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五章 ほこれる親であるために
女王様は慕われる
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気力が尽きた男たちを全員縛りあげるのに時間はかからなかった。これから『依頼主』について聞きださなければならない。
「さて親分さん」
「ひゃ……ひゃい」
「あなたの依頼主のことを聞かせてもらえますか?」
「『マカザ』ってスケベ野郎でさあ!」
「そうそう、コルなんとかって偉ェやつの……あーっと、親戚だっていう話ですぜ!」
「コルン公だ、コルン公! なんでそこまでしか覚えてねえんだ」
「ヒャヒャヒャ! すまん!」
「親分のテントに屋敷までの地図があったはず!」
「あったあった!」
マカザ。直接の面識はないが、コルン公から名を聞いたことがある……遠戚の問題児として。
名前と血縁者をサラリと言ってのけたうえに、地図までもっているとなれば真実なのだろう。しかし――
「ずいぶんあっさりと白状するのですね?」
「そりゃもうアネゴの戦いぶりに感服したもんで! かっこよかったっすよ! な、お前ら!」
「へい親分!」
「惚れましたぜアネゴォ!」
「おいおい。お嬢の戦いぶりを見て、真っ先にトンズラこいたのは誰やったかなあ?」
「ああアレは失敗したな! あっしもアネゴにぶっ叩かれりゃよかったぜ! アッハッハッハ!」
「親分、うらやましいすか? うらやましいすか? ワハハハハ!」
縄で自由を奪われているにもかかわらず、野盗たちは笑いあっていた。ある意味、手ごわい。
城を出てはじめて、女王は頭をかかえた。
「……ヒノカ、この反応は……予想外です……」
「ははは……人ったらしの本領発揮ってことにしとこうや」
こうして彼らはすべてを話した。女王への心酔からか、こぞって裁きを受けると言い出すほどであった。
「余罪の調査をふくめ、あなたたちの処遇はコルン公にまかせる予定です。そのつもりでいるように」
「了解であります!」
「では全員、宿屋までついてきなさい」
「へいアネゴ!」
「荷車は俺らにひかせてください!」
「よしなに」
「よっしゃ行くぞお前らああああ!」
「おお!!」
「はぁ……」
それは月がどこかへ飛んでいきそうなほど賑やかな、女王とヒノカと、十人の野盗の行進だった。
「で、マカザっちゅう男はどうやってこらしめるんや? 屋敷に乗りこむんか?」
道中でヒノカがたずねる。
「ルネを向かわせようと思います。『仕入れが完了した。品質がとても良いので、部下が妙な気をおこす前にひきとってほしい』と」
「なるほど。宿屋の主人に持たせた書状で、コルン公に呼びだしをかけとる所にマカザも……一網打尽ってわけやな」
「はい」
「おそろしいお嬢やで」
「親分……なんかすげえ話をしてますぜ?」
「ああ。俺たちのアネゴは、とんでもねえお方なのかもしれねえな……」
「さすがアネゴだ……」
「よくわからんけどすげえ……」
「こほん。さあ、宿屋にもどったら仕上げにかかりましょう」
宿屋の前ではルネが見張りをしていた。さすがの『団体客』におどろいたようだ。
「あれっ、お嬢様。その人たち……ずいぶん素直についてきたようで」
「話すと長くなりまして。ナタリーさんの様子はどうでしたか?」
「言い聞かせて寝てもらいました。さすがに夜が遅いですからー」
「そうですか……大事ないようで安心しました」
聞きだした情報と、黒幕であるマカザを呼びだす計画を伝える。すると、察しのよいメイドは次の仕事をすぐに理解した。
「じゃあ、その人をおびき寄せるのは任せておいてください」
「夜通しで苦労をかけますが……頼みます」
「いえいえ、わたしは待ってる間にちょびっと仮眠をとったのでだいじょうぶですー。お嬢様たちこそ今のうちに休んでくださいな」
宿屋で捕まえた者たちは、物置小屋に収容されていた。そこへさらに十人がやってくると、さすがに驚いたようだ。
拠点にいる仲間たちもやられたのだから無理もない。
女王は先にヒノカを部屋で休ませ、小屋の見張りを買って出た。野盗たちはしばらく騒がしくしゃべっていたものの、じきに寝息に変わっていった。
壁に背中を預け、宿屋のふたりについて考える。
主人は身の安全のため悪人に手を貸さざるをえなくなった……ナタリーに秘密で。しかし今回、ここを捨ててでも足を洗う決心をし、すべてを打ち明けた。
ナタリーもまた動じずに受け入れ……いや、動揺はあったはずだ。たとえ察していたとしても。
彼らの心は強い。そしてヒノカが言っていた『肝っ玉かあちゃん』という言葉が合わさる。
子供をさずかり、親になることでより強くなったように思えてならない。
「母上も同じだったのでしょうか……」
女王が知る先代は、自分が産まれる前の話ばかりだ。
もしも母が『母』になり、ひとりの人間として成長したのなら……
「あなたの背中はまだまだ遠いようです。母上……」
手をのばしても届かない。
空にかがやく星のように。
それでも求めてやまない、夢。
しばし思いを馳せ、ゆっくりと目を閉じた。
「ん……」
まどろみの中にあった意識がすこしずつ戻ってくる。
顔をあげると、山のむこうの空がうっすらと赤く染まり、朝日がやってきていた。
「ああ……とてもきれい……」
しかし、いつまでも見とれているわけにはいかない。そもそも――
『んごぉぉぉー』
『ぐがーぐがー』
浸るにはすこし騒がしかった。
固くなっていた体をのばしていると、宿の入り口からナタリーが出てくるようすが見えた。こちらに食事を持ってきてくれたようだ。
「お嬢さん、おはよう」
「おはようございます。お早いのですね」
「宿屋の朝はこんなものだよ。ほら、スープをどうぞ。変なものは入ってないから安心して」
丁重に礼を述べ、あたたかい朝食を口にする。思えば一晩じゅう夜風にふかれつづけていた……身に染みる。
「もう一人のお嬢さんから聞いたよ。全員捕まえたんだって?」
「はい。ですが、彼らを雇った者がいます。これから対処しますので、もう少しだけご辛抱を願います」
「そりゃありがたいけど……昨日からやってることがすごすぎて、なんて言ったらいいのやら」
ナタリーがお腹をさすりながら笑う。うまれてくる子供のためにも、マカザを逃がすわけにはいかない。
しばしの時間を談笑してすごしていると、遠くから馬の蹄の音が聞こえてきた。
「誰かが近づいてきます。ナタリーさん、宿に戻ってください」
「……わかった。どうか気をつけてね!」
「さて、コルン公とマカザ。どちらが先についたのでしょうね……」
「さて親分さん」
「ひゃ……ひゃい」
「あなたの依頼主のことを聞かせてもらえますか?」
「『マカザ』ってスケベ野郎でさあ!」
「そうそう、コルなんとかって偉ェやつの……あーっと、親戚だっていう話ですぜ!」
「コルン公だ、コルン公! なんでそこまでしか覚えてねえんだ」
「ヒャヒャヒャ! すまん!」
「親分のテントに屋敷までの地図があったはず!」
「あったあった!」
マカザ。直接の面識はないが、コルン公から名を聞いたことがある……遠戚の問題児として。
名前と血縁者をサラリと言ってのけたうえに、地図までもっているとなれば真実なのだろう。しかし――
「ずいぶんあっさりと白状するのですね?」
「そりゃもうアネゴの戦いぶりに感服したもんで! かっこよかったっすよ! な、お前ら!」
「へい親分!」
「惚れましたぜアネゴォ!」
「おいおい。お嬢の戦いぶりを見て、真っ先にトンズラこいたのは誰やったかなあ?」
「ああアレは失敗したな! あっしもアネゴにぶっ叩かれりゃよかったぜ! アッハッハッハ!」
「親分、うらやましいすか? うらやましいすか? ワハハハハ!」
縄で自由を奪われているにもかかわらず、野盗たちは笑いあっていた。ある意味、手ごわい。
城を出てはじめて、女王は頭をかかえた。
「……ヒノカ、この反応は……予想外です……」
「ははは……人ったらしの本領発揮ってことにしとこうや」
こうして彼らはすべてを話した。女王への心酔からか、こぞって裁きを受けると言い出すほどであった。
「余罪の調査をふくめ、あなたたちの処遇はコルン公にまかせる予定です。そのつもりでいるように」
「了解であります!」
「では全員、宿屋までついてきなさい」
「へいアネゴ!」
「荷車は俺らにひかせてください!」
「よしなに」
「よっしゃ行くぞお前らああああ!」
「おお!!」
「はぁ……」
それは月がどこかへ飛んでいきそうなほど賑やかな、女王とヒノカと、十人の野盗の行進だった。
「で、マカザっちゅう男はどうやってこらしめるんや? 屋敷に乗りこむんか?」
道中でヒノカがたずねる。
「ルネを向かわせようと思います。『仕入れが完了した。品質がとても良いので、部下が妙な気をおこす前にひきとってほしい』と」
「なるほど。宿屋の主人に持たせた書状で、コルン公に呼びだしをかけとる所にマカザも……一網打尽ってわけやな」
「はい」
「おそろしいお嬢やで」
「親分……なんかすげえ話をしてますぜ?」
「ああ。俺たちのアネゴは、とんでもねえお方なのかもしれねえな……」
「さすがアネゴだ……」
「よくわからんけどすげえ……」
「こほん。さあ、宿屋にもどったら仕上げにかかりましょう」
宿屋の前ではルネが見張りをしていた。さすがの『団体客』におどろいたようだ。
「あれっ、お嬢様。その人たち……ずいぶん素直についてきたようで」
「話すと長くなりまして。ナタリーさんの様子はどうでしたか?」
「言い聞かせて寝てもらいました。さすがに夜が遅いですからー」
「そうですか……大事ないようで安心しました」
聞きだした情報と、黒幕であるマカザを呼びだす計画を伝える。すると、察しのよいメイドは次の仕事をすぐに理解した。
「じゃあ、その人をおびき寄せるのは任せておいてください」
「夜通しで苦労をかけますが……頼みます」
「いえいえ、わたしは待ってる間にちょびっと仮眠をとったのでだいじょうぶですー。お嬢様たちこそ今のうちに休んでくださいな」
宿屋で捕まえた者たちは、物置小屋に収容されていた。そこへさらに十人がやってくると、さすがに驚いたようだ。
拠点にいる仲間たちもやられたのだから無理もない。
女王は先にヒノカを部屋で休ませ、小屋の見張りを買って出た。野盗たちはしばらく騒がしくしゃべっていたものの、じきに寝息に変わっていった。
壁に背中を預け、宿屋のふたりについて考える。
主人は身の安全のため悪人に手を貸さざるをえなくなった……ナタリーに秘密で。しかし今回、ここを捨ててでも足を洗う決心をし、すべてを打ち明けた。
ナタリーもまた動じずに受け入れ……いや、動揺はあったはずだ。たとえ察していたとしても。
彼らの心は強い。そしてヒノカが言っていた『肝っ玉かあちゃん』という言葉が合わさる。
子供をさずかり、親になることでより強くなったように思えてならない。
「母上も同じだったのでしょうか……」
女王が知る先代は、自分が産まれる前の話ばかりだ。
もしも母が『母』になり、ひとりの人間として成長したのなら……
「あなたの背中はまだまだ遠いようです。母上……」
手をのばしても届かない。
空にかがやく星のように。
それでも求めてやまない、夢。
しばし思いを馳せ、ゆっくりと目を閉じた。
「ん……」
まどろみの中にあった意識がすこしずつ戻ってくる。
顔をあげると、山のむこうの空がうっすらと赤く染まり、朝日がやってきていた。
「ああ……とてもきれい……」
しかし、いつまでも見とれているわけにはいかない。そもそも――
『んごぉぉぉー』
『ぐがーぐがー』
浸るにはすこし騒がしかった。
固くなっていた体をのばしていると、宿の入り口からナタリーが出てくるようすが見えた。こちらに食事を持ってきてくれたようだ。
「お嬢さん、おはよう」
「おはようございます。お早いのですね」
「宿屋の朝はこんなものだよ。ほら、スープをどうぞ。変なものは入ってないから安心して」
丁重に礼を述べ、あたたかい朝食を口にする。思えば一晩じゅう夜風にふかれつづけていた……身に染みる。
「もう一人のお嬢さんから聞いたよ。全員捕まえたんだって?」
「はい。ですが、彼らを雇った者がいます。これから対処しますので、もう少しだけご辛抱を願います」
「そりゃありがたいけど……昨日からやってることがすごすぎて、なんて言ったらいいのやら」
ナタリーがお腹をさすりながら笑う。うまれてくる子供のためにも、マカザを逃がすわけにはいかない。
しばしの時間を談笑してすごしていると、遠くから馬の蹄の音が聞こえてきた。
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「さて、コルン公とマカザ。どちらが先についたのでしょうね……」
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