少女は自重を知らない~私、普通ですよね?

チャチャ

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10 シェフに料理を教えよう

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「ミサトちゃーーん!お願いしまーす!」

「俺からもお願いしますッ!」

目の前で、キラさんとその旦那さんが土下座していた。

旦那さんの名前はトトさん。料理店のシェフらしいけど、今は完全に弟子志願モード。

「え、ええと……どうしたんですか、急に!?」

「俺、食べたんです……あのポトフを……!美味すぎて……弟子入りしたいくらいです……いや、師匠になってください!」

「いやいやいや!ポトフ作っただけなんですけど!?」

聞けば、キラさんが私の料理に感動して、トトさんを連れてきたとのこと。しかも、店は他に二人で回ってるから問題ないらしい。

(……それにしても、この世界って本当に料理に関心ないのね……)

「わ、私の料理でよければ、ですけど……いいですよ?」

「「ほんとに!?」」

「じゃあ、ポトフの作り方、教えますね!」


---

【ミサトの料理コーナー・第二弾】

材料:

ニンジン 二本

じゃがいも 三個

タマネギ 一個

オークの腸詰 90g

水 1リットル

醤油 小さじ1/2

塩 5g


(※ほんとはコンソメがあれば最高なんだけど……)

「……ってことで、出来上がりです!」

トトさんとキラさんは、鍋を覗き込んでキラキラしていた。

「「おおお……!これ、絶対売れる!!」」

「ありがとうございます!このレシピ、使わせてください!売り上げの1割、ちゃんとお支払いしますね!」

「えっ!?教えただけなのにお金もらえるの?」

「当然でしょ!これ、うちの命運を左右する料理ですよ!さあ、商人ギルドで契約手続きしてきましょう!」

「え、ちょ、展開早――はい……」


---

ギルドで契約も無事完了。

「はあ……なんか、どんどん大事になってる気がする……」

宿屋を見つけて、私はベッドに倒れ込んだ。

「明日は、ちゃんと冒険者っぽいことしよう。おやすみ~……」


---

【翌日・冒険者ギルド】

「この依頼にしよう!」

目についたのは魔獣討伐の依頼。対象は『コンソール』という鳥型の魔獣。
巣は、東門から馬車で30分ほどの山中にあるらしい。

(……コンソールって名前、可愛い系じゃない?)

と・こ・ろ・が――

「全然可愛くないんですけど!!むしろ怖いし!!」

鋭いくちばしと鋭利な羽。鋭すぎて叫び声が「ギャオォ!」だった。

襲いかかってきたコンソールに私は即座に魔法を放つ。

「ファイヤーボール!」

――ズドン!!

「あれ?なんか威力、上がってない?」

黒焦げになったコンソールは、アイテムをドロップして消えた。

「よし……肉と爪……っと、えっ!?」

落ちていたのは、肉・爪・コンソメ・お金――

「……コンソールって、コンソメ落とすの!?意味わかんないけど最高!!」

喜びのあまり、私はその後コンソール狩りに勤しんだ。


---

帰り道、私は袋いっぱいのコンソメを抱えていた。

「コンソメさえあれば……美味しい料理がもっと作れるじゃん!!」

私は笑いながら、次のレシピを考えはじめていた――
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