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4章: 最後の防衛線を築くも

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「た、足りないって何が?」
「お前ら全員の○○を俺は奪いたい」
「そ、そんな! ほら、周りをよく見て下さいよ。もう何人も、絶世の美少女エルフがあなたの足元に転がっているじゃないですか」
「へへへ、俺は欲張りな性格なんでな」
「この・・・・・・変態野郎、地獄に落ちちまえ! ぐふぅ!!」
 

 必死の交渉を続けたエルフは結局、俺の餌食になった。
「もう駄目! 逃げましょう!」
「戦ったらあの男に犯されるわ!」
「嫌! 私まだ二百十七歳なのよ!!」
 主君への忠誠心など忘れて戦線離脱するエルフ共を、俺は一人ずつ狩ってやった。
 同胞を囮にして自分だけ逃げようとする者、追い詰められてなお、命乞いを続けるエルフ。
 遂には覚悟を決めて自害すると脅しながら、結局踏み切れずに俺の介錯を受け入れたエルフ。
 そうやって近衛兵連中は、これ以上ない位に醜い終焉を迎えた。







 外は随分静かになった。
 立っているのは俺だけのものだ。
 身の程をわきまえもせず俺に挑んだエルフは玉砕し、仇敵の前で女の部分を晒すという辱めを受けて横たわる。
 となればいよいよ、この里の族長との対面だ。
「何だ?」
 物音がしたかと思うと、物陰から一人の影が走り去ろうとした。
 が、辺りは見ての通り、気絶した女エルフが地面を埋め尽くさんばかりに転がっている。
 全速力で駆け抜けようとしたが、他のエルフの投げ出した手足に躓き、大きくつんのめる。
 幸い、転倒した先におっぴろげのエルフの股間があったお陰で、顔だけは傷つかずに済んだ。
「むぐぅ!! ぷはぁ! ちょっ、臭っ。 この子、ちゃんと水浴びしてんの・・・・・・って、今は!!」
 起き上がり、敵前逃亡という最優先の指令を思い出したものの、既に前方には俺が立ち塞がっている。
「あ、あわわ・・・・・・」
 俺を見上げるなり尻餅をついたエルフは足をばたつかせながら尻を器用に動かして少しでも俺から距離を取ろうとする。
「どうした? 他の連中は見事に俺の手に掛かったぞ。お前は生き恥を晒して、それでいいのか?」
「い、いいのよ。族長だからって、命を懸けてまで守る義理はないもん!」
 エルフの道徳心も、ここまで落ちたか。
「だが俺の目的は里の殲滅だ。一人だろうと、逃がすわけにはいかない」
「そ、そんなこと言わないでよ、ね?」
 ぶん殴って気絶させるのは簡単だが、それも飽きてきたな。
 少し、趣向を変えた遊びをしてみるか。
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