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2章、スローライフと幼女
12、朝のお勉強
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「えっと……『発動した魔法の効果を維持させるには、呪文の中又は発動したい魔法の名称の最後に<リーティア>とつける必要がある』っと」
視界に表示されている半透明の四角いホロウィンドウ上に、私は魔法?で作られていると思われるペンを走らせる。 空中に出現した画面に文字を書くという、AR(拡張現実)を彷彿とさせるようなこの【ノート】という能力に慣れるのには一時間もかからなかった。
今は多分、午前十時を過ぎた頃かなぁ。今日は日曜日ということもあってか、ロり魔王はまだ起きていない。リビングには私一人しかいないので、鬼の居ぬ間に洗濯的な感じに、お勉強をやっている。
一応、女子高生の私はお勉強をするのが仕事……とか昔親に言われた気がするが、異世界で農家をやってる内にそんな古い固定概念を捨てたので長い間(異世界の時間軸で約20年、地球の時間軸だと約3年とちょっとの時間) ペンと向き合うことをやめていた。
朝起きて、適当に自分のスキル画面を眺めてた時にこの能力を見つけていなければ、こうして真面目にお勉強なんかしなかったと思う。
今は自分の部屋に元々あったライトノベル位のサイズの本を持ち出し(いや自分の部屋の物だから持ってきたという方が正しいのかもしれない)、リビングの机に数冊ほど積み上げたうちの一冊の内容をざっくりとまとめるという作業をしている。
日曜の朝からお勉強っていうところだけ聞くと私が物凄い真面目ちゃんに思われそうだが、内容としては【結界】という普通の女子高生とは何のつながりもないものだ。
「なになに……『結界にはその強さを示す階級があり、上級の物ほど発動時に消費する魔力の量は多くなります』うん、要するに強いものを使うにはそれ相応の魔力が必要ってわけね」
周りに誰もいないので、口から独り言?が自然に湧いて出てくる。 自分の好きなことを勉強しているからか、何かと気分が楽だ。
すらすらすら~っとペンが進む。 こういう感じの、内容がファンタジー要素モリモリ森鴎外なことを勉強するのに慣れてしまうと、普通の国語やら数学やらに戻れないような気がする。
【結界】を作りたいと思ったのは、三日前にロリ魔王に<インデックス>っていう部屋のことを教わったため……ではなく、異世界で一年ほど同じ時を過ごしたとある女の子から教えてもらったことを思い出したから。
その女の子の名前は「ヒメ」<黒の巫女>っていうお仕事をやっている、私と同じくらいの年齢の子だ。 日本出身の彼女は<エルタニア>とは別の異世界からやって来ており、そのステータスは私達よりも二・三桁ほど多いという色々規格外な子だ。
ヒメちゃん曰く、彼女が住んでた世界はインフレが物凄く激しく、六桁でもまだまだ低い数字だそう
「そのうち全部の世界がインフレしてくると思うよ~」
とびっきりの笑顔と共に放たれたその台詞は、当時の私に強烈な印象を与えたものだ。
「ふにゅ~ あの平和な毎日がもう一度戻ってこないかなぁ……」
ペンを動かす手を止めて思い出に浸っていたためか、無意識に心の声が口に出てしまう。 もしかしたら、私は集中力が長くは持たない体質なのかもしれない(多分やる気の問題のような気もする)
「えっと……『一度発動した【結界】に新しく効果を追加するためには、専用の呪文を用意する必要があります。それらは【追加術式】と呼ばれるもので、きちんと発動されている【結界】に対応させましょう』なるほど、後付けで効果を増やすことは出来るのね……【追加術式】ってどうやって作るんや?」
そこに答えが乗ってなかったため、別のページに記されていないか探してみることに。
幸運なことに、十ページほどめくるだけで答えが見つかった。
「『【追加術式】は【魔法創作】という能力で作成することができますわよ』……急に口調が変わったことにはツッコまないとして【魔法創作】なんて能力私持ってたっけ?」
名前からして魔法関連の何かを作れるような気がしますが……名前かっこいいねコレ。
「【ステータス】!」
目の前に出現した四角いアイコンが沢山並んでいる半透明の画面を横にスクロールし……目的の【能力】の赤いアイコンをタップする。 そうすると別の画面が開いたのですぐさま下にスクロールし……あ、ありました
「えっと【魔法創作】:神に代わって新しい魔法を作成できる能力。 節度を守って使いましょう……何この雑に書かれたヤバい内容は」
『神に代わって』なんて文言があるんだから、分類的にはチートに入ると思われますねコレは……
(私、農家よりは戦闘民族の方が近いのかも……)
「お主は農家のままじゃろうが……」
「だよねー……ってえ!?」
声のした方を向くと……やっぱり、ロリ魔王が起きて来ていた
視界に表示されている半透明の四角いホロウィンドウ上に、私は魔法?で作られていると思われるペンを走らせる。 空中に出現した画面に文字を書くという、AR(拡張現実)を彷彿とさせるようなこの【ノート】という能力に慣れるのには一時間もかからなかった。
今は多分、午前十時を過ぎた頃かなぁ。今日は日曜日ということもあってか、ロり魔王はまだ起きていない。リビングには私一人しかいないので、鬼の居ぬ間に洗濯的な感じに、お勉強をやっている。
一応、女子高生の私はお勉強をするのが仕事……とか昔親に言われた気がするが、異世界で農家をやってる内にそんな古い固定概念を捨てたので長い間(異世界の時間軸で約20年、地球の時間軸だと約3年とちょっとの時間) ペンと向き合うことをやめていた。
朝起きて、適当に自分のスキル画面を眺めてた時にこの能力を見つけていなければ、こうして真面目にお勉強なんかしなかったと思う。
今は自分の部屋に元々あったライトノベル位のサイズの本を持ち出し(いや自分の部屋の物だから持ってきたという方が正しいのかもしれない)、リビングの机に数冊ほど積み上げたうちの一冊の内容をざっくりとまとめるという作業をしている。
日曜の朝からお勉強っていうところだけ聞くと私が物凄い真面目ちゃんに思われそうだが、内容としては【結界】という普通の女子高生とは何のつながりもないものだ。
「なになに……『結界にはその強さを示す階級があり、上級の物ほど発動時に消費する魔力の量は多くなります』うん、要するに強いものを使うにはそれ相応の魔力が必要ってわけね」
周りに誰もいないので、口から独り言?が自然に湧いて出てくる。 自分の好きなことを勉強しているからか、何かと気分が楽だ。
すらすらすら~っとペンが進む。 こういう感じの、内容がファンタジー要素モリモリ森鴎外なことを勉強するのに慣れてしまうと、普通の国語やら数学やらに戻れないような気がする。
【結界】を作りたいと思ったのは、三日前にロリ魔王に<インデックス>っていう部屋のことを教わったため……ではなく、異世界で一年ほど同じ時を過ごしたとある女の子から教えてもらったことを思い出したから。
その女の子の名前は「ヒメ」<黒の巫女>っていうお仕事をやっている、私と同じくらいの年齢の子だ。 日本出身の彼女は<エルタニア>とは別の異世界からやって来ており、そのステータスは私達よりも二・三桁ほど多いという色々規格外な子だ。
ヒメちゃん曰く、彼女が住んでた世界はインフレが物凄く激しく、六桁でもまだまだ低い数字だそう
「そのうち全部の世界がインフレしてくると思うよ~」
とびっきりの笑顔と共に放たれたその台詞は、当時の私に強烈な印象を与えたものだ。
「ふにゅ~ あの平和な毎日がもう一度戻ってこないかなぁ……」
ペンを動かす手を止めて思い出に浸っていたためか、無意識に心の声が口に出てしまう。 もしかしたら、私は集中力が長くは持たない体質なのかもしれない(多分やる気の問題のような気もする)
「えっと……『一度発動した【結界】に新しく効果を追加するためには、専用の呪文を用意する必要があります。それらは【追加術式】と呼ばれるもので、きちんと発動されている【結界】に対応させましょう』なるほど、後付けで効果を増やすことは出来るのね……【追加術式】ってどうやって作るんや?」
そこに答えが乗ってなかったため、別のページに記されていないか探してみることに。
幸運なことに、十ページほどめくるだけで答えが見つかった。
「『【追加術式】は【魔法創作】という能力で作成することができますわよ』……急に口調が変わったことにはツッコまないとして【魔法創作】なんて能力私持ってたっけ?」
名前からして魔法関連の何かを作れるような気がしますが……名前かっこいいねコレ。
「【ステータス】!」
目の前に出現した四角いアイコンが沢山並んでいる半透明の画面を横にスクロールし……目的の【能力】の赤いアイコンをタップする。 そうすると別の画面が開いたのですぐさま下にスクロールし……あ、ありました
「えっと【魔法創作】:神に代わって新しい魔法を作成できる能力。 節度を守って使いましょう……何この雑に書かれたヤバい内容は」
『神に代わって』なんて文言があるんだから、分類的にはチートに入ると思われますねコレは……
(私、農家よりは戦闘民族の方が近いのかも……)
「お主は農家のままじゃろうが……」
「だよねー……ってえ!?」
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