出会ったのは森の熊さん

ジャム

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時を超えて安らぎを・・・

ルズルフ「ハルト!準備はできたか?」

「ハルトじゃなくてアルトですってば!」

ルズルフ「いいじゃないか!ハルトで!」

「もう・・・w」

春になって僕とルズルフは畑に種をまきに来ていた
外は暖かくて冬の間の寒さが嘘のようだ

ルズルフ「何を植えたい?」

「カブとかだと漬物にできますね!あ、キャベツとかもいいですね!」

ルズルフ「じゃあ、両方植えよう!」

ルズルフの右手には大きい傷があった・・・

「・・・」

ルズルフ「・・・気にするな・・・これは絆だ!お前とハルト様と俺の・・・な!」

僕は笑顔でルズルフに抱き着く
そして

「ありがとう・・・」

ルズルフ「こちらこそ・・・」

「愛してます・・・」

ルズルフ「俺も愛している・・・」






・・・敵討ちの時・・・
僕は自分に飛刀を刺した・・・が

ポタ・・・ポタ・・・

ルズルフ「やめるんだ・・・」

飛刀はルズルフの右手に刺さっていた

「な、ぜ・・・?」

ルズルフ「君はまだ死ぬべきじゃない・・・これから、ハルト様の分も生きてほしい・・・」

そういうとルズルフは僕を抱き締めた

ルズルフ「死ぬな・・・生きてくれ・・・」

「そんな・・・僕は・・・生きている価値なんて・・・」

ルズルフ「あるだろう・・・お前は俺の最愛の人だ・・・」

そんなこと・・・嘘だ・・・

「嘘だ・・・そんなの・・・」

ルズルフ「本当だ・・・ハルトではなくアルトが好きなんだ・・・」

僕はその言葉を聞いて声を出して泣いた

「ごめんなさい・・・傷つけて・・・ごめんなさい・・・」

ルズルフ「いいんだ・・・お前が俺を殺すのは権利だ・・・だから、俺を殺してくれ・・・そして生きてくれ・・・」

無理だ・・・無理だよ・・・僕も・・・あなたを・・・

「無理です・・・僕もあなたを・・・好きになってしまった・・・どんなに復讐したくても・・・好きな人は殺せない・・・」

ルズルフはさらに強く抱きしめてきた

ルズルフ「いいのか?殺すチャンスだぞ?」

「もう・・・いいんです・・・好きな人は・・・殺せない・・・」

ルズルフ「じゃあ、これからは俺がお前を守る・・・この命をお前に預ける・・・だから殺したくなったら・・・殺してくれ」

「うぅ・・・」

そういうと僕を抱き上げ家に向かった
結局、敵討ちはできなかった
でも、きっとハルトもそんなの望んでないよね?

ハルト『あの人を頼んだよ・・・』

その時あの時の記憶がよみがえる
そうだ・・・
兄は死ぬ直前に僕にそう囁いた

「そうか・・・」

ルズルフ「ん?どうした?」

「なんでもないです」

殺さなくてよかった・・・
もし殺していたら、兄に呪い殺されてしまうかもな・・・



・・・現在・・・
「フフフ」

ルズルフ「ど、どうした?」

「ちょっと思い出し笑いw」

ルズルフ「???」

畑に種をまきながらあの時のことを考えていた
今は恨みなんてない
ただ目の前の熊獣人が愛おしくてたまらない
僕はルズルフの後ろから抱き着いた

ルズルフ「おわっ!どうしたんだい!?」

僕は耳元で

「これが終わったら・・・ベッドに行きませんか?」

それを聞いたルズルフは僕をおんぶの状態で持ちあげ

ルズルフ「今から行こう!」

と家に連れていかれた


僕は不慮の事故で記憶を失い、仇の相手ルズルフに命を救われた
そして記憶を思い出し復讐するも結局はできなかった・・・
でも、それでよかった
僕は・・・これからもずっとルズルフと一緒に生きていく

(ねぇ・・・ハルト・・・これでよかったんだよね?)

僕はベッドから見える空に向かって心から天国のハルトに問いかける

ルズルフ「これからやるのによそ見をしてるのかい?」

そして僕とルズルフは一つになった・・・



END
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