Colorful

香月 のり

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第一章 人生の踊り場

-アトリエ-

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よく晴れた水曜の朝。
緑の美しい公園の向かいにひっそりと佇むアトリエに、ジャケット姿の女性が入っていく。

大きなガラスの扉。エイジングした鎧張りの外壁。
室内のディスプレイ棚には、前の道を歩く人に向かっていくつものコスメが静かに並ぶ。




アトリエに入ってみると大きなメイク台がひとつと、照明がいくつか。



広々とした空間に、椅子はひとつだけ。




「初めまして、佳緒莉です。恭子さんですね?」




全身黒い服の女性が、訪れた女性に挨拶した。




ここは、メイクアトリエだ。







佳緒莉は恭子のジャケットを預かり、席に誘導する。

公園の緑が背景に映った大きな鏡があるメイク台の前に恭子が座った。


メイク台には、色とりどりのコスメがずらりと並ぶ。
規則正しく。




佳緒莉は撮影スタジオのような大きな照明のスイッチをつけ、恭子に話しかける。





「このアトリエのことは、最近見つけてくださったのですか?」









看板もない、広告も目にしない。

このアトリエは、探さなければ見つからないのだ。











「実は、10年前から佳緒莉さんのことを知っています」
















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