推しの完璧超人お兄様になっちゃった

紫 もくれん

文字の大きさ
178 / 232
12歳《中等部》

74

しおりを挟む

テオ様は僕の意図を汲み取って真後ろから一文字に切りつけた。そして直ぐに離脱。本当に戦い慣れてて美しい。テオ様の努力が垣間見られて「僕の推しは努力家でえらいっ!!」って泣きそうになる。

まぁテオ様が切りつけたせいでラミアが暴れて周りで戦ってた騎士は数人肉塊になった。

まぁすぐに僕の光魔法で生き返らすけどね。

それでやっぱりラミアの標的は僕になる。魔力に反応してんのかな。それとも暗闇でしか目が見えない?今光を僕が出してるから視界が悪いのかも。

できれば検証して論文書きたいけど人の命をかけてすることでもないか…。

魔力に反応してるなら僕が囮になればいいだけだし。

「君ら、僕から離れて。僕が囮になるよ。」


《プルアラル・プロテクション》

さすがに複数の防御魔法を破れないでしょ。そのついでに貫通効果のあるダークランスで貫いていく。

単体効果の魔法って少ないんだよね。近距離なら魔法で剣を作成して戦えるけど剣を生み出して飛ばすってかなり力技になる。魔法でするにはコスパが悪い。

だから今僕ができるのは《アクティース》くらい。でもそれは無差別だからあまり使えない。テオ様が怪我したら大変だ。テオ様を怪我させない方法もあるけど最終。もしくは僕が試したくなったら、かな。
万が一テオ様が怪我したら僕が僕を許せないからしないと思う。

ラミアの魔法で僕の防御魔法が2つ破られた。あと3つ。
サッと影の間を縫うように動く影。テオ様だろう。

ラミアの攻撃は全部僕に向いてるからこのまま向かせてればいい。テオ様は気配が漏れてるからきっと近づけばバレるだろう。それはまだ仕方ない。テオ様はまだまだ成長段階だもの。この戦いで少しでも成長に繋がるなら僕から言うことは無いよ。


意外と僕とテオ様で戦えたな。むしろ他の子達邪魔だ。もちろん巻き込まないように気をつけるけどさ、ラミアの攻撃じゃなくて僕の攻撃で殺しちゃいそう。


《プロテクション》

つーいでに

《ダークバインド》

ラミアの動きを一時的に封じた。これでテオ様が一撃入れられるはず。それを読めないテオ様じゃないでしょ。僕の推し様だもん。

ちゃんと空気を読んだテオ様は僕に勝った時と同じようにラミアの首に剣を振る。


テオ様の剣は完璧だった。
完璧な一撃だった。

でもラミアってのは頭が良いらしい。
この戦いの中でプロテクションを覚えたらしい。さっきまで一切使わなかったのに使った今が証拠だ。こんな便利な魔法、知ってるのに使わない方がおかしいし。

それとも1回肉塊になった騎士たちのせいか?

ラミアっていうのは血をすずるらしい。
もしプロテクションを使える子の血を取り込んだせいで覚えたのなら?厄介なことこの上ない。血を取り込んだ魔法ならなんでも使えるってことでしょ。怖すぎ。

プロテクションなんて貴族なら誰でも使える魔法。冒険者なら基本中の基本だ。
より強い者の血を取り込んでいただと考えたら恐ろしい。死んでも僕の血をあげるわけにはいかないね。
僕が死にかけたなら自害して血を外に出さないようにしないと。テオ様に限って言えば一滴でも血を流されたら僕らが苦戦を強いられることは確定じゃん。


首を落とせずになにかに跳ね返され胴体が丸空きのテオ様に向かって蛇のしっぽが叩き降ろされた。もちろん僕の防御魔法で守ったけど。驚きすぎて魔法の気配がテオ様からなにも感じなかったからね。







しおりを挟む
感想 38

あなたにおすすめの小説

超絶美形な悪役として生まれ変わりました

みるきぃ
BL
転生したのは人気アニメの序盤で消える超絶美形の悪役でした。

なぜ処刑予定の悪役子息の俺が溺愛されている?

詩河とんぼ
BL
 前世では過労死し、バース性があるBLゲームに転生した俺は、なる方が珍しいバットエンド以外は全て処刑されるというの世界の悪役子息・カイラントになっていた。処刑されるのはもちろん嫌だし、知識を付けてそれなりのところで働くか婿入りできたらいいな……と思っていたのだが、攻略対象者で王太子のアルスタから猛アプローチを受ける。……どうしてこうなった?

【完結】我が兄は生徒会長である!

tomoe97
BL
冷徹•無表情•無愛想だけど眉目秀麗、成績優秀、運動神経まで抜群(噂)の学園一の美男子こと生徒会長・葉山凌。 名門私立、全寮制男子校の生徒会長というだけあって色んな意味で生徒から一目も二目も置かれる存在。 そんな彼には「推し」がいる。 それは風紀委員長の神城修哉。彼は誰にでも人当たりがよく、仕事も早い。喧嘩の現場を抑えることもあるので腕っぷしもつよい。 実は生徒会長・葉山凌はコミュ症でビジュアルと家柄、風格だけでここまで上り詰めた、エセカリスマ。実際はメソメソ泣いてばかりなので、本物のカリスマに憧れている。 終始彼の弟である生徒会補佐の観察記録調で語る、推し活と片思いの間で揺れる青春恋模様。 本編完結。番外編(after story)でその後の話や過去話などを描いてます。 (番外編、after storyで生徒会補佐✖️転校生有。可愛い美少年✖️高身長爽やか男子の話です)

俺がこんなにモテるのはおかしいだろ!? 〜魔法と弟を愛でたいだけなのに、なぜそんなに執着してくるんだ!!!〜

小屋瀬
BL
「兄さんは僕に守られてればいい。ずっと、僕の側にいたらいい。」 魔法高等学校入学式。自覚ありのブラコン、レイ−クレシスは、今日入学してくる大好きな弟との再会に心を踊らせていた。“これからは毎日弟を愛でながら、大好きな魔法制作に明け暮れる日々を過ごせる”そう思っていたレイに待ち受けていたのは、波乱万丈な毎日で――― 義弟からの激しい束縛、王子からの謎の執着、親友からの重い愛⋯俺はただ、普通に過ごしたいだけなのにーーー!!!

穏やかに生きたい(隠れ)夢魔の俺が、癖強イケメンたちに執着されてます。〜平穏な学園生活はどこにありますか?〜

春凪アラシ
BL
「平穏に生きたい」だけなのに、 癖強イケメンたちが俺を狙ってくるのは、なぜ!? トラブルを避ける為、夢魔の血を隠して学園生活を送るフレン(2年)。 彼は見た目は天使、でも本人はごく平凡に過ごしたい穏健派。
なのに、登校初日から出会ったのは最凶の邪竜後輩(1年)!? 
他にも幼馴染で完璧すぎる優等生騎士(3年)に、不良だけど面倒見のいい悪友ワーウルフ(同級生)まで……なぜか異種族イケメンたちが次々と接近してきて―― 運命の2人を繋ぐ「刻印制度」なんて知らない! 恋愛感情もまだわからない! 
それでも、騒がしい日々の中で、少しずつ何かが変わっていく。 個性バラバラな異種族イケメンたちに囲まれて、フレンの学園生活は今日も波乱の予感!? 
甘くて可笑しい、そして時々執着も見え隠れする 愛され体質な主人公の青春ファンタジー学園BLラブコメディ! 毎日更新予定!(番外編は更新とは別枠で不定期更新) 基本的にフレン視点、他キャラ視点の話はside〇〇って表記にしてます!

魔王の息子を育てることになった俺の話

お鮫
BL
俺が18歳の時森で少年を拾った。その子が将来魔王になることを知りながら俺は今日も息子としてこの子を育てる。そう決意してはや数年。 「今なんつった?よっぽど死にたいんだね。そんなに俺と離れたい?」 現在俺はかわいい息子に殺害予告を受けている。あれ、魔王は?旅に出なくていいの?とりあえず放してくれません? 魔王になる予定の男と育て親のヤンデレBL BLは初めて書きます。見ずらい点多々あるかと思いますが、もしありましたら指摘くださるとありがたいです。 BL大賞エントリー中です。

悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?

  *  ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。 悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう! せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー? ユィリと皆の動画をつくりました! インスタ @yuruyu0 絵も皆の小話もあがります。 Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新! プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら! 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー! ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!

転生したら、主人公の宿敵(でも俺の推し)の側近でした

リリーブルー
BL
「しごとより、いのち」厚労省の過労死等防止対策のスローガンです。過労死をゼロにし、健康で充実して働き続けることのできる社会へ。この小説の主人公は、仕事依存で過労死し異世界転生します。  仕事依存だった主人公(20代社畜)は、過労で倒れた拍子に異世界へ転生。目を覚ますと、そこは剣と魔法の世界——。愛読していた小説のラスボス貴族、すなわち原作主人公の宿敵(ライバル)レオナルト公爵に仕える側近の美青年貴族・シリル(20代)になっていた!  原作小説では悪役のレオナルト公爵。でも主人公はレオナルトに感情移入して読んでおり彼が推しだった! なので嬉しい!  だが問題は、そのラスボス貴族・レオナルト公爵(30代)が、物語の中では原作主人公にとっての宿敵ゆえに、原作小説では彼の冷酷な策略によって国家間の戦争へと突き進み、最終的にレオナルトと側近のシリルは処刑される運命だったことだ。 「俺、このままだと死ぬやつじゃん……」  死を回避するために、主人公、すなわち転生先の新しいシリルは、レオナルト公爵の信頼を得て歴史を変えようと決意。しかし、レオナルトは原作とは違い、どこか寂しげで孤独を抱えている様子。さらに、主人公が意外な才覚を発揮するたびに、公爵の態度が甘くなり、なぜか距離が近くなっていく。主人公は気づく。レオナルト公爵が悪に染まる原因は、彼の孤独と裏切られ続けた過去にあるのではないかと。そして彼を救おうと奔走するが、それは同時に、公爵からの執着を招くことになり——!?  原作主人公ラセル王太子も出てきて話は複雑に! 見どころ ・転生 ・主従  ・推しである原作悪役に溺愛される ・前世の経験と知識を活かす ・政治的な駆け引きとバトル要素(少し) ・ダークヒーロー(攻め)の変化(冷酷な公爵が愛を知り、主人公に執着・溺愛する過程) ・黒猫もふもふ 番外編では。 ・もふもふ獣人化 ・切ない裏側 ・少年時代 などなど 最初は、推しの信頼を得るために、ほのぼの日常スローライフ、かわいい黒猫が出てきます。中盤にバトルがあって、解決、という流れ。後日譚は、ほのぼのに戻るかも。本編は完結しましたが、後日譚や番外編、ifルートなど、続々更新中。

処理中です...