異世界ファンタジーまとめ3【短編集】

テタの工房

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魔導機士物語

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俺は、会社でパワハラ上司に毎日ボコボコにされてた、ただのメカヲタ、名前は田中一郎。35歳、独身、趣味はプラモデルとゲーム。人生のピークは、小学生の頃に作った全長1メートルのガンダム模型だった。

ある日、いつものように上司に怒鳴られてたら、突然、真っ暗になった。気がついたら、そこは緑が生い茂る、まるでゲームの中の森みたいだった。

「おいおい、マジかよ…ゲームの世界に転生とか、ありえねー!」

いきなり異世界転生って、現実逃避したい俺には都合良すぎる展開だけど、正直ビビった。周りの景色は、どこか懐かしい感じ。子供の頃に夢中になって見てたアニメの世界に似てる。

しばらくウロウロしてたら、巨大なロボット、いや、魔導兵器が目の前に現れた。高さはビル3階分くらい?  全身が金属で出来ていて、ところどころに宝石みたいなのがはめ込まれてる。カッコ良すぎ!

「うぉっ…マジかよ!こんなもん、実在したんか!」

興奮を抑えきれず、触ってみると、不思議な感触。ぬるぬるしてて、金属なのに温かい。まるで生きているみたいだ。

その魔導兵器は「イカルガ」って名前で、操縦できるのは「魔導機士」と呼ばれる選ばれた者だけらしい。俺は、その場にいた老婆から、イカルガの操縦方法を教わることになった。

老婆は、この世界では魔族が人間を襲ってると教えてくれた。イカルガは、魔族を倒すための最後の切り札なんだとか。

「あんた、選ばれたんよ。このイカルガを操って、魔族を倒してくれへんか?」

老婆の言葉に、俺は迷わず頷いた。だって、巨大ロボットを操縦できるんだぜ? しかも、世の中を救えるかもしれない。こんなチャンス、二度とない!

それから俺は、必死にイカルガの操縦を練習した。最初は全然うまくいかなくて、何度も転倒したり、制御不能になったり。だけど、パワハラ上司の顔思い浮かべながら、歯を食いしばって練習を続けた。

「くそったれ!この恨みをイカルガで晴らしてやる!」

怨念と執念が、俺の操縦技術を向上させた。最初はぎこちなかった動きも、だんだんスムーズになっていった。

ついに、魔族との戦闘が始まった。イカルガに乗り込み、俺は魔族に立ち向かった。イカルガの圧倒的な力と、俺の必死の操縦で、次々と魔族を倒していく。

「くそっ!まだまだだ!もっと強くならなきゃ!」

戦闘の最中、俺は何度も危機に陥った。イカルガは傷つき、俺は疲労困憊になった。だけど、俺は諦めなかった。

なぜなら、俺はメカヲタだから。

プラモデル製作で培った知識と、ゲームで磨いた反射神経、そして、パワハラ上司への怒りが、俺を突き動かした。

そして、ついに、魔族の王を倒すことに成功した。

イカルガは、光り輝き、俺を祝福するかのように、ゆっくりと地面に降り立った。

俺は、疲労困憊ながらも、達成感で胸がいっぱいだった。

この世界で、俺は「魔導機士」として、認められた。

俺は、もうただのメカヲタじゃない。

俺は、イカルガを操る、最強の魔導機士、田中一郎だ。

それからというもの、俺はイカルガと共に、この世界を守り続けた。

時には傷つき、時には迷いながらも、俺は戦い続けた。

なぜなら、俺はメカヲタだから。

そして、いつの日か、故郷の地球に帰ることを夢見て。


あのパワハラ上司の顔は、今でも鮮明に覚えている。
いつか、あの顔に、イカルガの威力を思いっきり見せつけてやりたい。
そう思って、俺は今日もイカルガのメンテナンスをしていた。
メカヲタ魂を燃やしながら。
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