異世界ファンタジーまとめ【短編集】

テタの工房

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猫の手も借りたい最強収集家

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真っ暗闇の中で、僕は自分が死んだことを悟った。いや、正確には「死んだ」と告げられた、と言った方が正しい。どっからともなく現れた、白いローブを着た影みたいなのがそう言ったんだ。

「お前は、異世界へと転生する。」

その声は、まるで古びたレコードが擦れるような、不気味な音だった。そして、次に感じたのは、何とも言えないふわふわ感。目が覚めると、僕は小さな、小さな猫になっていた。

白いふわふわの毛並み、青い瞳。まるでぬいぐるみみたいな、可愛いらしい猫……のはずなのに、状況は最悪だった。ここは、魔物がうろつき、人間ですら簡単に命を落とすような、危険な異世界だった。

しかも、僕は猫だ。爪を研いだり、毛づくろいをすることしかできない、非力な猫。

絶望しか感じなかった。でも、その時、僕の頭に、不思議な声が響いた。

「収集家……スキル発動。」

何のことやらさっぱり分からなかったけど、どうやら、転生する時に、何か特別な能力をもらったらしい。その能力の名前が「収集家」らしい。

その能力の説明は、僕の頭に直接流れ込んできた。要するに、アイテムを集めれば集めるほど強くなる、という、超チート能力だった。

最初は、小さな石ころや枯れ葉を拾っていた。拾う度に、かすかな温かさを感じた。そして、驚くべきことに、拾ったアイテムの数が増えるにつれて、僕の体が少しずつ大きくなり、強くなっていった。

最初は、ネズミを捕まえるのがやっとだった。でも、数日後には、小さな鳥だって捕まえられるようになった。そして、数週間後には、森の奥深くに住む、毒蛇まで倒せるようになっていた。

「収集家」の能力のおかげで、僕は様々なアイテムを集めた。魔物が落とした武器、魔法使いが使っていた杖、森の妖精が落としたキラキラ光る宝石、さらには、人間が捨てていった古ぼけたコインまで。

集めたアイテムは、僕の体の一部になった。石ころは防御力を上げ、宝石は魔法力を高め、武器は攻撃力を強化した。まるで、RPGゲームの主人公みたいだった。

ある日、僕は森の中で、奇妙な男に出会った。彼は、勇者と呼ばれる男だった。勇者は、魔王を倒すために旅をしていたらしい。

「猫……?こんなところに猫が?」

勇者は、僕を不思議そうに見ていた。でも、僕が拾ったアイテムの数を見て、驚愕の表情を見せた。

「これは……一体何だ!?」

勇者は、僕の能力を理解したようだ。そして、魔王を倒す旅に、僕を同行させてくれると言った。

魔王城へ向かう旅は、想像以上に過酷だった。巨大な蜘蛛、炎を吐くドラゴン、そして、数え切れないほどの魔物たち。

でも、僕は怖くなかった。だって、僕は「収集家」だったから。

あらゆるアイテムを集め、自分の能力を高めていくことで、僕は最強の猫になっていた。勇者も、僕の実力に驚いていた。

魔王城の門の前に立った時、僕は勇者に言った。

「これは、私のコレクションの最後のアイテムになります。」

そして、僕は魔王を倒した。それは、勇者の力と、僕の「収集家」の能力、そして、数え切れないほどのアイテムの力によって成し遂げた偉業だった。

魔王を倒した後、僕は元の世界に戻ることはなかった。この異世界で、僕は最強の猫として、ずっと生き続けることにした。

だって、まだまだ集めたいアイテムがいっぱいあるんだ。そして、それらをコレクションすることで、僕はもっと強くなれる。

僕の冒険は、まだまだ続く。
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