出会ったのは森の熊さん

ジャム

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警戒

数日後
僕は時々くる頭痛と映像に悩まされていた

「・・・っ!」

血の池、自分の死体、獣人たちの死体、謎の人物・・・

「なんだろう・・・これって僕の過去?」

もう何度同じ映像が頭に流れたか・・・
そのたび謎の人物が何者か考える
でも、顔が曇っていてわからない
知りたいけど・・・知りたくない・・・

「・・・何だろう・・・」

ルズルフさんに相談した方がいいかな?
でも、曖昧な感じだし・・・
今はルズルフさんは街に行ってるから帰りは夜になるだろう・・・
疲れているだろうし、今度相談しよう

「さて・・・洗濯でもしようかな!」

僕は衣類をもって川に向かった
衣類を洗いながら

「昔話の絵本に『おばあさんは川で洗濯へ』ってあったなw『おじいさんは芝刈りに』ってwルズルフさんはそこまで歳ではない・・・よね?」

そういえば僕、ルズルフさんの歳・・・知らない
僕の歳も曖昧だし・・・
まぁいいか!

「もう少し楽に洗濯できないかな・・・毎回これだと時間がかかるし、これだけで疲れちゃうし・・・」

未来的にはありそうだけど、今は仕方ないか

「いっ!」

まただ・・・
また頭痛と記憶が・・・
いつもと同じ・・・
でも一つだけ違った

「!!!!」

今回は謎の人物の顔がわかった

「ルズルフさん・・・?」

怯えた顔のルズルフさんが僕を見て窓から逃げていく
なんで・・・?

「ルズルフさん・・・のわけないよねwいつも一緒に居るからそう見えただけw」

でも、怯えた顔なんて見たことない・・・
僕はこの記憶を振り払うように顔を振り洗濯を終わらせた
洗濯物を干していたらルズルフさんが帰ってきた

「あれ?早かったですね?」

ルズルフ「あ、ああ、ちょっとな・・・」

なにか慌てている?

「なにかありましたか?」

ルズルフ「・・・」

無言のままルズルフさんは僕に近づき僕の顔を両手でつかんでお互いの顔を見合う形になった

「ど、どうしたんですか!?」

ルズルフ「・・・いや、なんでもない」

そういうとキスをしてきた

ルズルフ「キスしたかっただけだよw」

というと家に入って行った
びっくりした・・・
でも、ルズルフさんの顔・・・少し、悲しそうに見えたな・・・
僕は洗濯を終わらせ家に入った

「どうしたんですか?」

ルズルフ「いや!何でもない!」

そういうと慌ててなにかを隠した
聞いても答えてもらえなそうだし、別に気にしてないからいいけど

「ご飯は食べてきたんですか?」

ルズルフ「え、いや、食べてない」

「じゃあ、今から支度しますね!」

そういい僕は食事の支度をした



~ルズルフ視点~
あり得ない・・・
そんなこと・・・
でも、情報は間違いないはず・・・
俺は知り合いから来た手紙を見て動揺してしまっていた
ハルトは俺の心配をしているのかこちらを心配そうな顔でみてくる
俺はできるだけ優しい笑顔で返すが、きっと隠しきれてはいないだろう・・・

ハルト「どうぞ!」

と食卓に料理が並ぶ

「あ、ありがとう」

ハルト「本当にどうしたんですか?」

俺はその質問に答えることができなかった
いや、答えたくなかった
俺は話題を変えることにした

「ハルト。記憶は?少しは戻ったか?」

ハルト「いえ、まだ思い出せないです・・・すみません・・・」

「いや、いいんだ。無理に思い出す必要はないからな?」

ハルト「はい・・・」

まだ思い出せないか・・・
そうか・・・
安心するのと同時に胸が苦しくなる・・・
食事が終わり二人で水浴びに向かった

ハルト「どうしたんですか?」

「なにがだ?」

ハルト「いえ・・・剣を持ってくるなんて・・・」

俺は無意識に剣を持ってきていたのか・・・

「いや・・・街で噂を聞いてな。最近野党とかが増えているらしい・・・だから・・・」

ハルト「あ、だから慌てて帰ってきたんですか?」

「え、ああ!そうなんだよ!」

ハルト「大丈夫ですよ!僕も強いみたいですから!」

「そうだな・・・」

ハルト「僕も小刀持ち歩こうかな・・・」

「・・・そうだな・・・その方がいい」

そういうと二人で川に入った
俺は嘘をついた
野党なんて噂はない・・・
でも、咄嗟についてしまった・・・

「はぁ・・・」

ハルト「疲れてるんですか?」

ハルトが俺の肩を触る
俺は一瞬ビクッとなる

「あ、ああ、ちょっと疲れていてな・・・だから、もう上がって寝よう・・・」

そういうと俺とハルトは家に帰りベッドに入った
俺はなかなか寝付けなかった
ハルトもみたいだ



~ハルト視点~
なんか街から帰ってきたルズルフさんは様子がおかしい・・・
なにかに怯えているみたいに感じる
川でも剣を持ってきて・・・
野党がここら辺に居るのかな?
だとしたら気を付けないと・・・

「あの・・・ルズルフさん?」

ベッドに横になりながら僕はルズルフさんを呼んだ

ルズルフ「な、なんだ?」

「なんで、剣を抱えてるんですか?」

僕とルズルフさんの間に剣がある
そのせいでくっ付くのが難しい

ルズルフ「いつ襲撃されても大丈夫なように・・・な」

やっぱりおかしい・・・
なにを隠してるんだろう・・・

「・・・」

聞こうとしたけど、なぜか聞けない・・・
なんでだろう・・・

「あの・・・おやすみなさい・・・」

ルズルフ「ああ、お休み」

でも、なかなか寝付けない・・・
その時

「いっ!!」

今までより酷い頭痛が僕を襲う
いままで見てきた映像とルズルフさんの姿・・・
そしてすべてを思い出した
なぜ、ここに来たのか、全部・・・思い出した・・・

ルズルフ「おい!大丈夫か!」

心配そうに僕をみるルズルフさん

「だ、大丈夫です・・・」

全部思い出した・・・
そう・・・僕は・・・

ルズルフ「本当に大丈夫か!?」

「はい・・・大丈夫です・・・寝ましょう・・・」

そして眠りにつくことにした

なぜ・・・思い出してしまったのか・・・
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