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第三章 謎の暗殺者
決まり事
しおりを挟む報告をということなので王室に向かったところ、部屋にはナルキスの他にリンさんやキルさんがいた。
部屋に入った途端、三人とも口々から「遅い!」「ほんとマイペース~」「ユキちゃんらしいわ」との小言を言われた。
まぁ確かにご飯食べ終わったあと、ちょろっと休んでたけど…はい、ゴメンなさい。
「お、早速それ着てきたのか。似合ってるじゃん」
ナルキスが白いローブを着た私を褒めた。
「えへへ~」
しかし、次の言葉で天からちへと落とされた。
「馬子にも衣装だな」
「……」
ナルキス!とリンさんが怒鳴りバコーン!とナルキスの頭を殴る。
その様子を見て私とキルさんは慌てた。
仮にも、ナルキスは国王だ。この世界の中心に点在する男だ。それを殴るというのは流石に…
「いてて、本気で殴るなよリン」
そういうものの、あまり効いていないようだ。
「まぁ、いい。それより本題だ、ユキよ。昨日のことをしっかりと説明しろ。アナンタからも色々聞いたが、アナンタは途中から参加したようだからな、ヒューもあのちっこいのも意識がない今、しっかりと聞けるのはお前だけだ」
了解、という言葉をかけるのを合図に私は昨日のことを1から10まで説明した。
そして、私の話を聞き終えるとナルキスがある質問をした。
「お前の契約した妖精と悪魔は呼ばなかったのか?」
「いや、来てと念じてみたけど、私の力不足のせいで来れなかったんだと思う」
そうなのだ。あの頼りになる二人?が来なかったのだ。やはりまだまだ私は力不足なのだ。
「お前さ、なんで契約した悪魔と妖精が助けに来なかったのかきちんと理解してるか?」
「え?それは私の力不足なんじゃ…」
そう私がタジタジと言うとナルキスやキルさんリンさんが頭を抱えた。
「そうだ、ユキは召喚されてこちらに来たから…まだ知らないんだね」
リンさんがそう呟いた。
え?どゆこと?
「悪魔と妖精はとても仲が悪いから、悪魔、妖精とダブルで契約した場合、鉢合わせを避けるために悪魔は夜、妖精は昼…って決まってるのよ…って、ヤッパリ今知ったって顔ね」
そんな決まりがあったのか…
私は顔を顰め、うぅと唸った。自分の知識量が憎たらしい。
「それでだな、夕方と朝方は夜昼の区別があやふやな時間帯なんだ。そのため、ここでも鉢合わせを避けるべく、この時間帯は妖精悪魔ともに呼び出せないという決まりがあるんだよ」
なるほど、襲われた時間帯は…夕方だった。
だから呼び出せなかったのか…
また役立つ知識が増えた。
話が少しズレてしまったが、私はずっと疑問に思っていたことを三人に聞いた。
「あの魔獣達って、一体なんなんですか?」
そう聞くのと同時に、扉が大きな音を立てて開かれた。
「「「「!?!?」」」」
扉の前には、息を荒らげた衛兵の姿があった。ハァハァと息を整え、深呼吸をした後、要件を伝えた。
「お取り込み中すみません!先程、意識不明だった少年が目を覚ましました!!」
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