出会ったのは森の熊さん

ジャム

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おまけ・・・山の伝説

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冬の間営み以外やることがほとんどない

「はぁ・・・はぁ・・・」

ルズルフ「はぁ・・・はぁ・・・」

もう何回やったんだろう・・・
さすがに疲れた・・・
それはルズルフも同じみたいだ

ルズルフ「疲れたなw」

「はいw」

しばらく休むことにした
その時

ルズルフ「山の伝説って知ってる?」

「山の伝説?あ~、狼獣人と人間の恋の山伝説ですか?」

ルズルフ「そう。ある王国の汚名を受けながら愛し合い最後まで離れることのなかった伝説の話」

「どうしたんですか?急に?」

ルズルフ「いやね、その人達は死んでも一緒に居ることができたんだなって。俺はその山の伝説好きなんだよね!」

「えっと、たしか、人間はなにか特殊な能力を持っていて、狼獣人と出会い恋に落ち二人で山に逃げたけど、追手に見つかり頂上のお花畑で二人抱き合って亡くなったんでしたっけ?」

ルズルフ「そうそう!その山が家から見える山なんだよ?」

「そうなんですか!?」

ルズルフ「ああ!一度行ってみたいよな・・・」

「行きましょうよ!暇ですし!」

ルズルフ「う~ん・・・まぁ行けなくはないけど・・・登るの大変だぞ?」

「うぅ・・・それを聞くと・・・」

ルズルフ「まぁ疲れたら俺が抱えてやるよ!」

そういうと支度を始めた

ルズルフ「今から出れば頂上には夕方には着くかな。頂上で野営して明日下山って感じかな?」

「じゃあ、食料は多めに用意しましょう!」

ルズルフ「ああ、テントとかもな!」

そして準備をして家を出た
山登りは初めてではないから辛くはなかったけど、冬に登ったことを後悔した・・・

「寒い・・・」

ルズルフ「これを着なさい」

そういうとモコモコのコートを渡された

「ルズルフが寒いんじゃない?」

ルズルフ「いや、俺には毛皮があるから大丈夫だ!」

そしてしばらく登ったら頂上に着いた

「うわ~!」

そこにはお花畑が広がっていた
僕はお花畑に転がってはしゃいだ

ルズルフ「おいおいw」

そしてルズルフも一緒にお花畑に寝っ転がった
ここは冬なのに暖かい

「暖かい・・・気持ちいい・・・」

ルズルフ「話によるとここは伝説の二人の加護でずっと暖かいって話だよ?当時のままのように」

「すごいですね!二人の愛の力・・・ですね・・・」

そして崖のほうに目をやると木でできた十字架が地面に刺さっていた
その下には見たこともない真っ白なキラキラした花が咲いていた

ルズルフ「たぶんこのお墓が伝説の二人のお墓だろう・・・」

「なんか・・・神秘的な雰囲気ですね・・・」

???「君!」

僕とルズルフは声に驚き振り返る
そこには中年の黒豹獣人がいた

???「あはっ!あまりに似ていたから驚いちゃった。ごめんね?驚かして?」

ルズルフ「あなたは?」

???「これは失礼、僕は『ジニス・レーブン・カートン』元ファンタジア王国騎士団副隊長だよ」

「え・・・滅んだ王国の騎士団副隊長?」

ジニス「そう・・・もう30年も前にね」

ルズルフ「・・・お墓詣りですか?」

ジニス「ああ、時々きているんだ・・・」

「なぜですか?」

ジニス「このお墓には僕の尊敬している隊長とそのつがいが眠っているからね」

「伝説の・・・?」

ジニス「そう・・・僕の所属していた騎士団の隊長とその恋人・・・」

「伝説は本当なんですか?」

ジニス「そうだね・・・いつの間にか伝説になってしまったけどね・・・」

僕はお墓に手を合わせた

ジニス「あははっ」

ルズルフ「どうされましたか?」

ジニス「いや、失礼。君の後ろ姿があの子に似ているのでね。」

「あの子?」

ジニス「隊長の恋人だよ」

「・・・」

ルズルフ「・・・」

ジニス「君の名前は?」

「アルト・ジャムル・レムリックです。この人にはハルトと呼ばれることもあります」

ジニス「およ?これは偶然だね!隊長の恋人の名前もハルトというんだよ?」

「そうなんですか?」

ジニス「すごいね~」

しばらく雑談をした

ジニス「二人は付き合ってるの?」

ルズルフ「はい」

ジニス「そうか!そうか!これからもずっと一緒に居られるといいね~」

「そのつもりです!」

ジニスさんは嬉しそうに笑っている

ジニス「そうだ!この花。よかったらもって帰っていいよ?」

「いいんですか?」

ジニス「ああ。これは伝説の花なんだよ。どの図鑑を調べても出てこないから勝手に呼んでるだけだけど」

ルズルフ「へ~すごいんですね!」

ジニス「それに枯れないんだよ~」

「そうなんですか?」

ジニス「うん!なぜか水を上げなくても枯れない。季節が変わっても枯れない。不思議だよね~」

そんなお花が存在するなんて・・・

ジニス「よかったらもっていってあげて?」

「・・・いえ・・・いいです」

ジニス「!?」

「このお花はこの二人のお花です・・・僕たちが勝手に持って行っていいお花ではないと思います」

ジニス「あはっ!やっぱり、似てるね!」

そういうとジニスさんは帰って行った
僕たちは近くにテントを立ててテントに入って寝た
その日は変な夢を見た
お腹を矢で射貫かれてお花畑で恋人を待ち再会して抱き合って眠る夢だった
目を覚ましたら朝だったそして泣いていた・・・

「どうして・・・」

嬉しいのに涙が止まらない・・・
きっと、ここで起きたことを追体験したのかもしれない・・・
ルズルフも目を覚まして僕に抱き着いて来た

ルズルフ「よかった・・・」

きっとルズルフも追体験をしたのだろう・・・
追手を倒し傷だらけになりながらも恋人のところにたどり着き抱き締めあって眠った夢をみたと言っていた

「この人たちはきっと幸せだったと思いますよ」

ルズルフ「これからだったと思うと辛いけど・・・」

「でも、最愛の人と一緒なんですから、幸せに決まってますよ!」

ルズルフ「そうだな!俺もお前を守って死ぬからな?」

「死なないでほしいですけどね!」

ルズルフ「さて・・・そろそろ帰ろう・・・」

「はい」

僕はもう一度お墓に手を合わせて

(これからもずっと一緒に居られますように!)

と願った
その時すごい風が巻き起こり花びらが舞った
光輝く白い花びらが僕の唇に触れる
ルズルフの唇にも触れる
きっと二人が祝福してくれているのだろう

ルズルフ「じゃあ、行こう!」

「はい!」

そして僕たちは下山した
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