87 / 191
魔界編:第5章 維持部隊
揺らぐ
しおりを挟む
悪さをしでかした二人組は、気絶したまま店主の元に引き渡された。近隣商店で結成された自治法に則って、二人には制裁が加えられるらしい。
店主のオヤジさんに盗品を返却して、僕たちの出番はそれで終了だ。
飛翔さんが事務所にいるユキに簡単に報告すると、一度戻って来るように言われた。まだ巡回も終わっていないのに……と思ったけれど、ユキはこの部隊の総長なので命令は遵守だ。
「戻りゃっしたー!」
事務所の引戸を遠慮なく開ける飛翔さんに、続いて事務所の中へ入る。僕も何か言った方がいいかな? ただいま? 戻りました? なんて言えば……あ、どっちも言えばいいのか。
「ただ今戻りました」
どっちも言うとかしこまった感じがして、なんかむず痒い気がする。
「なんだ真里、お堅いぞ! もっと肩の力を……」
相変わらず応接間のソファーに陣取っているユキが、顔を上げて僕を視認した途端顔を曇らせた。
「なにがあった?」
ユキの口調はいつもより低く、少し怖いくらいのピリッとした空気に緊張が走る。
一大事の如くこちらへ駆け寄ってきて、ユキが僕を抱き寄せようとした。ユキにはいつも言っているのだけど、僕は人前で恋人として触れ合うのは好きじゃない。
「ちょ、ユキ!? なに……」
「なんでこんな事に……」
ユキの表情はどう見ても真剣で、下心はないその顔に思わずたじろいだ。
ユキが少し戸惑うようにして僕の胸辺りを撫でる、それはいつか悪戯してきたみたいな触り方じゃなくて、労わるように癒すような触れ方で……。
「どこか怪我したか? 怖い目にあったか?」
「ないよ! 何もない!」
そう答えてもユキは僕を離してくれなくて、寧ろ力尽くで僕を胸の中に収めてしまった。
「戻ってきたら褒めてやろうと思ってたのに……なんでこんなに魂が乱れてるんだ」
「ユキ……」
その声は心底僕を心配しているもので、自覚が無い僕は戸惑うばかりだった。
「そういえば今日捕まえた二人組、真里と前にも何かあったみたいだけど……」
飛翔さんがユキに言ってしまった……それは本当はユキに伝えたくなかった事柄で、事務所へ帰る道中、飛翔さんには内緒にしてて欲しいとお願いしていた。ユキの様子を見れば、飛翔さんとしては伝えない訳にはいかないだろう……。
「まさか、あの時の二人か!? 嫌な事を思い出したのか? 傷が痛むか?」
ユキが耳を伏せて心配そうな表情で僕の頬を撫でてから、トラウマの傷跡のある左手の甲を撫でた。ここは普通の肌より敏感だから、グローブの上から撫でられてもくすぐったい。
「大丈夫だよ、何でもなかったよ? ユキに教わった事ちゃんと出来たよ……」
右手をユキの手に重ねると、ユキは軽くため息をついて僕の肩を抱いた。ゆっくり話を聞こう……と応接間のソファーへ促されたが、まだ巡回の途中だ。飛翔さんを振り返るように見上げると、バッチリ目が合った。
「あ、俺……巡回の続き行ってくるな! さっきの事件の書類は真里に任せたから!」
ウィンクしながら飛翔さんは、軽快に事務所から出て行ってしまった。
「飛翔さん……気を使わせてしまったかな?」
「いや、アレは本気で書類の提出をやりたくないだけだ」
ユキが鼻でクスッと笑って僕の隣に座る。こめかみの辺りを撫でられて、くすぐったくて思わず笑い声が溢れた。
「初めての仕事は緊張したか?」
「……うん、まさかあの時の人達なんて思いもしなかったから、びっくりした」
「因縁というやつだな」
ユキが僕の胸の中心をまた優しく撫でてくるのだけど、僕にはユキが何を心配しているのか分からなかった。
「あの二人に再会して、何か動揺することがあったか?」
「動揺……」
ユキに言われて思い返してみても……あの二人には怖いとか、逃げたいなんて感情よりも腹が立つばかりだった。人を傷つけること、盗むこと、嘘を重ねること、そしてそれを繰り返すその悪辣さ……。
その悪い部分を見て、自分を重ねて……自分に流れる血を思い出した。
そうか……これが原因か。
胸の中がザワッとする、落ち着いていられないような、でも思考力が鈍るような……嫌な騒めきが止まない。
「真里っ……口に出せ、何を考えてる!」
僕の頬を両手で覆って、ユキが無理やり顔を寄せる。ダメだ……心配させたくない、こんな自分を見せたくない!
「嫌だっ……!」
「嫌じゃない、言え!」
ユキの真剣な顔に涙が出てきた、余計に心配させてる……こんなんじゃダメなのに。落ち着かせたい胸の奥が、余計にざわついて震えて感情が溢れ出てくる。
人を傷つけて殺して、自分の子供でさえ簡単に捨てたあの女の血がこの体に流れてる。きっと僕は"良い子"であることをやめたら、あの二人みたいに、あの女みたいに……僕の大嫌いな人間に堕ちていく。
「ユキ……僕、この仕事ダメかもしれない」
目頭が熱くなる、そこに熱が溜まって溢れていく。自分が望んでここに居るのに、なんて情けないんだろう。
僕の頬を掴むユキの手首をギュッと握ると、ユキが困ったように耳と眉尻を下げている……こんな自分をユキに見せるのは嫌なのに、感情は止まらない。
「平気で人を傷付ける奴が許せない……でも、そんな人たちを見るたび、自分にあの女の血が流れていることを思い出すんだ……きっと何度だって思い出す」
「そうか、トラウマに障ったんだな」
ユキが僕の左手の手袋を外すと、その下の僕の弱点である傷跡には血が滲んでいた。なんで……これは小さい時につけられた傷だから、とっくに塞がってるのに。
「ほら傷口が開いてる……大丈夫だから、落ち着け」
ユキが僕の左手の甲に唇を落とす、獣が傷付いた仲間を労わるようにそこを舐められて…… 性感帯になり得るほど敏感な場所は、僕の感情とは裏腹に快感を得た。
「ぁっ……やめて、ユキ……っ、汚い!」
「真里に汚い場所なんてない」
手の甲から顔を上げたユキの唇が、僕の血で紅をさしたように赤くなっていて……胸がドキッとした。
綺麗だ……白い肌に赤が映えて、なんて……。
「真里の血は汚くない」
「——っ!」
負の感情が覆っていた胸の中が、ユキでいっぱいになっていく……黒く汚れたものが洗われていくみたいに、僕の嫌な部分が落ちていくようだった。
「真里とあの女の魂は少しも似ていないから安心しろ……むしろ、育ての親の方が似ているくらいだ」
ユキに優しく抱きしめられて涙が止まらなくなった、ユキはいつも僕が欲しい言葉をくれる……それが嘘でも本当でもどちらでも構わない、ただその言葉を信じたかった。
「真里は育ての親を盲信しているようだがな……お前が大好きな母だって、人を恨むんだぞ?」
クスクスと笑いながらユキが僕の背中をさする、その言葉はさすがに信じられないと思ってしまった……。
「ウソ……」
「嘘じゃない、真里の母はあの女をずっと恨み続けているぞ、今も変わらずだ」
「そんな……僕の為に嘘ついてるんでしょ?」
いつも笑顔で優しくて、あんな心地のいい家庭を築ける人が、人を恨むなんて思えない。
「信じなくてもいいけどな……あのバス事故は、真里の母があの女を恨み続けている為に起きた因縁のようなものだぞ」
「因縁……?」
「真里の母は何かしらの事故に遭う運命ではあったが、怨恨によってより強く二人を引き寄せてしまった……真里を酷い目にあわせたことが、どうしても許せなかったんだろうな」
僕の目元をユキが指で拭って、その場所にキスを落とした。僕はいつも大事にされてる……両親に、そして今はユキから。
「真里の正義感が強いところは父親そっくりだしな、真里の家族は血縁なんて関係なく絆が深い。俺は16年ずっと見てたんだから、信じろ」
「……っ、うん」
お互いの額を合わせて、間近で視線が合うとユキが口の端を上げる。
「真里はなんで俺の部隊に来たんだ?」
「ユキを手伝いたいから……だったけど、今日……飛翔さんと一緒に居たら、僕も守る側になりたいなって……思った」
「その気持ちは作り物なのか?」
違う、それは本当に僕が心から思っている事だ。首を横に振るとユキが僕の頬を撫でた。
「前に言った筈だ……真里の魂はキラキラ光って、強い魂だって。この世界には似つかわしくない程、清くて、綺麗で……俺はずっとこの光に憧れていたし、救われたんだ」
その両腕にぎゅっと抱かれて、愛しそうにユキが僕の頭に頬を寄せる。ユキは僕に自信をくれる……だから僕は僕でいられる。
「ダメだなんて言うな、真里はこの仕事に向いている」
「うん……ありがとう」
ユキの背中に腕を回して抱きしめ返すと、ユキが嬉しそうに笑う感覚がした。きっと可愛い顔をしているんだろう……その顔を見たい気持ちが湧いてくるのだけど、この体温を離し難い。
どうしようもなく暗くなったりしても、ユキが居るだけで僕はすぐに持ち直す。救われているのは僕の方……ユキは僕の光だ。
「血が繋がっている事を嫌悪する気持ちは……俺も分かるけどな」
ユキのいつもより暗い声にハッとした、抱きしめられて表情が見えない。ユキの顔を確認したくて腕から抜け出そうとしたとき、事務所の引戸がガラッと開いた音がした。
店主のオヤジさんに盗品を返却して、僕たちの出番はそれで終了だ。
飛翔さんが事務所にいるユキに簡単に報告すると、一度戻って来るように言われた。まだ巡回も終わっていないのに……と思ったけれど、ユキはこの部隊の総長なので命令は遵守だ。
「戻りゃっしたー!」
事務所の引戸を遠慮なく開ける飛翔さんに、続いて事務所の中へ入る。僕も何か言った方がいいかな? ただいま? 戻りました? なんて言えば……あ、どっちも言えばいいのか。
「ただ今戻りました」
どっちも言うとかしこまった感じがして、なんかむず痒い気がする。
「なんだ真里、お堅いぞ! もっと肩の力を……」
相変わらず応接間のソファーに陣取っているユキが、顔を上げて僕を視認した途端顔を曇らせた。
「なにがあった?」
ユキの口調はいつもより低く、少し怖いくらいのピリッとした空気に緊張が走る。
一大事の如くこちらへ駆け寄ってきて、ユキが僕を抱き寄せようとした。ユキにはいつも言っているのだけど、僕は人前で恋人として触れ合うのは好きじゃない。
「ちょ、ユキ!? なに……」
「なんでこんな事に……」
ユキの表情はどう見ても真剣で、下心はないその顔に思わずたじろいだ。
ユキが少し戸惑うようにして僕の胸辺りを撫でる、それはいつか悪戯してきたみたいな触り方じゃなくて、労わるように癒すような触れ方で……。
「どこか怪我したか? 怖い目にあったか?」
「ないよ! 何もない!」
そう答えてもユキは僕を離してくれなくて、寧ろ力尽くで僕を胸の中に収めてしまった。
「戻ってきたら褒めてやろうと思ってたのに……なんでこんなに魂が乱れてるんだ」
「ユキ……」
その声は心底僕を心配しているもので、自覚が無い僕は戸惑うばかりだった。
「そういえば今日捕まえた二人組、真里と前にも何かあったみたいだけど……」
飛翔さんがユキに言ってしまった……それは本当はユキに伝えたくなかった事柄で、事務所へ帰る道中、飛翔さんには内緒にしてて欲しいとお願いしていた。ユキの様子を見れば、飛翔さんとしては伝えない訳にはいかないだろう……。
「まさか、あの時の二人か!? 嫌な事を思い出したのか? 傷が痛むか?」
ユキが耳を伏せて心配そうな表情で僕の頬を撫でてから、トラウマの傷跡のある左手の甲を撫でた。ここは普通の肌より敏感だから、グローブの上から撫でられてもくすぐったい。
「大丈夫だよ、何でもなかったよ? ユキに教わった事ちゃんと出来たよ……」
右手をユキの手に重ねると、ユキは軽くため息をついて僕の肩を抱いた。ゆっくり話を聞こう……と応接間のソファーへ促されたが、まだ巡回の途中だ。飛翔さんを振り返るように見上げると、バッチリ目が合った。
「あ、俺……巡回の続き行ってくるな! さっきの事件の書類は真里に任せたから!」
ウィンクしながら飛翔さんは、軽快に事務所から出て行ってしまった。
「飛翔さん……気を使わせてしまったかな?」
「いや、アレは本気で書類の提出をやりたくないだけだ」
ユキが鼻でクスッと笑って僕の隣に座る。こめかみの辺りを撫でられて、くすぐったくて思わず笑い声が溢れた。
「初めての仕事は緊張したか?」
「……うん、まさかあの時の人達なんて思いもしなかったから、びっくりした」
「因縁というやつだな」
ユキが僕の胸の中心をまた優しく撫でてくるのだけど、僕にはユキが何を心配しているのか分からなかった。
「あの二人に再会して、何か動揺することがあったか?」
「動揺……」
ユキに言われて思い返してみても……あの二人には怖いとか、逃げたいなんて感情よりも腹が立つばかりだった。人を傷つけること、盗むこと、嘘を重ねること、そしてそれを繰り返すその悪辣さ……。
その悪い部分を見て、自分を重ねて……自分に流れる血を思い出した。
そうか……これが原因か。
胸の中がザワッとする、落ち着いていられないような、でも思考力が鈍るような……嫌な騒めきが止まない。
「真里っ……口に出せ、何を考えてる!」
僕の頬を両手で覆って、ユキが無理やり顔を寄せる。ダメだ……心配させたくない、こんな自分を見せたくない!
「嫌だっ……!」
「嫌じゃない、言え!」
ユキの真剣な顔に涙が出てきた、余計に心配させてる……こんなんじゃダメなのに。落ち着かせたい胸の奥が、余計にざわついて震えて感情が溢れ出てくる。
人を傷つけて殺して、自分の子供でさえ簡単に捨てたあの女の血がこの体に流れてる。きっと僕は"良い子"であることをやめたら、あの二人みたいに、あの女みたいに……僕の大嫌いな人間に堕ちていく。
「ユキ……僕、この仕事ダメかもしれない」
目頭が熱くなる、そこに熱が溜まって溢れていく。自分が望んでここに居るのに、なんて情けないんだろう。
僕の頬を掴むユキの手首をギュッと握ると、ユキが困ったように耳と眉尻を下げている……こんな自分をユキに見せるのは嫌なのに、感情は止まらない。
「平気で人を傷付ける奴が許せない……でも、そんな人たちを見るたび、自分にあの女の血が流れていることを思い出すんだ……きっと何度だって思い出す」
「そうか、トラウマに障ったんだな」
ユキが僕の左手の手袋を外すと、その下の僕の弱点である傷跡には血が滲んでいた。なんで……これは小さい時につけられた傷だから、とっくに塞がってるのに。
「ほら傷口が開いてる……大丈夫だから、落ち着け」
ユキが僕の左手の甲に唇を落とす、獣が傷付いた仲間を労わるようにそこを舐められて…… 性感帯になり得るほど敏感な場所は、僕の感情とは裏腹に快感を得た。
「ぁっ……やめて、ユキ……っ、汚い!」
「真里に汚い場所なんてない」
手の甲から顔を上げたユキの唇が、僕の血で紅をさしたように赤くなっていて……胸がドキッとした。
綺麗だ……白い肌に赤が映えて、なんて……。
「真里の血は汚くない」
「——っ!」
負の感情が覆っていた胸の中が、ユキでいっぱいになっていく……黒く汚れたものが洗われていくみたいに、僕の嫌な部分が落ちていくようだった。
「真里とあの女の魂は少しも似ていないから安心しろ……むしろ、育ての親の方が似ているくらいだ」
ユキに優しく抱きしめられて涙が止まらなくなった、ユキはいつも僕が欲しい言葉をくれる……それが嘘でも本当でもどちらでも構わない、ただその言葉を信じたかった。
「真里は育ての親を盲信しているようだがな……お前が大好きな母だって、人を恨むんだぞ?」
クスクスと笑いながらユキが僕の背中をさする、その言葉はさすがに信じられないと思ってしまった……。
「ウソ……」
「嘘じゃない、真里の母はあの女をずっと恨み続けているぞ、今も変わらずだ」
「そんな……僕の為に嘘ついてるんでしょ?」
いつも笑顔で優しくて、あんな心地のいい家庭を築ける人が、人を恨むなんて思えない。
「信じなくてもいいけどな……あのバス事故は、真里の母があの女を恨み続けている為に起きた因縁のようなものだぞ」
「因縁……?」
「真里の母は何かしらの事故に遭う運命ではあったが、怨恨によってより強く二人を引き寄せてしまった……真里を酷い目にあわせたことが、どうしても許せなかったんだろうな」
僕の目元をユキが指で拭って、その場所にキスを落とした。僕はいつも大事にされてる……両親に、そして今はユキから。
「真里の正義感が強いところは父親そっくりだしな、真里の家族は血縁なんて関係なく絆が深い。俺は16年ずっと見てたんだから、信じろ」
「……っ、うん」
お互いの額を合わせて、間近で視線が合うとユキが口の端を上げる。
「真里はなんで俺の部隊に来たんだ?」
「ユキを手伝いたいから……だったけど、今日……飛翔さんと一緒に居たら、僕も守る側になりたいなって……思った」
「その気持ちは作り物なのか?」
違う、それは本当に僕が心から思っている事だ。首を横に振るとユキが僕の頬を撫でた。
「前に言った筈だ……真里の魂はキラキラ光って、強い魂だって。この世界には似つかわしくない程、清くて、綺麗で……俺はずっとこの光に憧れていたし、救われたんだ」
その両腕にぎゅっと抱かれて、愛しそうにユキが僕の頭に頬を寄せる。ユキは僕に自信をくれる……だから僕は僕でいられる。
「ダメだなんて言うな、真里はこの仕事に向いている」
「うん……ありがとう」
ユキの背中に腕を回して抱きしめ返すと、ユキが嬉しそうに笑う感覚がした。きっと可愛い顔をしているんだろう……その顔を見たい気持ちが湧いてくるのだけど、この体温を離し難い。
どうしようもなく暗くなったりしても、ユキが居るだけで僕はすぐに持ち直す。救われているのは僕の方……ユキは僕の光だ。
「血が繋がっている事を嫌悪する気持ちは……俺も分かるけどな」
ユキのいつもより暗い声にハッとした、抱きしめられて表情が見えない。ユキの顔を確認したくて腕から抜け出そうとしたとき、事務所の引戸がガラッと開いた音がした。
0
あなたにおすすめの小説
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
【BL】捨てられたSubが甘やかされる話
橘スミレ
BL
渚は最低最悪なパートナーに追い出され行く宛もなく彷徨っていた。
もうダメだと倒れ込んだ時、オーナーと呼ばれる男に拾われた。
オーナーさんは理玖さんという名前で、優しくて暖かいDomだ。
ただ執着心がすごく強い。渚の全てを知って管理したがる。
特に食へのこだわりが強く、渚が食べるもの全てを知ろうとする。
でもその執着が捨てられた渚にとっては心地よく、気味が悪いほどの執着が欲しくなってしまう。
理玖さんの執着は日に日に重みを増していくが、渚はどこまでも幸福として受け入れてゆく。
そんな風な激重DomによってドロドロにされちゃうSubのお話です!
アルファポリス限定で連載中
BL 男達の性事情
蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。
漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。
漁師の仕事は多岐にわたる。
例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。
陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、
多彩だ。
漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。
漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。
養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。
陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。
漁業の種類と言われる仕事がある。
漁師の仕事だ。
仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。
沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。
日本の漁師の多くがこの形態なのだ。
沖合(近海)漁業という仕事もある。
沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。
遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。
内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。
漁師の働き方は、さまざま。
漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。
出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。
休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。
個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。
漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。
専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。
資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。
漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。
食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。
地域との連携も必要である。
沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。
この物語の主人公は極楽翔太。18歳。
翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。
もう一人の主人公は木下英二。28歳。
地元で料理旅館を経営するオーナー。
翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。
この物語の始まりである。
この物語はフィクションです。
この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。
逃げた弟のかわりに溺愛アルファに差し出されました。初夜で抱かれたら身代わりがばれてしまいます💦
雪代鞠絵/15分で萌えるBL小説
BL
逃げた弟の身代わりとなり、
隣国の国王である溺愛アルファに嫁いだオメガ。
しかし実は、我儘で結婚から逃げ出した双子の弟の身代わりなのです…
オメガだからと王宮で冷遇されていたので、身代わり結婚にも拒否権が
なかたのでした。
本当の花嫁じゃない。
だから何としても初夜は回避しなければと思うのですが、
だんだん王様に惹かれてしまい、苦しくなる…という
お話です。よろしくお願いします<(_ _)>
虚ろな檻と翡翠の魔石
篠雨
BL
「本来の寿命まで、悪役の身体に入ってやり過ごしてよ」
不慮の事故で死んだ僕は、いい加減な神様の身勝手な都合により、異世界の悪役・レリルの器へ転生させられてしまう。
待っていたのは、一生を塔で過ごし、魔力を搾取され続ける孤独な日々。だが、僕を管理する強面の辺境伯・ヨハンが運んでくる薪や食事、そして不器用な優しさが、凍てついた僕の心を次第に溶かしていく。
しかし、穏やかな時間は長くは続かない。魔力を捧げるたびに脳内に流れ込む本物のレリルの記憶と領地を襲う未曾有の魔物の群れ。
「僕が、この場所と彼を守る方法はこれしかない」
記憶に翻弄され頭は混乱する中、魔石化するという残酷な決断を下そうとするが――。
穏やかに生きたい(隠れ)夢魔の俺が、癖強イケメンたちに執着されてます。〜平穏な学園生活はどこにありますか?〜
春凪アラシ
BL
「平穏に生きたい」だけなのに、
癖強イケメンたちが俺を狙ってくるのは、なぜ!?
トラブルを避ける為、夢魔の血を隠して学園生活を送るフレン(2年)。
彼は見た目は天使、でも本人はごく平凡に過ごしたい穏健派。
なのに、登校初日から出会ったのは最凶の邪竜後輩(1年)!?
他にも幼馴染で完璧すぎる優等生騎士(3年)に、不良だけど面倒見のいい悪友ワーウルフ(同級生)まで……なぜか異種族イケメンたちが次々と接近してきて――
運命の2人を繋ぐ「刻印制度」なんて知らない!
恋愛感情もまだわからない!
それでも、騒がしい日々の中で、少しずつ何かが変わっていく。
個性バラバラな異種族イケメンたちに囲まれて、フレンの学園生活は今日も波乱の予感!?
甘くて可笑しい、そして時々執着も見え隠れする
愛され体質な主人公の青春ファンタジー学園BLラブコメディ!
月、水、金、日曜日更新予定!(番外編は更新とは別枠で不定期更新)
基本的にフレン視点、他キャラ視点の話はside〇〇って表記にしてます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる