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掲示板の熱
薄暗い控室に、香水の甘い香りがふんわりと漂ってきた。
蛍光灯の下、鏡台に座る香織は、夜の秘密めいた魅力をじっと隠しているかのようだった。
明るく染めた髪が肩にかかり、ネイルが光る指でリップを塗る姿からは、誘惑的な色気が不思議と放たれていた。
身体にぴったりのキャミソールとデニムのショートパンツが、控えめな胸をこれ見よがしではない感じで際立たせ、すらりと伸びた長い脚を強調していた。
香織は鏡に向かってにこりと微笑んだ後、そっと手で髪をかき上げた。
すると、ドアがギイッと音を立てて開き、店長の西田が中に入ってきた。
西田は脂っぽい顔で、どこか気弱そうな笑みを浮かべると、手にしていたタブレットを香織の方へ見せた。
「香織さん、ちょっと見てほしいんですけど……桜井さんに聞いたんですけどね、風俗系の掲示板、ミナミさんの話で結構盛り上がってるんですよ。ミナってのが、ミナミさんの『Velvet Moon』での源氏名だそうです」
桜井というのは、香織もよく知る『Velvet Moon』の店長だ。
低く響く西田の声は、甘い香水の匂いに絡みつくかのようだった。
タブレットの画面には、刺激的なコメントがずらっと、隙間なく並んでいた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
掲示板:『東京風俗・お店』
【ピンサロ Velvet Moon ㉖】
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
345 - 名無しさん:
おい新人のミナやばくね?
あのJカップ爆乳はマジで異次元
顔より乳がでかかったわ
揉み心地最高すぎ
投稿日時:〇〇/△△/□□ ××:××
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
346 - 名無しさん:
わかる!
あの胸はマジでエグい
でもフェラは壊滅的だったなー
舌の使い方も吸い方も全部がぎこちなくて萎えた
ガキの初体験かよってレベル
結局最後はベロチュー手コキだよ
投稿日時:〇〇/△△/□□ ××:××
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
347 - 名無しさん:
>>346
まじかフェラそんなにひでぇ?
でもキス好きとしては
ベロチュー手コキも悪くないか
投稿日時:〇〇/△△/□□ ××:××
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
348 - 名無しさん:
俺はパイズリしてもらったんだけど
あれは匠の域だったぞ
あのデカ乳に挟まれた瞬間脳みそがトロけたわ
しかも最後は狭射
フェラが下手でもパイズリが神だから全然OK
投稿日時:〇〇/△△/□□ ××:××
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
349 - 名無しさん:
>>348
うおおお!
パイズリ頼んでよかったのか!
あの爆乳でパイズリとか
夢でしか見たことねえよ!
次行ったら絶対頼むわ!
フェラは捨ててパイズリ一択だな。
投稿日時:〇〇/△△/□□ ××:××
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
350 - 名無しさん:
俺はあの素人っぽくてぎこちないフェラ
逆に興奮したけどな
なんか慣れてない感じが変にリアルで良かった
プロの技ってより借金苦の人妻が
仕方なくピンサロで働き始めたって感じ
投稿日時:〇〇/△△/□□ ××:××
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
351 - 名無しさん:
>>350
なるほどそういう変態もいるのか
でもやっぱ下手なのは下手
全然気持ちよくねーんだよ
投稿日時:〇〇/△△/□□ ××:××
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
352 - 名無しさん:
ミナ次の出勤いつ?
早くもう一度あのでっけぇおっぱいに埋もれたい
あの爆乳があれば下手なフェラなんて我慢できる
顔も俺好みだしな
投稿日時:〇〇/△△/□□ ××:××
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
353 - 名無しさん:
>>352
同意
あの爆乳と地味エロ顔の前では
フェラの出来なんてクソどうでもいい
投稿日時:〇〇/△△/□□ ××:××
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
354 - 名無しさん:
ていうかマジで30とか実際40とかのババアだろ?
デカパイでも流石に歳いってると萎えるわ
投稿日時:〇〇/△△/□□ ××:××
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
355 - 名無しさん:
>>354
アホかお前
むしろ爆乳熟女なんてホスピタリティがあって
最高だろが
投稿日時:〇〇/△△/□□ ××:××
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
356 - 名無しさん:
このスレ見てたらめっちゃミナに
入ってみたくなったわ
Jカップをこの目で拝みたい
投稿日時:〇〇/△△/□□ ××:××
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
357 - 名無しさん:
実物なんてただの豚に決まってんじゃん
デブ専乙
投稿日時:〇〇/△△/□□ ××:××
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
358 - 名無しさん:
フェラは下手でもパイズリが神ってのは
魅力的すぎる
俺も今すぐ入ってみたいんだけど
次いつ出勤すんだよ!
投稿日時:〇〇/△△/□□ ××:××
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
359 - 名無しさん:
>>355
実物は20代後半って感じのおとなしそうで
かわいらしい人だったよ
ホスピ高くてマジで良嬢
>>357
実物見てねーくせに決めつけんなよ
確かに細くはないけど尋常じゃねぇ爆乳が
エロいメリハリ作ってんだよ
投稿日時:〇〇/△△/□□ ××:××
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
360 - 名無しさん:
HPにプロフィールねえぞ!
投稿日時:〇〇/△△/□□ ××:××
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
361 - 名無しさん:
>>360
まだ体験入店だからじゃね?
店のSNSにはプロフ載ってたぞ
投稿日時:〇〇/△△/□□ ××:××
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
362 - 名無しさん:
ピンサロでこの爆乳はマジで貴重すぎるだろ
正直パイズリOKならデリヘル呼ぶより
コスパいいんじゃね?
投稿日時:〇〇/△△/□□ ××:××
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
363 - 名無しさん:
>>362
それな!
デリヘルだと結構金かかるしピンサロで
このクオリティは破格
投稿日時:〇〇/△△/□□ ××:××
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
364 - 名無しさん:
>>361
まだ体験入店か
スタッフ絶対入店させろくださいお願いします
投稿日時:〇〇/△△/□□ ××:××
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
香織の目は掲示板の書き込みを滑るように追いながら、心の中で小さく笑っていた。
美津子、あんたの牛みたいなデカパイ、大人気じゃない。
こんなに騒がれてるなんて、もし知ったら、きっと気絶しちゃうんじゃないかな。
西田は控室のソファに腰を下ろした。
自分の太い指でタブレットを何度か叩く。
「ピンサロにも何件か問い合わせきてるみたいで……ミナミさんの人気、かなりすごいですよね」
香織は鏡台の椅子に座ったまま西田の方を向いた。
西田の視線は、ほんの一瞬だけ香織の胸元をかすめ、すぐにタブレットへと戻った。
「で、桜井さんから、『あと一回、ミナミさんを出勤させられないか』って相談がきてるんです。香織さん、なんとか……できないですか?」
西田の声は、その言葉の途中で一瞬だけ震えた。
「もし説得してくれたら、桜井さんが謝礼を出すって言ってますから……もう、半ば強引にお願いされちゃってて……お願いします」
西田の顔には、自信のない、けれど切実な期待の笑みが浮かんでいた。
香織は脚をゆっくり組み替える。
その動きでショートパンツが少し上がり、西田の目はそれに一瞬だけ引き寄せられるように揺れた。
香織はそれに気づいていないかのように、自分のネイルを見つめながら返事をした。
「ふーん、美津子をまた『Velvet Moon』に? 難しいんじゃない? あの子、トラウマでガクガクなんだから。西田さんも、あの子の取り乱しっぷり、見たでしょ?」
西田は一瞬、目を泳がせ、「ええ、まあ……はい」と小さな声で答えた。
声は軽やかなままだが、香織の目は鋭く西田を捉えていた。
謝礼、ね。
悪くない話かもしれない。
香織の唇が、誘うような弧を描いた。
「うーん、桜井さん、あの人さ、ほんとがめついからね。西田さんも、お願い攻勢に困ってるんでしょ? 考えてみるけど、美津子、なんか頑固そうだし、多分無理かもよ?」
香織は軽くウインクして、指先で髪をくるりと巻いて見せた。
西田は喉の奥で困ったように笑った。
「ああ、香織さん、ほんとお願いしますよ。桜井さんには本当に困らされてて……僕はミナミさんを説得なんて絶対無理ですし……今回も、なんとかお願いします」
西田はポケットからハンカチを取り出すと、汗ばむ額を拭った。
「ほんと、香織さん、僕を助けてください。ミナミさんがもう一回出勤してくれたら、桜井さんも納得してくれると思いますし……」
西田の声は、弱々しい懇願の気持ちに濡れているかのようだった。
香織は立ち上がると、西田のすぐ前にスッと歩み寄った。
彼女の香水が、控室の澄んだ空気を優しく揺らした。
「まあ、普通に頼んだんじゃ絶対無理よね。何か作戦考えないと、って感じかな」
香織の言葉に、西田は困惑した顔で小さく頷いた。
「そうですよね……やっぱり、一筋縄ではいかないですよね……でも、ミナミさんに悪いなって気持ちもあって……」
西田の言葉に、香織はすっと目を細めた。
彼の気弱さが、時として香織の計画を邪魔することがある。
香織は微笑みを浮かべ、軽く肩をすくめた。
その動きは、まるで月夜に咲く花のような清らかな雰囲気には似合わず、『Velvet Moon』という店が持つ、どこか汚れたような匂いをかすかに漂わせていた。
美津子って、いつも地味でダサいし、清純ぶってるところも鼻につくけど……そんなアンタを、この風俗の世界で人気者にして、もう二度とそこから抜け出せなくしてあげる。
それに、掲示板の書き込みを見る限り、アンタ、フェラは壊滅的に下手らしいじゃない?
ここでみっちり揉まれれば、きっと旦那さんも、新しいアンタに大喜びするんじゃないかしら?
香織は満足げに、かき上げた髪の指先で、ゆったりと顎のラインをなぞった。
西田は手にしていたタブレットを持ったまま立ち上がり、どこか気弱そうな笑みを浮かべた。
「じゃあ、香織さん、ほんと頼みますね」
西田はドアをキィッと軋ませて控室を出ていった。
彼の背後で、香織は鏡を一瞥し、そっと唇の端を上げた。
蛍光灯の下、鏡台に座る香織は、夜の秘密めいた魅力をじっと隠しているかのようだった。
明るく染めた髪が肩にかかり、ネイルが光る指でリップを塗る姿からは、誘惑的な色気が不思議と放たれていた。
身体にぴったりのキャミソールとデニムのショートパンツが、控えめな胸をこれ見よがしではない感じで際立たせ、すらりと伸びた長い脚を強調していた。
香織は鏡に向かってにこりと微笑んだ後、そっと手で髪をかき上げた。
すると、ドアがギイッと音を立てて開き、店長の西田が中に入ってきた。
西田は脂っぽい顔で、どこか気弱そうな笑みを浮かべると、手にしていたタブレットを香織の方へ見せた。
「香織さん、ちょっと見てほしいんですけど……桜井さんに聞いたんですけどね、風俗系の掲示板、ミナミさんの話で結構盛り上がってるんですよ。ミナってのが、ミナミさんの『Velvet Moon』での源氏名だそうです」
桜井というのは、香織もよく知る『Velvet Moon』の店長だ。
低く響く西田の声は、甘い香水の匂いに絡みつくかのようだった。
タブレットの画面には、刺激的なコメントがずらっと、隙間なく並んでいた。
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掲示板:『東京風俗・お店』
【ピンサロ Velvet Moon ㉖】
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345 - 名無しさん:
おい新人のミナやばくね?
あのJカップ爆乳はマジで異次元
顔より乳がでかかったわ
揉み心地最高すぎ
投稿日時:〇〇/△△/□□ ××:××
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346 - 名無しさん:
わかる!
あの胸はマジでエグい
でもフェラは壊滅的だったなー
舌の使い方も吸い方も全部がぎこちなくて萎えた
ガキの初体験かよってレベル
結局最後はベロチュー手コキだよ
投稿日時:〇〇/△△/□□ ××:××
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347 - 名無しさん:
>>346
まじかフェラそんなにひでぇ?
でもキス好きとしては
ベロチュー手コキも悪くないか
投稿日時:〇〇/△△/□□ ××:××
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348 - 名無しさん:
俺はパイズリしてもらったんだけど
あれは匠の域だったぞ
あのデカ乳に挟まれた瞬間脳みそがトロけたわ
しかも最後は狭射
フェラが下手でもパイズリが神だから全然OK
投稿日時:〇〇/△△/□□ ××:××
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349 - 名無しさん:
>>348
うおおお!
パイズリ頼んでよかったのか!
あの爆乳でパイズリとか
夢でしか見たことねえよ!
次行ったら絶対頼むわ!
フェラは捨ててパイズリ一択だな。
投稿日時:〇〇/△△/□□ ××:××
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350 - 名無しさん:
俺はあの素人っぽくてぎこちないフェラ
逆に興奮したけどな
なんか慣れてない感じが変にリアルで良かった
プロの技ってより借金苦の人妻が
仕方なくピンサロで働き始めたって感じ
投稿日時:〇〇/△△/□□ ××:××
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351 - 名無しさん:
>>350
なるほどそういう変態もいるのか
でもやっぱ下手なのは下手
全然気持ちよくねーんだよ
投稿日時:〇〇/△△/□□ ××:××
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352 - 名無しさん:
ミナ次の出勤いつ?
早くもう一度あのでっけぇおっぱいに埋もれたい
あの爆乳があれば下手なフェラなんて我慢できる
顔も俺好みだしな
投稿日時:〇〇/△△/□□ ××:××
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353 - 名無しさん:
>>352
同意
あの爆乳と地味エロ顔の前では
フェラの出来なんてクソどうでもいい
投稿日時:〇〇/△△/□□ ××:××
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354 - 名無しさん:
ていうかマジで30とか実際40とかのババアだろ?
デカパイでも流石に歳いってると萎えるわ
投稿日時:〇〇/△△/□□ ××:××
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355 - 名無しさん:
>>354
アホかお前
むしろ爆乳熟女なんてホスピタリティがあって
最高だろが
投稿日時:〇〇/△△/□□ ××:××
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356 - 名無しさん:
このスレ見てたらめっちゃミナに
入ってみたくなったわ
Jカップをこの目で拝みたい
投稿日時:〇〇/△△/□□ ××:××
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357 - 名無しさん:
実物なんてただの豚に決まってんじゃん
デブ専乙
投稿日時:〇〇/△△/□□ ××:××
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358 - 名無しさん:
フェラは下手でもパイズリが神ってのは
魅力的すぎる
俺も今すぐ入ってみたいんだけど
次いつ出勤すんだよ!
投稿日時:〇〇/△△/□□ ××:××
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359 - 名無しさん:
>>355
実物は20代後半って感じのおとなしそうで
かわいらしい人だったよ
ホスピ高くてマジで良嬢
>>357
実物見てねーくせに決めつけんなよ
確かに細くはないけど尋常じゃねぇ爆乳が
エロいメリハリ作ってんだよ
投稿日時:〇〇/△△/□□ ××:××
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360 - 名無しさん:
HPにプロフィールねえぞ!
投稿日時:〇〇/△△/□□ ××:××
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361 - 名無しさん:
>>360
まだ体験入店だからじゃね?
店のSNSにはプロフ載ってたぞ
投稿日時:〇〇/△△/□□ ××:××
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362 - 名無しさん:
ピンサロでこの爆乳はマジで貴重すぎるだろ
正直パイズリOKならデリヘル呼ぶより
コスパいいんじゃね?
投稿日時:〇〇/△△/□□ ××:××
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363 - 名無しさん:
>>362
それな!
デリヘルだと結構金かかるしピンサロで
このクオリティは破格
投稿日時:〇〇/△△/□□ ××:××
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364 - 名無しさん:
>>361
まだ体験入店か
スタッフ絶対入店させろくださいお願いします
投稿日時:〇〇/△△/□□ ××:××
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香織の目は掲示板の書き込みを滑るように追いながら、心の中で小さく笑っていた。
美津子、あんたの牛みたいなデカパイ、大人気じゃない。
こんなに騒がれてるなんて、もし知ったら、きっと気絶しちゃうんじゃないかな。
西田は控室のソファに腰を下ろした。
自分の太い指でタブレットを何度か叩く。
「ピンサロにも何件か問い合わせきてるみたいで……ミナミさんの人気、かなりすごいですよね」
香織は鏡台の椅子に座ったまま西田の方を向いた。
西田の視線は、ほんの一瞬だけ香織の胸元をかすめ、すぐにタブレットへと戻った。
「で、桜井さんから、『あと一回、ミナミさんを出勤させられないか』って相談がきてるんです。香織さん、なんとか……できないですか?」
西田の声は、その言葉の途中で一瞬だけ震えた。
「もし説得してくれたら、桜井さんが謝礼を出すって言ってますから……もう、半ば強引にお願いされちゃってて……お願いします」
西田の顔には、自信のない、けれど切実な期待の笑みが浮かんでいた。
香織は脚をゆっくり組み替える。
その動きでショートパンツが少し上がり、西田の目はそれに一瞬だけ引き寄せられるように揺れた。
香織はそれに気づいていないかのように、自分のネイルを見つめながら返事をした。
「ふーん、美津子をまた『Velvet Moon』に? 難しいんじゃない? あの子、トラウマでガクガクなんだから。西田さんも、あの子の取り乱しっぷり、見たでしょ?」
西田は一瞬、目を泳がせ、「ええ、まあ……はい」と小さな声で答えた。
声は軽やかなままだが、香織の目は鋭く西田を捉えていた。
謝礼、ね。
悪くない話かもしれない。
香織の唇が、誘うような弧を描いた。
「うーん、桜井さん、あの人さ、ほんとがめついからね。西田さんも、お願い攻勢に困ってるんでしょ? 考えてみるけど、美津子、なんか頑固そうだし、多分無理かもよ?」
香織は軽くウインクして、指先で髪をくるりと巻いて見せた。
西田は喉の奥で困ったように笑った。
「ああ、香織さん、ほんとお願いしますよ。桜井さんには本当に困らされてて……僕はミナミさんを説得なんて絶対無理ですし……今回も、なんとかお願いします」
西田はポケットからハンカチを取り出すと、汗ばむ額を拭った。
「ほんと、香織さん、僕を助けてください。ミナミさんがもう一回出勤してくれたら、桜井さんも納得してくれると思いますし……」
西田の声は、弱々しい懇願の気持ちに濡れているかのようだった。
香織は立ち上がると、西田のすぐ前にスッと歩み寄った。
彼女の香水が、控室の澄んだ空気を優しく揺らした。
「まあ、普通に頼んだんじゃ絶対無理よね。何か作戦考えないと、って感じかな」
香織の言葉に、西田は困惑した顔で小さく頷いた。
「そうですよね……やっぱり、一筋縄ではいかないですよね……でも、ミナミさんに悪いなって気持ちもあって……」
西田の言葉に、香織はすっと目を細めた。
彼の気弱さが、時として香織の計画を邪魔することがある。
香織は微笑みを浮かべ、軽く肩をすくめた。
その動きは、まるで月夜に咲く花のような清らかな雰囲気には似合わず、『Velvet Moon』という店が持つ、どこか汚れたような匂いをかすかに漂わせていた。
美津子って、いつも地味でダサいし、清純ぶってるところも鼻につくけど……そんなアンタを、この風俗の世界で人気者にして、もう二度とそこから抜け出せなくしてあげる。
それに、掲示板の書き込みを見る限り、アンタ、フェラは壊滅的に下手らしいじゃない?
ここでみっちり揉まれれば、きっと旦那さんも、新しいアンタに大喜びするんじゃないかしら?
香織は満足げに、かき上げた髪の指先で、ゆったりと顎のラインをなぞった。
西田は手にしていたタブレットを持ったまま立ち上がり、どこか気弱そうな笑みを浮かべた。
「じゃあ、香織さん、ほんと頼みますね」
西田はドアをキィッと軋ませて控室を出ていった。
彼の背後で、香織は鏡を一瞥し、そっと唇の端を上げた。
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