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英華女学院の七不思議 25
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事情聴取が終わり、私と雛ノ森さんは混乱する頭を抱えて学食に来ていた。
「私が会っていた先輩は、幽霊だったんでしょうか……」
ポツリと呟いたのは雛ノ森さんだった。
今まで会っていた先輩は、生きていない幽霊だったのかもしれない。
雛ノ森さんだけではなく、私の脳裏にも同じ考えが浮かんでいた。
2年前に失踪して、発見したときには白骨化していた生徒が1週間前まで学校にいたなんて考えられない。それこそ、雛ノ森さんが話してくれた七不思議の立ち入り禁止の別館に住む少女、その霊が雛ノ森さんを陥れようとしていたようにも思える。
でも、幽霊なんて非科学的なものは信じられない。
「本当にあの写真は先輩だったんですか? 見間違いとかではなく……」
「私が嘘を言っていると言いたいんですか?」
「いえ、そういうわけではないんです」
私も、そして雛ノ森さんもまだ混乱していて頭の中が整理できていない。
「一度、落ち着いて頭の中を整理しましょう。雛ノ森さんも、私も」
「はい……すいません」
感情的になるのも仕方ない。一番混乱しているのは私ではなく雛ノ森さんなのだから。
「でも、実際、私は放課後に先輩と一緒にいました。刑事さんが見せてくれた写真の方と。それだけは間違いないんです。でも……私、分かりません。私が見たのは……先輩は誰なんですか?」
その答えは、私にも分からない。まだ私はスタート地点から進めていないからなのだろう。
「一緒に考えていきましょう。私も協力しますから」
「ありがとうございます、先生。やっぱり、先生に相談してよかったです」
雛ノ森さんの先輩の正体が幽霊だったとしても、最後まで相談してよかったと思われるように支えていきたい。
「私が会っていた先輩は、幽霊だったんでしょうか……」
ポツリと呟いたのは雛ノ森さんだった。
今まで会っていた先輩は、生きていない幽霊だったのかもしれない。
雛ノ森さんだけではなく、私の脳裏にも同じ考えが浮かんでいた。
2年前に失踪して、発見したときには白骨化していた生徒が1週間前まで学校にいたなんて考えられない。それこそ、雛ノ森さんが話してくれた七不思議の立ち入り禁止の別館に住む少女、その霊が雛ノ森さんを陥れようとしていたようにも思える。
でも、幽霊なんて非科学的なものは信じられない。
「本当にあの写真は先輩だったんですか? 見間違いとかではなく……」
「私が嘘を言っていると言いたいんですか?」
「いえ、そういうわけではないんです」
私も、そして雛ノ森さんもまだ混乱していて頭の中が整理できていない。
「一度、落ち着いて頭の中を整理しましょう。雛ノ森さんも、私も」
「はい……すいません」
感情的になるのも仕方ない。一番混乱しているのは私ではなく雛ノ森さんなのだから。
「でも、実際、私は放課後に先輩と一緒にいました。刑事さんが見せてくれた写真の方と。それだけは間違いないんです。でも……私、分かりません。私が見たのは……先輩は誰なんですか?」
その答えは、私にも分からない。まだ私はスタート地点から進めていないからなのだろう。
「一緒に考えていきましょう。私も協力しますから」
「ありがとうございます、先生。やっぱり、先生に相談してよかったです」
雛ノ森さんの先輩の正体が幽霊だったとしても、最後まで相談してよかったと思われるように支えていきたい。
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