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悠一の秘めたる嘆き
夜の帳が降りたマンションの一室で、悠一はソファに深く沈み込み、薄暗いリビングに一人佇んでいた。
せっかくの休みももう終わりか、と物憂げに思う。
美津子が『月夜の華』で働く夜、部屋は静寂に包まれ、ただ悠一の手にしたスマートフォンの画面が青白い光を放ち、顔をぼんやりと照らしていた。
テーブルの上には開けたビールの缶が置き去りにされ、冷えた雫が缶の表面を滑り落ちていた。
ふとした瞬間に蘇る、昨夜の美津子との激しい抱擁。
あの密な時間が遠い夢のようで、悠一の体は疼きを覚える。
悠一は、物心ついた頃から、豊満な胸を持つ女性に心を奪われていた。
はちきれんばかりに服を押し広げるその豊かな膨らみ。
歩くたびに揺れる、重みのある肉感的な曲線に、悠一の本能は歓喜した。
そんな悠一にとって、108センチ、Kカップという途方もない豊満さを誇る美津子の双丘は、まさに幼いころから焦がれてやまない肉塊だった。
服の下でさえ主張するその圧倒的な存在感、歩くたびにぶるんぶるんと重そうに揺れる様は、悠一の奥底に眠る欲望を常に掻き立てる、至高の眺めだった。
美津子の胸は、彼の渇望を一身に受け止める、理想であった。
だが、悠一が美津子に惹かれたのは、決して彼女の爆乳という表面的な魅力だけではなかった。
そのはじけるような笑顔、奥ゆかしいほどの優しさ、そして美津子の見えない芯の強さが、悠一の心を捕らえて放さなかったのだ。
その純粋な愛情、そして経験を感じさせない初々しい身体の反応から、悠一は美津子が自分以外の男性を一度も知らないと、確信めいたものを感じ取っていた。
美津子は、悠一にとって身体も心も、まさに求めていた妻そのものだった。
しかし、すべてが満たされているわけではなかった。
悠一の胸の奥には、どうしても拭い去れない、かすかな欲求の疼きがあったのだ。
美津子は、その無垢さ故か、クンニリングス、フェラチオ、パイズリを嫌うという事実は、悠一に複雑な葛藤を与えた。
かつて、愛を深めようとした夜、悠一がそっと美津子にクンニを試みたとき、彼女は顔を赤く染め、「んっ、そんなとこ舐めたら嫌だっ……やめてっ」と、普段の営みの中で見せる、甘えたような喘ぎ声交じりの抵抗を口にした。
悠一は本気の拒絶と受け止めず、もう少ししつこく続けると、美津子の体は硬直し、本気の嫌悪が滲むような声で「そんなとこ舐めるの汚いから、やめて!」と拒絶されたのだ。
その言葉と、美津子の硬直した身体は、悠一に彼女の譲れない深い境界線をはっきりと刻み込んだ。
このクンニへの拒絶から、フェラもまた同様だろうと悠一は悟り、これまで美津子にフェラを求めたことはなかった。
美津子は口でお互いの性器を愛撫する行為を特殊なものだと思っているか、ひょっとしたら、そんな行為がこの世に存在するとは知らないのかもしれない――悠一はそんな彼女を想像し、口を使うこと自体に強い嫌悪があるのだと察していたのだ。
パイズリについてはどうだろう?
悠一との激しいセックスや舌を絡めあう深いキスを好み、胸への執拗な愛撫に悦ぶ美津子だ。
性行為そのものに消極的なわけではない。
しかし、あれだけの爆乳を持ちながら美津子が自らパイズリを試みないのはなぜか。
美津子にとってあの行為は、愛情に満ちたセックスの延長線上には存在しないのであろう。
つまり、胸を純粋な愛情表現ではなく、性欲をぶつけるだけの道具として扱われることへの嫌悪感があるのかもしれない。
AVの世界では一般的な行為だし、通常のカップルでも女性の胸が十分な大きさであれば、実際にこの行為を楽しむカップルは少なくないだろう。
それにもかかわらず、美津子がそれを「特殊な性癖を持つ人がするもの」と捉えている可能性は十分にある。
また、美津子がパイズリという行為そのものを知らない可能性も、悠一の頭をよぎった。
その場合、頼んだやってくれるだろか?
やはり、胸を性欲をぶつけるだけの道具と使われることへの嫌悪感から拒絶されるのではないかと悠一は推察する。
悠一自身は、美津子と出会うまでの間、数人の女性と付き合った経験がある。
みんなごく普通の営みとして、フェラをしてくれたし、パイズリもしてくれた。
もちろん、パイズリに関しては無理な女性もいたけれど、それは胸の大きさの問題でできないってことだった。
クンニに至っては、それを好きな女性が多く、中にはしないと怒り出す女性までいたくらいだ。
また、夜の街のネオンに誘われるまま、風俗へ足を運んだ夜もあった。
あの頃は、若き日の欲望を思う存分満たしていたものだ。
だが、美津子と付き合い始めてからは、彼女への深い愛が、他のあらゆる誘惑を遠ざけた。
数年間、悠一は美津子ひと筋で、当然、彼女が望まないフェラやパイズリを経験することもなかった。
その空白が、悠一の欲望に疼きを加え、美津子の心を尊重する愛と、満たされない渇望の間で彼を激しく揺さぶっていた。
指がスマホの画面をなぞり、AVの配信サイトの膨大なリストの中から、悠一は一本の動画に目を留めた。
かつて悠一の琴線に触れたあのAVの、続編と見られるタイトルが目に飛び込んできた。
タイトルは「ジュポジュポ唇吸い! 極上フェラ祭り2」――悠一は、シリーズ化されたことに静かな喜びを覚えた。
悠一は、昂ぶる欲望に突き動かされ、短パンとトランクスを一緒に引き下ろし、硬く膨らんだそれを勢いよく解放した。
画面中央に陣取るのは、肉感的な唇を持つ女優の顔のアップ。
女優はカメラ目線で挑発的に微笑むと、その艶やかな唇をゆっくりと開き、ぬらりと光る舌をほんの少しだけ覗かせた。
悠一はごくりと喉を鳴らす。
次の瞬間、女優の顔がぐっと下に下がり、男性器を深く吸い込むような動作が始まる。
「ジュポッ、ジュポポ……」
生々しい水音がスピーカーから響き渡る。
粘り気のある液体を吸い上げているかのようなその音は、耳から直接脳髄に響き、悠一の股間を熱く疼かせた。
女優の顔が男性器を深く吸い込むたび、彼女の唇は男性器の根元までをしっかりと覆い尽くし、その肉厚なクチビルが、まるで生き物のように絡みつき、ねっとりと吸い上げては離れ、吸い上げては離れる。
悠一の脳裏には、かつて付き合った女性や風俗で味わった唇の湿り気がフラッシュバックする。
モザイクの向こうでねっとりと動く女優の口元に、過去のフェラ体験で知るリアルな感触と、美津子とのディープキスでの舌の動きを、――つまり、美津子がもしフェラをしたら、きっとこう動くだろうという完璧なシミュレーション――を「合成」させた。
悠一は自身の脳内で繰り広げられる映像の"編集技術"に、我ながら感心していた。
次に画面の中の男性器が自分のものであるかのように思い込むことによって、美津子の唇が自らを愛撫しているかのような、生々しい感覚を疑似体験する。
美津子のジュポジュポ唇吸い! 極上フェラ祭を想像した途端、悠一の興奮は最高潮に達した。
時折、ハァハァと喘ぎ混じりの吐息が画面から漏れ聞こえ、女優の頬は紅潮し、目はうつろに潤んでいた。
女優は時折、男性器の先端を唇で遊ぶように舌先でコロコロと転がし、恍惚とした表情でそれを舐め上げる。
まるでキャンディを味わい尽くすかのような、いやらしいほど甘美な仕草だ。
「んぅ……チュポッ……んっ……ズプッ……はぁ、はぁ……ん、んん……」
女優は、男性器を深く咥え込んだまま、その大きな口を器用に動かしていた。口内から響くチュポチュポという湿った水音に混じって、時折、鼻から短く息を吸い込む「すぅ……」という微かな音が聞こえる。
息苦しさからか、小さく漏れる「んんっ……」という声は、快感と混じり合い、どこか切なげだ。
「ズボッ……ん、ふぅ……チュプッ……はぁ……んん……」
上下に激しく動くたびに、粘膜が絡みつくズブズブという音が響き、それに合わせて女優の喉奥から「ふぅ……」という熱い息が漏れる。
それでも口を離すことはなく、深く吸い上げるときの「ゴプッ」という音は、まるで男性器が女優の喉に吸い込まれていくかのようだ。
たまらず漏れる「あぁ……」という吐息が、湿った熱気を帯びて周囲に広がる。
「んんっ……チュポポポッ……は、はぁ……ん、ズボッ……んぅ……」
快感と苦しさの狭間で、女優は時折、頭を小刻みに振りながらも、粘り強くその行為を続けていた。
唾液と先走り液が混じり合うズルズルという音が響く中、息継ぎのたびに鼻から漏れる「ふぅ……はぁ……」という呼吸音と、奥深くから絞り出されるような「んっ、んんっ……」という嬌声が、交互に、そして時には同時に、悠一の鼓膜を震わせた。
女優はさらに深く、喉の奥まで男性器を招き入れ、まるでその全てを飲み込んでしまおうとするかのように激しく吸い上げる。
「んっ……ふぅ、んんぅ……ゴプッ……んぅ、んんっ……ジュポポポッ……はぁ、はぁ……んん、んぅ……」
画面全体を埋め尽くすほどのアップで映し出される、深く内側に吸い込まれた頬、すぼめられた口元、よだれで濡れた唇の艶やかさが、悠一の欲望を煽り立てた。
悠一の脳内では、画面の向こうで男性のものを愛撫する女優の口元が、完全に愛しい美津子のそれと化していた。
その刹那、「んふっ……」と、女優が甘い声と共に眉間に深い皺を寄せた。
一瞬止まった女優の動きがまたゆっくり動き出し、ゆっくりと根元まで深く咥え込み、最後の一滴まで絞り出すかのようにねっとりと吸い上げた後、ぷつりと口を離す。
女優はカメラ目線でニッコリと微笑むと、口に溜まった白い精子を掌へと吐き出し、カメラに満足げに見せつけた。
悠一は、昂ぶった欲望を持て余すかのように、熱を帯びた右手の動きを止めた。
この一本で終わらすのはもったいと思った悠一は、今夜の締めを飾るにふさわしい「次なる一本」を求めて、再び没頭していった。
指がスマホの画面をなぞり、AVの配信サイトの膨大なリストの中からあるサムネイルに目を奪われた。
どアップの爆乳という二つの肉の山脈の谷間に深く埋め込まれた男性器が、生命のほとばしりを叫ぶかのように白濁した精子を激しく噴き出している、という強烈なものだった。
タイトルは「爆乳パイ圧バキューム! むっちり谷間で搾り尽くし8」。
悠一お気に入りのシリーズの最新作だ。
彼はおもちゃを買ってもらった少年のような顔で、迷うことなくそのサムネイルをタップした。
画面には、タイトル通りの爆乳を持つ女優が、まさに悠一の期待に応えるかのように鎮座していた。
顔のアップからゆっくりと引いていくカメラが捉えるのは、ブラからはみ出しそうなほどに盛り上がった豊満な胸部。
そして、女優がブラジャーを外すと、重そうな乳房が「どさっ」と、惜しげもなく露わになった。
その中央には、深々と刻まれた谷間が、まるで男を誘い込むかのような暗い洞窟のように口を開けている。
「ちゃんと『爆乳』の名に恥じないデカさだな! やっぱりこのシリーズは信頼できるな!」悠一は思わず唸った。
女優は挑戦的な視線をカメラに向けながら、ゆっくりと両手を胸に添える。
ぐっと寄せられた乳房は、互いの肌を押し合い、さらに深く、暗い谷間を作り出す。
そして、その谷間に男性器が置かれる。
「ブシュッ……クチュクチュ……」
湿った、それでいて弾力のある摩擦音がスピーカーから響き渡る。
女優は恍惚の表情を浮かべながら、その巨大な胸部を上下に揺らし始めた。
重力に逆らうかのように跳ねる乳房が、男性器を挟み込み、上へ、下へ、とリズミカルに締め上げていく。
谷間から覗く男性器の根元は、むっちりとした肉に埋もれ、見る見るうちに血が漲っていくのが見て取れる。
悠一は、まるで自分のものが挟まれているかのように身をよじった。
悠一の脳裏では、過去に爆乳系の風俗で味わったあのパイズリの粘膜を締め付ける圧と、自分の手で揉みしだいた美津子の胸の、吸い付くような弾力と温もりが、女優のパイズリと見事にシンクロしていく。
そして画面の中の男性器を、自身のものと脳を錯覚させる。
悠一の中に眠る職人技とも言えるシミュレーション能力が、現実と非現実の境を曖昧にする。
彼は、美津子のパイ圧バキュームを、心の中で熱烈に歓迎した。
女優は、時折甘い喘ぎ声を漏らしながら、乳房を左右に捻るように動かす。
男性器が湿った胸の谷間を激しく往復するたび、その先端が肉に吸い付くように密着し、離れる瞬間に「ぺちゃっ」「ぬちゃっ」と甘く淫らな水音が響き渡る。
女優はさらに、自身の胸の脇に握りこぶしを作った両手を添え、グッと力を込めて左右から乳房を強く寄せ上げる。
谷間はさらに深く、よりタイトに男性器を包み込み、ねじり上げるような圧力を加えた。
汗で濡れた肌と肌が擦れる音、乳房が男性器を締め上げる力強い圧力が、画面越しにも伝わってくるようだ。
「んんっ……はぁ……っ、くっ……んっ……んんっ……はぁっ……くっ……んんっ!」
激しいパイズリから伝わる振動が乳首に響くたび、振り下ろされて潰れた乳房の先端が男性の恥骨に当たるたび、そして思いっきり寄せられた爆乳の乳首同士が軽く触れ合うたびに、女優はたまらず甘い吐息を漏らした。
女優の微かな喘ぎ声が小刻みに連続し、クライマックスへと向かうにつれて、彼女の動きはさらに激しさを増す。
「んっ! はぁっ! んんっ!」と、女優から漏れる喘ぎ声が一段と速まり、パイ圧バキューム発動とばかりに、彼女は上半身すべてを使ってさらに挟む強さに力を込め、男性器を「搾り尽くす」ことに集中している。
激しいパイズリに息が上がり、荒い息遣いの中に「ふぅ! はぁ!」と、乳首の微かな快感に震えるような喘ぎが混ざる。
「この女優、パイズリでこんなに感じてるってことは、乳首が相当敏感なタイプなんだろうな」
悠一の頭の中では、パイズリ時の美津子の分析が始まる。
「美津子も乳首が敏感だから、もしパイズリしたら、こんな風に微かな喘ぎ声を漏らすのかな……」
悠一の全身の毛穴が開くような興奮が、最高潮に達していた。
女優のパイズリは激しさを増し、それに合わせて肉厚な乳房が男性の恥骨に叩きつけられる「ぽむっ! ぽむっ! ぽむっ!」という湿った打撃音が大きく響き渡った。
そして、次の瞬間、男優の呻きと共に、女優の寄せられた乳房の上部から覗く先端が、白濁したものを勢いよく噴き出した。
同時に悠一の身体が硬直し、スマホがソファに滑り落ちた。
喉から押し殺した呻きが漏れ、快感の波が悠一を飲み込んだ。
部屋の静寂に悠一の荒い呼吸だけが響いた。
「パイ圧バキューム」の映像はまだ流れ続けていたが、悠一の目は虚ろに天井を見つめ、スマホの光は床に淡く広がっていた。
美津子の姿が、頭に浮かぶ。
彼女の豊満な乳房が、悠一の脳を独占していた。
だが、美津子が拒む行為――クンニ、フェラ、パイズリ――への欲求が、満たされない疼きとして胸の奥に残る。
美津子の唇や胸が、「ジュポジュポ唇吸い」や「パイ圧バキューム」のような行為で悠一を包むことはないと知りながらも、想像の中ではその幻想が彼を支配した。
数年にわたる空白――美津子以外の女性を知らない夜――が、その幻想をより鮮烈にした。
一連の興奮が落ち着くと、悠一はスマホを拾い上げ、その画面をぼんやりと眺めていた。
あれほど熱狂していたAVの映像が、今はただの光の羅列に見える。
その時、スマホの画面が明るくなり、美津子からのLINE通知が表示された。
「今から帰るよ」――そのメッセージを見た瞬間、悠一の意識は一気に現実へと引き戻された。
せっかく爆乳好きの誰もが羨むような妻、美津子がいるというのに、こうしてパイズリ動画で抜いている自分に、悠一は内心「とほほ……」と肩を落とす。
(もう一度、美津子にクンニを試してみようかな……)
あの時、結局は拒絶されたが、美津子は確かに敏感に反応していた。
(嫌がっても、俺が無理やりでも続けて気持ちよくさせてやれば、きっと受け入れてくれるはずだよな?)
脳裏に、美津子の濡れた表情が浮かぶ。
クンニで美津子を心から気持ちよくさせてやれば、きっとその熱に突き動かされるように、彼女も自然と口で応えてくれるかもしれない。
そして、新たな欲望が湧き上がってきた。
(思い切ってパイズリを頼んでみようかな?)
しかし、すぐに現実の不安がよぎる。
(いや、でも、もし嫌がられたら……。立ち直れないくらいにへこむな……)
悠一の思考は、期待と臆病さの間で揺れ動いていた。
ビールの缶から落ちる雫が、テーブルの上で小さく音を立てた。
悠一はゆっくりと身体を起こし、トランクスとズボンを整えた。
部屋の薄暗い光の中、彼の胸には美津子への愛と、抑えきれない欲望が混じり合った熱が残っていた。
悠一はふと思った。
もし、美津子が自分と付き合う前に付き合ってた人がいたとして、フェラやパイズリの技を散々仕込まれていたら、どれだけ楽だっただろう。
そんな想像が頭をよぎるたび、悠一の唇には苦い笑みが浮かんだ。
そうであれば、今、美津子のあの無垢な拒絶に悩むこともない。
むしろ仕込まれ磨き上げられた超絶技巧で、悠一の欲望を思う存分満たしてくれたかもしれない。
だが、その一方で、そんな妄想が悠一の心を激しく揺さぶる。
自分以外の男に美津子が肌を許し、ましてやその唇や豊満な胸で悦楽を与えていたなどと考えただけで、胸の奥から忌まわしい嫉妬が湧き上がってくるのだ。
それは、愛しい美津子の純粋さを独占したいという、悠一の根源的な欲求が故だった。
結局、自分が美津子の「初めて」であり、しかも「唯一」の男だという確信が、悠一にとっては何よりも甘美なのだ。
そして、だからこそ、この「バカバカしくも深刻な悩み」は、悠一の心に深く刻み込まれ続けるのだった。
せっかくの休みももう終わりか、と物憂げに思う。
美津子が『月夜の華』で働く夜、部屋は静寂に包まれ、ただ悠一の手にしたスマートフォンの画面が青白い光を放ち、顔をぼんやりと照らしていた。
テーブルの上には開けたビールの缶が置き去りにされ、冷えた雫が缶の表面を滑り落ちていた。
ふとした瞬間に蘇る、昨夜の美津子との激しい抱擁。
あの密な時間が遠い夢のようで、悠一の体は疼きを覚える。
悠一は、物心ついた頃から、豊満な胸を持つ女性に心を奪われていた。
はちきれんばかりに服を押し広げるその豊かな膨らみ。
歩くたびに揺れる、重みのある肉感的な曲線に、悠一の本能は歓喜した。
そんな悠一にとって、108センチ、Kカップという途方もない豊満さを誇る美津子の双丘は、まさに幼いころから焦がれてやまない肉塊だった。
服の下でさえ主張するその圧倒的な存在感、歩くたびにぶるんぶるんと重そうに揺れる様は、悠一の奥底に眠る欲望を常に掻き立てる、至高の眺めだった。
美津子の胸は、彼の渇望を一身に受け止める、理想であった。
だが、悠一が美津子に惹かれたのは、決して彼女の爆乳という表面的な魅力だけではなかった。
そのはじけるような笑顔、奥ゆかしいほどの優しさ、そして美津子の見えない芯の強さが、悠一の心を捕らえて放さなかったのだ。
その純粋な愛情、そして経験を感じさせない初々しい身体の反応から、悠一は美津子が自分以外の男性を一度も知らないと、確信めいたものを感じ取っていた。
美津子は、悠一にとって身体も心も、まさに求めていた妻そのものだった。
しかし、すべてが満たされているわけではなかった。
悠一の胸の奥には、どうしても拭い去れない、かすかな欲求の疼きがあったのだ。
美津子は、その無垢さ故か、クンニリングス、フェラチオ、パイズリを嫌うという事実は、悠一に複雑な葛藤を与えた。
かつて、愛を深めようとした夜、悠一がそっと美津子にクンニを試みたとき、彼女は顔を赤く染め、「んっ、そんなとこ舐めたら嫌だっ……やめてっ」と、普段の営みの中で見せる、甘えたような喘ぎ声交じりの抵抗を口にした。
悠一は本気の拒絶と受け止めず、もう少ししつこく続けると、美津子の体は硬直し、本気の嫌悪が滲むような声で「そんなとこ舐めるの汚いから、やめて!」と拒絶されたのだ。
その言葉と、美津子の硬直した身体は、悠一に彼女の譲れない深い境界線をはっきりと刻み込んだ。
このクンニへの拒絶から、フェラもまた同様だろうと悠一は悟り、これまで美津子にフェラを求めたことはなかった。
美津子は口でお互いの性器を愛撫する行為を特殊なものだと思っているか、ひょっとしたら、そんな行為がこの世に存在するとは知らないのかもしれない――悠一はそんな彼女を想像し、口を使うこと自体に強い嫌悪があるのだと察していたのだ。
パイズリについてはどうだろう?
悠一との激しいセックスや舌を絡めあう深いキスを好み、胸への執拗な愛撫に悦ぶ美津子だ。
性行為そのものに消極的なわけではない。
しかし、あれだけの爆乳を持ちながら美津子が自らパイズリを試みないのはなぜか。
美津子にとってあの行為は、愛情に満ちたセックスの延長線上には存在しないのであろう。
つまり、胸を純粋な愛情表現ではなく、性欲をぶつけるだけの道具として扱われることへの嫌悪感があるのかもしれない。
AVの世界では一般的な行為だし、通常のカップルでも女性の胸が十分な大きさであれば、実際にこの行為を楽しむカップルは少なくないだろう。
それにもかかわらず、美津子がそれを「特殊な性癖を持つ人がするもの」と捉えている可能性は十分にある。
また、美津子がパイズリという行為そのものを知らない可能性も、悠一の頭をよぎった。
その場合、頼んだやってくれるだろか?
やはり、胸を性欲をぶつけるだけの道具と使われることへの嫌悪感から拒絶されるのではないかと悠一は推察する。
悠一自身は、美津子と出会うまでの間、数人の女性と付き合った経験がある。
みんなごく普通の営みとして、フェラをしてくれたし、パイズリもしてくれた。
もちろん、パイズリに関しては無理な女性もいたけれど、それは胸の大きさの問題でできないってことだった。
クンニに至っては、それを好きな女性が多く、中にはしないと怒り出す女性までいたくらいだ。
また、夜の街のネオンに誘われるまま、風俗へ足を運んだ夜もあった。
あの頃は、若き日の欲望を思う存分満たしていたものだ。
だが、美津子と付き合い始めてからは、彼女への深い愛が、他のあらゆる誘惑を遠ざけた。
数年間、悠一は美津子ひと筋で、当然、彼女が望まないフェラやパイズリを経験することもなかった。
その空白が、悠一の欲望に疼きを加え、美津子の心を尊重する愛と、満たされない渇望の間で彼を激しく揺さぶっていた。
指がスマホの画面をなぞり、AVの配信サイトの膨大なリストの中から、悠一は一本の動画に目を留めた。
かつて悠一の琴線に触れたあのAVの、続編と見られるタイトルが目に飛び込んできた。
タイトルは「ジュポジュポ唇吸い! 極上フェラ祭り2」――悠一は、シリーズ化されたことに静かな喜びを覚えた。
悠一は、昂ぶる欲望に突き動かされ、短パンとトランクスを一緒に引き下ろし、硬く膨らんだそれを勢いよく解放した。
画面中央に陣取るのは、肉感的な唇を持つ女優の顔のアップ。
女優はカメラ目線で挑発的に微笑むと、その艶やかな唇をゆっくりと開き、ぬらりと光る舌をほんの少しだけ覗かせた。
悠一はごくりと喉を鳴らす。
次の瞬間、女優の顔がぐっと下に下がり、男性器を深く吸い込むような動作が始まる。
「ジュポッ、ジュポポ……」
生々しい水音がスピーカーから響き渡る。
粘り気のある液体を吸い上げているかのようなその音は、耳から直接脳髄に響き、悠一の股間を熱く疼かせた。
女優の顔が男性器を深く吸い込むたび、彼女の唇は男性器の根元までをしっかりと覆い尽くし、その肉厚なクチビルが、まるで生き物のように絡みつき、ねっとりと吸い上げては離れ、吸い上げては離れる。
悠一の脳裏には、かつて付き合った女性や風俗で味わった唇の湿り気がフラッシュバックする。
モザイクの向こうでねっとりと動く女優の口元に、過去のフェラ体験で知るリアルな感触と、美津子とのディープキスでの舌の動きを、――つまり、美津子がもしフェラをしたら、きっとこう動くだろうという完璧なシミュレーション――を「合成」させた。
悠一は自身の脳内で繰り広げられる映像の"編集技術"に、我ながら感心していた。
次に画面の中の男性器が自分のものであるかのように思い込むことによって、美津子の唇が自らを愛撫しているかのような、生々しい感覚を疑似体験する。
美津子のジュポジュポ唇吸い! 極上フェラ祭を想像した途端、悠一の興奮は最高潮に達した。
時折、ハァハァと喘ぎ混じりの吐息が画面から漏れ聞こえ、女優の頬は紅潮し、目はうつろに潤んでいた。
女優は時折、男性器の先端を唇で遊ぶように舌先でコロコロと転がし、恍惚とした表情でそれを舐め上げる。
まるでキャンディを味わい尽くすかのような、いやらしいほど甘美な仕草だ。
「んぅ……チュポッ……んっ……ズプッ……はぁ、はぁ……ん、んん……」
女優は、男性器を深く咥え込んだまま、その大きな口を器用に動かしていた。口内から響くチュポチュポという湿った水音に混じって、時折、鼻から短く息を吸い込む「すぅ……」という微かな音が聞こえる。
息苦しさからか、小さく漏れる「んんっ……」という声は、快感と混じり合い、どこか切なげだ。
「ズボッ……ん、ふぅ……チュプッ……はぁ……んん……」
上下に激しく動くたびに、粘膜が絡みつくズブズブという音が響き、それに合わせて女優の喉奥から「ふぅ……」という熱い息が漏れる。
それでも口を離すことはなく、深く吸い上げるときの「ゴプッ」という音は、まるで男性器が女優の喉に吸い込まれていくかのようだ。
たまらず漏れる「あぁ……」という吐息が、湿った熱気を帯びて周囲に広がる。
「んんっ……チュポポポッ……は、はぁ……ん、ズボッ……んぅ……」
快感と苦しさの狭間で、女優は時折、頭を小刻みに振りながらも、粘り強くその行為を続けていた。
唾液と先走り液が混じり合うズルズルという音が響く中、息継ぎのたびに鼻から漏れる「ふぅ……はぁ……」という呼吸音と、奥深くから絞り出されるような「んっ、んんっ……」という嬌声が、交互に、そして時には同時に、悠一の鼓膜を震わせた。
女優はさらに深く、喉の奥まで男性器を招き入れ、まるでその全てを飲み込んでしまおうとするかのように激しく吸い上げる。
「んっ……ふぅ、んんぅ……ゴプッ……んぅ、んんっ……ジュポポポッ……はぁ、はぁ……んん、んぅ……」
画面全体を埋め尽くすほどのアップで映し出される、深く内側に吸い込まれた頬、すぼめられた口元、よだれで濡れた唇の艶やかさが、悠一の欲望を煽り立てた。
悠一の脳内では、画面の向こうで男性のものを愛撫する女優の口元が、完全に愛しい美津子のそれと化していた。
その刹那、「んふっ……」と、女優が甘い声と共に眉間に深い皺を寄せた。
一瞬止まった女優の動きがまたゆっくり動き出し、ゆっくりと根元まで深く咥え込み、最後の一滴まで絞り出すかのようにねっとりと吸い上げた後、ぷつりと口を離す。
女優はカメラ目線でニッコリと微笑むと、口に溜まった白い精子を掌へと吐き出し、カメラに満足げに見せつけた。
悠一は、昂ぶった欲望を持て余すかのように、熱を帯びた右手の動きを止めた。
この一本で終わらすのはもったいと思った悠一は、今夜の締めを飾るにふさわしい「次なる一本」を求めて、再び没頭していった。
指がスマホの画面をなぞり、AVの配信サイトの膨大なリストの中からあるサムネイルに目を奪われた。
どアップの爆乳という二つの肉の山脈の谷間に深く埋め込まれた男性器が、生命のほとばしりを叫ぶかのように白濁した精子を激しく噴き出している、という強烈なものだった。
タイトルは「爆乳パイ圧バキューム! むっちり谷間で搾り尽くし8」。
悠一お気に入りのシリーズの最新作だ。
彼はおもちゃを買ってもらった少年のような顔で、迷うことなくそのサムネイルをタップした。
画面には、タイトル通りの爆乳を持つ女優が、まさに悠一の期待に応えるかのように鎮座していた。
顔のアップからゆっくりと引いていくカメラが捉えるのは、ブラからはみ出しそうなほどに盛り上がった豊満な胸部。
そして、女優がブラジャーを外すと、重そうな乳房が「どさっ」と、惜しげもなく露わになった。
その中央には、深々と刻まれた谷間が、まるで男を誘い込むかのような暗い洞窟のように口を開けている。
「ちゃんと『爆乳』の名に恥じないデカさだな! やっぱりこのシリーズは信頼できるな!」悠一は思わず唸った。
女優は挑戦的な視線をカメラに向けながら、ゆっくりと両手を胸に添える。
ぐっと寄せられた乳房は、互いの肌を押し合い、さらに深く、暗い谷間を作り出す。
そして、その谷間に男性器が置かれる。
「ブシュッ……クチュクチュ……」
湿った、それでいて弾力のある摩擦音がスピーカーから響き渡る。
女優は恍惚の表情を浮かべながら、その巨大な胸部を上下に揺らし始めた。
重力に逆らうかのように跳ねる乳房が、男性器を挟み込み、上へ、下へ、とリズミカルに締め上げていく。
谷間から覗く男性器の根元は、むっちりとした肉に埋もれ、見る見るうちに血が漲っていくのが見て取れる。
悠一は、まるで自分のものが挟まれているかのように身をよじった。
悠一の脳裏では、過去に爆乳系の風俗で味わったあのパイズリの粘膜を締め付ける圧と、自分の手で揉みしだいた美津子の胸の、吸い付くような弾力と温もりが、女優のパイズリと見事にシンクロしていく。
そして画面の中の男性器を、自身のものと脳を錯覚させる。
悠一の中に眠る職人技とも言えるシミュレーション能力が、現実と非現実の境を曖昧にする。
彼は、美津子のパイ圧バキュームを、心の中で熱烈に歓迎した。
女優は、時折甘い喘ぎ声を漏らしながら、乳房を左右に捻るように動かす。
男性器が湿った胸の谷間を激しく往復するたび、その先端が肉に吸い付くように密着し、離れる瞬間に「ぺちゃっ」「ぬちゃっ」と甘く淫らな水音が響き渡る。
女優はさらに、自身の胸の脇に握りこぶしを作った両手を添え、グッと力を込めて左右から乳房を強く寄せ上げる。
谷間はさらに深く、よりタイトに男性器を包み込み、ねじり上げるような圧力を加えた。
汗で濡れた肌と肌が擦れる音、乳房が男性器を締め上げる力強い圧力が、画面越しにも伝わってくるようだ。
「んんっ……はぁ……っ、くっ……んっ……んんっ……はぁっ……くっ……んんっ!」
激しいパイズリから伝わる振動が乳首に響くたび、振り下ろされて潰れた乳房の先端が男性の恥骨に当たるたび、そして思いっきり寄せられた爆乳の乳首同士が軽く触れ合うたびに、女優はたまらず甘い吐息を漏らした。
女優の微かな喘ぎ声が小刻みに連続し、クライマックスへと向かうにつれて、彼女の動きはさらに激しさを増す。
「んっ! はぁっ! んんっ!」と、女優から漏れる喘ぎ声が一段と速まり、パイ圧バキューム発動とばかりに、彼女は上半身すべてを使ってさらに挟む強さに力を込め、男性器を「搾り尽くす」ことに集中している。
激しいパイズリに息が上がり、荒い息遣いの中に「ふぅ! はぁ!」と、乳首の微かな快感に震えるような喘ぎが混ざる。
「この女優、パイズリでこんなに感じてるってことは、乳首が相当敏感なタイプなんだろうな」
悠一の頭の中では、パイズリ時の美津子の分析が始まる。
「美津子も乳首が敏感だから、もしパイズリしたら、こんな風に微かな喘ぎ声を漏らすのかな……」
悠一の全身の毛穴が開くような興奮が、最高潮に達していた。
女優のパイズリは激しさを増し、それに合わせて肉厚な乳房が男性の恥骨に叩きつけられる「ぽむっ! ぽむっ! ぽむっ!」という湿った打撃音が大きく響き渡った。
そして、次の瞬間、男優の呻きと共に、女優の寄せられた乳房の上部から覗く先端が、白濁したものを勢いよく噴き出した。
同時に悠一の身体が硬直し、スマホがソファに滑り落ちた。
喉から押し殺した呻きが漏れ、快感の波が悠一を飲み込んだ。
部屋の静寂に悠一の荒い呼吸だけが響いた。
「パイ圧バキューム」の映像はまだ流れ続けていたが、悠一の目は虚ろに天井を見つめ、スマホの光は床に淡く広がっていた。
美津子の姿が、頭に浮かぶ。
彼女の豊満な乳房が、悠一の脳を独占していた。
だが、美津子が拒む行為――クンニ、フェラ、パイズリ――への欲求が、満たされない疼きとして胸の奥に残る。
美津子の唇や胸が、「ジュポジュポ唇吸い」や「パイ圧バキューム」のような行為で悠一を包むことはないと知りながらも、想像の中ではその幻想が彼を支配した。
数年にわたる空白――美津子以外の女性を知らない夜――が、その幻想をより鮮烈にした。
一連の興奮が落ち着くと、悠一はスマホを拾い上げ、その画面をぼんやりと眺めていた。
あれほど熱狂していたAVの映像が、今はただの光の羅列に見える。
その時、スマホの画面が明るくなり、美津子からのLINE通知が表示された。
「今から帰るよ」――そのメッセージを見た瞬間、悠一の意識は一気に現実へと引き戻された。
せっかく爆乳好きの誰もが羨むような妻、美津子がいるというのに、こうしてパイズリ動画で抜いている自分に、悠一は内心「とほほ……」と肩を落とす。
(もう一度、美津子にクンニを試してみようかな……)
あの時、結局は拒絶されたが、美津子は確かに敏感に反応していた。
(嫌がっても、俺が無理やりでも続けて気持ちよくさせてやれば、きっと受け入れてくれるはずだよな?)
脳裏に、美津子の濡れた表情が浮かぶ。
クンニで美津子を心から気持ちよくさせてやれば、きっとその熱に突き動かされるように、彼女も自然と口で応えてくれるかもしれない。
そして、新たな欲望が湧き上がってきた。
(思い切ってパイズリを頼んでみようかな?)
しかし、すぐに現実の不安がよぎる。
(いや、でも、もし嫌がられたら……。立ち直れないくらいにへこむな……)
悠一の思考は、期待と臆病さの間で揺れ動いていた。
ビールの缶から落ちる雫が、テーブルの上で小さく音を立てた。
悠一はゆっくりと身体を起こし、トランクスとズボンを整えた。
部屋の薄暗い光の中、彼の胸には美津子への愛と、抑えきれない欲望が混じり合った熱が残っていた。
悠一はふと思った。
もし、美津子が自分と付き合う前に付き合ってた人がいたとして、フェラやパイズリの技を散々仕込まれていたら、どれだけ楽だっただろう。
そんな想像が頭をよぎるたび、悠一の唇には苦い笑みが浮かんだ。
そうであれば、今、美津子のあの無垢な拒絶に悩むこともない。
むしろ仕込まれ磨き上げられた超絶技巧で、悠一の欲望を思う存分満たしてくれたかもしれない。
だが、その一方で、そんな妄想が悠一の心を激しく揺さぶる。
自分以外の男に美津子が肌を許し、ましてやその唇や豊満な胸で悦楽を与えていたなどと考えただけで、胸の奥から忌まわしい嫉妬が湧き上がってくるのだ。
それは、愛しい美津子の純粋さを独占したいという、悠一の根源的な欲求が故だった。
結局、自分が美津子の「初めて」であり、しかも「唯一」の男だという確信が、悠一にとっては何よりも甘美なのだ。
そして、だからこそ、この「バカバカしくも深刻な悩み」は、悠一の心に深く刻み込まれ続けるのだった。
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