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重なり合う運命
ゲームのキャラに恋するのは規約違反ですか? 29
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午前中は、イケメンなのかとか、仕事は何をしているのかとか、収入はどれくらいあるのかとか、そんなことを聞いてきたが、全て、答えずにいた。すると、午後からは、方向性を変えて、流行のファッションとか、おすすめのアイシャドウとか、男受けする仕草とか、私が頼んでもないのに教えてくれた。今までの私なら無視していたが、少しだけ、ほんの少しだけ今は興味がある。私と違い、浅井さんはモテるし、男性経験も豊富だ。その経験をタダで教えてくれるのなら、聞いておいて損はない。今必要だからというわけではない。今後、いつか必要になるかもしれないから。
「まあ、そんな感じで、アイシャドウはグラデーションを作るのが基本なの。あんた、二重で目が大きいんだから、アイメイクでもっと魅力的に見せるべきなのよ。生まれ持った武器はなんでも使っていかないと」
「なるほど……」
化粧には、そこまでお金をかけていなかったので、今度、お店に行って店員さんのおすすめを買ってみよう。
「今度、私がお手本って奴を見せてあげるから、間違っても店員におすすめ聞いて、無駄に高い化粧品掴まされるんじゃないわよ?」
「だ、大丈夫だって」
危なかった。無駄に高い化粧品を掴まされるところだった。
「おっと、もうこんな時間か。桐江ちゃんのほうの方は終わった?」
「え? 何が? まだ新しいメイク道具は買ってないけど」
「いや、メイクじゃなくて仕事の方」
「あぁ、そっちか。えっと……」
二人で一緒にパソコンへと向き合っていたのだが、私の方はあまり仕事が進んでいなかった。
「大丈夫。前倒しで進めていたから」
「流石、桐江ちゃん。でも、それじゃあ男にはモテないからね。これから、買い物でも行こうか」
「これからって、まだ仕事が」
「もう終わってるよ」
浅井さんが時計を指さすので見てみると、すでに業務時間は終わっていた。
「本当だ……」
「まだまだ、積もる話もあるし、今日は一緒に飲みに行こうよ。ちょうど、今日は合コンもないし」
「ごめん。今日はちょっと……」
一応、コルテが待っているので、出来るだけ早く帰らなければいけない。
「昨日の今日で、お熱いねぇ。そう言えば、さっきからケイタイが光っているけど、それも彼氏からのラブコールじゃないの?」
「そんなわけないじゃない」
コルテが私の家の電話を使える訳がないから、彼氏からの連絡じゃ……。
「か、彼氏なんかじゃないから!」
「分かってるから。ケイタイ、見たら?」
そう言われて、ケイタイの画面をつけるが、着信履歴は更新されていなかった。変わりに、SNSからの通知が数件きていた。
「なんだろう……」
そこには、現実世界を背景にしたコルテの写真が複数枚アップされていた。
「まあ、そんな感じで、アイシャドウはグラデーションを作るのが基本なの。あんた、二重で目が大きいんだから、アイメイクでもっと魅力的に見せるべきなのよ。生まれ持った武器はなんでも使っていかないと」
「なるほど……」
化粧には、そこまでお金をかけていなかったので、今度、お店に行って店員さんのおすすめを買ってみよう。
「今度、私がお手本って奴を見せてあげるから、間違っても店員におすすめ聞いて、無駄に高い化粧品掴まされるんじゃないわよ?」
「だ、大丈夫だって」
危なかった。無駄に高い化粧品を掴まされるところだった。
「おっと、もうこんな時間か。桐江ちゃんのほうの方は終わった?」
「え? 何が? まだ新しいメイク道具は買ってないけど」
「いや、メイクじゃなくて仕事の方」
「あぁ、そっちか。えっと……」
二人で一緒にパソコンへと向き合っていたのだが、私の方はあまり仕事が進んでいなかった。
「大丈夫。前倒しで進めていたから」
「流石、桐江ちゃん。でも、それじゃあ男にはモテないからね。これから、買い物でも行こうか」
「これからって、まだ仕事が」
「もう終わってるよ」
浅井さんが時計を指さすので見てみると、すでに業務時間は終わっていた。
「本当だ……」
「まだまだ、積もる話もあるし、今日は一緒に飲みに行こうよ。ちょうど、今日は合コンもないし」
「ごめん。今日はちょっと……」
一応、コルテが待っているので、出来るだけ早く帰らなければいけない。
「昨日の今日で、お熱いねぇ。そう言えば、さっきからケイタイが光っているけど、それも彼氏からのラブコールじゃないの?」
「そんなわけないじゃない」
コルテが私の家の電話を使える訳がないから、彼氏からの連絡じゃ……。
「か、彼氏なんかじゃないから!」
「分かってるから。ケイタイ、見たら?」
そう言われて、ケイタイの画面をつけるが、着信履歴は更新されていなかった。変わりに、SNSからの通知が数件きていた。
「なんだろう……」
そこには、現実世界を背景にしたコルテの写真が複数枚アップされていた。
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