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Chapter.5
濃密
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「奈子ちゃん、いい景色……」
「っ、そんなに見ないで……」
いつものホテル。私は素っ裸で、脚を大きく開いて大事なところを博也くんにじっくりと見られていた。
始まりは、またまた私がスマホの存在をすっかり忘れていたこと。仕事が忙しくなるとすぐ忘れちゃうんだよね、あはは……。
昔よくドラマなんかで見た、「仕事と私、どっちが大事なの?!」なんて言われても仕方ない状況だと思う。博也くんのことがどうでもいいわけじゃない。仕事のほうが大事と思っているわけでもない。博也くんに会いたいと思うし、相変わらず博也くんとのえっちを思い出して一人でしている……。
でも、仕事が忙しいと仕事以外の時間はご飯食べてるか寝てるかで、他のことをできる時間はほぼない。博也くんに会いたいなぁと思いながらも時間だけが過ぎていくのだ……。
久しぶりの休みの前日、博也くんから連絡がたくさん来ていることにようやく気付く。慌てて電話をかけようとしたら、ちょうどかかってきた。
『奈子ちゃん生きてる?!?!』
めちゃくちゃ慌てた様子の博也くんに申し訳なくなる。
「ごめんなさい、生きてます……」
『ちゃんと食べてる?!』
「うん、食べてるよ……」
『はぁ。それならよかった』
心底安心した様子の博也くんにきゅんと胸が疼く。優しいなぁ。なのに、なかなかその優しさを返せなくてごめんなさい……。
『そろそろ奈子ちゃんに会いたくて限界なんだけど……、会える?』
「うん!会いたい!」
いつものホテルで待ってる、そう言われて走り出したのだった。
「おかえりなさいませ、北山様」
「こんばんは、神部さん」
「三木村様がお部屋でお待ちです。ディナーも用意してありますので」
「うわあ、ありがとうございます」
最近、田所さんと同じくらいよく会うのが神部さんという30代くらいの若い男の人。大人の魅力を持つイケメンだ。
こんな人にもシーツをたくさん消費していることを知られているなんて、とっても恥ずかしい……。
神部さんに礼をして、スイートルームに続くエレベーターに乗る。エレベーターに乗っている間もそわそわそわそわ。そしてエレベーターを降り、部屋の鍵を開ける。
「奈子ちゃん!!」
ドアの前で待ち構えていたらしい博也くんにぎゅうっと抱き締められた。
「ごめんね、連絡全然返せなくて……」
「めちゃくちゃ心配だったけど、奈子ちゃんの顔見たら全部吹っ飛んだから大丈夫……」
ちゅ、ちゅ、と顔中にキスをされる。テレビや街に貼ってあるポスターや広告なんかで顔はよく見ているけれど。
「やっぱり生の博也くんが一番かっこいい……」
「ん?」
「いつもキリッとしてるのに、今はふにゃっとしてるね」
「奈子ちゃんが可愛いからね~。俺の癒し……」
「博也くんの顔は日本中の人が見られるけど、ぜーんぶ見られるのは私だけ……?」
「そうだよ奈子ちゃん。俺の裸も、イく時の顔も、全部全部見られるのは奈子ちゃんだけ……。濡れちゃった?」
「うん……」
「えっちだなぁ、奈子ちゃんは。晩ご飯食べたらいっぱい気持ちいいことしよ?」
「今日は甘いのと激しいの、どっち……?」
「どちらでも。奈子ちゃんが好きな方。めちゃくちゃイッちゃう方にしよ」
美味しいディナーの間も、二人の間には濃密な空気が漂っていたのである。
「っ、そんなに見ないで……」
いつものホテル。私は素っ裸で、脚を大きく開いて大事なところを博也くんにじっくりと見られていた。
始まりは、またまた私がスマホの存在をすっかり忘れていたこと。仕事が忙しくなるとすぐ忘れちゃうんだよね、あはは……。
昔よくドラマなんかで見た、「仕事と私、どっちが大事なの?!」なんて言われても仕方ない状況だと思う。博也くんのことがどうでもいいわけじゃない。仕事のほうが大事と思っているわけでもない。博也くんに会いたいと思うし、相変わらず博也くんとのえっちを思い出して一人でしている……。
でも、仕事が忙しいと仕事以外の時間はご飯食べてるか寝てるかで、他のことをできる時間はほぼない。博也くんに会いたいなぁと思いながらも時間だけが過ぎていくのだ……。
久しぶりの休みの前日、博也くんから連絡がたくさん来ていることにようやく気付く。慌てて電話をかけようとしたら、ちょうどかかってきた。
『奈子ちゃん生きてる?!?!』
めちゃくちゃ慌てた様子の博也くんに申し訳なくなる。
「ごめんなさい、生きてます……」
『ちゃんと食べてる?!』
「うん、食べてるよ……」
『はぁ。それならよかった』
心底安心した様子の博也くんにきゅんと胸が疼く。優しいなぁ。なのに、なかなかその優しさを返せなくてごめんなさい……。
『そろそろ奈子ちゃんに会いたくて限界なんだけど……、会える?』
「うん!会いたい!」
いつものホテルで待ってる、そう言われて走り出したのだった。
「おかえりなさいませ、北山様」
「こんばんは、神部さん」
「三木村様がお部屋でお待ちです。ディナーも用意してありますので」
「うわあ、ありがとうございます」
最近、田所さんと同じくらいよく会うのが神部さんという30代くらいの若い男の人。大人の魅力を持つイケメンだ。
こんな人にもシーツをたくさん消費していることを知られているなんて、とっても恥ずかしい……。
神部さんに礼をして、スイートルームに続くエレベーターに乗る。エレベーターに乗っている間もそわそわそわそわ。そしてエレベーターを降り、部屋の鍵を開ける。
「奈子ちゃん!!」
ドアの前で待ち構えていたらしい博也くんにぎゅうっと抱き締められた。
「ごめんね、連絡全然返せなくて……」
「めちゃくちゃ心配だったけど、奈子ちゃんの顔見たら全部吹っ飛んだから大丈夫……」
ちゅ、ちゅ、と顔中にキスをされる。テレビや街に貼ってあるポスターや広告なんかで顔はよく見ているけれど。
「やっぱり生の博也くんが一番かっこいい……」
「ん?」
「いつもキリッとしてるのに、今はふにゃっとしてるね」
「奈子ちゃんが可愛いからね~。俺の癒し……」
「博也くんの顔は日本中の人が見られるけど、ぜーんぶ見られるのは私だけ……?」
「そうだよ奈子ちゃん。俺の裸も、イく時の顔も、全部全部見られるのは奈子ちゃんだけ……。濡れちゃった?」
「うん……」
「えっちだなぁ、奈子ちゃんは。晩ご飯食べたらいっぱい気持ちいいことしよ?」
「今日は甘いのと激しいの、どっち……?」
「どちらでも。奈子ちゃんが好きな方。めちゃくちゃイッちゃう方にしよ」
美味しいディナーの間も、二人の間には濃密な空気が漂っていたのである。
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