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4 私の想いが届かない
町一番の支援魔法の使い手は 40
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朝ご飯にしては、少し量が多かったが、この異世界に来てから一番美味しい朝食と言うこともあって、コンさんが来る前に完食してしまった。
「あぁ……幸せだ……」
これに食後はタピオカミルクティーを飲みながらショッピング出来たらいいのだが、流石にタピオカミルクティーはないだろうし、ショッピングなんて言っても、デパートや駅地下なんて場所はなく、鉄と革の臭いが立ちこめる装備屋ぐらいしかない。
そんなことを考えていたら、あの叫び声がやっと酒場へとやってきた。
「今日も一日断罪だぁ!」
気迫の籠もった叫び声はいつもに増して意味が分からない。そして、酒場にいた全員から大ブーイングを受けていた。
「朝からうるせえんだよ」
「こっちは夜中まで飲んでたんだよ。もう少し寝かせてくれ」
「二日酔いの頭に響く。もう少し静かにしてくれ」
さっきまで酔い潰れて寝ていたのだから無理もない。だが、そんなこと、コンさんには関係ないようだ。
「知るかぁ! 冒険者ならさっさと支度して仕事をしろ! 何のためにギルドに入ってんだてめえらは!」
逆に説教していた。まあ、実際、コンさんの言うとおりなので、全員、言い返すことも出来ずに、ノロノロと各の準備に取りかかった。
「てめえら! トロトロしてんじゃねぇ! シャキシャキ動きやがれ!」
しかし、これにはブーイングで対抗し、シャキシャキと動く様子はない。二日酔いの人やまだお酒が抜けてない人もいるので、仕方がないだろう。
まだ出会って3日目なのに、相変わらずだなと思いながら見ていると、突然、目があった。そして、怒り治まらぬままという様子で私の元に歩いてきた。
「おい! 行くぞ!」
「い、行くって、どこに……」
「ダンジョンに決まってんだろ! 準備出来てんだろうな?」
「あっ、はい! 大丈夫です。すぐに行けます」
「なら行くぞ!」
そう言って歩き出したコンさんを呼び止めたのは私ではない。
「ちょっと待ちなさい。ブレックファストがまだだよ」
この声は、私にパンケーキを焼いてくれた大男だ。顔は見せていないが、声だけは聞こえる。
「いらねえよ、んなもん」
「はぁ……ブレックファストは一日を支える大事な栄養。それを……」
「いらねえもんはいらねえんだよ!」
流石に、あのパンケーキを食べた身として、養護はしたい。
「あの、朝食、美味しかったですよ? 私、コンさんが朝ご飯食べるぐらいの時間は待ちますよ」
「いらねぇって言ってんんだろ! さっさと行くぞ! 時間の無駄だ!」
そう叫んで歩いていってしまったので、私は慌ててコンさんの後を追った。
「あぁ……幸せだ……」
これに食後はタピオカミルクティーを飲みながらショッピング出来たらいいのだが、流石にタピオカミルクティーはないだろうし、ショッピングなんて言っても、デパートや駅地下なんて場所はなく、鉄と革の臭いが立ちこめる装備屋ぐらいしかない。
そんなことを考えていたら、あの叫び声がやっと酒場へとやってきた。
「今日も一日断罪だぁ!」
気迫の籠もった叫び声はいつもに増して意味が分からない。そして、酒場にいた全員から大ブーイングを受けていた。
「朝からうるせえんだよ」
「こっちは夜中まで飲んでたんだよ。もう少し寝かせてくれ」
「二日酔いの頭に響く。もう少し静かにしてくれ」
さっきまで酔い潰れて寝ていたのだから無理もない。だが、そんなこと、コンさんには関係ないようだ。
「知るかぁ! 冒険者ならさっさと支度して仕事をしろ! 何のためにギルドに入ってんだてめえらは!」
逆に説教していた。まあ、実際、コンさんの言うとおりなので、全員、言い返すことも出来ずに、ノロノロと各の準備に取りかかった。
「てめえら! トロトロしてんじゃねぇ! シャキシャキ動きやがれ!」
しかし、これにはブーイングで対抗し、シャキシャキと動く様子はない。二日酔いの人やまだお酒が抜けてない人もいるので、仕方がないだろう。
まだ出会って3日目なのに、相変わらずだなと思いながら見ていると、突然、目があった。そして、怒り治まらぬままという様子で私の元に歩いてきた。
「おい! 行くぞ!」
「い、行くって、どこに……」
「ダンジョンに決まってんだろ! 準備出来てんだろうな?」
「あっ、はい! 大丈夫です。すぐに行けます」
「なら行くぞ!」
そう言って歩き出したコンさんを呼び止めたのは私ではない。
「ちょっと待ちなさい。ブレックファストがまだだよ」
この声は、私にパンケーキを焼いてくれた大男だ。顔は見せていないが、声だけは聞こえる。
「いらねえよ、んなもん」
「はぁ……ブレックファストは一日を支える大事な栄養。それを……」
「いらねえもんはいらねえんだよ!」
流石に、あのパンケーキを食べた身として、養護はしたい。
「あの、朝食、美味しかったですよ? 私、コンさんが朝ご飯食べるぐらいの時間は待ちますよ」
「いらねぇって言ってんんだろ! さっさと行くぞ! 時間の無駄だ!」
そう叫んで歩いていってしまったので、私は慌ててコンさんの後を追った。
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