学校帰りに待っていた変態オヤジが俺のことを婚約者だという

拓海のり

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13 ネコにされる

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 夕飯を終えると藤原に引きずられてベッドルームに行った。
「今日はうんと燃えてみましょうか」

 嬉しげに俺の肩を抱いて言う男の顔を首を傾げて見上げた。どういう意味なんだろう。腹に一物も二物もありそうな笑顔が怪しい。

 ベッドの横でキスをして服を脱がされた。そのままバスルームに連れて行かれて身体を隅々まで洗われた。蕾の中は特に念入りに丁寧に洗われた。その時、何かを塗りこまれたような気がしたが何だろう。

 バスルームから出て綺麗に拭われるとベッドに入った。
 藤原は俺を背中から抱いて囁く。
「もう覚えてもらえましたか」
 そして耳朶を軽く噛んだ。藤原のモノが俺の尻の辺りをツンツンとノックする。藤原の手が後ろから俺の胸を撫でて乳首を摘んだ。

「…んんっ…」と思わず鼻に抜けた声が出た。
「おや、色っぽいですね」
 片方の手で俺の乳首をいやらしい手つきで弄りながら、片方の手で腰やら尻やら内股の辺りを揉まれた。
「んん…やっ…あっ…」
 何でこんな声が出るんだ。身体が何でこんなに熱くなるんだ。

「腰が揺れていますよ。欲しいですか?」
 藤原の指が俺の蕾の中に入って来た。ゆるく抽挿して指を増やしてゆく。長い指が俺のいいところを擦ってゆく。どうなっているんだ俺の身体は。熱くて腰が揺れてどうにかして欲しい。
「ああん……くっれ…、ほっ…しいっ!!」
「いい子ですね」
 藤原は耳にそう囁いて俺の蕾に屹立したモノを宛がってゆっくりと俺の中に沈めた。

「くうっ…」
 ものすごい圧迫感と質量を息を吐いてやり過ごした。俺、こんなこといつの間に覚えたんだ。
「全部入りましたよ。渉君の内は熱いです。熱くて狭くて締め付けてきます」
 藤原が耳に囁いた。そうされると下半身がズーンと熱くなる。藤原がゆっくりと動き始めると、圧迫感よりも快感の方が込み上げてくる。

「はうっ…ん、んあっ……」
 どうなっているんだ俺の身体は。一度や二度の体験でこんなに感じていいのか。
「さすがは渉君。私が見込んだだけのことはあります。もっと可愛く悶えなさい」

 そんなことを言われても──。もちろん悶えているけど。だってはじめは後ろからだったろ。次は片足を高く掲げられて、それから正常位になって両足抱え上げて、今度は上に乗りあがって、何か段々訳がわからなくなってきた。

「ああん…、はあん……」
「いいですよ、可愛いですよ。もっと可愛く鳴いてみましょうね」


 次の日は鏡の間に連れて行かれた。
「渉君の為に特注しました」
(自分の為だろ、オイ!!)

 四方に鏡が据えてある小さな部屋に肘掛け椅子が置いてあった。俺と藤原はガウン姿でこの部屋に入った。藤原が肘掛け椅子に座って俺を膝の上に乗せる。そして足を開かせて両脇の肘掛に足を掛けさせた。

 尻尾をつけた俺が恥ずかしいところを鏡に晒している。
「ほら、欲しいとココが収縮して私を呼んでいますよ」
 藤原がシッポを弄んだ。尻尾の先には藤原人形が付いていてその先にはバイブレーターが俺の蕾の中に埋め込まれている。

 藤原の膝の上でもじもじと身を捩ると「シッポじゃ物足りないですか」と、笑いを含んだ声で耳に囁いた。手は俺の胸の粒を捏ね繰り返している。
「やあっ…っん……」
 俺の中に入ったシッポを藤原がゆるゆると抽挿させる。俺も藤原もガウンを羽織っているけれど下には何も身に着けていない。藤原の首に噛り付いて仰け反った。
「…んね……」
「役に立つようにしてくださいね」
 俺は肘掛け椅子から滑り降りて藤原のモノを口に入れた。
(こんなになっちゃって、俺どうなるんだろう…)


  * * *

 藤原にいいように頂かれて連休が終わった。だるい腰と身体を引きずって学校に行く。結婚するということは、こんなに疲れることをするということだろうかと俺の結婚観がちょっと変わった。藤原みたいなバイタリティのある奴が相手だとこっちの身体が持たないや。


 よろよろと送迎の車から降りて教室に向かった。
「おはよ」
 教室の皆に声をかけると、振り返った皆は「お…」とか「はよ…」と言ったまま目を見開いて固まっている。どうしたんだろう。……。もしかして、犯られたの丸分りか──?

(ばれるのか? ばれたのか? どうするよ、俺)
 教室の入り口で立ち竦んでしまった俺を、固まって見ていた皆の中で一番先に飛び出してきたのはやはり石原と辻だった。持つべきものは友達だよな。

「渉、お前どうしたんだ」
(ううむ、どの程度事情を話したものか…)
「急に可愛くなっちゃって」
(へっ!?)
「見違えたぜ。金曜日に来なかったから心配していたんだぞ」
 石原と辻は俺を真ん中にして教室の中央に連れて行った。
「やはり磨きをかけてから……」
「む、だろうな」
 背の高い二人は俺の頭上で俺には意味の通じない会話を交わしている。

 俺は今日学校に行く前に鏡の前で入念なチェックを入れたんだ。だってキスマークとかよく付けてくる奴とかあるもんな。そういうのってバレバレだろ。

 しかし、別にいつもの俺だったが。チビで色黒でチンクシャの──。
 あの天使にはとうてい敵わない。……。落ち込んで来るぜ。
「このままでは俺たちの渉が──」
「何とか対策を練らねば──」
 頭上ではまだ石原と辻の会話が続いていた。


 昼休みに松下部長が来た。俺を見てハッと息を呑んだ。
「渉、金曜日はどうしたんだ」
 そのままの顔でじっと俺を見詰めながら言う。
「すみません、風邪を引いてしまって」
 学校には藤原が連絡を入れている。俺はそれをそのまま言った。
「そうか。お前も色々あったからな」

 色々あったけど俺の身体は丈夫なのかな。風邪も引かないし、疲れて寝過ごしたのも一日だけで、今日の午前中にあった体育の授業も難なくこなしてしまった。

「ところで葉月なんだが」
 葉月さんの名前を聞いたとたん、俺の心臓が急に音を立てはじめた。頭に血が上るのが分る。
(俺、忘れていたのかな。俺、考えまいとしていたのかな)

 松下部長は俺の様子を溜め息を吐いて見た。
「渉と会って話がしたいと言っているが、どうする?」
「俺と…」
(どうしよう)
 会いたいけど会いたくない。

「部活の時にな」
 迷っている俺を見て、松下先輩はそう言って行ってしまった。
 俺はこのまま変態の藤原の手に掛かっていいようになりたくない。葉月さんなら、あの王子様なら俺を助けてくれるだろうか。
(……。何だかお姫様になった気分だぜ)

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