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FILE1:コラボ企画
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その後運転すること三時間。
鈴奈一行は征六山麓の山道駐車場に車を止めた。
「さあ、着いたわよ・・・・・・って寝ているし」
カーナビですら知らない道を延々と上るうちに、莉子もアリシアもすやすやと眠り込んでいた。
さっきまでは散々馬鹿にしたような態度を取っておきながら、こんな時に子供らしい一面を見せつけられると鈴奈は余計に腹が立った。
「冗談じゃないわよ。こっちは休みなしで慣れない運転をしたって言うのに」
とはいえ、まだ18歳になったばかりの莉子は運転免許がないのだからハンドルを握らせるわけにもいかない。
アリシアは二十歳というが、来日して日が浅いのでまだ車とは縁がないだろう。
そもそも、外車に乗り慣れている彼女にいきなり日本の国道を長距離運転させるのも酷だった。
だが、仕事は仕事としてきっちりこなしてもらわなければならない。
「ほら、ここからは車を降りるわよ。起きなさい」
「う~~ん、ママ、もう少し寝かせて・・・・・・」
――ママ!?
想像を絶する不意打ちに、鈴奈の脊髄に電撃が走った。
これが、クールな芦原莉子の裏の顔だというのか。
いや、まだ子供なのだから仕方がない。そう、自分よりも彼女は十年以上も若いのだ。
改めて鈴奈に年齢という大きな壁が存在感を増してくる。
確かに、今まで認めたくなかったのかもしれないけれど、十年の間に鈴奈は変わりつつある。
ブレザーの固い生地の下からでも膨らみを示す張りのあるバスト。
かつては鈴奈もそうだったはずだが、今は乳房が垂れてただ圧迫感を感じるだけになっている。
太腿をさすれば、肌の滑らかさも摩擦のなさが伝わってくる。
体型だって、腰の括れは徐々に上下との差が埋まりつつあり、余計な皮下脂肪が制服をはち切れんばかりだ。
本当のことを言えば、スズナとして活動するのにわざわざ高価なコスプレ衣装を調達した理由は、母校がバレたくないという理由の他に、もしかすると制服が切れないのではないかという不安があった。
莉子の若々しさは悪気がなくとも鈴奈に現実を突き付けてくる。
動画配信のスズナとして残された時間は、あと数年もないかもしれない。
「ん? もう着いたの?」
しげしげと眺める鈴奈の前で、莉子が目を覚ました。
「フアアァ・・・・・・ココハ、ドコデスカ?」
続いてアリシアが後部座席で大きな欠伸をする。
「征六山の麓よ。見ての通りここから車は入れないから、歩くしかないですね」
彼女達の前にはどこへ続くのかわからない、延々たる獣道が開かれていた。
鈴奈一行は征六山麓の山道駐車場に車を止めた。
「さあ、着いたわよ・・・・・・って寝ているし」
カーナビですら知らない道を延々と上るうちに、莉子もアリシアもすやすやと眠り込んでいた。
さっきまでは散々馬鹿にしたような態度を取っておきながら、こんな時に子供らしい一面を見せつけられると鈴奈は余計に腹が立った。
「冗談じゃないわよ。こっちは休みなしで慣れない運転をしたって言うのに」
とはいえ、まだ18歳になったばかりの莉子は運転免許がないのだからハンドルを握らせるわけにもいかない。
アリシアは二十歳というが、来日して日が浅いのでまだ車とは縁がないだろう。
そもそも、外車に乗り慣れている彼女にいきなり日本の国道を長距離運転させるのも酷だった。
だが、仕事は仕事としてきっちりこなしてもらわなければならない。
「ほら、ここからは車を降りるわよ。起きなさい」
「う~~ん、ママ、もう少し寝かせて・・・・・・」
――ママ!?
想像を絶する不意打ちに、鈴奈の脊髄に電撃が走った。
これが、クールな芦原莉子の裏の顔だというのか。
いや、まだ子供なのだから仕方がない。そう、自分よりも彼女は十年以上も若いのだ。
改めて鈴奈に年齢という大きな壁が存在感を増してくる。
確かに、今まで認めたくなかったのかもしれないけれど、十年の間に鈴奈は変わりつつある。
ブレザーの固い生地の下からでも膨らみを示す張りのあるバスト。
かつては鈴奈もそうだったはずだが、今は乳房が垂れてただ圧迫感を感じるだけになっている。
太腿をさすれば、肌の滑らかさも摩擦のなさが伝わってくる。
体型だって、腰の括れは徐々に上下との差が埋まりつつあり、余計な皮下脂肪が制服をはち切れんばかりだ。
本当のことを言えば、スズナとして活動するのにわざわざ高価なコスプレ衣装を調達した理由は、母校がバレたくないという理由の他に、もしかすると制服が切れないのではないかという不安があった。
莉子の若々しさは悪気がなくとも鈴奈に現実を突き付けてくる。
動画配信のスズナとして残された時間は、あと数年もないかもしれない。
「ん? もう着いたの?」
しげしげと眺める鈴奈の前で、莉子が目を覚ました。
「フアアァ・・・・・・ココハ、ドコデスカ?」
続いてアリシアが後部座席で大きな欠伸をする。
「征六山の麓よ。見ての通りここから車は入れないから、歩くしかないですね」
彼女達の前にはどこへ続くのかわからない、延々たる獣道が開かれていた。
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