ユメのあとさき

あおあおの部屋

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第12話 鬼神

頭の中の光景

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「う、うぅ……!」

 頭が、割れる……!

 立っていられなくて、頭を支えながらうずくまる。

「!? ユメ!」

 誰かが、支えてくれる……これは、アンリ……?

「い、たい……!」

「どうした……どこか怪我をしたのかい? 今、治癒術を……!? 効かない……!?」

 う、うううぅ……ッ!

  

  

  

「それが好きなのか?」

 誰かがそれ、と指したのはウサギだった。

 膝の上で眠っているウサギを、あたしは撫でていた。

 まばたきをするように、場面が変わる。

 閃光が、暗い背景に炸裂する。

「うん、好き」

 そう答えたあたしに「ふーん」という声……男のひとの、声。

「……」

「あ」

 でも、その後……そのひとが見下ろしたら、ウサギは逃げてしまったんだ。

  

  

  

「あ、うぅぅ……!」

 痛い、いたい、苦しい……いや……やだ……!

「ユメ、しっかり……くっ、どうなっているんだ……!」

 力が抜ける。汗が滲む。苦しい、痛い、やだ……!

 その間にも……頭の中の光景は進んでいく。

  

  

  

「ベルに菓子をやったって?」

 咎められてる気がして、こわかった。

 でも、嘘はつけなくてコクンと頷くと、「ふーん」って返ってきた。

「……ダメ、だった?」

 クッキーをたくさんもらって、あのひとが「おなかがすいた」って言ってたから、あげてしまった。

 貰いものを、あげてはいけなかったかも……って不安になってたら。

「いや? ユメが食べたなら別にいい」

「食べ、た。あの……一緒に、食べる?」

 あげた本人に聞くのも、変かと思ったものの……差し出して見せた。

 なんだか、欲しそうな……気がしたから。

「……食べさせて」

「え、あ、はい……」

 開けられたそのひとの口にクッキーを入れる。

「……おいしい?」

「……甘いだけ。ただ」

「ただ?」

 少しだけ微笑んだように見えたそのひとは、もう一口とねだったんだ。

「ユメがくれるから、美味い気がする」
  
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