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3 親友とその弟
悪役令嬢は見る専です 47
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「その……なぜ私たちの話を聞こうなんて……? 他国の事情に首を突っ込むなんてリスクしかないと思うのですが……。一体、ウェラベルグ国に何の利益が?」
「利益ね……」
そんな損得勘定で動いている訳ではないのだが、信用していない他者が述べる「無償の愛」なんてこの上なく胡散臭い。
何か私たちの利益になるようなことがあった方がいいのだが、真っ先に思いついたのが「新鮮で天然物のBLがこの目で見れる」なんていうことだった。もちろん、そんなことは言えない。
何かいい案はないのかとセバスの方を見たのだが、こちらを見ることもない。自分で首を突っ込んだのだから自分で考えろと言うことか。
仕方ないので、セバスに頼ることなく自分で捻り出すことにした。
「そうね……。お隣の国の事情だし、それに私とアルシュが親友っていうのもあるから、アルシュの弟なら力になりたいって感じかな」
「それだけですか?」
「う、うぅ……」
説得力に欠けていたせいで、逆に裏があるのではないのかと疑われてしまった。
何か、もっと裏の事情っぽいことを……そうだ!
「ここで協力しておいて次期グリゼーラ国王に媚びを打っておこうと思って」
「それはどういうことですか?」
しまった。今から逃げようとしている人に次期国王なんて不味かった。
「ほら、失敗してこのまま結婚したとしても、私が協力したって事実は残るわけだし……。それに、ちゃんと逃げれたら、それはそれでアルシュに貸しを作れるわけだしさ」
少し説得が強引すぎただろうか。ヒューズさんは判断に困った顔をしている。こんな時にセバスが助け船を出してくれたらスムーズに話が進むのに。
恨みを込めてセバスを睨みつけると、やっとヒューズさんは口を開いた。
「どうしますか? アルフィード」
結局、ヒューズさんは自分で選択できずにアルフくんへと判断を委ねてた。
確かに、駆け落ちすることで犠牲にするものはアルフくんのほうが多いけど、一緒に逃げるんだったらもう少し二人で考えればいいのに……。
「俺は……もう、どうでもいいよ。どっちが正しいのか、俺には分からない」
なんというか、悲劇の主人公的な感傷に浸っていて、若干、厨二病も入っているように感じる。やはりまだまだ若い。いや、私も若いんだけど。
しかし、同意を得られたことはいいことだ。本人があまり乗り気じゃないのが気がかりだが、そこも含めて、全て明日中に解決させなければならないというのも厳しそうだ。
「利益ね……」
そんな損得勘定で動いている訳ではないのだが、信用していない他者が述べる「無償の愛」なんてこの上なく胡散臭い。
何か私たちの利益になるようなことがあった方がいいのだが、真っ先に思いついたのが「新鮮で天然物のBLがこの目で見れる」なんていうことだった。もちろん、そんなことは言えない。
何かいい案はないのかとセバスの方を見たのだが、こちらを見ることもない。自分で首を突っ込んだのだから自分で考えろと言うことか。
仕方ないので、セバスに頼ることなく自分で捻り出すことにした。
「そうね……。お隣の国の事情だし、それに私とアルシュが親友っていうのもあるから、アルシュの弟なら力になりたいって感じかな」
「それだけですか?」
「う、うぅ……」
説得力に欠けていたせいで、逆に裏があるのではないのかと疑われてしまった。
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少し説得が強引すぎただろうか。ヒューズさんは判断に困った顔をしている。こんな時にセバスが助け船を出してくれたらスムーズに話が進むのに。
恨みを込めてセバスを睨みつけると、やっとヒューズさんは口を開いた。
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確かに、駆け落ちすることで犠牲にするものはアルフくんのほうが多いけど、一緒に逃げるんだったらもう少し二人で考えればいいのに……。
「俺は……もう、どうでもいいよ。どっちが正しいのか、俺には分からない」
なんというか、悲劇の主人公的な感傷に浸っていて、若干、厨二病も入っているように感じる。やはりまだまだ若い。いや、私も若いんだけど。
しかし、同意を得られたことはいいことだ。本人があまり乗り気じゃないのが気がかりだが、そこも含めて、全て明日中に解決させなければならないというのも厳しそうだ。
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