賞者を招いたパーティーで司に想い人がいることを知った悠理は地味な自分がオメガだとバレていない事を利用して司を嵌めて慰謝料を奪おうと計画するが……。  

やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。

毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。 そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。 彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。 「これでやっと安心して退場できる」 これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。 目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。 「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」 その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。 「あなた……Ωになっていますよ」 「へ?」 そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て―― オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。

貧乏Ωが御曹司αの将来のために逃げた話。

ミカン
BL
オメガバース

【完結】愛されたかった僕の人生

Kanade
BL
✯オメガバース 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。 今日も《夫》は帰らない。 《夫》には僕以外の『番』がいる。 ねぇ、どうしてなの? 一目惚れだって言ったじゃない。 愛してるって言ってくれたじゃないか。 ねぇ、僕はもう要らないの…? 独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ✻改稿版を他サイトにて投稿公開中です。

その首輪は、弟の牙でしか外せない。

ゆずまめ鯉
BL
養子ゆえに、王位継承権を持たないオメガで長男のレイン(24)は、国家騎士団として秘密裏に働き、ただ義弟たちを守るためだけに生きてきた。 第一継承権を持つアルファで次男のリオール(19)は、そんな兄に「ごく潰し」と陰口を叩く連中を許せなかった。自分を犠牲にしてまで守る価値はないと思っていた。なにかと怪我の多い国家騎士団を辞めさせたかった。 初めて訪れた発情期のとき。約束をすっぽかされたリオールが不審に思い、兄の部屋へ行くと、国家騎士団の同僚──グウェンソード(28)に押し倒されるところを目撃して激高する。 「今すぐ部屋から出ろ!」 独占欲をあらわにしたリオールは、グウェンソードを部屋から追い出し、兄であるレインを欲望のままに抱いた。 翌朝、差し出されたのは特注の首輪──外せるのはリオールのみ。 「俺以外に触らせるな」 そう囁かれたレインは、何年も首輪と弟の執着に縛られ続けてきた。 弟には婚約者がいるのに、こんな関係を続けてもいいのか。 本当にこのままでもいいのか。 ひたすら執着して独占したがる弟と、罪悪感に苛まれる兄。 その首輪は、いつか弟の牙で血に染まるのか──。 どうにかしてレインを落としたいリオールと、弟との関係に悩むレインのオメガバースです。 リオール・グランケット(19)×レイン・グランケット(24) ※この作品は2015年頃に本文を書き、2017年頃にオメガバースに改稿、さらに2026年に手直しした作品になります。読みにくいかもしれません。ご了承ください。 三人称ですが攻めだったり受けだったり視点がよくかわります。攻め視点多めです。

運命の番は僕に振り向かない

ゆうに
BL
大好きだったアルファの恋人が旅先で運命の番と出会ってしまい、泣く泣く別れた経験があるオメガの千遥。 それ以来、ずっと自分の前にも運命の番があらわれることを切に願っていた。 オメガひとりの生活は苦しく、千遥は仕方なく身体を売って稼ぐことを決心する。 ネットで知り合った相手と待ち合わせ、雑踏の中を歩いている時、千遥は自分の運命の番を見つけた。 ところが視線が確かに合ったのに運命の番は千遥を避けるように去っていく。彼の隣には美しいオメガがいた。 ベータのような平凡な見た目のオメガが主人公です。 ふんわり現代、ふんわりオメガバース、設定がふんわりしてます。

処理中です...